TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024147350
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-16
出願番号2023060302
出願日2023-04-03
発明の名称酸の濃縮方法
出願人DOWAテクノロジー株式会社
代理人個人,個人
主分類C02F 1/04 20230101AFI20241008BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約【課題】硝酸などの水より沸点が高い高沸点酸と、ギ酸などの沸点が水と同等以下の低沸点酸とを含む混合酸水溶液である廃液(被処理水)について、より多くの低沸点酸を分離し、高沸点酸を濃縮し得る方法を提供すること。
【解決手段】水より沸点が高い酸A及び沸点が水の沸点以下である酸Bを含む被処理水を蒸発濃縮して、前記被処理水における濃度より高濃度で酸Aを含む濃縮液を得る、酸Aの濃縮方法であって、前記被処理水に水を補充しながら前記蒸発濃縮を実施する、酸Aの濃縮方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
水より沸点が高い酸A及び沸点が水の沸点以下である酸Bを含む被処理水を蒸発濃縮して、前記被処理水における濃度より高濃度で酸Aを含む濃縮液を得る、酸Aの濃縮方法であって、
前記被処理水に水を補充しながら前記蒸発濃縮を実施する、酸Aの濃縮方法。
続きを表示(約 830 文字)【請求項2】
前記水を連続的に又は間欠的に補充する、請求項1に記載の酸Aの濃縮方法。
【請求項3】
前記蒸発濃縮に供する被処理水中の、酸Aの濃度が40~200g/Lであり、酸Bの濃度が500~15000ppmである、請求項1又は2に記載の酸Aの濃縮方法。
【請求項4】
前記水の補充を間欠的に行い、
前記蒸発濃縮において被処理水の体積が3/4~1/10になったときに、その被処理水の体積の1/4~3倍の量の水を補充する、請求項1又は2に記載の酸Aの濃縮方法。
【請求項5】
前記水の補充を1~8回行う、請求項4に記載の酸Aの濃縮方法。
【請求項6】
前記酸Aが硝酸であり、前記酸Bがギ酸である、請求項1又は2に記載の酸Aの濃縮方法。
【請求項7】
前記蒸発濃縮を、0.1~0.8気圧、60~95℃で実施する、請求項1又は2に記載の酸Aの濃縮方法。
【請求項8】
前記蒸発濃縮を、
前記被処理水を加熱して蒸発させる蒸発缶と、
該蒸発缶と接続した、前記被処理水の蒸発により生じた蒸気を圧縮・昇温して前記被処理水の加熱の熱源として供給するヒートポンプと
を備えた蒸発濃縮装置により実施する、請求項1又は2に記載の酸Aの濃縮方法。
【請求項9】
前記被処理水における酸Aの濃度(g/L)及び酸Bの濃度(ppm)の比率Pbefore(=酸A/酸B(g/L/ppm))と、前記濃縮液における酸Aの濃度(g/L)及び酸Bの濃度(ppm)の比率Pafter(=酸A/酸B(g/L/ppm))とを比較すると、Pafter/Pbeforeが10以上である、請求項1又は2に記載の酸Aの濃縮方法。
【請求項10】
前記濃縮液における酸Aの濃度が700~950g/Lである、請求項1又は2に記載の酸Aの濃縮方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の酸A及びBを含む被処理水を蒸発濃縮して、酸Aを濃縮する方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
硝酸は広く産業で使用されている薬品であり、これを含む廃液も大量に発生している。環境負荷や資源価格の高騰を考えると、廃液中の硝酸をリサイクルすることが望ましい。リサイクルにあたっては、硝酸の濃度を高めたり、夾雑物を低減することが一般に求められる。なお硝酸単体の沸点は80℃程度であるが、硝酸水溶液の濃度が68質量%になると沸点約120℃の共沸混合物を形成することが知られている。
【0003】
廃液からの硝酸のリサイクルではないが、特許文献1には、硝酸水溶液に硝酸金属を溶解させて蒸留することにより、68質量%より高濃度の硝酸水溶液を得ることが開示されている。また特許文献2には、85~95質量%濃度の硝酸を70~115℃、0.1~2barにて蒸留することで、陽イオンや陰イオンの少ない高純度硝酸を得ることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2004-250294号公報
特表2004-529841号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
