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公開番号2024153636
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-29
出願番号2024106766,2020571344
出願日2024-07-02,2019-03-11
発明の名称新規のサイトカインプロドラッグ
出願人アスクジーン・ファーマ・インコーポレイテッド,AskGene Pharma, Inc.
代理人個人,個人
主分類A61K 47/62 20170101AFI20241022BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】サイトカイン変異タンパク質およびサイトカインプロドラッグ、ならびにこれらを製造し使用するための方法を提供する。
【解決手段】サイトカイン部分、マスキング部分、および担体部分を含むプロドラッグであって、マスキング部分が、サイトカイン部分に結合し、サイトカイン部分の生物学的活性を阻害し、サイトカイン部分が、担体部分に融合され、サイトカイン部分が、IL-15ポリペプチドまたはその機能的断片を含み、マスキング部分が、サイトカイン部分または担体部分に切断可能なペプチドリンカーを介して融合され、マスキング部分が、サイトカイン部分の受容体の細胞外ドメイン(ECD)を含むものであり、担体部分は、ノブ-イントゥ-ホール変異を含む抗体Fcドメインまたは抗体であり、サイトカイン部分およびマスキング部分は、抗体Fcドメインの異なるポリペプチド鎖または抗体の異なる重鎖に融合されている、プロドラッグを提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
サイトカイン部分、マスキング部分、および担体部分を含むプロドラッグであって、
前記マスキング部分が、前記サイトカイン部分に結合し、前記サイトカイン部分の生物学的活性を阻害し、
前記サイトカイン部分が、前記担体部分に融合され、
前記マスキング部分が、前記サイトカイン部分または前記担体部分に切断可能なペプチドリンカーを介して融合されるものである、前記プロドラッグ。
続きを表示(約 910 文字)【請求項2】
前記マスキング部分が、前記サイトカイン部分の受容体の細胞外ドメイン(ECD)を含む、請求項1に記載のプロドラッグ。
【請求項3】
前記サイトカイン部分が、野生型ヒトサイトカインまたはその変異タンパク質である、請求項1または2に記載のプロドラッグ。
【請求項4】
前記サイトカイン部分が、ヒトIL-2アゴニストポリペプチドである、請求項3に記載のプロドラッグ。
【請求項5】
前記ヒトIL-2アゴニストポリペプチドが、配列番号1または配列番号1に対して少なくとも90%同一性であるアミノ酸配列を含む、請求項4に記載のプロドラッグ。
【請求項6】
前記ヒトIL-2アゴニストポリペプチドが、T3、K35、R38、F42、Y45、E62、E68、L72、A73、N88、C125、およびQ126(配列番号1によるナンバリング)から選択される位置における1つまたはそれ以上の変異を含む、請求項5に記載のプロドラッグ。
【請求項7】
前記ヒトIL-2アゴニストポリペプチドが、配列番号8~17、19~33、36、37、および39~46から選択されるアミノ酸配列を含む、請求項6に記載のプロドラッグ。
【請求項8】
前記マスキング部分が、ヒトIL-2RβのECDまたはその機能的類似体を含む、請求項4~7のいずれか1項に記載のプロドラッグ。
【請求項9】
前記マスキング部分が、(i)ペプチドリンカーを介して一緒に融合されたヒトIL-2RβのECDまたはその機能的類似体の2コピー、あるいは(ii)ヒトIL-2RγのECDまたはその機能的類似体にペプチドリンカーを介して融合されたヒトIL-2RβのECDまたはその機能的類似体を含む、請求項8に記載のプロドラッグ。
【請求項10】
前記ヒトIL-2RγのECDまたはその機能的類似体が、配列番号6または配列番号6に対して少なくとも90%同一性であるアミノ酸配列を含む、請求項9に記載のプロドラッグ。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2018年3月9日提出の米国仮出願第62/640,969号;2018年3月14日提出の米国仮出願第62/643,104号;2018年3月17日提出の米国仮出願第62/644,384号;2018年3月18日提出の米国仮出願第62/644、577号;2018年6月5日提出の米国仮出願第62/680,707号;および2019年2月6日提出の米国仮出願第62/801,649号からの優先権を主張する。前記先の出願の内容は、出典明示によりそれらの全体が本明細書に取り込まれる。
続きを表示(約 3,700 文字)【背景技術】
【0002】
発明の背景
インターロイキン-2(IL-2)は、リンパ球の産生、生存およびホメオスタシスにおいて中心的な役割を果たしている。これは、133個のアミノ酸を有し、その機能に必要な四次構造を形成する4つの逆平行の両親媒性アルファヘリックスからなる(Smith, Science 240:1169-76 (1988); Bazan, Science 257:410-13 (1992))。
【0003】
IL-2は、最大3つの各サブユニットからなるIL-2受容体(IL-2R)に結合することによってその活性を生じる。α(CD25またはTac抗原)、β(CD122)、およびγ(γ

