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公開番号2024144174
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-11
出願番号2024028947
出願日2024-02-28
発明の名称カーボンナノチューブ複合体およびその製造方法、並びにその利用
出願人国立大学法人大阪大学,国立研究開発法人産業技術総合研究所
代理人弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
主分類B01J 23/42 20060101AFI20241003BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】触媒活性が改善されたカーボンナノチューブ複合体を実現する。
【解決手段】本発明の一態様に係るカーボンナノチューブ複合体は、長さが10μm以上、炭素純度が90%以上、BET比表面積が600m2/g以上である単層カーボンナノチューブと、該単層カーボンナノチューブ上に固定された金属ナノ粒子とを含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
長さが10μm以上、炭素純度が90%以上、BET比表面積が600m

/g以上である単層カーボンナノチューブと、該単層カーボンナノチューブ上に固定された、金属ナノ粒子とを含む、バインダレスのカーボンナノチューブ複合体。
続きを表示(約 730 文字)【請求項2】
前記金属ナノ粒子の表面の少なくとも一部分が酸化されており、酸化された表面における金属元素の価数の平均値が、0より大きく2未満である、請求項1に記載のカーボンナノチューブ複合体。
【請求項3】
カーボンナノチューブ複合体全体の重量を100重量%とした場合に、金属ナノ粒子の含有量が1~20重量%である、請求項1に記載のカーボンナノチューブ複合体。
【請求項4】
請求項1に記載のカーボンナノチューブ複合体を含む、成形体。
【請求項5】
請求項1に記載のカーボンナノチューブ複合体を含む、電極触媒。
【請求項6】
請求項1に記載のカーボンナノチューブ複合体を含む、電池用電極。
【請求項7】
請求項5に記載の電極触媒、または請求項6に記載の電池用電極を備えている、電池。
【請求項8】
長さが10μm以上、炭素純度が90%以上、BET比表面積が600m

/g以上である単層カーボンナノチューブと、金属ナノ粒子とを含む溶液に対して、還元処理を行う固定化工程を含む、バインダレスのカーボンナノチューブ複合体の製造方法。
【請求項9】
前記カーボンナノチューブ複合体に含まれる金属ナノ粒子の表面の少なくとも一部分が酸化されており、酸化された表面における価数の平均値が、0より大きく2未満である、請求項8に記載のカーボンナノチューブ複合体の製造方法。
【請求項10】
前記還元処理が放射線還元により実施される、請求項8に記載のカーボンナノチューブ複合体の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明はカーボンナノチューブ複合体およびその製造方法、並びにその利用に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
金属ナノ粒子とカーボンナノチューブ(CNT)との複合体(CNT複合体)は、電極触媒等に使用されている。CNT複合体としては種々のものが製造されており、例えば、特許文献1には表面に高分子層を備える炭素担体とナノ粒子とを含む、担体-ナノ粒子複合体が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特表2018-538134号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述のような従来技術に記載されているCNT複合体は、CNTの表面にナノ粒子を固定化させるために、バインダを使用する必要があった。しかしながら、バインダとして絶縁性のものを使用した場合、CNT複合体の触媒活性が低下し、その結果電池性能の低下を引き起こすという課題があった。
【0005】
本発明の一態様は、上記課題を鑑みたものであり、触媒活性が改善されたCNT複合体を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明者らは鋭意検討した結果、特定のCNTを使用することにより、バインダを使用することなくCNTの表面に金属ナノ粒子を固定化でき、バインダレスのCNT複合体を製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。なお、CNTの表面に金属ナノ粒子を固定化する際には、バインダを用いることが当業者の技術常識であり、本発明の一実施形態に係る特定のCNTを使用することによってバインダレスのCNT複合体が得られるなどということは予想できない。
【0007】
すなわち、本発明は以下の構成を含む。
<1>長さが10μm以上、炭素純度が90%以上、BET比表面積が600m

/g以上である単層カーボンナノチューブと、該単層カーボンナノチューブ上に固定された、金属ナノ粒子とを含む、バインダレスのカーボンナノチューブ複合体。
<2>前記金属ナノ粒子の表面の少なくとも一部分が酸化されており、酸化された表面における金属元素の価数の平均値が、0より大きく2未満である、<1>に記載のカーボンナノチューブ複合体。
<3>カーボンナノチューブ複合体全体の重量を100重量%とした場合に、金属ナノ粒子の含有量が1~20重量%である、<1>または<2>に記載のカーボンナノチューブ複合体。
<4><1>~<3>のいずれか1つに記載のカーボンナノチューブ複合体を含む、成形体。
<5><1>~<3>のいずれか1つに記載のカーボンナノチューブ複合体を含む、電極触媒。
<6><1>~<3>のいずれか1つに記載のカーボンナノチューブ複合体、<4>に記載の成形体または<5>に記載の電極触媒を含む、電池用電極。
<7><5>に記載の電極触媒、または<6>に記載の電池用電極を備えている、電池。<8>長さが10μm以上、炭素純度が90%以上、BET比表面積が600m

/g以上である単層カーボンナノチューブと、金属ナノ粒子とを含む溶液に対して、還元処理を行う固定化工程を含む、バインダレスのカーボンナノチューブ複合体の製造方法。
<9>前記カーボンナノチューブ複合体に含まれる金属ナノ粒子の表面の少なくとも一部分が酸化されており、酸化された表面における金属元素の価数の平均値が、0より大きく2未満である、<8>に記載のカーボンナノチューブ複合体の製造方法。
<10>前記還元処理が放射線還元により実施される、<8>または<9>に記載のカーボンナノチューブ複合体の製造方法。
<11><8>~<10>のいずれか1つに記載のカーボンナノチューブ複合体の製造方法によりカーボンナノチューブ複合体を得る工程と、前記カーボンナノチューブ複合体を成形する工程とを含む、成形体の製造方法。
<12>前記カーボンナノチューブ複合体を成形する工程において、加圧を行う、<11>に記載の成形体の製造方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一態様によれば、触媒活性が改善されたCNT複合体を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の実施例に係るCNT複合体のTEM観察像を示す図である。
本発明の実施例に係るCNT複合体のPXRD測定結果を示す図である。
本発明の実施例に係るCNT複合体のEXAFS解析結果を示す図である。
本発明の実施例に係るCNT複合体のXANES解析結果、およびEXAFS解析結果を示す図である。
本発明の実施例に係るCNT複合体の電気化学測定結果を示す図である。
本発明の実施例に係るCNT複合体のXANES解析結果を示す図である。
本発明の実施例に係るCNT複合体のEXAFS解析結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
〔1.CNT複合体〕
本発明の一実施形態に係るバインダレスCNT複合体は、長さが10μm以上、炭素純度が90%以上、BET比表面積が600m

/g以上である単層CNTと、該単層CNT上に固定された金属ナノ粒子とを含む。
(【0011】以降は省略されています)

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