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公開番号2024141346
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-10
出願番号2023052938
出願日2023-03-29
発明の名称光学フィルムの製造方法および製造装置
出願人日東電工株式会社
代理人弁理士法人籾井特許事務所
主分類G02B 5/02 20060101AFI20241003BHJP(光学)
要約【課題】一部に非光学機能部を有する光学フィルムを長尺状の原反フィルムから切り抜く光学フィルムの製造方法において、非光学機能部と光学機能部との明るさの差が小さい場合であっても、非光学機能部が精度よく配置された光学フィルムを製造し得る方法を提供すること。
【解決手段】本発明の実施形態による光学フィルムの製造方法は、被検出部を有する長尺状の帯状フィルムを切り抜くことを含み;帯状フィルムを切り抜く際、被検出部の位置を検出し、検出された被検出部の位置を基準として切り抜き線の位置決めを行い、検出された被検出部を有するフィルム片としての光学フィルムを1枚ずつ得ることを含む。帯状フィルムは、ヘイズが5.0%以上のアンチグレア層を含み;被検出部は、アンチグレア層の一部に形成されたヘイズが1.0%未満の非アンチグレア部であり;上記製造方法は、赤色光を照射する照明手段とカメラを用いて、被検出部の位置を検出する。
【選択図】図3

特許請求の範囲【請求項1】
被検出部を有する長尺状の帯状フィルムを切り抜くことを含み、
該帯状フィルムを切り抜く際、該被検出部の位置を検出し、検出された該被検出部の位置を基準として切り抜き線の位置決めを行い、検出された該被検出部を有するフィルム片としての光学フィルムを1枚ずつ得ることを含み、
該帯状フィルムが、ヘイズが5.0%以上のアンチグレア層を含み、
該被検出部が、該アンチグレア層の一部に形成されたヘイズが1.0%未満の非アンチグレア部であり、
赤色光を照射する照明手段とカメラを用いて、該被検出部の位置を検出する、
光学フィルムの製造方法。
続きを表示(約 870 文字)【請求項2】
前記照明手段がリング状であり、該照明手段を用いて前記被検出部を照射することを含む、請求項1に記載の光学フィルムの製造方法。
【請求項3】
前記リング状の照明手段は、所定幅のリング状のフレームに赤色光を発するLEDが配列されており、該フレームが径方向外側に向かって傾斜し、個々のLEDが径方向内側に向かって傾斜するよう構成されている、請求項2に記載の光学フィルムの製造方法。
【請求項4】
幅方向において前記帯状フィルムを切り抜く前に、該帯状フィルムの幅方向の片側端辺を検出することと、
該帯状フィルムを切り抜く際、切り抜き手段を、該帯状フィルムの幅方向の一方から他方へ向けて、移動させることと、を含み、
検出された該片側端辺を基準に、該切り抜き手段の移動方向を決定する、
請求項1に記載の光学フィルムの製造方法。
【請求項5】
帯状フィルムを所定の長さ方向送りピッチで搬送する搬送手段と、
該帯状フィルムが有する被検出部を赤色光で照射する照明手段と、照射された該被検出部を撮像する撮像装置と、を含み、該被検出部を検出する検出手段と、
該帯状フィルムの幅方向の一方から他方へ向けて移動し、かつ、検出された該被検出部の位置を基準として切り抜き線の位置決めを行う切り抜き手段とを含み、
該帯状フィルムが、ヘイズが5.0%以上のアンチグレア層を含み、
該被検出部が、該アンチグレア層の一部に形成されたヘイズが1.0%未満の非アンチグレア部である、
光学フィルムの製造装置。
【請求項6】
前記照明手段がリング状である、請求項5に記載の製造装置。
【請求項7】
前記リング状の照明手段は、所定幅のリング状のフレームに赤色光を発するLEDが配列されており、該フレームが径方向外側に向かって傾斜し、個々のLEDが径方向内側に向かって傾斜するよう構成されている、請求項6に記載の製造装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、光学フィルムの製造方法および製造装置に関する。
続きを表示(約 3,300 文字)【背景技術】
【0002】
携帯電話、ノート型パーソナルコンピューター(PC)等の画像表示装置には、カメラ等の内部電子部品が搭載されているものがある。このような画像表示装置には、多くの場合、一部に非光学機能部が形成された光学フィルムが用いられている。このような光学フィルムとしては、例えば、一部に非偏光部が形成された偏光子、一部に非アンチグレア部が形成されたアンチグレアフィルムが挙げられる。光学フィルムは、通常、原反フィルムロールを所定サイズ(適用される画像表示装置に対応するサイズ)のフィルム片に切り抜かれることにより作製され得る。光学フィルムの切り抜きにおいては、位置精度(結果として、切り抜き精度)を高めるためにアラインメントマークが設けられる場合がある。さらに、一部に非偏光部が形成された偏光子について非偏光部をアラインメントマークとして利用する技術が提案されている(例えば、特許文献1)。特許文献1の技術においては、ほとんどの場合、偏光子(の偏光部)の単体透過率は45%以下であり非偏光部の透過率は90%以上であるので、偏光部と非偏光部との明るさ(輝度)の差が大きく、境界が明確である。一方、一部に非アンチグレア部が形成されたアンチグレアフィルムについては、アンチグレア部と非アンチグレア部との明るさ(輝度)の差が上記偏光子ほど大きくないので、非アンチグレア部をアラインメントマークとして利用できない場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第6146921号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その主たる目的は、一部に非光学機能部を有する光学フィルムを長尺状の原反フィルムから切り抜く光学フィルムの製造方法において、非光学機能部と光学機能部との明るさの差が小さい場合であっても、非光学機能部が精度よく配置された光学フィルムを製造し得る方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
