TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2024154281
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-30
出願番号
2023068027
出願日
2023-04-18
発明の名称
廃水の処理方法
出願人
日鉄環境株式会社
,
日本製鉄株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C02F
3/12 20230101AFI20241023BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約
【課題】シアン化物イオン及びチオシアン酸イオンを含有する廃水について、活性汚泥法を用いて、簡便な方法で、廃水中のシアン化物イオン及びチオシアン酸イオンを有効に低減することが可能な方法を提供する。
【解決手段】シアン化物イオン及びチオシアン酸イオンを含有する廃水の処理方法であって、前記廃水中の前記チオシアン酸イオンの濃度が25mg/L以上であり、前記廃水に過酸化水素を添加して反応させ、反応液を得る第1の工程と、前記第1の工程で得られた前記反応液を、活性汚泥が収容された生物処理槽に流入させ、生物処理する第2の工程と、を含む廃水の処理方法を提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
シアン化物イオン及びチオシアン酸イオンを含有する廃水の処理方法であって、
前記廃水中の前記チオシアン酸イオンの濃度が25mg/L以上であり、
前記廃水に過酸化水素を添加して反応させ、反応液を得る第1の工程と、
前記第1の工程で得られた前記反応液を、活性汚泥が収容された生物処理槽に流入させ、生物処理する第2の工程と、を含む廃水の処理方法。
続きを表示(約 450 文字)
【請求項2】
前記廃水が、さらにチオ硫酸イオンを含有する請求項1に記載の廃水の処理方法。
【請求項3】
前記第1の工程で、前記廃水に前記過酸化水素とともにチオ硫酸塩を添加して、前記反応液を得る請求項1に記載の廃水の処理方法。
【請求項4】
前記第1の工程で、前記廃水中に、前記シアン化物イオンに対するモル比が0.5以上となる量のチオ硫酸イオンの存在下、前記反応液を得る請求項1に記載の廃水の処理方法。
【請求項5】
前記第1の工程における前記廃水への前記過酸化水素の添加量は、前記廃水中の前記シアン化物イオンに対する前記過酸化水素のモル比が0.5以上となる量である請求項1に記載の廃水の処理方法。
【請求項6】
前記廃水中の前記シアン化物イオンの濃度が、0.5~200mg/Lである請求項1に記載の廃水の処理方法。
【請求項7】
前記廃水が、コークス炉廃水である請求項1~6のいずれか1項に記載の廃水の処理方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、廃水の処理方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
製鉄において鉄鉱石に含まれる酸化鉄を還元するために使用されるコークスは、石炭をコークス炉で乾留して製造される。石炭の乾留時に発生するガス(コークス炉ガス)は、各種装置を備えた精製設備で不純物の除去や、再利用のための成分及び熱等の回収等が行われる。その一例として、コークス炉ガスにアンモニア水を吹きかけること(フラッシング)により、コークス炉ガスの冷却や、コークス炉ガス中の不純物の捕集等を行う工程がある。この工程で発生する凝縮水(「安水」や「コークス炉廃水」とも称される。)には、COD(化学的酸素要求量)成分が含まれている。
【0003】
コークス炉廃水(安水)処理設備では、活性汚泥が収容された生物処理槽に、COD成分を含有するコークス炉廃水を導入し、活性汚泥法によって、コークス炉廃水中のCOD成分を分解し、低減することが行われている。例えば、特許文献1には、コークス工場排水を先ずアンモニア除去処理し、次いでこの処理液を第一鉄塩添加により凝集沈殿処理したのち活性汚泥処理することを特徴とするコークス工場排水の処理方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2000-84589号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したコークス炉廃水処理設備におけるコークス炉廃水等の工場廃水には、シアン化物イオン(CN
-
;遊離シアン及びフリーシアンとも称される。)が含有されていることがある。本発明者らの検討の結果、コークス炉廃水処理設備において、COD成分としてチオシアン酸イオン(SCN
-
