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公開番号2024148740
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-18
出願番号2023062123
出願日2023-04-06
発明の名称燃焼システム及び燃焼炉
出願人川崎重工業株式会社
代理人弁理士法人有古特許事務所
主分類F23L 7/00 20060101AFI20241010BHJP(燃焼装置;燃焼方法)
要約【課題】ガスバーナへ燃焼用空気の供給が異常停止した際に、異常停止からタイムラグなくガスバーナ周辺に滞留したガス燃料を火炉内から排出する。
【解決手段】燃焼システムは、燃焼用空気が流れる空気流路を有するバーナスロート、空気流路内又は空気流路から吹き出した燃焼用空気の流れの中にガス燃料を噴出する燃料ノズル、及び、空気流路内にパージガスを供給するパージガスノズルを有するガスバーナと、パージガスノズルへパージガスを送給するパージガスライン、及び、パージガスラインに配置されてパージガスの流量を調整するパージガス流量調整装置を有するパージガス供給系統と、定常運転中に、ガス燃料のターンダウン下限の体積流量以下の所定の定常パージガス供給量のパージガスが、パージガスノズルから空気流路へ継続的に供給されるようにパージガス流量調整装置を制御する制御装置と、を備える。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
燃焼用空気が流れる空気流路を有するバーナスロート、前記空気流路内又は前記空気流路から吹き出した前記燃焼用空気の流れの中にガス燃料を噴出する燃料ノズル、及び、前記空気流路内にパージガスを供給するパージガスノズルを有するガスバーナと、
前記パージガスノズルへ前記パージガスを送給するパージガスライン、及び、前記パージガスラインに配置されて前記パージガスの流量を調整するパージガス流量調整装置を有するパージガス供給系統と、
定常運転中に、前記ガス燃料のターンダウン下限の体積流量以下の所定の定常パージガス供給量の前記パージガスが、前記パージガスノズルから前記空気流路へ継続的に供給されるように前記パージガス流量調整装置を制御する制御装置と、を備える、
燃焼システム。
続きを表示(約 660 文字)【請求項2】
前記制御装置は、前記定常運転中に失火が生じると前記定常運転を停止し、前記定常パージガス供給量よりも多い所定の非常パージガス供給量の前記パージガスが前記パージガスノズルから前記空気流路へ供給されるように前記パージガス流量調整装置を制御する、
請求項1に記載の燃焼システム。
【請求項3】
前記制御装置は、前記定常運転中に前記燃焼用空気の供給量が所定の適正範囲を下回ると前記定常運転を停止し、前記定常パージガス供給量よりも多い所定の非常パージガス供給量の前記パージガスが前記パージガスノズルから前記空気流路へ供給されるように前記パージガス流量調整装置を制御する、
請求項1に記載の燃焼システム。
【請求項4】
前記パージガスが、不活性ガスである、
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の燃焼システム。
【請求項5】
前記パージガスが、前記ガス燃料の燃焼排ガスである、
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の燃焼システム。
【請求項6】
前記パージガスが、空気である、
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の燃焼システム。
【請求項7】
前記ガス燃料が、水素ガスである、
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の燃焼システム。
【請求項8】
炉体と、
前記炉体に配置されたガスバーナを具備する請求項1に記載の燃焼システムと、を備える、
燃焼炉。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、ガス燃料の燃焼システム、及び、当該燃焼システムを備えた燃焼炉に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【0002】
ガス焚きの燃焼炉の燃焼システムは、ガス燃料を燃焼するガスバーナを備える。定常運転中の燃焼炉では、燃焼炉の負荷に応じた量のガス燃料と、当該燃料の量に対して適正量の燃焼用空気とがガスバーナへ供給され、ガス燃料が燃焼する。運転停止中の燃焼炉では、炉内やガスバーナ周辺に滞留するガス燃料の濃度が爆発限界の濃度を超えると爆発が生じるおそれがある。そこで、燃焼炉の立下げ時やガスバーナの失火時に、ガスバーナへのガス燃料の供給を停止するとともに、炉内やガスバーナに残留するガス燃料を炉外へ強制的に排出するように構成された燃焼炉の燃焼システムが知られている。特許文献1は、この種の燃焼システムを開示する。
【0003】
特許文献1の燃焼炉は、炉内の可燃性ガス濃度が所定値を超えると、ガスバーナへの可燃性ガス及び燃焼用空気の供給を停止するとともに、ガスバーナから炉内へパージガスを供給してパージガスで可燃性ガスを炉外へパージするように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平6-159676号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ガス燃料の燃焼システムにおいて、ガスバーナへ燃焼用空気を送給する送風機が異常停止して、燃焼用空気の供給が突然に停止する事態が想定される。定常運転中に、ガスバーナへの燃焼用空気の供給が突然に停止すると、失火が生じるおそれがある。特許文献1に記載の燃焼炉では、失火が生じると、ガスバーナへのガス燃料の供給が停止される。しかし、実際に送風機が異常停止してから、送風機の停止又は失火がセンサで検知され、更に、ガス燃料の供給が遮断されるまでにタイムラグが生じる。上記のタイムラグの間はガスバーナへのガス燃料の供給が継続されることから、可燃範囲の広いガス燃料では、ガスバーナ周辺に滞留したガス燃料によって燃焼用空気の供給系統に逆火が生じたり、ガスバーナや炉内で爆発が生じたりするおそれがある。
【0006】
本開示は以上の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ガスバーナへ燃焼用空気の供給が異常停止した際に、異常停止からタイムラグなくガスバーナ周辺に滞留したガス燃料を火炉内から排出する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本開示の一態様に係る燃焼システムは、
燃焼用空気が流れる空気流路を有するバーナスロート、前記空気流路内又は前記空気流路から吹き出した前記燃焼用空気の流れの中にガス燃料を噴出する燃料ノズル、及び、前記空気流路内にパージガスを供給するパージガスノズルを有するガスバーナと、
前記パージガスノズルへ前記パージガスを送給するパージガスライン、及び、前記パージガスラインに配置されて前記パージガスの流量を調整するパージガス流量調整装置を有するパージガス供給系統と、
定常運転中に、前記ガス燃料のターンダウン下限の体積流量以下の所定の定常パージガス供給量の前記パージガスが、前記パージガスノズルから前記空気流路へ継続的に供給されるように前記パージガス流量調整装置を制御する制御装置と、を備えるものである。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、ガスバーナへ燃焼用空気の供給が異常停止した際に、異常停止からタイムラグなくガス燃料をガスバーナから排出する技術を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、本開示の一態様に係る燃焼システムを備える燃焼炉の概略構成を示す図である。
図2は、ガスバーナの概略構成図である。
図3は、燃焼システムの制御系統の構成を示す図である。
図4は、燃焼システムの運転制御のフローチャートである。
図5は、燃焼システムの運転制御のフローチャートである。
図6は、変形例に係るパージガス供給系統を備える燃焼システムの概略構成図である。
図7は、変形例に係るパージガス供給系統を備える燃焼システムの概略構成図である。
図8は、変形例に係るガスバーナの概略構成図である。
図9は、変形例に係るガスバーナの概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、図面を参照して本開示の実施の形態を説明する。本開示では、ガス燃料の一例として水素ガスを燃焼する燃焼システムと、当該燃焼システムを備える燃焼炉について説明する。但し、ガス燃料は、水素又は水素を含む可燃性ガスに限定されず、LPGやLNGなどの公知のガス燃料であってもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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