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公開番号
2024126271
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-20
出願番号
2023034546
出願日
2023-03-07
発明の名称
段ボール用接着剤
出願人
林六株式会社
代理人
弁理士法人服部国際特許事務所
主分類
C09J
103/02 20060101AFI20240912BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約
【課題】硼砂を使用しない段ボール用接着剤を提供する。
【解決手段】 段ボール用接着剤は、中芯紙とライナー紙を接着させるための段ボール用接着剤であって、ノーキャリア方式により製造するに際し、メイン部の水、澱粉、苛性ソーダ及びトリメタリン酸ナトリウム、アミド硫酸、を含み、メイン部、アルカリ部及び中和剤の合計質量に対して、トリメタリン酸ナトリウムの質量を0.01~0.22質量%含む。
【選択図】無し
特許請求の範囲
【請求項1】
中芯紙とライナー紙を接着させるための段ボール用接着剤であって、
ステインホール方式により製造するに際し、
キャリア部に、水、トリメタリン酸ナトリウムの架橋剤、澱粉及び苛性ソーダを含み、
メイン部に、水及び澱粉を含み、
キャリア部及びメイン部の合計質量に対して、前記トリメタリン酸ナトリウムを0.01~0.22質量%含む段ボール用接着剤。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
中芯紙とライナー紙を接着させるための段ボール用接着剤であって、
ステインホール方式により製造するに際し、
キャリア部に、水、澱粉及び苛性ソーダを含み、
メイン部に、水、澱粉及びトリメタリン酸ナトリウムの架橋剤を含み、
キャリア部及びメイン部の合計質量に対して、前記トリメタリン酸ナトリウムを0.01~0.22質量%含む段ボール用接着剤。
【請求項3】
中芯紙とライナー紙を接着させるための段ボール用接着剤であって、
ノーキャリア方式により製造するに際し、
メイン部に水、トリメタリン酸ナトリウム及び澱粉、アルカリ部に水及び苛性ソーダ、中和剤にアミド硫酸を含み、
メイン部、アルカリ部及び中和剤の合計質量に対して、前記トリメタリン酸ナトリウムを0.01~0.22質量%含む段ボール用接着剤。
【請求項4】
前記アミド硫酸に代えて、クエン酸、塩酸、酢酸、硫酸又はリン酸からなる群より選択される1以上の中和剤を含む請求項3に記載の段ボール用接着剤。
【請求項5】
前記苛性ソーダに代えて、水酸化カリウム又は水酸化カルシウムから選択される1以上のアルカリを含む請求項1に記載の段ボール用接着剤。
【請求項6】
前記苛性ソーダに代えて、水酸化カリウム又は水酸化カルシウムから選択される1以上のアルカリを含む請求項2に記載の段ボール用接着剤。
【請求項7】
前記苛性ソーダに代えて、水酸化カリウム又は水酸化カルシウムから選択される1以上のアルカリを含む請求項3に記載の段ボール用接着剤。
【請求項8】
キャリア部及びメイン部の合計質量に対する澱粉濃度が8質量%であり、ブラベンダー粘度を測定すると、昇温時の最高粘度が700BU以上になる請求項1に記載の段ボール用接着剤。
【請求項9】
キャリア部及びメイン部の合計質量に対する澱粉濃度が8質量%であり、ブラベンダー粘度を測定すると、昇温時の最高粘度が700BU以上になる請求項2に記載の段ボール用接着剤。
【請求項10】
メイン部、アルカリ部及び中和剤の合計質量に対する澱粉濃度が8質量%であり、ブラベンダー粘度を測定すると、昇温時の最高粘度が700BU以上になる請求項3に記載の段ボール用接着剤。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、段ボール用接着剤及び段ボール用接着剤の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、段ボール用糊剤は、水、澱粉、苛性ソーダ及び硼砂を配合し、製糊する。配合する際、配合比率、配合タイミング、配合時の温度または使用する澱粉の品質などにより、出来上がる糊剤の良し悪しが決まり、段ボールを生産するときの生産性が変わる。