硝酸を含む廃液のうち、銀粉などの金属粉の製造において発生する廃液は、硝酸の他に低分子で沸点が水と同等以下の有機酸(ギ酸など。以下「低沸点酸」ともいう)を含む場合もある。共沸混合物とならなくとも、水の共存下では硝酸の沸点は水の沸点よりも高い(水より沸点の高い酸を、以下「高沸点酸」ともいう)。このような酸の混合液である廃液について硝酸のリサイクルを行うためには、前記の酸混合液からの硝酸の濃縮と低沸点酸の分離が重要である。
【0006】
本発明は、硝酸などの水より沸点が高い高沸点酸と、ギ酸などの沸点が水と同等以下の低沸点酸とを含む混合酸水溶液である廃液(被処理水)について、より多くの低沸点酸を分離し、高沸点酸を濃縮し得る方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討した。被処理水を加熱した場合、本発明における濃縮対象である硝酸などの高沸点酸より低沸点酸と水が先に蒸発し、高沸点酸が濃縮されるとともに低沸点酸が分離される。そこで、被処理水を加熱して低沸点酸及び水を蒸発させていく、蒸発濃縮を試みた。その結果、ある程度低沸点酸が分離され、(そして水も蒸発して)濃縮された高沸点酸が得られた。さらに本発明者らは検討を進め、水を補充しながら蒸発濃縮を実施することによって、より多くの低沸点酸を分離して高沸点酸を濃縮することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち本発明は、以下のとおりである。
[1]水より沸点が高い酸A及び沸点が水の沸点以下である酸Bを含む被処理水を蒸発濃縮して、前記被処理水における濃度より高濃度で酸Aを含む濃縮液を得る、酸Aの濃縮方法であって、前記被処理水に水を補充しながら前記蒸発濃縮を実施する、酸Aの濃縮方法。
【0009】
[2]前記水を連続的に又は間欠的に補充する、[1]に記載の酸Aの濃縮方法。
【0010】
[3]前記蒸発濃縮に供する被処理水中の、酸Aの濃度が40~200g/Lであり、酸Bの濃度が500~15000ppmである、[1]又は[2]に記載の酸Aの濃縮方法。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

個人
ウォーターサーバ
14日前
栗田工業株式会社
回分式濃縮装置
8日前
株式会社タクマ
汚泥乾燥焼却システム
17日前
株式会社熊野技建
汚泥再生用ミキサー
7日前
エ.マ.フ.ル合同会社
携帯用浄水ボトル
6日前
DOWAテクノロジー株式会社
酸の濃縮方法
1日前
栗田工業株式会社
電気脱イオン装置の運転方法
6日前
オルガノ株式会社
水処理システム及び水処理方法
8日前
リズム翔栄株式会社
水処理装置
10日前
ハイフィルム インコーポレイテッド
水処理システム
2日前
栗田工業株式会社
超純水製造装置及び超純水製造方法
17日前
オルガノ株式会社
水処理システムおよびその運転方法
17日前
株式会社 MTG
電気分解装置
2日前
栗田工業株式会社
フッ素含有排水の処理装置及び方法
8日前
三浦工業株式会社
バラスト水処理装置
17日前
株式会社テックコーポレーション
電解装置
7日前
オルガノ株式会社
水処理管理装置および水処理監視方法
8日前
中国電力株式会社
水質監視システムおよび水質監視プログラム
6日前
イワブチ株式会社
溶解物質を含有する酸処理装置及び酸処理方法
7日前
パナソニックIPマネジメント株式会社
軟水化装置
10日前
パナソニックIPマネジメント株式会社
軟水化装置
8日前
パナソニックIPマネジメント株式会社
軟水化装置
10日前
住友重機械工業株式会社
排水処理装置及び排水処理方法
14日前
三菱重工業株式会社
生物処理槽の製造方法
6日前
積水化学工業株式会社
廃水処理装置
13日前
栗田工業株式会社
純水製造装置における逆浸透膜装置の制御方法
17日前
株式会社東芝
水処理システム、水処理方法及びアミン溶液
17日前
栗田工業株式会社
逆浸透膜のスケール抑制剤及びスケール抑制方法
20日前
オルガノ株式会社
水処理方法及び水処理装置
今日
三機工業株式会社
汚泥焼却方法及び汚泥焼却システム
2日前
株式会社鴻池組
有機フッ素化合物の粉末活性炭を用いた吸着処理方法
8日前
住友重機械工業株式会社
炭酸塩固定化装置及び炭酸塩固定化方法
10日前
ウシオ電機株式会社
流体処理装置、点灯回路
2日前
水ing株式会社
浄水用フロック形成装置とその運転方法及び迂流装置
13日前
住友重機械工業株式会社
排水処理装置及び排水処理装置の運転方法
17日前
栗田工業株式会社
スケール防止剤及びスケール防止方法
17日前
続きを見る