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公開番号2024128921
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-24
出願番号2023165956
出願日2023-09-27
発明の名称光学積層体および該光学積層体を用いた画像表示装置
出願人日東電工株式会社
代理人弁理士法人籾井特許事務所
主分類G02B 5/30 20060101AFI20240913BHJP(光学)
要約【課題】斜め方向から見たときに優れた反射防止特性を有する光学積層体を提供する。
【解決手段】本発明の実施形態による光学積層体は、偏光子を含む偏光板と、第1位相差層と、第2位相差層と、をこの順に有する。偏光子の吸収軸方向と第1位相差層の遅相軸方向とのなす角度θ1および偏光子の吸収軸方向と第2位相差層の遅相軸方向とのなす角度θ2は下記の関係(1)または(2)を満足し;第1位相差層のNz1および第2位相差層のNz2は、下記の関係(3)または(4)を満足する。
10°≦θ1≦20°かつ70°≦θ2≦80°・・・(1)
70°≦θ1≦80°かつ10°≦θ2≦20°・・・(2)
10°≦θ1≦20°のとき
0.3≦Nz1≦0.8、
0.1≦Nz2≦1、かつ
0.7≦Nz1+Nz2≦1.7・・・(3)
70°≦θ1≦80°のとき
0.2≦Nz1≦0.7、
0≦Nz2≦0.9、かつ
0.3≦Nz1+Nz2≦1.3・・・(4)
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項１】
偏光子を含む偏光板と、第１位相差層と、第２位相差層と、をこの順に有し、
該偏光子の吸収軸方向と該第１位相差層の遅相軸方向とのなす角度θ１および該偏光子の吸収軸方向と該第２位相差層の遅相軸方向とのなす角度θ２が下記の関係（１）または（２）を満足し、
該第１位相差層のＮｚ１および該第２位相差層のＮｚ２が、下記の関係（３）または（４）を満足する、光学積層体：
１０°≦θ１≦２０°かつ７０°≦θ２≦８０° ・・・（１）
７０°≦θ１≦８０°かつ１０°≦θ２≦２０° ・・・（２）
１０°≦θ１≦２０°のとき
０．３≦Ｎｚ１≦０．８、
０．１≦Ｎｚ２≦１、かつ
０．７≦Ｎｚ１＋Ｎｚ２≦１．７・・・（３）
７０°≦θ１≦８０°のとき
０．２≦Ｎｚ１≦０．７、
０≦Ｎｚ２≦０．９、かつ
０．３≦Ｎｚ１＋Ｎｚ２≦１．３・・・（４）
ここで、Ｎｚ１は第１位相差層のＮｚ係数であり、Ｎｚ２は第２位相差層のＮｚ係数である。
続きを表示（約 480 文字）【請求項２】
前記第１位相差層のＲｅ１（５５０）が１８０ｎｍ～３７０ｎｍであり、
前記第２位相差層のＲｅ２（５５０）が、
｛Ｒｅ１（５５０）／２｝－２０≦Ｒｅ２（５５０）≦｛Ｒｅ１（５５０）／２｝＋２０
の関係を満たす、請求項１に記載の光学積層体。
【請求項３】
前記第１位相差層および前記第２位相差層がそれぞれ単一層である、請求項１に記載の光学積層体。
【請求項４】
前記第１位相差層および前記第２位相差層が、それぞれＲｅ（４５０）／Ｒｅ（５５０）≧１．００を満たす、請求項１に記載の光学積層体。
【請求項５】
前記関係（３）において、前記第２位相差層のＮｚ２が０．７以上である、請求項１に記載の光学積層体。
【請求項６】
前記第２位相差層の前記第１位相差層と反対側に、屈折率特性がｎｚ＞ｎｘ＝ｎｙの関係を示す第３位相差層をさらに有する、請求項１に記載の光学積層体。
【請求項７】
請求項１から６のいずれかに記載の光学積層体を備える、画像表示装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、光学積層体および該光学積層体を用いた画像表示装置に関する。
続きを表示（約 2,800 文字）【背景技術】
【０００２】
近年、液晶表示装置およびエレクトロルミネセンス（ＥＬ）表示装置（例えば、有機ＥＬ表示装置、無機ＥＬ表示装置）に代表される画像表示装置が急速に普及している。画像表示装置には、多くの場合、位相差フィルムを含む光学積層体（例えば、偏光板と位相差フィルムとを一体化した反射防止フィルム）が用いられている。ここで、画像表示装置の普及に伴い、新たな用途および機能が生まれている。これに関連して、斜め方向から見たときに優れた反射防止特性を有する画像表示装置に対する要望が強まっている。結果として、斜め方向から見たときに優れた反射防止特性を有する光学積層体（例えば、反射防止フィルム）が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２０２２－１３７９３９号公報
特許第５７４５６８６号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その主たる目的は、斜め方向から見たときに優れた反射防止特性を有する光学積層体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
