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公開番号2024137564
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-07
出願番号2023063738
出願日2023-03-24
発明の名称光ファイバ
出願人フォトニックサイエンステクノロジ株式会社
代理人個人
主分類G02B 6/02 20060101AFI20240927BHJP(光学)
要約【課題】本開示では、単一の光ファイバによって誘導ラマンを抑制した伝送が可能な高出力光ファイバを提供することを目的とする。
【解決手段】本開示は、クラッド内に複数の空孔が形成されている光ファイバであって、前記光ファイバの中心軸に配置され、空孔の存在しないコア領域と、前記コア領域の周囲に配置され、第1の空孔間隔で空孔が配列されている内側層と、前記内側層の周囲に配置され、前記第1の空孔間隔よりも狭い第2の空孔間隔で空孔が配列されている外側層と、を備え、前記複数の空孔は一定の空孔直径を有し、前記コア領域が誘導ラマン散乱の抑制可能な面積を有する、光ファイバである。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
クラッド内に複数の空孔が形成されている光ファイバであって、
前記光ファイバの中心軸に配置され、空孔の存在しないコア領域と、
前記コア領域の周囲に配置され、第1の空孔間隔で空孔が配列されている内側層と、
前記内側層の周囲に配置され、前記第1の空孔間隔よりも狭い第2の空孔間隔で空孔が配列されている外側層と、
を備え、
前記複数の空孔は一定の空孔直径を有し、
前記コア領域が誘導ラマン散乱の抑制可能な面積を有する、
光ファイバ。
続きを表示(約 570 文字)【請求項2】
前記複数の空孔の空孔配列が、前記光ファイバの中心軸を中心とする六角形の形状を有する、
請求項1に記載の光ファイバ。
【請求項3】
前記外側層の数が前記内側層の数よりも少なく、
前記第2の空孔間隔が前記第1の空孔間隔の1/2以下である、
請求項2に記載の光ファイバ。
【請求項4】
前記面積は、前記光ファイバを伝送する光パワーで定められ、
前記面積によって、前記光ファイバにおいて最も中心軸に近い位置に配置されている第1層の空孔の空孔間隔が定められる、
請求項1に記載の光ファイバ。
【請求項5】
設定された光パワーの光を100m伝送したときの伝搬損失が0.5dB/km以下である、
請求項1に記載の光ファイバ。
【請求項6】
請求項1から5のいずれかに記載の光ファイバの設計方法であって、
コンピュータが、前記コア領域が誘導ラマン散乱の抑制可能な面積になるように、前記空孔直径、前記第1の空孔間隔及び前記内側層の数の組み合わせを算出し、
コンピュータが、設定されたファイバ長において伝搬損失が所望の値未満になるように、前記第2の空孔間隔及び前記外側層の数を算出する、
光ファイバの設計方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、ファイバレーザ用の高出力光ファイバに関する。
続きを表示(約 1,200 文字)【背景技術】
【0002】
ファイバレーザ用の高出力光ファイバが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1では、高出力化に伴って発生する誘導ラマン散乱を抑制するために、ラマン散乱光の波長が含まれないバンドギャップになるように、石英コアの周囲に複数の空孔を設定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2010-129886号公報
【非特許文献】
【0004】
G. P. Agrawal, “Nonlinear Fiber Optics, Fourth Ed.,” (Academic Press,2007)
T.P.White et al., J. Opt. Soc. Am. B, 19, 2322 (2002).
A.B.Fallakhair et al., J. Lightwave Tech., 26 1423 (2008).
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1では、光ファイバの光伝送路の途中に、非線形光学効果によって発生する誘導ラマン散乱を抑制するためのフォトニックバンドギャップファイバを接続する。このため、特許文献1では、フォトニックバンドギャップファイバの接続損失によって伝搬損失が増加してしまう問題がある。
【0006】
そこで、本開示では、単一の光ファイバによって誘導ラマン散乱を抑制した伝送が可能な高出力光ファイバを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本開示の高出力光ファイバは、
クラッド内に複数の空孔が形成されている光ファイバであって、
前記光ファイバの中心軸に配置され、空孔の存在しないコア領域と、
前記コア領域の周囲に配置され、第1の空孔間隔で空孔が配列されている内側層と、
前記内側層の周囲に配置され、前記第1の空孔間隔よりも狭い第2の空孔間隔で空孔が配列されている外側層と、
を備え、
前記複数の空孔は一定の空孔直径を有し、
前記コア領域が誘導ラマン散乱の抑制可能な面積を有する。
【0008】
前記複数の空孔の空孔配列が、前記光ファイバの中心軸を中心とする六角形の形状を有していてもよい。
【0009】
前記外側層の数が前記内側層の数よりも少なく、前記第2の空孔間隔が前記第1の空孔間隔の1/2以下であってもよい。
【0010】
前記面積は、前記光ファイバを伝送する光パワーで定められ、前記面積によって、前記光ファイバにおいて最も中心軸に近い位置に配置されている第1層の空孔の空孔間隔が定められてもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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