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公開番号
2024125271
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-18
出願番号
2024019865
出願日
2024-02-13
発明の名称
繊維製品類を再生利用するための方法およびプラント
出願人
サンコ テキスタイル イスレットメレリ サン ベ ティク エーエス
,
SANKO TEKSTIL ISLETMELERI SAN. VE TIC. A.S.
代理人
弁理士法人三栄国際特許事務所
主分類
D06B
5/24 20060101AFI20240910BHJP(繊維または類似のものの処理;洗濯;他に分類されない可とう性材料)
要約
【課題】綿(またはセルロース系)繊維をそのまま、すなわち短繊維として糸の製造に使用するのに適した状態で回収することにより、廃棄ポリエステル-綿繊維製品類、布、衣服、糸および繊維を再生利用する、安全で、低コストで、簡単で、環境的にクリーンな方法を提供する再生利用方法を提供する。
【解決手段】ポリエステル繊維と綿繊維を含む廃棄ブレンド繊維製品類の処理方法は、制御された環境下でポリエステルを解重合して除去し、綿糸として再生利用するのに適した綿短繊維を含む処理繊維製品を得る。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
ポリエステル(4)と、好ましくは綿の短繊維(40)であるセルロース系繊維とを含む廃棄ブレンド繊維製品類(1)を再生利用する方法であって、塩基性水溶液中での前記ポリエステルの解重合を含む方法において、以下の工程:
a)一定量の前記繊維製品類を反応槽(10)に供給する工程;
b)一定量の塩基性解重合溶液(3)を、溶液の重量に対する繊維製品の重量の浴比が1/2~1/20の間となるように供給する工程;
c)前記一定量の解重合溶液(3)を前記繊維製品類(1)に通して循環させ、前記ポリエステル(4)を対応するモノマーに解重合させ、前記繊維製品類から前記ポリエステルモノマーを除去する工程;および
d)前記反応槽(10)から前記解重合溶液(3)を除去する工程、
を含み、
前記工程c)での前記解重合溶液の温度は101℃~160℃の範囲であり;
e)以って、前記溶液を前記繊維製品類に通して循環させて、実質的にポリエステル材料を含まないセルロース系短繊維、好ましくは綿短繊維(40)を含む処理繊維製品類(5)を得ることを特徴とする方法。
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【請求項2】
前記解重合溶液はアルカリ性溶液であり、好ましくは、ボーメ度(°Be)が43~50°Beの範囲で、70g/L~500g/Lの水酸化ナトリウム溶液を含む溶液であり、より好ましくは、ボーメ度が48°Beで76g/L~120g/LのNaOH溶液を含む溶液であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記解重合溶液の浴比を、1/2~1/20の範囲とし、好ましくは1/5~1/8の範囲とすることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記工程c)における前記解重合溶液の温度は120~160℃の範囲であり、好ましくは130~140℃の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記工程c)における前記槽(10)内の圧力は、1.05bar~7.0barの範囲であり、好ましくは2.7bar~7.0barの範囲であり、より好ましくは2.7bar~5.5barの範囲であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記工程c)は、60分~240分の時間範囲で、好ましくは91分~240分の時間範囲で、より好ましくは100分~150分の時間範囲で、最も好ましくは120分実行することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記解重合溶液(3)により、反応染色した前記繊維製品類(1)に存在する反応染料を加水分解し、および/またはインジゴ染色した前記繊維製品類からインジゴ染料の一部を分離することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
NaOHと、好ましくは過酸化水素である酸化剤とを含む漂白液(30)を、前記槽(10)内の前記処理された繊維製品類を通して循環させることにより、前記工程e)の後に得られた湿潤処理された繊維製品類(5)を前記槽(10)内で漂白する工程をさらに含み、好ましくは、前記漂白液(30)は、前記漂白液の重量に対する廃棄繊維製品の重量で、1/2~1/20の範囲、より好ましくは1/7~1/9の範囲、最も好ましくは1/8の浴比を有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記繊維製品類は、前記溶液の流れの作用下において前記槽内で変位しないように前記槽を満たすことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項10】
