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公開番号
2024118056
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-08-30
出願番号
2023024231
出願日
2023-02-20
発明の名称
樹脂の熱分解ガスの燃焼装置、および燃焼方法
出願人
株式会社新菱
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
F23G
7/06 20060101AFI20240823BHJP(燃焼装置;燃焼方法)
要約
【課題】樹脂の熱分解ガスを燃焼した後のガスに含まれる未燃ガスやNOxの低減効果が安定して得られる、燃焼装置等を提供する。
【解決手段】樹脂含有複合材の樹脂を熱分解処理する際に発生する前記樹脂の熱分解ガスを燃焼させる、前記熱分解ガスの燃焼装置10であって、前記熱分解ガスを含む気体を供給する供給部4と、供給部4から供給された気体の燃焼室5と、を有し、供給部4が、前記熱分解ガスを流通させる第一の管と、空気を流通させる第二の管との並行管を有し、前記並行管が、前記第一の管内の前記熱分解ガスが前記第二の管に流通するための前記第一の管と前記第二の管が連通する連通部を有し、前記並行管の前記第一の管の燃焼室5側の底部が、閉じたものであり、前記第二の管の燃焼室5側の底部が、燃焼室5に気体を供給するための開口部を有する、燃焼装置10。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
樹脂含有複合材の樹脂を熱分解処理する際に発生する前記樹脂の熱分解ガスを燃焼させる燃焼装置であって、
前記熱分解ガスを含む気体を供給する供給部と、前記供給部から供給された気体の燃焼室と、を有し、
前記供給部が、前記熱分解ガスを流通させる第一の管と、空気を流通させる第二の管との並行管を有し、
前記並行管が、前記第一の管内の前記熱分解ガスが前記第二の管に流通するための前記第一の管と前記第二の管が連通する連通部を有し、
前記第一の管の燃焼室側の底部が、閉じたものであり、
前記第二の管の前記燃焼室側の底部が、前記燃焼室に気体を供給するための開口部を有する、燃焼装置。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
前記供給部が、前記第一の管である前記熱分解ガスを流通させる内筒と、前記第二の管である前記空気を流通させる外筒とを有する二重管を有し、
前記二重管の前記内筒が、側面に前記連通部となる孔を有する請求項1に記載の燃焼装置。
【請求項3】
前記燃焼室で燃焼されたガスを排出する排出口が、前記供給部の噴き出し方向から逸れた位置に設けられ、
前記噴き出し方向の軸上は、前記燃焼室の炉壁である、請求項1に記載の燃焼装置。
【請求項4】
前記樹脂が、エチレンビニルアセテートを含む、請求項1に記載の燃焼装置。
【請求項5】
前記樹脂含有複合材が太陽光パネルである、請求項1に記載の燃焼装置。
【請求項6】
樹脂含有複合材の樹脂を熱分解処理する際に発生する前記樹脂の熱分解ガスを燃焼させる燃焼方法であって、
前記熱分解ガスを含む気体を供給する供給部と、前記供給部から供給された気体の燃焼室と、を有し、
前記供給部が、前記熱分解ガスを流通させる第一の管と、空気を流通させる第二の管との並行管を有し、
前記並行管が、前記第一の管内の前記熱分解ガスが前記第二の管に流通するための前記第一の管と前記第二の管が連通する連通部を有し、
前記第一の管の燃焼室側の底部が、閉じたものであり、
前記第二の管の前記燃焼室側の底部が、前記燃焼室に気体を供給するための開口部を有する燃焼装置を用いて、
前記供給部の前記第一の管に、前記熱分解ガスを流通させ、かつ、前記供給部の前記第二の管に前記空気を流通させる工程(1)と、
前記工程(1)で流通させた前記熱分解ガスを前記連通部に通気させ、前記空気と混合して混合気体とする工程(2)と、
前記工程(2)の前記混合気体を、前記燃焼室に供給して、前記燃焼室で、前記混合気体に含まれる前記熱分解ガスを燃焼させて処理気体とする工程(3)と、
前記工程(3)の前記処理気体を、前記燃焼室から排出する工程(4)とを有する、燃焼方法。
【請求項7】
前記熱分解ガスを燃焼する供給部と、前記供給部から噴き出した気体の燃焼室と、を有し、前記供給部が、前記熱分解ガスを流通する内筒と、空気を流通する外筒との二重管を有し、前記内筒が、側面に孔を有する燃焼装置を用いる、請求項6に記載の燃焼方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂含有複合材の樹脂を熱分解処理する際に発生する熱分解ガスの燃焼装置に関する。また、その熱分解ガスの燃焼方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
使用済の太陽光発電パネルや炭素繊維強化樹脂等の樹脂含有複合材から樹脂を熱分解によって除去し、有価物を回収・再資源化することが行われている。樹脂を熱分解する際に発生する熱分解ガスは有害な成分を含む場合があり、燃焼装置で燃焼し、CO
2
やH
2