、共通のγ鎖、またはCD132)サブユニットの結合は、三量体のIL-2への高親和性受容体を生じる(K

~0.01nM)。βおよびγサブユニットからなる二量体IL-2受容体は、中間親和性IL-2Rが付与される(K

~1nM)。αサブユニット単独では、単量体の低親和性IL-2受容体が形成される(K

~10nM)。例えば、Kim et al., Cytokine Growth Factor Rev. 17:349-66 (2006)を参照のこと。二量体の中間親和性IL-2受容体は、三量体の高親和性受容体より約100倍低い親和性でIL-2に結合するが、二量体および三量体IL-2受容体の両方とも、IL-2結合によるシグナルを伝達することができる(Minami et al., Annu Rev Immunol. 11:245-68 (1993))。よって、αサブユニットは、IL-2に対する受容体の高親和性結合を有しているが、IL-2シグナル伝達に必要ではないかもしれない。しかしながら、βおよびγサブユニットは、IL-2シグナル伝達に必須である(Krieg et al., Proc Natl Acad Sci. 107:11906-11 (2010))。この三量体IL-2受容体は、CD4

FoxP3

制御性T(T
reg
)細胞で発現される。T
reg
細胞は、最も高いレベルのIL-2Rα(CD25)をインビボで一貫して発現する(Fontenot et al., Nature Immunol 6:1142-51 (2005))。前記三量体IL-2受容体はまた、従来の活性化T細胞で一時的に誘導される一方、静止期において、これらの細胞は二量体IL-2受容体のみを発現する。
【0004】
目的に応じて、IL-2の変異タンパク質は、CD25に対して亢進し、または低下した結合親和性を有するように作成された。IL-2/IL-2R複合体の公開された結晶構造に基づくと、前記変異は、CD25に近接することが知られているIL-2またはその近辺の領域に入れられることが多い(Wang et al., Science 310:1159-63 (2005))。IL-2残基K35、R38、F42、K43、F44、Y45、E61、E62、K64、P65、E68、V69、L72、およびY107は、CD25に接触していると考えられている(米国特許第9,732,134号)。
【0005】
IL-2治療の副作用を軽減するために、研究者らは、変異体IL-2をCD25に対するその結合親和性を減少させた。例えば、WO2008/0034473は、変異R38WおよびF42Kを記載し、WO2012/107417は、72位における変異を記載する。米国特許公開第2003/0124678号は、IL-2の血管透過活性を取り除くためにR38W変異を導入することを記載する。Heatonら(Cancer Res. 53:2597-602 (1993);米国特許第5,229,109号)は、2つの変異R38AおよびF42Kを導入して、ナチュラルキラー(NK)細胞から炎症促進性サイトカインの分泌を有する能力を減少させたIL-2変異タンパク質を得ることを記載する。EP2639241B1は、T
reg
細胞の活性化において内在性IL-2より少なくとも1000倍以下の有用性であるIL-2変異タンパク質を記載し、1)R38K、F42I、Y45N、E62L、およびE68V;2)R38A、F42I、Y45N、E62L、およびE68V;3)R38K、F42K、Y45R、E62L、およびE68V;または4)R38A、F42A、Y45A、およびE62Aから選択される変異を有するIL-2変異タンパク質を記載する。米国特許公開第2014/0328791号は、CD25に対して親和性が低下したペグ化IL-2を記載する。あるIL-2変異タンパク質は、腫瘍抗原を標的とする抗体(例えば、CEA、FAP、およびPD-L1など)に抱合されている。例えば、Klein et al., Oncoimmunology 6(3):e1277306 (2017);Soerensen et al., J Clin Onc. 36:15_suppl (2018);WO2017/220989;および米国特許第9,206,260号を参照のこと。
