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公開番号
2024158434
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-08
出願番号
2023073633
出願日
2023-04-27
発明の名称
焼物調理装置
出願人
リンナイ株式会社
,
トヨタ自動車株式会社
代理人
弁理士法人青莪
主分類
F23L
7/00 20060101AFI20241031BHJP(燃焼装置;燃焼方法)
要約
【課題】バーナ4とこのバーナの上方に設けられる食材載置部2とを備える焼物調理装置を、食材載置部に載置される食材からの余分の脂分や塩分の流し落とし効果を更に向上できるように構成する。
【解決手段】バーナに供給する燃料ガスを水素ガスとして、食材載置部の下方に湯気及び水蒸気の少なくとも一方からなる水分を放出する水分放出部61を有する水分放出手段6を設ける。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
バーナとこのバーナの上方に設けられる食材載置部とを備え、当該バーナに供給する燃料ガスを水素ガスとした焼物調理装置において、
食材載置部の下方に湯気及び水蒸気の少なくとも一方からなる水分を放出する水分放出部を有する水分放出手段を更に備えることを特徴とする焼物調理装置。
続きを表示(約 820 文字)
【請求項2】
前記水分放出部が前記バーナの下方に配置され、
当該バーナの炎孔から噴出する水素ガスの燃焼で形成される火炎に向けて、前記水分放出部から放出される水分を導く導流板を更に備えることを特徴とする請求項1記載の焼物調理装置。
【請求項3】
請求項2記載の焼物調理装置であって、
水平な直交2方向をX軸方向及びY軸方向とし、前記バーナが、X軸方向に長手で且つY軸方向に間隔を置いて配置される複数の直管部を有すると共に各直管部に前記炎孔の複数個が夫々列設される管状バーナであるものにおいて、
前記水分放出部が、Y軸方向に隣接する直管部の間を下方へと投影した面上に位置させて配置され、
前記導流板が、前記管状バーナのY軸方向両側で上下方向に夫々のびる第1導流板部と、水分放出部の上方を覆うように配置される第2導流板部とを有することを特徴とする焼物調理装置。
【請求項4】
請求項2記載の焼物調理装置であって、
水平な直交2方向をX軸方向及びY軸方向とし、前記バーナが、X軸方向に長手で且つY軸方向に間隔を置いて配置される複数の直管部を有すると共に各直管部に前記炎孔の複数個が夫々列設される管状バーナであるものにおいて、
前記水分放出部が、直管部の直下に位置させて配置され、
前記導流板が、前記管状バーナの両側で上下方向に夫々のびる第1導流板部を有することを特徴とする焼物調理装置。
【請求項5】
前記食材載置部の下方に位置する前記バーナの部分を内包する筐体を備え、
前記水分放出部が貯水可能に構成され、当該水分放出部を筐体及び食材載置部の少なくとも一方に連結して、筐体及び食材載置部の少なくとも一方からの伝熱で水分放出部に貯水された水を加熱可能に構成したことを特徴とする請求項1~請求項4のいずれか1項に記載の焼物調理装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、バーナとこのバーナの上方に設けられる食材載置部とを備える焼物調理装置に関し、より詳しくは、バーナに供給する燃料ガスを水素ガスとしたものに関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、バーナとこのバーナの上方に設けられる食材載置部とを備える焼物調理装置として例えば特許文献1に記載のものが知られている。このものでは、天然ガスやLPガスといった炭化水素を主成分とする燃料ガスに空気を混合してなる、空気過剰率が1.0~1.2程度の混合気をバーナに供給し、バーナの炎孔から噴出する混合気の燃焼で火炎を形成して、食材載置部に載置される肉や魚といった食材を焼物調理するようにしている。
【0003】
