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公開番号2024127594
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-20
出願番号2023036844
出願日2023-03-09
発明の名称管理システムおよび管理方法
出願人西松建設株式会社
代理人弁理士法人MIP
主分類E21D 9/093 20060101AFI20240912BHJP(地中もしくは岩石の削孔;採鉱)
要約【課題】 添加剤の逸失量の管理が容易となる管理システムおよび管理方法を提供すること。
【解決手段】 管理システムは、掘削土砂と添加剤とを混合しながら掘削を行う掘削機において、添加剤の逸失量を管理するためのシステムであり、掘削土砂と添加剤とを混合した泥土の泥土モデルを使用し、一定量の添加剤が逸失した場合の第1の密度と、添加剤が逸失しない場合の第2の密度とを算出する演算部50と、掘削機において掘削した掘削土砂と注入した添加剤とを混合した泥土の密度を第3の密度として測定する測定手段31と、算出した第1の密度および第2の密度と、測定した第3の密度との密度差を示す管理密度図を生成する生成部53とを含む。
【選択図】 図4

特許請求の範囲【請求項1】
掘削土砂と添加剤とを混合しながら掘削を行う掘削機において、前記添加剤の逸失量を管理するためのシステムであって、
掘削土砂と添加剤とを混合した泥土の泥土モデルを使用し、一定量の添加剤が逸失した場合の第1の密度と、添加剤が逸失しない場合の第2の密度とを算出する演算手段と、
前記掘削機において掘削した掘削土砂と注入した添加剤とを混合した泥土の密度を第3の密度として測定する測定手段と、
算出した前記第1の密度および前記第2の密度と、測定した前記第3の密度との密度差を示す管理密度図を生成する生成手段と
を含む、管理システム。
続きを表示(約 870 文字)【請求項2】
前記添加剤は、気泡であり、前記第1の密度は、前記気泡に内包する空気が一定量逸失した場合の前記泥土の密度である、請求項1に記載の管理システム。
【請求項3】
前記演算手段は、前記掘削土砂の間隙に存在する空気を含む混合後の前記泥土の気相成分の一定量を、逸失する前記気泡に内包する空気の一定量として前記第1の密度を算出する、請求項2に記載の管理システム。
【請求項4】
前記演算手段は、前記掘削土砂の単位体積当たりに混合する前記気泡の体積と、前記気泡の密度と、前記掘削土砂の密度と、前記気泡に内包する空気が一定量逸失する場合の漏洩率とを用いて、前記第1の密度を算出する、請求項3に記載の管理システム。
【請求項5】
前記演算手段は、前記気泡の体積と、前記気泡の密度と、前記掘削土砂の密度とを用いて、前記第2の密度を算出する、請求項4に記載の管理システム。
【請求項6】
前記気泡の体積を監視する監視手段を含む、請求項4または5に記載の管理システム。
【請求項7】
前記掘削土砂の密度は、前記泥土を処分する際に測定された締固め密度、もしくは該締固め密度をボーリング調査で得られた密度との相関により補正した密度である、請求項4または5に記載の管理システム。
【請求項8】
掘削土砂と添加剤とを混合しながら掘削を行う掘削機において、前記添加剤の逸失量を管理する方法であって、管理システムが、
掘削土砂と添加剤とを混合した泥土の泥土モデルを使用し、一定量の添加剤が逸失した場合の第1の密度と、添加剤が逸失しない場合の第2の密度とを算出するステップと、
前記掘削機において掘削した掘削土砂と注入した添加剤とを混合した泥土の密度を第3の密度として測定するステップと、
算出した前記第1の密度および前記第2の密度と、測定した前記第3の密度との密度差を示す管理密度図を生成するステップと
を含む、管理方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、添加剤の逸失量を管理するためのシステムおよび方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
泥土圧シールド工法は、シールドマシンのチャンバー内の掘削土砂に添加剤を注入して泥土に変換し、泥土によって切羽を安定させる工法である。泥土圧シールドでは、添加剤の全てがチャンバー内の泥土に混合されていることが理想であり、掘削地山周辺への漏出は地山を緩めてしまうことになる。また、泥土圧シールドでは、掘削と排出との比の管理が重要で、この比が過多もしくは過少になると、掘削地山の隆起や陥没等のリスクとなる。
【0003】
そこで、掘削中のチャンバー内の土砂の特性をリアルタイムで正確かつ安全に計測する装置や、連続的に搬送される計測対象物の物性情報を効率的かつ的確に取得する技術が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第7066907号公報
特開2022-114142号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の従来の技術では、結局のところ、量的バランスに基づいて掘削と排出との比や漏出量の推定を行うことになるが、直接的に計測で特定できない変数が多いため、添加剤の逸失量を管理するのが難しいという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、掘削土砂と添加剤とを混合しながら掘削を行う掘削機において、添加剤の逸失量を管理するためのシステムであって、
掘削土砂と添加剤とを混合した泥土の泥土モデルを使用し、一定量の添加剤が逸失した場合の第1の密度と、添加剤が逸失しない場合の第2の密度とを算出する演算手段と、
掘削機において掘削した掘削土砂と注入した添加剤とを混合した泥土の密度を第3の密度として測定する測定手段と、
算出した第1の密度および第2の密度と、測定した第3の密度との密度差を示す管理密度図を生成する生成手段と
を含む、管理システムが提供される。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、添加剤の逸失量の管理が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
泥土圧シールドについて説明する図。
量的バランスについて説明する図。
本実施形態に係る管理システムのハードウェア構成の一例を示した図。
管理システムの機能構成の一例を示したブロック図。
チャンバー内の泥土モデルの一例を示した図。
添加剤の逸失量を管理するための処理の一例を示したフローチャート。
逸失量を管理するために生成される管理密度図の一例を示した図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1は、泥土圧シールドについて説明する図である。シールド10は、前方の土砂を削り、崩壊しようとする掘削面を押さえながら、削り取った量とバランスする量の掘削土砂を坑外へ排出して前進する掘削機である。
【0010】
シールド10は、鋼製の外筒であるスキンプレート11の一端(先端)に、前方の土砂を削るためのカッターヘッド12を有する。カッターヘッド12は、回転可能な略円形の面板もしくはスポークと呼ばれる棒に、放射状に配列する複数の切削用のビットを備える。スキンプレート11内のカッターヘッド12の背面側には、隔壁13が設けられ、掘削面を押さえる土圧をかけながら掘削土砂を排出可能に塑性流動化させるための撹拌室としてチャンバー14が形成される。チャンバー14内には、掘削土砂を塑性流動化させるために、粘土、ベントナイト、気泡、水溶性高分子等の添加剤が注入される。
(【0011】以降は省略されています)

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