【0006】
インターロイキン-15(IL-15)は、IL-2に構造類似性を有するサイトカインである。IL-15は、IL-2Rβγ受容体に結合し、これによりシグナル伝達し、ウイルス感染後に単核食細胞系および他の免疫細胞によって分泌される。IL-15は、NKおよび自然免疫系の他の細胞の増殖を誘導し、ウイルス感染細胞および癌細胞の死滅に関連する。
【0007】
残念なことに、現在のIL-2およびIL-15薬物候補の副作用は著しく、前記サイトカインの投薬量が制限される。さらに、T細胞および他の免疫細胞の活性化は部位特異的ではない。また、CD25に対する親和性は顕著に減少しているが、IL-2変異タンパク質のPKシンカーが存在しうる。よって、免疫細胞を活性化し、有効性を有するが、減少した副作用を示す際に部位特異的である改善されたサイトカイン治療を開発する必要性が存在する。
【発明の概要】
【0008】
本開示は、サイトカイン部分、マスキング部分、および担体部分を含むプロドラッグであって、前記マスキング部分が、前記サイトカイン部分に結合し、前記サイトカイン部分の生物学的活性を阻害し(例えば、サイトカイン部分が標的細胞におけるその受容体に結合することを阻害し、または前記サイトカイン部分の1つまたはそれ以上の生物学的活性を減少させる)、前記サイトカイン部分が、前記担体部分に融合され、前記マスキング部分が、切断可能なペプチドリンカーを介して前記サイトカイン部分または前記担体部分に融合されているプロドラッグを提供する。ある実施態様において、前記マスキング部分は、前記サイトカイン部分の受容体の細胞外ドメイン(ECD)を含む。
【0009】
ある実施態様において、前記サイトカイン部分は、野生型ヒトサイトカインまたはその変異タンパク質、例えば、ヒトIL-2アゴニストポリペプチド、例えば、配列番号1または配列番号1に対して少なくとも90%同一性であるアミノ酸配列を含むものである。ある実施態様において、前記ヒトIL-2アゴニストポリペプチドには、T3、K35、R38、F42、Y45、E62、E68、L72、A73、N88、C125、およびQ126(配列番号1によるナンバリング)から選択される位置における1つまたはそれ以上の変異が含まれる。特定の実施態様において、前記ヒトIL-2アゴニストポリペプチドには、配列番号8~17、19~33、36、37、および39~46から選択されるアミノ酸配列が含まれる。
【0010】
ある実施態様において、本発明のプロドラッグのマスキング部分は、ヒトIL-2RβのECDまたはその機能的類似体を含む。さらなる実施態様において、前記マスキング部分には、(i)ペプチドリンカーを介して一緒に融合されたヒトIL-2RβのECDまたはその機能的類似体の2コピー、または(ii)ペプチドリンカーを介してヒトIL-2RγのECDまたはその機能的類似体に融合されたECDヒトIL-2Rβまたはその機能的類似体が含まれる。ある実施態様において、前記ヒトIL-2RγのECDまたはその機能的類似体は、配列番号6または配列番号6に対して少なくとも90%同一性であるアミノ酸配列を含む。特定の実施態様において、前記ヒトIL-2RβのECDまたはその機能的類似体は、配列番号3、4、または5、あるいは配列番号3、4、または5に対して少なくとも90%同一性であるアミノ酸配列を含む。
(【0011】以降は省略されています)

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