ところで、水素を燃焼させた水素燃焼ガスは、炭化水素を燃焼させた燃焼ガスよりも単位熱量当りの水蒸気量が多いことが知られている。そこで、バーナに供給する燃料ガスを水素ガスとし、バーナの炎孔から噴出する水素ガスを拡散燃焼させ、これにより生成される水素燃焼ガスを食材載置部の食材に接触させれば、食材に含まれる脂分や塩分を水素燃焼ガスに含まれる水分で流し落とすことが可能になる。そして、近年の健康志向の高まりから、余分の脂分や塩分の流し落とし効果を更に向上させたいとの要望もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平6-229519号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、以上の点に鑑み、余分の脂分や塩分の流し落とし効果を更に向上できるようにした焼物調理装置を提供することをその課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、バーナとこのバーナの上方に設けられる食材載置部とを備え、当該バーナに供給する燃料ガスを水素ガスとした本発明の焼物調理装置は、食材載置部の下方に湯気及び水蒸気の少なくとも一方からなる水分を放出する水分放出部を有する水分放出手段を更に備えることを特徴とする。
【0007】
ここで、上記従来例のように炭化水素を主成分とする燃料ガスを用い、バーナの炎孔から噴出する混合気の燃焼で火炎を形成した場合に、当該火炎に水蒸気が触れると、水蒸気の比熱の高さから火炎の温度が低下して燃焼不良が発生し、場合によっては、失火してしまう。一方、水素ガスはその燃焼速度が速く、燃焼不良になり難いという特性を持つ。これに着目して、本願発明者らが鋭意研究を重ねたところ、水素を燃焼させた火炎に湯気及び水蒸気の少なくとも一方からなる水分が触れても燃焼安定性が高いことを知見するのに至った。このような知見を基に、本発明では、バーナに供給する燃料ガスを上記のように水素ガスとして、食材載置部の下方に湯気及び水蒸気の少なくとも一方からなる水分を放出する水分放出手段の水分放出部を設ける構成を採用し、水分放出部から放出される水分の影響で燃焼不良が発生しないようにしている。
【0008】
本発明によれば、水素燃焼ガスの食材への接触による脂分や塩分の流し落とし効果に、食材への水分の接触による脂分や塩分の流し落とし効果が加わることで、余分の脂分や塩分の流し落とし効果を更に向上させることができる。また、調理中には、食材に水分が常時供給された状態になることで食材の炭化速度を低下させることができる。これにより、焼物調理を行う際により繊細に食材の調理状態を調整することが可能になる。しかも、食材から生ずる炭化物も減少することで、食材載置部に炭化物が付着する量も減少し、清掃の頻度及び負担を低減することができる。
【0009】
本発明においては、前記水分放出部が前記バーナの下方に配置され、当該バーナの炎孔から噴出する水素ガスの燃焼で形成される火炎に向けて、前記水分放出部から放出される水分を導く導流板を更に備える構成を採用することができる。これによれば、水分が火炎で加熱される。そして、水分が加熱されることで食材に浸透し易くなり、余分の脂分や塩分の流し落とし効果をより一層向上させることができる。
【0010】
また、本発明においては、水平な直交2方向をX軸方向及びY軸方向とし、前記バーナが、X軸方向に長手で且つY軸方向に間隔を置いて配置される複数の直管部を有すると共に各直管部に前記炎孔の複数個が夫々列設される管状バーナである場合、前記水分放出部が、Y軸方向に隣接する直管部の間を下方へと投影した面上に位置させて配置され、前記導流板が、前記管状バーナのY軸方向両側で上下方向に夫々のびる第1導流板部と、水分放出部の上方に間隔を存して配置される第2導流板部とを有する構成とすればよい。これにより、水分放出部から放出される水分が第2導流板部の下面に衝突して拡散し、この拡散したものが第1導流板に沿って案内されることで、水分を確実に火炎に向けて供給することができる。しかも、調理時には、食材から生ずる油などが水分放出部に付着することが防止でき、有利である。他方で、前記水分放出部が、直管部の直下に位置させて配置され、前記導流板が、前記管状バーナの両側で上下方向に夫々のびる第1導流板部を有する構成を採用することもできる。これにより、部品を追加することなく、食材から生ずる油などが水分放出部に付着することを防止することができる。
(【0011】以降は省略されています)
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