O等の無害なガスにしてから大気に放出することが求められる。
【0003】
例えば、特許文献1は、樹脂と基材を含む複合材または混合物である被処理物を無端ベルトで搬送しながら非酸化性雰囲気または制御された酸素含有雰囲気で熱処理して加熱処理物を得るトンネル炉を備えた熱処理装置に関する。ここでは、排気ガス排出手段60の燃焼装置61によって燃焼処理された後、外部に排気されることが記載されている(特許文献1段落0050)。
【0004】
特許文献2は、太陽電池モジュールに含まれる、エチレンビニルアセテート(EVA)封止材を含む太陽電池素子から構成材料を回収するための方法に関する。ここでは、被処理物C(太陽電池素子)の熱処理により発生したEVA分解ガスは、炉内雰囲気ガスと共に、熱処理部1b上部に設置された排気口から配管P2を介して外部燃焼炉2へ供給され、LPGガスと共に燃焼されることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2021-103047号公報
特許第6297254号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、本発明者らが検討した結果、樹脂含有複合材の廃棄物の熱分解時に発生するガスには変動があり、燃焼装置で燃焼しても未燃ガスが残留したり、燃焼室の高温領域でNOxが発生したりして、未燃ガスやNOxの低減効果が安定的に得られない場合があることがわかった。
【0007】
かかる状況下、本発明は、樹脂の熱分解ガスを燃焼した後のガスに含まれる未燃ガスやNOxの低減効果が安定して得られる、燃焼装置や燃焼方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、下記の発明が上記目的に合致することを見出し、本発明に至った。すなわち、本発明は、以下の発明に係るものである。
【0009】
<1> 樹脂含有複合材の樹脂を熱分解処理する際に発生する前記樹脂の熱分解ガスを燃焼させる燃焼装置であって、前記熱分解ガスを含む気体を供給する供給部と、前記供給部から供給された気体の燃焼室と、を有し、前記供給部が、前記熱分解ガスを流通させる第一の管と、空気を流通させる第二の管との並行管を有し、前記並行管が、前記第一の管内の前記熱分解ガスが前記第二の管に流通するための前記第一の管と前記第二の管が連通する連通部を有し、前記第一の管の燃焼室側の底部が、閉じたものであり、前記第二の管の前記燃焼室側の底部が、前記燃焼室に気体を供給するための開口部を有する、燃焼装置。
<2> 前記供給部が、前記第一の管である前記熱分解ガスを流通させる内筒と、前記第二の管である前記空気を流通させる外筒とを有する二重管を有し、前記二重管の前記内筒が、側面に前記連通部となる孔を有する前記<1>に記載の燃焼装置。
<3> 前記燃焼室で燃焼されたガスを排出する排出口が、前記供給部の噴き出し方向から逸れた位置に設けられ、前記噴き出し方向の軸上は、前記燃焼室の炉壁である、前記<1>または<2>に記載の燃焼装置。
<4> 前記樹脂が、エチレンビニルアセテートを含む、前記<1>~<3>のいずれかに記載の燃焼装置。
<5> 前記樹脂含有複合材が太陽光パネルである、前記<1>~<4>のいずれかに記載の燃焼装置。
<6> 樹脂含有複合材の樹脂を熱分解処理する際に発生する前記樹脂の熱分解ガスを燃焼させる燃焼方法であって、前記熱分解ガスを含む気体を供給する供給部と、前記供給部から供給された気体の燃焼室と、を有し、前記供給部が、前記熱分解ガスを流通させる第一の管と、空気を流通させる第二の管との並行管を有し、前記並行管が、前記第一の管内の前記熱分解ガスが前記第二の管に流通するための前記第一の管と前記第二の管が連通する連通部を有し、前記第一の管の燃焼室側の底部が、閉じたものであり、前記第二の管の前記燃焼室側の底部が、前記燃焼室に気体を供給するための開口部を有する燃焼装置を用いて、
前記供給部の前記第一の管に、前記熱分解ガスを流通させ、かつ、前記供給部の前記第二の管に前記空気を流通させる工程(1)と、
前記工程(1)で流通させた前記熱分解ガスを前記連通部に通気させ、前記空気と混合して混合気体とする工程(2)と、
前記工程(2)の前記混合気体を、前記燃焼室に供給して、前記燃焼室で、前記混合気体に含まれる前記熱分解ガスを燃焼させて処理気体とする工程(3)と、
前記工程(3)の前記処理気体を、前記燃焼室から排出する工程(4)とを有する、燃焼方法。
<7> 前記熱分解ガスを燃焼する供給部と、前記供給部から噴き出した気体の燃焼室と、を有し、前記供給部が、前記熱分解ガスを流通する内筒と、空気を流通する外筒との二重管を有し、前記内筒が、側面に孔を有する燃焼装置を用いる、前記<6>に記載の燃焼方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明の燃焼装置や燃焼方法によれば、樹脂の熱分解ガスを燃焼した後のガスに含まれる未燃ガスやNOxの低減効果が安定して得られる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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