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公開番号2024162165
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-21
出願番号2023077459
出願日2023-05-09
発明の名称排水処理装置及び排水処理方法
出願人住友重機械エンバイロメント株式会社
代理人弁理士法人雄渾
主分類C02F 1/72 20230101AFI20241114BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約【課題】本発明の課題は、ホルムアルデヒド含有排水の処理において、ホルムアルデヒド除去に係る処理を、高効率かつ低コストで安定して行うことができる排水処理装置及び排水処理方法を提供することである。
【解決手段】上記課題を解決するために、排水中の有機物濃度を検出する検出部と、オゾン酸化部と、UV照射部と、検出部の検出結果に基づき、オゾン酸化部によるオゾン注入量またはUV照射部によるUV照射量を制御する制御部と、を備えるホルムアルデヒド含有排水を処理する排水処理装置及びこの装置を用いた排水処理方法を提供する。本発明は、促進酸化処理において、排水中の有機物濃度がホルムアルデヒドの除去効率に影響するという知見に基づき、促進酸化処理に係る操作量(オゾン注入量またはUV照射量)を制御する。これにより、ホルムアルデヒド除去に係る過剰処理を抑制し、高効率かつ低コストで安定した排水処理が可能となる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ホルムアルデヒド含有排水を処理する排水処理装置であって、
前記排水中の有機物濃度を検出する検出部と、
前記排水にオゾン注入を行うオゾン酸化部と、
前記排水にUV照射を行うUV照射部と、
前記検出部の検出結果に基づき、前記オゾン酸化部によるオゾン注入量または前記UV照射部によるUV照射量を制御する制御部と、を備えることを特徴とする、排水処理装置。
続きを表示(約 700 文字)【請求項2】
前記排水中のホルムアルデヒド濃度を所定値にするための処理に必要なデータをあらかじめ記憶する記憶部を備え、
前記記憶部で記憶するデータが、前記排水中のホルムアルデヒド濃度が所定値となるときの前記オゾン注入量または前記UV照射量と前記有機物濃度との関係を含み、
前記制御部は、前記記憶部のデータに基づく制御を行うことを特徴とする、請求項1に記載の排水処理装置。
【請求項3】
前記UV照射部から排出される処理水は、再利用箇所で要求される水質を満たすことを特徴とする、請求項1又は2に記載の排水処理装置。
【請求項4】
ホルムアルデヒド含有排水を処理する排水処理方法であって、
前記排水中の有機物濃度を検出する検出工程と、
前記排水にオゾン注入を行うオゾン酸化工程と、
前記排水にUV照射を行うUV照射工程と、
前記検出工程の検出結果に基づき、前記オゾン酸化工程におけるオゾン注入量または前記UV照射工程におけるUV照射量を制御する制御工程と、を備えることを特徴とする、排水処理方法。
【請求項5】
前記排水中のホルムアルデヒド濃度を所定値にするための処理に必要なデータをあらかじめ記憶する記憶工程を備え、
前記記憶工程で記憶するデータが、前記排水中のホルムアルデヒド濃度が所定値となるときの前記オゾン注入量または前記UV照射量と前記有機物濃度との関係を含み、
前記制御工程は、前記記憶工程におけるデータに基づく制御を行うことを特徴とする、請求項4に記載の排水処理方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、排水処理装置及び排水処理方法に関するものである。より詳細には、本発明は、ホルムアルデヒド含有排水を処理するための排水処理装置及び排水処理方法に関するものである。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
一般に、排水処理設備においては、流入する排水の水質(含有成分)に応じた処理が行われている。例えば、工場等から排出される排水にホルムアルデヒドが含まれる場合、排水中のホルムアルデヒド濃度を低減させる処理が必要となる。
【0003】
ホルムアルデヒド含有排水の処理の一つとして、生物処理を利用することが知られている。