【0003】
硼砂の役割として、苛性ソーダの存在下で澱粉と疑似架橋反応して見掛けの分子量を大きくする。その結果、粘着力を増し、初期接着性を改良する。硼砂による架橋反応は、澱粉の分子間で分子間結合をすることで熱や物理的ダメージやシェアなどへの耐性を付与できる。また、硼砂があると、架橋反応により、糊液の保水性が高くなり、ゲル強度も強くなる。
硼砂を適量使用することで、澱粉と架橋反応し、ゲル強度を高め結果的に接着時の保水性を高めることができる。硼砂を過剰使用するとバリツキの原因となる。硼砂は、初期接着性が向上し、糊化から固化までを短時間で行うことができる。
【0004】
浸透接着により、ライナーと中芯の表面から紙層の中に糊液が浸透し絡み合っている繊維の隙間を埋めて強く結合する。界面接着は、ライナー、中芯の表面と接着剤の界面でアドヒーシブショルダを形成し、分子間力による。凝集接着は、原紙に浸透した接着剤と界面接着のショルダ結成分が一つの集団をつくりそれに澱粉自体の分子間結合も加わって接着する。
シングル側の接着では、浸透接着部がないため、この界面接着部の糊ゲル強度即ち固化強度のダムが重要となる。硼砂を使用した糊では、ゲル強度が強くなり、糊のダムが強固になった結果、中の水分を保持しやすくなり、保水性が向上する。ゲル強度の調整が可能である。
ブラベンダーチャートにより、硼砂を使用すると昇温時のピーク粘度が高くなり、冷却時の粘度については、さらに高くなることがわかる。
【0005】
硼素化合物は、2001年4月に改定されたPRTR法で、人の健康や生態系に有害であるおそれがある化学物質として認定され、事業者は硼素化合物の環境中への排出量及び廃棄物中の移動量を行政庁に報告する義務を有する。PRTR法の法目的は環境に対するリスクの低減であり、近年ではSDGsなどでも環境保全への関心も高まっており、環境リスクのある化学物質を使用しないことや、又は使用量を削減することが望まれている。しかし、未だ生産性や安定供給面を考慮した上で、既存澱粉糊の代替えとして決め手となる物は存在していない。
【0006】
従来、段ボール用糊剤の製糊方法には、ステインホール方式、及び、ノーキャリア方式がある。
【0007】
ステインホール方式では、キャリア部において、水にキャリア澱粉を分散させ苛性ソーダを添加させ、メイン部において、メイン水を添加し、メイン澱粉を添加後、硼砂を添加する。
従来のステインホール方式では、硼砂を使用している。
【0008】
また、ノーキャリア方式では、水に澱粉を添加後、苛性ソーダを添加し硼酸を添加する。ここで、硼酸と苛性ソーダが中和反応して硼砂が生じる。
従来のノーキャリア方式では、硼酸を使用し、硼砂が生じている。
【0009】
段ボール用接着剤として、例えば、特許文献1及び特許文献2に記載されたものが知られている。
特許文献1に係る中芯紙とライナー紙を接着させるための接着剤用組成物は、トリメタリン酸塩、無水アジピン酸、無水リン酸、オキシ塩化リン、アクロレイン、エピクロロヒドリン、グリオキザール、メラミンからなる群より選択される1以上の架橋剤と未糊化澱粉とを含んでなる。
【0010】
特許文献2に係る段ボール用接着剤の製造方法は、中芯紙とライナー紙を接着させるための段ボール用接着剤の製造方法であって、キャリア水にキャリア澱粉及び硼砂を添加し、苛性ソーダを添加する第1工程と、メイン水を添加する第2工程と、メイン澱粉を添加する第3工程と、2次苛性ソーダを添加する第4工程と、硼酸を添加する第5工程とを含む。しかし、従来の段ボール用接着剤の製造方法による硼砂を使用しない段ボール用接着剤はほとんど知られていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
(【0011】以降は省略されています)
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