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公開番号2024132115
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-30
出願番号2023042786
出願日2023-03-17
発明の名称中空ガラスまたは中空シリカ含有熱可塑性樹脂組成物、およびその製造方法
出願人日本電気株式会社
代理人個人
主分類C08L 71/12 20060101AFI20240920BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】中空ガラスや中空シリカが破損せずに均一に分散された成形体を得るための熱可塑性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】球状体の中空ガラスまたは中空シリカを含有する熱可塑性樹脂組成物であって、(a)ポリフェニレンエーテル系樹脂またはポリスチレン系樹脂を40~95質量%、(b)中空ガラスまたは中空シリカを0.1~30質量%、および(c)芳香族系の油脂を0.1~30質量%含有する熱可塑性樹脂組成物。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
球状体の中空ガラスまたは中空シリカを含有する熱可塑性樹脂組成物であって、
(a)ポリフェニレンエーテル系樹脂またはポリスチレン系樹脂を40~95質量%、
(b)中空ガラスまたは中空シリカを0.1~30質量%、および
(c)芳香族系の油脂を0.1~30質量%
含有する熱可塑性樹脂組成物。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記芳香族系の油脂が、常温で150Pa・s以下の液体である請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
【請求項3】
前記芳香族系の油脂が、少なくとも1つの芳香族環と、芳香族環に結合している少なくとも一つの鎖状炭化水素基とを有している請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
【請求項4】
前記芳香族系の油脂が、下記式(2):
TIFF
2024132115000006.tif
51
170
(式中、Rは炭素数5~18の鎖状炭化水素基)
で表される化合物である請求項3に記載の熱可塑性樹脂組成物。
【請求項5】
球状体の中空ガラスまたは中空シリカを含有する熱可塑性樹脂組成物の製造方法であって、
成分(a)、(b)および(c):
(a)ポリフェニレンエーテル系樹脂またはポリスチレン系樹脂を40~95質量%、
(b)中空ガラスまたは中空シリカを0.1~30質量%、および
(c)芳香族系の油脂を0.1~30質量%
を用意する工程と、
成分(b)と成分(c)をドライ攪拌して、混合物(bc)を調製する工程と、
成分(a)と混合物(bc)をドライ攪拌する工程と
を含む熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
【請求項6】
前記芳香族系の油脂が、常温で150Pa・s以下の液体である請求項5に記載の熱可塑性樹脂組成物。
【請求項7】
前記芳香族系の油脂が、少なくとも1つの芳香族環と、芳香族環に結合している少なくとも一つの鎖状炭化水素基とを有している請求項5に記載の熱可塑性樹脂組成物。
【請求項8】
前記芳香族系の油脂が、下記式(2):
TIFF
2024132115000007.tif
51
170
(式中、Rは炭素数5~18の鎖状炭化水素基)
で表される化合物である請求項7に記載の熱可塑性樹脂組成物。
【請求項9】
請求項1の熱可塑性樹脂組成物または請求項5の製造方法で製造された熱可塑性樹脂組成物を、ポリフェニレンエーテル系樹脂またはポリスチレン系樹脂の溶融温度以上に加熱して成型する工程を含む、成形体の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、中空ガラスや中空シリカを含有する樹脂成形体を製造するための熱可塑性樹脂組成物に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
近年、電子、機械、自動車分野での開発では、高周波に対応した熱可塑性樹脂の開発が進んでいる。電波は周波数が高くなるに従って伝送損失が大きくなるため、損失を抑制する低誘電率材料が求められる。
【0003】
低誘電率の熱可塑性樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン樹脂が知られているが、フッ素化合物であり、人体への悪影響や環境汚染の問題から、その使用に規制がかけられるようになってきた。一方、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂では、安全面や耐熱性や耐衝撃性の面から広く用いられてきているが、誘電率、誘電損失が比較的高く、より一層の低誘電率化が求められている。
【0004】
特許文献1には、低誘電率化、低誘電正接化の目的のために、熱溶融可能な樹脂に微小中空ガラス球状体(本発明の中空ガラスと同義)を含有させた熱溶融可能な樹脂組成物および成形体が開示されている。また、特許文献2には、特定のポリフェニレンエーテル樹脂、ポリアミド樹脂、ガラス繊維及び中空ガラスバルーン(本発明の中空ガラスと同義)から成る強化熱可塑性樹脂組成物が記載されている。その他、特許文献3~6にも、熱可塑性樹脂に、添加剤として、中空シリカや中空ガラスを添加しうることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2001-123011号公報
特開平05-171032号公報
特開2022-173091号公報
特開2018-131519号公報
特開2015-067738号公報
特開2002-113822号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1では、熱溶融可能な樹脂と中空ガラスとを、ニ-ディング機能付き同方向二軸押出機により溶融混練しているため、一部の中空ガラスが破損し、低誘電率化の効果は低い。特許文献2においても、樹脂成分と、ガラス繊維および中空ガラスとの混合を溶融混練で行っているため、中空ガラスの破損が問題となる。
【0007】
特許文献3、4および6には、前述のとおり中空シリカや中空ガラスの記載はあるが、単に添加剤の一例として記載されているだけで、具体的実施例での中空ガラス等の使用例はなく、熱可塑性樹脂に中空ガラス等を配合する際の適切な組成は開示していない。特許文献5には、熱可塑性樹脂と中空ガラスとをドライ混合することが記載されているが、単に混合するだけでは、中空ガラスが十分均一に分散した成形体を得られない。
【0008】
以上のとおり、従来技術においてポリフェニレンエーテル系樹脂やポリスチレン系樹脂に中空ガラス等を配合する際の適切な組成およびその混合方法は知られていなかった。従って、本発明は中空ガラス等が均一に分散された成形体を得るための熱可塑性樹脂組成物およびその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様は、
球状体の中空ガラスまたは中空シリカを含有する熱可塑性樹脂組成物であって、
(a)ポリフェニレンエーテル系樹脂またはポリスチレン系樹脂を40~95質量%、
(b)中空ガラスまたは中空シリカを0.1~30質量%、および
(c)芳香族系の油脂を0.1~30質量%
含有する熱可塑性樹脂組成物に関する。
【0010】
本発明の異なる態様は、
球状体の中空ガラスまたは中空シリカを含有する熱可塑性樹脂組成物の製造方法であって、
成分(a)、(b)および(c):
(a)ポリフェニレンエーテル系樹脂またはポリスチレン系樹脂を40~95質量%、
(b)中空ガラスまたは中空シリカを0.1~30質量%、および
(c)芳香族系の油脂を0.1~30質量%
を用意する工程と、
成分(b)と成分(c)をドライ攪拌して、混合物(bc)を調製する工程と、
成分(a)と混合物(bc)をドライ攪拌する工程と
を含む熱可塑性樹脂組成物の製造方法に関する。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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