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公開番号2024136809
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-04
出願番号2023048066
出願日2023-03-24
発明の名称洗浄システム
出願人三浦工業株式会社
代理人弁理士法人北大阪特許事務所,個人
主分類B08B 3/02 20060101AFI20240927BHJP(清掃)
要約【課題】洗浄剤を使用する医療器具の洗浄システムにおいて、洗浄剤の投入量を非接触で高精度に測定すること。
【解決手段】医療器具が収容される洗浄器101と、洗浄剤が入った容器TKの重量を測定する重量計103と、ポンプ62を稼働させて容器TKから洗浄器101へ洗浄剤を投入する洗浄剤投入装置102と、を備え、洗浄器101において投入された洗浄剤を用いて医療器具を洗浄する洗浄システム100であって、ポンプ62の稼働開始前における重量計103の測定結果とポンプ62の稼働停止後における重量計103の測定結果との差である測定投入量を求める。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
医療器具が収容される洗浄器と、
洗浄剤が入った容器の重量を測定する重量計と、
ポンプを稼働させて前記容器から前記洗浄器へ前記洗浄剤を投入する洗浄剤投入装置と、を備え、
前記洗浄器において前記投入された洗浄剤を用いて前記医療器具を洗浄する洗浄システムであって、
前記ポンプの稼働開始前における前記重量計の測定結果と前記ポンプの稼働停止後における前記重量計の測定結果との差である測定投入量を求めることを特徴とする洗浄システム。
続きを表示(約 780 文字)【請求項2】
前記重量計は、所定の時間間隔で前記重量を逐次測定するものであって、
前記ポンプの稼働開始前における前記重量計の複数回分の測定値の平均値である第1平均値と前記ポンプの稼働停止後における前記重量計の複数回分の測定値の平均値である第2平均値との差を、前記測定投入量として算出することを特徴とする請求項1に記載の洗浄システム。
【請求項3】
前記第2平均値は、
前記ポンプの稼働停止時から前記時間間隔よりも長い所定時間を経過した後における、前記重量計の複数回分の測定値の平均値であることを特徴とする請求項2に記載の洗浄システム。
【請求項4】
前記洗浄剤投入装置は、予め指定された量を目標量として前記洗浄剤を前記洗浄器へ投入するものであって、
前記測定投入量と前記目標量との差が所定の許容範囲内に収まっているか否かを判別する制御装置を備え、
前記制御装置により、当該判別の結果に応じた動作制御がなされることを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の洗浄システム。
【請求項5】
前記重量計は、
上側の支持部材から受ける荷重に応じた信号を出力するロードセルと、
上側に前記容器がセットされる外装部品と、を備え、
前記支持部材は、
前記外装部品よりも熱伝導率の低いスペーサを介して、前記外装部品を上側に支持することを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の洗浄システム。
【請求項6】
前記支持部材は、上面に前記スペーサが配置された板状の部材であり、
前記重量計は、
前記支持部材の下方における前記ロードセルの側方に、前記信号の処理を行う回路基板を備えたことを特徴とする請求項5に記載の洗浄システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、医療器具の洗浄に用いられる洗浄システムに関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来、メスや鉗子等の医療器具の洗浄に用いられる装置やシステムが提案されている。例えば特許文献1には、容器から洗浄器に洗浄剤(薬液)を供給して医療器具を洗浄する装置であって、容器に適量の洗浄剤が収容されているか否かを認識できるものが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-170545号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
メスや鉗子等の医療器具は、異物が付着していると人命に関わることもあるため、その洗浄は極めて適切に実施される必要がある。医療器具の適切な洗浄を行うためには、適量の洗浄剤が過不足なく使用されることが重要である。そのため、洗浄を行うごとに洗浄剤の使用量を精度良く測定し、測定値が許容範囲を逸脱していた場合には、例えば警告の発報等がなされることが望ましい。
【0005】
ここで洗浄剤の適度な使用量は、洗浄用水の水質等によって変わる。例えば、ある種の洗浄剤では、洗浄用水の水質が悪い(典型的には硬度やMアルカリ度が相対的に高い)場合には、一度の洗浄で使う量が約2,000gに達してしまうのに対して、洗浄用水の水質が良い(典型的には硬度やMアルカリ度が相対的に低い)場合には、一度の洗浄で使う量が約20gで済むこともある。このような洗浄剤の使用量が多い場合と少ない場合の何れにも確実に対応するためには、容器から洗浄器への洗浄剤の投入量について高精度な測定が求められる。
【0006】
洗浄剤の投入量の測定における最大値と測定値に対する許容誤差を考えると、上記の例では、まず投入量の最大値は約2,000gとなり、測定器はこの最大値に対応できる測定レンジを有することが必要となる。また、許容誤差を投入量の5%に設定すると、投入量が最小値の約20gであるときの許容誤差は約1gとなる。そのため、最大で約2,000gの測定レンジに対応可能としながらも、測定誤差の大きさが測定レンジの0.05%以下である測定器が要求されることになる。
【0007】
このような僅かな測定誤差しか許されない高精度な測定は、流量計や液面計等を投入量の測定器に用いる方法では実現が難しい。特に、容積式往復動ポンプを用いて液体洗浄剤を洗浄器に投入する構成では、ポンプ駆動に伴う脈動によって精度を維持した流量測定や液面測定が困難である。また、洗浄剤には様々な性状(酸性、アルカリ性など)のものがあるため,洗浄剤の投入量の測定は洗浄剤に非接触で実施できることが望ましい。
【0008】
本発明は上述した課題に鑑み、洗浄剤を使用する医療器具の洗浄システムにおいて、洗浄剤の投入量を非接触で高精度に測定することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る洗浄システムは、医療器具が収容される洗浄器と、洗浄剤が入った容器の重量を測定する重量計と、ポンプを稼働させて前記容器から前記洗浄器へ前記洗浄剤を投入する洗浄剤投入装置と、を備え、前記洗浄器において前記投入された洗浄剤を用いて前記医療器具を洗浄する洗浄システムであって、前記ポンプの稼働開始前における前記重量計の測定結果と前記ポンプの稼働停止後における前記重量計の測定結果との差である測定投入量を求める構成とする。本構成によれば、医療器具の洗浄に用いる洗浄剤の投入量を非接触で高精度に測定することが可能となる。
【0010】
上記構成としてより具体的には、前記重量計は、所定の時間間隔で前記重量を逐次測定するものであって、前記ポンプの稼働開始前における前記重量計の複数回分の測定値の平均値である第1平均値と前記ポンプの稼働停止後における前記重量計の複数回分の測定値の平均値である第2平均値との差を、前記測定投入量として算出する構成としても良い。また当該構成としてより具体的には、前記第2平均値は、前記ポンプの稼働停止時から前記時間間隔よりも長い所定時間を経過した後における、前記重量計の複数回分の測定値の平均値である構成としても良い。
(【0011】以降は省略されています)

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