［１］本発明の実施形態による光学積層体は、偏光子を含む偏光板と、第１位相差層と、第２位相差層と、をこの順に有し；該偏光子の吸収軸方向と該第１位相差層の遅相軸方向とのなす角度θ１および該偏光子の吸収軸方向と該第２位相差層の遅相軸方向とのなす角度θ２が下記の関係（１）または（２）を満足し；該第１位相差層のＮｚ１および該第２位相差層のＮｚ２が、下記の関係（３）または（４）を満足する：
１０°≦θ１≦２０°かつ７０°≦θ２≦８０° ・・・（１）
７０°≦θ１≦８０°かつ１０°≦θ２≦２０° ・・・（２）
１０°≦θ１≦２０°のとき
０．３≦Ｎｚ１≦０．８、
０．１≦Ｎｚ２≦１、かつ
０．７≦Ｎｚ１＋Ｎｚ２≦１．７・・・（３）
７０°≦θ１≦８０°のとき
０．２≦Ｎｚ１≦０．７、
０≦Ｎｚ２≦０．９、かつ
０．３≦Ｎｚ１＋Ｎｚ２≦１．３・・・（４）
ここで、Ｎｚ１は第１位相差層のＮｚ係数であり、Ｎｚ２は第２位相差層のＮｚ係数である。
［２］上記［１］において、上記第１位相差層のＲｅ１（５５０）は１８０ｎｍ～３７０ｎｍであり、上記第２位相差層のＲｅ２（５５０）は、
｛Ｒｅ１（５５０）／２｝－２０≦Ｒｅ２（５５０）≦｛Ｒｅ１（５５０）／２｝＋２０
の関係を満たす。
［３］上記［１］または［２］において、上記第１位相差層および上記第２位相差層はそれぞれ単一層である。
［４］上記［１］から［３］のいずれかにおいて、上記第１位相差層および上記第２位相差層は、それぞれＲｅ（４５０）／Ｒｅ（５５０）≧１．００を満たす。
［５］上記［１］から［４］のいずれかにおいて、上記関係（３）において、上記第２位相差層のＮｚ２は０．７以上である。
［６］上記［１］から［５］のいずれかにおいて、上記光学積層体は、上記第２位相差層の上記第１位相差層と反対側に、屈折率特性がｎｚ＞ｎｘ＝ｎｙの関係を示す第３位相差層をさらに有する。
［７］本発明の別の局面によれば、画像表示装置が提供される。当該画像表示装置は、上記［１］から［６］のいずれかの光学積層体を備える。
【発明の効果】
【０００６】
本発明の実施形態によれば、斜め方向から見たときに優れた反射防止特性を有する光学積層体を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【０００７】
本発明の１つの実施形態による光学積層体の概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【０００８】
以下、本発明の代表的な実施形態について説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。
【０００９】
（用語および記号の定義）
本明細書における用語および記号の定義は下記の通りである。
（１）屈折率（ｎｘ、ｎｙ、ｎｚ）
「ｎｘ」は面内の屈折率が最大になる方向（すなわち、遅相軸方向）の屈折率であり、「ｎｙ」は面内で遅相軸と直交する方向（すなわち、進相軸方向）の屈折率であり、「ｎｚ」は厚み方向の屈折率である。
（２）面内位相差（Ｒｅ）
「Ｒｅ（λ）」は、２３℃における波長λｎｍの光で測定したフィルムの面内位相差である。例えば、「Ｒｅ（５５０）」は、２３℃における波長５５０ｎｍの光で測定したフィルムの面内位相差である。Ｒｅ（λ）は、フィルムの厚みをｄ（ｎｍ）としたとき、式：Ｒｅ＝（ｎｘ－ｎｙ）×ｄによって求められる。
（３）厚み方向の位相差（Ｒｔｈ）
「Ｒｔｈ（λ）」は、２３℃における波長λｎｍの光で測定したフィルムの厚み方向の位相差である。例えば、「Ｒｔｈ（５５０）」は、２３℃における波長５５０ｎｍの光で測定したフィルムの厚み方向の位相差である。Ｒｔｈ（λ）は、フィルムの厚みをｄ（ｎｍ）としたとき、式：Ｒｔｈ＝（ｎｘ－ｎｚ）×ｄによって求められる。
（４）Ｎｚ係数
Ｎｚ係数は、Ｎｚ＝Ｒｔｈ／Ｒｅによって求められる。
（５）角度
本明細書において角度に言及するときは、特に明記しない限り、当該角度は時計回りおよび反時計回りの両方の方向の角度を包含する。
（６）添え字
本明細書における添え字「１」は第１位相差層を意味し、「２」は第２位相差層を意味する。例えば、Ｎｚ１は第１位相差層のＮｚ係数を意味し、Ｒｅ２（５５０）は第２位相差層の面内位相差を意味する。
【００１０】
Ａ．光学積層体
図１は、本発明の１つの実施形態による光学積層体の概略断面図である。図示例の光学積層体１００は、偏光板１０と、第１位相差層２１と、第２位相差層２２と、を図面の上側からこの順に有する。図面の上側が視認側となり、図面の下側が画像表示パネル側となる。偏光板１０は、偏光子１１と、偏光子１１の一方の側（図示例では視認側）に配置された保護層１２と、を含む。図示例の偏光板は、いわゆる片保護偏光板である。目的に応じて、偏光子１１の保護層１２と反対側に別の保護層（内側保護層：図示せず）が配置されていてもよい。すなわち、偏光板は両保護偏光板であってもよい。光学積層体の薄型化の観点から、内側保護層は省略され得る。
（【００１１】以降は省略されています）

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