)を含有するコークス炉廃水を活性汚泥法によって生物処理する場合に、当該廃水中にさらにシアン化物イオンが含有されていると、SCN
-
に対する活性汚泥の処理性能が低下することがわかった。
【0006】
そこで本発明は、シアン化物イオン及びチオシアン酸イオンを含有する廃水について、活性汚泥法を用いて、簡便な方法で、廃水中のシアン化物イオン及びチオシアン酸イオンを有効に低減することが可能な方法を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、シアン化物イオン及びチオシアン酸イオンを含有する廃水の処理方法であって、前記廃水中の前記チオシアン酸イオンの濃度が25mg/L以上であり、前記廃水に過酸化水素を添加して反応させ、反応液を得る第1の工程と、前記第1の工程で得られた前記反応液を、活性汚泥が収容された生物処理槽に流入させ、生物処理する第2の工程と、を含む廃水の処理方法が提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、シアン化物イオン及びチオシアン酸イオンを含有する廃水について、活性汚泥法を用いて、簡便な方法で、廃水中のシアン化物イオン及びチオシアン酸イオンを有効に低減することが可能な方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。
【0010】
前述の通り、コークス炉廃水処理設備では、活性汚泥法によって、コークス炉廃水中のCOD成分を分解除去している。一方、コークス炉廃水等の廃水には、シアン化物イオン(以下、「CN
-
」と記載することがある。)が含有されていることがある。本発明者らの検討の結果、活性汚泥法による処理対象(被処理水)である廃水中に比較的高濃度(例えば0.5mg-CN/L以上)にCN
-
が含有されていると、COD成分を分解する活性汚泥の処理性能が低下し、処理水の水質が低下する問題が生じることがわかった。特に、廃水に含有されるCOD成分の一種であるチオシアン酸イオン(以下、「SCN
-
」と記載することがある。)を分解する活性汚泥の処理性能が低下することがわかった。これは、活性汚泥における、チオシアン酸イオンを分解可能な細菌等の微生物が、シアン毒性に弱く、増殖が遅いために、シアン化物イオンによりダメージを受けると回復までに時間がかかることに起因していると考えられる。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
日鉄環境株式会社
廃水の処理方法
25日前
日鉄環境株式会社
廃水の処理方法、及び活性汚泥用栄養剤
25日前
日鉄環境株式会社
生物学的廃水処理性能の予測方法、及び廃水の処理方法
25日前
日鉄環境株式会社
堆積物混合水又は泥土泥水の水切り濃縮処理方法及び堆積物混合水又は泥土泥水の水切り濃縮装置
1か月前
マコー株式会社
液肥製造装置
16日前
株式会社石垣
汚泥コンポスト化システム
24日前
株式会社石垣
汚泥コンポスト化システム
24日前
個人
淡水化装置
16日前
オルガノ株式会社
水処理設備及び水処理方法
9日前
JX金属株式会社
坑廃水の処理方法
4日前
オルガノ株式会社
水処理方法および水処理装置
16日前
住友重機械エンバイロメント株式会社
排水処理装置及び排水処理方法
3日前
学校法人北海道科学大学
粒子、粒子の製造方法
3日前
住友重機械エンバイロメント株式会社
嫌気処理システム及び嫌気処理方法
2日前
株式会社神鋼環境ソリューション
加熱処理設備の運転方法及び制御装置
10日前
オルガノ株式会社
汚泥処理システム、制御装置、汚泥処理方法およびプログラム
17日前
水ing株式会社
リン化合物の生産方法及びリン化合物の生産システム
16日前
大成建設株式会社
液状浄化材の供給方法、及び、浄化システム
16日前
三菱ケミカル株式会社
ヘッダー付散気装置、膜分離活性汚泥装置、及び水処理方法
3日前
ユニチカ株式会社
フィルター
16日前
株式会社クボタ
浄水システム
16日前
東日本旅客鉄道株式会社
キャビテーション処理ユニットおよびそれに使用する加圧支援装置
16日前
住友ゴム工業株式会社
水質浄化装置
4日前
フジクリーン工業株式会社
排水処理装置、薬筒、及び、排水処理装置から薬筒を取り出す方法
10日前
ソールエトルーナ ホールディングス,インコーポレーテッド
複数の波長の光と音とで水を処理する装置
24日前
エヴォクア ウォーター テクノロジーズ エルエルシー
高度回収電気透析法
10日前
アクシン ウォーター テクノロジーズ インコーポレイテッド
反応器内の選択された化合物濃度を制御することができる電気化学的廃水処理システム
18日前
モデルナティエックス インコーポレイテッド
がんの治療のためのmRNA併用療法
11日前
他の特許を見る