TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024160425
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-14
出願番号2023075377
出願日2023-05-01
発明の名称加熱処理設備の運転方法及び制御装置
出願人株式会社神鋼環境ソリューション
代理人弁理士法人R&C
主分類C02F 11/10 20060101AFI20241107BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約【課題】効率的な運転を実現可能な加熱処理設備の運転方法を提供する。
【解決手段】水を含む固形物を固液分離する固液分離器30と、固液分離器30で含水率が低下した固形物を加熱する加熱処理装置40と、加熱処理装置40の加熱源となる熱媒を加温する熱源器50と、を備えた加熱処理設備100の運転方法は、加熱処理装置40に導入される固形物の含水率を所定値に設定したときに熱媒の加温に必要な第一熱エネルギー、及び、熱源器50が加熱処理装置40に供給可能な第二熱エネルギーを予測する予測ステップと、第一熱エネルギーが第二熱エネルギーよりも小さいとき、固液分離器30の運転能力を低下させて固形物の含水率を所定値より大きくし、第一熱エネルギーが第二熱エネルギーよりも大きいとき、固液分離器30の運転能力を上昇させて固形物の含水率を所定値よりも小さくする含水率調整ステップと、を含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
水を含む固形物を固液分離する固液分離器と、前記固液分離器で含水率が低下した前記固形物を加熱する加熱処理装置と、前記加熱処理装置の加熱源となる熱媒を加温する熱源器と、を備えた加熱処理設備の運転方法であって、
前記加熱処理装置に導入される前記固形物の含水率を所定値に設定したときに前記熱媒の加温に必要な第一熱エネルギーを予測すると共に、前記熱源器が前記加熱処理装置に供給可能な第二熱エネルギーを予測する予測ステップと、
前記予測ステップで予測された前記第一熱エネルギーが前記第二熱エネルギーよりも小さいとき、前記固液分離器の運転能力を低下させて前記固形物の含水率を所定値より大きくすると共に、前記予測ステップで予測された前記第一熱エネルギーが前記第二熱エネルギーよりも大きいとき、前記固液分離器の運転能力を上昇させて前記固形物の含水率を所定値よりも小さくする含水率調整ステップと、を含む加熱処理設備の運転方法。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記含水率調整ステップでは、前記固形物の含水率を低下させるために前記固液分離器に投入される薬品の量によって前記運転能力を調整する請求項1に記載の加熱処理設備の運転方法。
【請求項3】
前記含水率調整ステップでは、前記固液分離器における前記固形物の滞留時間を調節することによって前記運転能力を調整する請求項1に記載の加熱処理設備の運転方法。
【請求項4】
前記熱源器は、メタン発酵によって発生した消化ガスを用いて発電することにより発生する廃熱の熱エネルギーによって前記熱媒を加温する発電機と、前記消化ガスとは別の燃料により発生した熱エネルギーにより前記熱媒を加温するボイラとを有している請求項1~3の何れか一項に記載の加熱処理設備の運転方法。
【請求項5】
前記予測ステップでは、前記発電機で回収可能な前記第二熱エネルギーを予測する請求項4に記載の加熱処理設備の運転方法。
【請求項6】
前記予測ステップでは、前記加熱処理装置に投入される前記固形物の投入量及び温度に基づいて前記第一熱エネルギーを予測する請求項5に記載の加熱処理設備の運転方法。
【請求項7】
前記予測ステップでは、前記固液分離器で処理されて含水率が低下した固形物以外の追加固形物を前記加熱処理装置に投入する場合、前記発電機及び前記ボイラで回収可能な前記第二熱エネルギーを予測する請求項5に記載の加熱処理設備の運転方法。
【請求項8】
水を含む固形物を固液分離する固液分離器と、前記固液分離器で含水率が低下した前記固形物を加熱する加熱処理装置と、前記加熱処理装置の加熱源となる熱媒を加温する熱源器と、を備えた加熱処理設備の制御装置であって、
前記加熱処理装置に導入される前記固形物の含水率を所定値に設定したときに前記熱媒の加温に必要な第一熱エネルギーを予測すると共に、前記熱源器が前記加熱処理装置に供給可能な第二熱エネルギーを予測する予測部と、
前記予測部で予測された前記第一熱エネルギーが前記第二熱エネルギーよりも小さいとき、前記固液分離器の運転能力を低下させ、前記予測部で予測された前記第一熱エネルギーが前記第二熱エネルギーよりも大きいとき、前記固液分離器の運転能力を上昇させる制御部と、を備えた加熱処理設備の制御装置。
【請求項9】
前記予測部は、前記加熱処理装置に投入される前記固形物の投入量及び温度に基づいて前記第一熱エネルギーを予測する請求項8に記載の加熱処理設備の制御装置。
【請求項10】
前記予測部は、メタン発酵槽から発生した消化ガスを用いて発電する発電機に導入される前記消化ガスの流量及び濃度に基づいて予測された熱エネルギーに基づいて前記第二熱エネルギーを予測する請求項8又は9に記載の加熱処理設備の制御装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、加熱処理設備の運転方法及び制御装置に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、固液分離器(文献では、脱水機)と、固液分離器で含水率が低下した固形物(文献では脱水ケーキ)を加熱する加熱処理装置(文献では炭化設備)と、加熱処理装置の加熱源となる熱媒を加温する熱源器(文献では熱供給装置)と、を備えた加熱処理設備の運転方法(文献では汚泥処理方法)が開示されている。
