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公開番号2024143324
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-11
出願番号2023055940
出願日2023-03-30
発明の名称偏光子、偏光板、および画像表示装置
出願人日東電工株式会社
代理人弁理士法人籾井特許事務所
主分類G02B 5/30 20060101AFI20241003BHJP(光学)
要約【課題】高温環境下における寸法変化が抑制された偏光子を提供すること。
【解決手段】本発明の実施形態による偏光子は、二色性物質を含むポリビニルアルコール系樹脂フィルムで構成され、一方の主面に寸法変化抑制層を有する。寸法変化抑制層は、チキソトロピー性材料のゲル化層である。チキソトロピー性材料は、例えばコロイド溶液であり;コロイドは、例えば、金属化合物コロイド、フィロケイ酸塩コロイドまたはアマイドコロイドであり;金属化合物コロイドは、例えばアルミナコロイドである。寸法変化抑制層の厚みは、例えば30nm~1000nmである。
【選択図】図1

特許請求の範囲【請求項1】
二色性物質を含むポリビニルアルコール系樹脂フィルムで構成され、一方の主面に寸法変化抑制層を有する偏光子であって、
該寸法変化抑制層が、チキソトロピー性材料のゲル化層である、
偏光子。
続きを表示(約 470 文字)【請求項2】
前記チキソトロピー性材料がコロイド溶液である、請求項1に記載の偏光子。
【請求項3】
前記コロイドが、金属化合物コロイド、フィロケイ酸塩コロイドまたはアマイドコロイドである、請求項2に記載の偏光子。
【請求項4】
前記コロイドが金属化合物コロイドであり、該金属化合物コロイドが、アルミナコロイド、シリカコロイド、ジルコニアコロイド、チタニアコロイドおよび酸化スズコロイドからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項3に記載の偏光子。
【請求項5】
前記金属化合物コロイドがアルミナコロイドである、請求項4に記載の偏光子。
【請求項6】
前記寸法変化抑制層の厚みが30nm~1000nmである、請求項1に記載の偏光子。
【請求項7】
請求項1から6のいずれかに記載の偏光子と、該偏光子の少なくとも一方の主面に配置された保護層とを有する、偏光板。
【請求項8】
請求項7に記載の偏光板を備える、画像表示装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、偏光子、偏光板、および画像表示装置に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
画像表示装置(例えば、液晶表示装置、有機EL表示装置、無機EL表示装置)には、その画像形成方式に起因して、多くの場合、画像表示パネルの少なくとも一方の側に偏光板が配置されている。偏光板は、代表的には、二色性物質を含むポリビニルアルコール(PVA)系樹脂で構成された偏光子を含む。偏光子はPVA系樹脂フィルムの延伸フィルムであるので、高温環境下において寸法変化が大きいという継続的な問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2018-091980号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その主たる目的は、高温環境下における寸法変化が抑制された偏光子を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
[1]本発明の実施形態による偏光子は、二色性物質を含むポリビニルアルコール系樹脂フィルムで構成され、一方の主面に寸法変化抑制層を有する。該寸法変化抑制層は、チキソトロピー性材料のゲル化層である。
[2]上記[1]において、上記チキソトロピー性材料はコロイド溶液である。
[3]上記[2]において、上記コロイドは、金属化合物コロイド、フィロケイ酸塩コロイドまたはアマイドコロイドである。
[4]上記[2]または[3]において、上記コロイドは金属化合物コロイドであり、該金属化合物コロイドは、アルミナコロイド、シリカコロイド、ジルコニアコロイド、チタニアコロイドおよび酸化スズコロイドからなる群から選択される少なくとも1種である。
[5]上記[3]または[4]において、上記金属化合物コロイドはアルミナコロイドである。
[6]上記[1]から[5]のいずれかにおいて、上記寸法変化抑制層の厚みは30nm~1000nmである。
[7]本発明の別の局面によれば、偏光板が提供される。当該偏光板は、上記[1]から[6]のいずれかの偏光子と、該偏光子の少なくとも一方の主面に配置された保護層とを有する。
[8]本発明のさらに別の局面によれば、画像表示装置が提供される。当該画像表示装置は、上記[1]から[6]のいずれかの偏光子、あるいは、上記[7]の偏光板を備える。
【発明の効果】
【0006】
本発明の実施形態によれば、高温環境下における寸法変化が抑制された偏光子を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明の1つの実施形態による偏光子の概略断面図である。
本発明の1つの実施形態による偏光板の概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態について説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。
【0009】
A.偏光子
以下、図面を参照して本発明の代表的な実施形態を説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。また、見やすくかつ理解を容易にするために、図面は模式的または概念的に描かれており、厚み、長さ、幅、形状、大きさ、比率等は実際と異なっている場合があり、図面間で対応していない場合がある。
【0010】
A-1.偏光子の概要
図1は、本発明の1つの実施形態による偏光子の概略断面図である。図示例の偏光子10は、2つの主面を有する偏光子本体11と、偏光子本体11の一方の主面に形成された寸法変化抑制層12と、を有する。寸法変化抑制層12は、チキソトロピー性材料のゲル化層である。このような構成であれば、高温環境下における偏光子の寸法変化が抑制され得る。チキソトロピー性材料のゲル化層は強固であるので、高温環境下において適切に偏光子本体を拘束し、その結果、高温環境下における偏光子の寸法変化が抑制され得ると推定される。ただし、このようなメカニズムはあくまで推定であり、当該推定は本発明の実施形態を限定的に解釈するものではなく、かつ、本発明の実施形態はこのようなメカニズムに拘束されない。
(【0011】以降は省略されています)

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