[1]本発明の1つの実施形態によれば、光学フィルムの製造方法が提供される。該製造方法は、被検出部を有する長尺状の帯状フィルムを切り抜くことを含み;該帯状フィルムを切り抜く際、該被検出部の位置を検出し、検出された該被検出部の位置を基準として切り抜き線の位置決めを行い、検出された該被検出部を有するフィルム片としての光学フィルムを1枚ずつ得ることを含む。本発明の実施形態においては、該帯状フィルムは、ヘイズが5.0%以上のアンチグレア層を含み;該被検出部は、該アンチグレア層の一部に形成されたヘイズが1.0%未満の非アンチグレア部であり;該製造方法は、赤色光を照射する照明手段とカメラを用いて、該被検出部の位置を検出する。
[2]上記[1]において、上記照明手段はリング状であり、上記製造方法は、該照明手段を用いて前記被検出部を照射することを含む。
[3]上記[2]において、上記リング状の照明手段は、所定幅のリング状のフレームに赤色光を発するLEDが配列されており、該フレームが径方向外側に向かって傾斜し、個々のLEDが径方向内側に向かって傾斜するよう構成されている。
[4]上記[1]から[3]のいずれかにおいて、上記製造方法は、幅方向において上記帯状フィルムを切り抜く前に、該帯状フィルムの幅方向の片側端辺を検出することと;該帯状フィルムを切り抜く際、切り抜き手段を、該帯状フィルムの幅方向の一方から他方へ向けて、移動させることと;を含み、検出された該片側端辺を基準に、該切り抜き手段の移動方向を決定する。
[5]本発明の別の実施形態によれば、光学フィルムの製造装置が提供される。該製造装置は、帯状フィルムを所定の長さ方向送りピッチで搬送する搬送手段と;該帯状フィルムが有する被検出部を赤色光で照射する照明手段と、照射された該被検出部を撮像する撮像装置と、を含み、該被検出部を検出する検出手段と;該帯状フィルムの幅方向の一方から他方へ向けて移動し、かつ、検出された該被検出部の位置を基準として切り抜き線の位置決めを行う切り抜き手段と;を含む。本発明の実施形態においては、該帯状フィルムは、ヘイズが5.0%以上のアンチグレア層を含み;該被検出部は、該アンチグレア層の一部に形成されたヘイズが1.0%未満の非アンチグレア部である。
[6]上記[5]において、上記照明手段はリング状である。
[7]上記[6]において、上記リング状の照明手段は、所定幅のリング状のフレームに赤色光を発するLEDが配列されており、該フレームが径方向外側に向かって傾斜し、個々のLEDが径方向内側に向かって傾斜するよう構成されている。
【発明の効果】
【0006】
本発明の実施形態によれば、一部に非光学機能部を有する光学フィルムを長尺状の原反フィルムから切り抜く光学フィルムの製造方法において、非光学機能部と光学機能部との明るさの差が小さい場合であっても、非光学機能部が精度よく配置された光学フィルムを製造し得る方法を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明の実施形態による製造方法に用いられ得る帯状フィルムの概略平面図である。
図1の帯状フィルムのII-II線による概略断面図である。
(a)、(a’)および(b)~(d)は、本発明の1つの実施形態による光学フィルムの製造方法を示す概略図である。
本発明の実施形態による製造方法に用いられ得る撮像装置と照明手段とを説明する概略図である。
(a)~(c)は、本発明の実施形態に用いられ得る帯状フィルムの被検出部の配置パターンの例を説明する概略平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して本発明の代表的な実施形態を説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。また、見やすくかつ理解を容易にするために、図面は模式的または概念的に描かれており、長さ、幅、形状、大きさ、比率、方向、個数等は実際と異なっている場合があり、図面間(例えば、図1と図3)で対応していない場合がある。
【0009】
A.光学フィルムの製造方法の概要
本発明の実施形態による光学フィルムの製造方法は、被検出部を有する長尺状の帯状フィルムを切り抜くことを含み;該帯状フィルムを切り抜く際、該被検出部の位置を検出し、検出された該被検出部の位置を基準として切り抜き線の位置決めを行い、検出された該被検出部を有するフィルム片としての光学フィルムを1枚ずつ得ることを含む。本発明の実施形態においては、該帯状フィルムは、ヘイズが5.0%以上のアンチグレア層を含み;該被検出部は、該アンチグレア層の一部に形成されたヘイズが1.0%未満の非アンチグレア部であり;該製造方法は、赤色光を照射する照明手段とカメラを用いて、該被検出部の位置を検出する。以下、製造方法に用いられる帯状フィルムを説明した後、製造方法の詳細を説明する。
【0010】
B.帯状フィルム
図1は、本発明の実施形態による製造方法に用いられ得る帯状フィルムの概略平面図であり;図2は、図1の帯状フィルムのII-II線による概略断面図である。帯状フィルムは長尺状であり、代表的にはロール搬送可能である。帯状フィルムは、被検出部を有する。図示例の帯状フィルム100は、長尺状の反射防止層10と、反射防止層10に形成されたアンチグレア層20と、を有する。アンチグレア層20は、代表的には、アンチグレア層の大部分を占めアンチグレア機能を有するアンチグレア部21と、所定の位置に形成された非アンチグレア部22と、有する。本発明の実施形態においては、上記のとおり、非アンチグレア部22が被検出部となる。
(【0011】以降は省略されています)

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