【0003】
特許文献1に記載の汚泥処理方法は、消化槽で高濃度汚泥をメタン発酵処理して発生した消化ガスにより生成可能な1日当たりの熱量が、消化槽の加温に必要な1日当たりの必要加熱熱量と、炭化設備による脱水ケーキの炭化に必要な1日当たりの必要炭化熱量との和よりも大きいことを前提としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2015-51417号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の汚泥処理方法は、高濃度消化を前提として加熱処理装置への加熱熱量が全て消化ガスの熱量で補えるものである。しかしながら、高濃度消化でない通常のメタン発酵処理では、消化ガスだけで加熱処理装置への加熱熱量が補えない場合が想定されるため、改善の余地がある。
【0006】
そこで、効率的な運転を実現可能な加熱処理設備の運転方法及び制御装置が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る加熱処理設備の運転方法の特徴は、水を含む固形物を固液分離する固液分離器と、前記固液分離器で含水率が低下した前記固形物を加熱する加熱処理装置と、前記加熱処理装置の加熱源となる熱媒を加温する熱源器と、を備えた加熱処理設備の運転方法であって、前記加熱処理装置に導入される前記固形物の含水率を所定値に設定したときに前記熱媒の加温に必要な第一熱エネルギーを予測すると共に、前記熱源器が前記加熱処理装置に供給可能な第二熱エネルギーを予測する予測ステップと、前記予測ステップで予測された前記第一熱エネルギーが前記第二熱エネルギーよりも小さいとき、前記固液分離器の運転能力を低下させて前記固形物の含水率を所定値より大きくすると共に、前記予測ステップで予測された前記第一熱エネルギーが前記第二熱エネルギーよりも大きいとき、前記固液分離器の運転能力を上昇させて前記固形物の含水率を所定値よりも小さくする含水率調整ステップと、を含む点にある。
【0008】
本方法では、加熱処理装置に導入される固形物の含水率を所定値に設定したときに熱媒の加温に必要な第一熱エネルギーを予測している。つまり、固形物の含水率の変動を受けずに、第一エネルギーを予測することが可能となる。そして、例えば消化ガスで駆動される熱源器が供給可能な第二熱エネルギーを予測し、これら第一熱エネルギーと第二熱エネルギーとを比較するため、第二熱エネルギーが増減する状況下で加熱処理装置に余剰熱エネルギーが存在するかを判定できる。
【0009】
更に本方法における含水率調整ステップでは、第一熱エネルギーが第二熱エネルギーよりも小さいとき、固液分離器の運転能力を低下させて固形物の含水率を所定値より大きくする。一方、第一熱エネルギーが第二熱エネルギーよりも大きいとき、固液分離器の運転能力を上昇させて固形物の含水率を所定値よりも小さくする。つまり、加熱処理装置に余剰熱エネルギーが存在する場合、固液分離器の運転能力を低下させて運転効率を高めることができる。一方、加熱処理装置の熱エネルギーが不足する場合、固液分離器の運転能力を上昇させることで固形物の含水率を下げ、加熱処理装置による適切な炭化処理を実現することができる。
【0010】
このように、効率的な運転を実現可能な加熱処理設備の運転方法となっている。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

マコー株式会社
液肥製造装置
8日前
株式会社石垣
汚泥コンポスト化システム
16日前
株式会社石垣
汚泥コンポスト化システム
16日前
個人
淡水化装置
8日前
シャープ株式会社
浄水装置および浄水具
17日前
中国電力株式会社
排水調整システム
29日前
前澤工業株式会社
排水処理システム
24日前
フナテック株式会社
紫外線殺菌装置
17日前
オルガノ株式会社
水処理設備及び水処理方法
1日前
DOWAテクノロジー株式会社
酸の濃縮方法
1か月前
トヨタ紡織株式会社
イオン交換器の取付構造
22日前
オルガノ株式会社
水処理装置及び水処理方法
22日前
株式会社 MTG
電気分解装置
1か月前
ハイフィルム インコーポレイテッド
水処理システム
1か月前
株式会社神鋼環境ソリューション
処理システム
22日前
中国電力株式会社
水質監視システムおよび水質監視プログラム
1か月前
オルガノ株式会社
嫌気性水処理方法
29日前
栗田工業株式会社
純水製造装置及び純水製造装置の運転方法
29日前
個人
浄水処理システム、浄水処理方法およびフルボ酸の分解処理方法
29日前
三菱重工業株式会社
取水設備及び異物除去方法
22日前
オルガノ株式会社
水処理方法及び水処理装置
18日前
オルガノ株式会社
水処理方法及び水処理装置
1か月前
三機工業株式会社
汚泥焼却方法及び汚泥焼却システム
1か月前
オルガノ株式会社
水処理方法及び水処理装置
18日前
日鉄環境株式会社
廃水の処理方法
17日前
オルガノ株式会社
水処理方法および水処理装置
8日前
ウシオ電機株式会社
流体処理装置、点灯回路
16日前
ウシオ電機株式会社
流体処理装置、点灯回路
1か月前
三機工業株式会社
汚泥焼却方法及び混合汚泥焼却システム
1か月前
東京エレクトロン株式会社
処理システム及び処理方法
22日前
東京エレクトロン株式会社
処理システム及び処理方法
22日前
株式会社ササクラ
水処理方法および水処理装置
29日前
株式会社ササクラ
海水淡水化システム及び海水淡水化方法
29日前
株式会社神鋼環境ソリューション
加熱処理設備の運転方法及び制御装置
2日前
オルガノ株式会社
汚泥処理システム、制御装置、汚泥処理方法およびプログラム
9日前
株式会社 MTG
電解水吐出ユニット及びキッチンユニット
1か月前
続きを見る