例えば、特許文献1には、ホルムアルデヒド含有排水の処理として、分離膜を備えたメンブレンバイオリアクターを利用し、曝気しながら40度以上の高温で処理を行うことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2007-268468号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載されるように、ホルムアルデヒド含有排水に対して生物処理を利用した処理を行う場合、微生物培養に時間を要するほか、低濃度のホルムアルデヒドの処理においては処理が安定しないという課題がある。
【0006】
また、ホルムアルデヒド含有排水は各種工場から排出され得るものであるが、特に、飲料や食品類を取り扱う工場から排出されることがある。より具体的には、飲料・食品類等の内容物を収容する容器の洗浄や、内容物充填における高圧高温殺菌処理(レトルト処理)に際し、容器に使用される塗料等が由来となって、ホルムアルデヒド含有排水が排出されることがある。ここで、容器洗浄やレトルト処理には大量の水を使用する必要があるが、食品衛生の観点から、使用される水の水質については比較的厳しい基準を満たす必要がある。
一般に、コスト低減の観点から、排水処理後の処理水を再利用することは広く行われているが、飲料や食品類を取り扱う工場から排出された排水を処理して得られる処理水を有効に再利用するためには、高効率かつ低コストでホルムアルデヒドを除去することが強く求められる。
【0007】
本発明の課題は、ホルムアルデヒド含有排水の処理において、ホルムアルデヒド除去に係る処理を、高効率かつ低コストで安定して行うことができる排水処理装置及び排水処理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、上記の課題について鋭意検討した結果、ホルムアルデヒド含有排水の処理において、オゾン酸化及びUV照射による促進酸化処理を用いることで安定したホルムアルデヒド除去を可能とすることと併せて、排水中の有機物濃度に応じた促進酸化処理を行うことで、高効率かつ低コストでの排水処理が可能となることを見出して、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の排水処理装置及び排水処理方法である。
【0009】
上記課題を解決するための本発明の排水処理装置は、ホルムアルデヒド含有排水を処理する排水処理装置であって、排水中の有機物濃度を検出する検出部と、排水にオゾン注入を行うオゾン酸化部と、排水にUV照射を行うUV照射部と、検出部の検出結果に基づき、オゾン酸化部によるオゾン注入量またはUV照射部によるUV照射量を制御する制御部と、を備えるという特徴を有する。
本発明の排水処理装置は、生物処理ではなく、オゾン注入及びUV照射による促進酸化処理によって排水中のホルムアルデヒドの除去を行うものである。また、本発明者らは、促進酸化処理において、排水中の有機物濃度がホルムアルデヒドの除去効率に影響することを見出した。
そして、本発明の排水処理装置は、この知見に基づくものであり、排水中の有機物濃度の検出結果を基に、オゾン注入量またはUV照射量のように、促進酸化処理に係る各機器の操作量(以下、単に「操作量」とも呼ぶ)について制御を行うものである。これにより、安定した処理と併せて、オゾンの過剰注入やUVの過剰照射を抑制し、高効率かつ低コストでの排水処理が可能となる。
【0010】
また、本発明の排水処理装置の一実施態様は、排水中のホルムアルデヒド濃度を所定値にするための処理に必要なデータをあらかじめ記憶する記憶部を備え、記憶部で記憶するデータが、排水中のホルムアルデヒド濃度が所定値となるときのオゾン注入量またはUV照射量と有機物濃度との関係を含み、制御部は、記憶部のデータに基づく制御を行うという特徴を有する。
上述のとおり、本発明者らは、促進酸化処理において、排水中の有機物濃度がホルムアルデヒド除去効率に影響することを見出した。
この特徴によれば、排水中のホルムアルデヒド濃度を所定濃度にするために必要なデータを記憶する記憶部を設けるとともに、このとき記憶するデータとして、ホルムアルデヒド濃度が所定値になるときの促進酸化処理に係る操作量(オゾン注入量またはUV照射量)と有機物濃度との関係性についてあらかじめ求めた結果を用いることで、促進酸化処理に係る制御の精度を高め、より一層の最適化を図ることが可能となる。
(【0011】以降は省略されています)

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