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公開番号
2024129145
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-26
出願番号
2024109377,2023565472
出願日
2024-07-08,2022-08-10
発明の名称
脳活動推定装置
出願人
三菱電機株式会社
,
株式会社カレアコーポレーション
代理人
弁理士法人きさ特許商標事務所
主分類
A61B
5/16 20060101AFI20240918BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】脳活動の度合いを高精度に推定することが可能な脳活動推定装置を提供する。
【解決手段】脳活動推定装置は、人体の脈波を非接触で検出するドップラーセンサーと、ドップラーセンサーから出力された脈波の信号を解析する解析部と、を備え、解析部は、脈波の信号の高さが小さい時に、入力信号増幅率を調整して、脈波の信号の高さを大きくし、その脈波の信号からリアプノフ指数を計算し、リアプノフ指数に基づいて作業や行動における人体の脳活動の度合いを推定するものである。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
人体の脈波を非接触で検出するドップラーセンサーと、
前記ドップラーセンサーから出力された前記脈波の信号を解析する解析部と、を備え、
前記解析部は、
前記脈波の信号の高さが小さい時に、入力信号増幅率を調整して、前記脈波の信号の高さを大きくし、その前記脈波の信号からリアプノフ指数を計算し、前記リアプノフ指数に基づいて作業や行動における前記人体の脳活動の度合いを推定するものである、脳活動推定装置。
続きを表示(約 560 文字)
【請求項2】
前記解析部は、
前記脈波の信号の高さの偏差を算出し、前記偏差が予め設定された閾値より小さい時に、前記入力信号増幅率を大きくする、請求項1に記載の脳活動推定装置。
【請求項3】
前記解析部は、
前記脈波の信号の高さの偏差を算出し、前記偏差が予め設定された第1閾値より大きい時は、前記入力信号増幅率を1倍とし、前記偏差が前記第1閾値よりも小さい時は、前記入力信号増幅率を前記1倍よりも大きくする、請求項1に記載の脳活動推定装置。
【請求項4】
前記解析部は、
前記脈波の信号の高さの偏差を算出し、前記ドップラーセンサーから前記人体までの距離が遠くなって前記偏差が小さくなるほど、前記入力信号増幅率を大きくする、請求項1に記載の脳活動推定装置。
【請求項5】
前記解析部は
前記脈波の信号の高さの時系列データと予め設定した遅延時間とから特定されるベクトルを計算する第1ステップと、
前記ベクトルを3次元以上の状態空間内に時系列順に配列したアトラクターを生成する第2ステップと、
前記アトラクターの軌道に基づいて前記リアプノフ指数を計算する第3ステップと、
を順次実施する、請求項1に記載の脳活動推定装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、人体の脳活動を推定する脳活動推定装置に関するものである。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、撮像手段で取得した動画像または連続して得た静止画像から、目の瞬き回数、手または体の動き量、瞳孔の開閉度などを判別し、判別結果に基づいてユーザの集中度の度合いを推定する集中度推定装置がある(例えば、特許文献1参照)。この集中度推定装置は、集中度合いが上昇している場合、手の動きが多くなる体の動き量が少なくなる、瞬き回数が少なくなる、瞳孔が開き気味となる等といった動作および状態となることを前提として集中度合いを推定している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-082311号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の集中度推定装置は、瞬き回数が少なくなった場合、集中度合いが上昇しているなど、予め想定した前提に基づいて集中度合いを推定している。しかし、瞬き回数が少なくなったからといって集中度が上昇しているとは限らず、特許文献1の集中度推定装置は、推定精度の向上に改善の余地があった。
【0005】
また、集中度合いは、脳活動の度合いにも関連していると考えられるが、特許文献1では脳活動の度合いを評価することについては検討されていない。脳活動の度合いは、人の感情にも関わる指標であるため、脳活動の度合いが推定できると、人の感情の推定にも展開でき、脳活動の度合いを推定することは、今後の展開も踏まえると重要である。
【0006】
上記のような問題点を解決するためのものであり、脳活動の度合いを高精度に推定することが可能な脳活動推定装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に係る脳活動推定装置は、人体の脈波を非接触で検出するドップラーセンサーと、ドップラーセンサーから出力された脈波の信号を解析する解析部と、を備え、解析部は、脈波の信号の高さが小さい時に、入力信号増幅率を調整して、脈波の信号の高さを大きくし、その脈波の信号からリアプノフ指数を計算し、リアプノフ指数に基づいて作業や行動における人体の脳活動の度合いを推定するものである。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、脳活動推定装置は、ドップラーセンサーで非接触に検出した脈波の信号の高さが小さい時に入力信号増幅率を調整して脈波の信号の高さを大きくするので、脈波の形状が明確になり、解析部は精度の高い解析を行える。ここで、脈波は心臓の脈動ひいては脳の神経系の活動に関連しているバイタルデータであり、脳活動推定装置は、このような脈波に基づいて数値化したリアプノフ指数に基づいて脳活動を推定するため、脳活動の度合いを高精度に推定できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施の形態1に係る脳活動推定装置の構成および脳活動推定装置の利用構成を示すブロック図である。
実施の形態1に係るドップラーセンサーのアンテナ面の模式図である。
実施の形態1に係るドップラーセンサーの基板部品実装面の模式図である。
実施の形態1に係るドップラーセンサーで検出された脈波の例を示す図である。
実施の形態1に係る脳活動推定装置の脈波形状変位の時系列データを示す図である。
実施の形態1に係る脳活動推定装置のカオス解析におけるアトラクターの概念図である。
実施の形態1に係る脳活動推定装置におけるリアプノフ指数化の概念図である。
リアプノフ指数と、中枢神経系の脳活動が異なる様々な行動と、の関係性を棒グラフで示す図である。
人体が脳活動の異なる行動を順次行った場合のリアプノフ指数の変化例を示す図である。
実施の形態1に係る脳活動推定装置における脳活動の推定処理のフローチャートである。
実施の形態2に係る脳活動推定装置の構成および脳活動推定装置の利用構成を示すブロック図である。
ラッセルの感情円環モデルを示す図である。
実施の形態2に係る脳活動推定装置の感情モデルの一例を示す図である。
実施の形態3に係る空調装置の構成を示す図である。
実施の形態3に係る空調装置のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、本開示の実施の形態について説明する。なお、各図中、同一または相当する部分には、同一符号を付して、その説明を適宜省略または簡略化する。
(【0011】以降は省略されています)
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