好ましくは分散剤を含む洗浄液(80)によって処理された繊維製品類(5)を洗浄して残留TPA塩を除去する工程をさらに含み、前記洗浄液の重量に対する前記繊維製品類の重量の浴比を、1/2~1/20の範囲とし、好ましくは1/7~1/9の範囲ととし、より好ましくは1/8とすることを特徴とする請求項1に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、繊維製品類を再生利用するための方法およびプラントに関する。より詳しくは、本発明は、セルロース系短繊維およびポリエステルを含む繊維製品類を再生利用するための方法に関する。この方法により、ポリエステルブレンド繊維製品類、すなわち、ポリエステル長繊維またはポリエステル繊維とセルロース系短繊維、特に綿短繊維を含む布、衣服、糸、繊維等の繊維製品類から、ポリエステルを除去し、セルロース系短繊維を回収して再生利用することができる。
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【0002】
本発明の方法に従って回収された綿繊維およびセルロース系繊維は、溶解して人工セルロース系繊維に再生することなく、糸製造用の短繊維として使用するのに適している。
【背景技術】
【0003】
廃棄繊維製品類、特に布並びに使用済みの衣服および衣料品の再生利用は、繊維産業における主要なターゲットとなっている。廃棄繊維製品類には、布、衣服および糸の製造工程で得られる布および糸又はフィラメントの断片等の消費前の布、欠陥布、使用済みまたは欠陥のある衣服および室内装飾材料から派生した布等の消費後の繊維製品類が含まれる。廃棄繊維製品類を再生利用するための新しく効率的なプロセスが盛んに研究されている。
【0004】
本発明の目的のひとつは、セルロース系繊維、特に糸の綿繊維を回収して再生利用すること、そしてブレンド布や繊維製品類、すなわち一般にポリコットンやポリエステル綿布として知られている布や繊維製品類に含まれるポリエステルを対応するモノマーとして回収することである。ポリコットン布には、セルロース短繊維とポリエステル長繊維または繊維を含む糸が含まれる。本願で定義されるブレンド布は、綿糸とポリエステル糸を含む糸および/またはポリエステルを含まない綿糸と、綿繊維を含まないポリエステル糸との組み合わせを含むことができる。糸は織られるか編まれて布地構造になる。本発明に従って加工された衣服は、ジッパー、リベット、ラベルなどのような、通常は金属またはプラスチック材料で作られた非布要素も含むことができる。
【0005】
ポリエステルを含む布を再生利用する方法は当該技術分野で知られている。出発モノマーであるテレフタル酸(TPA)とエチレングリコール(EG)を得るために、布中のポリエステル分の脱重合を含む方法がある。この種の既知の再生利用工程では、解重合溶液で処理する前に、布のプレカットまたは細断工程が必要である。最終製品にはセルロースパルプ、TPA、EGが含まれ、TPAとEGはポリエステルの製造やその他の用途に使用することができる。
【0006】
国際公開第2019/140245号(特許文献1)は、ポリコットン布帛を再生利用するための方法およびシステムを開示しており、そこでは、細断された布帛が、pH10~14の水溶液中で、温度105℃~190℃、圧力40~300psiの亜臨界条件下で、時間0~90分間処理される。ポリエステル成分はTPAとEGに解重合され、綿繊維はセルロースパルプに分解され、その後追加加工によって人工セルロース系繊維、すなわちレーヨン、ビスコース、リヨセル、酢酸セルロースなどの再生セルロース素材にリサイクルされる。
【0007】
公知のプロセスは、パルプの溶解およびいくつかの処理工程の後に、使用可能な再生セルロース繊維を得るために、解重合工程の前に布帛を破砕し、解重合工程の最後に得られたセルロースパルプを処理する等、コストと時間のかかる工程を含むという欠点がある。特に、本出願の実験セクションで論じるように、特許文献1の方法は、綿繊維の重合度の著しい損失(DP損失)をもたらし、このような損失は、既知の機械的プロセスによる綿糸中の綿繊維の再生利用の可能性に悪影響を及ぼす。さらに、特許文献1は、実施例7~8を参照して、ポリコットン布の小部分におけるポリエステルの完全な解重合が、触媒の使用を必要とし、このプロセスが、廃棄またはリサイクルが非常に困難な触媒含有溶液をもたらすか、または共溶媒としてMeOHの使用を必要とし、このプロセスが、ポリエステルの解重合後に布の綿繊維におけるDPの劇的な損失をもたらすことを教示している。
【0008】
さらなる問題は、例えば特許文献1によって教示されているように、衣服の既知の再生利用工程では、ジッパー、リベット、ラベル、ボタン、および同様の要素を有する衣服部分が、処理前に衣服から切り離されるため、衣服の一部のみしか再生利用することができないことである。一例として、リベットやジッパーを含むジーンズの上部は衣服から取り除かれ、脚の部分だけがリサイクルされる。この工程を踏むと、再生利用される衣服生地の割合が低くなり、さらに処理コストがかかる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
国際公開第2019/140245号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従って、本発明の目的は、ポリエステル-綿繊維製品類を再生利用する既知のプロセスの上述の欠点を解決し、綿(またはセルロース系)繊維をそのまま、すなわち短繊維として糸の製造に使用するのに適した状態で回収することにより、廃棄ポリエステル-綿繊維製品類、布、衣服、糸および繊維を再生利用する、安全で、低コストで、簡単で、環境的にクリーンな方法を提供する再生利用方法を提供することである。換言すると、本発明の目的は、綿繊維を機械的に糸に再生利用することである。
(【0011】以降は省略されています)
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