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公開番号
2024117460
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-08-29
出願番号
2023023576
出願日
2023-02-17
発明の名称
コイル装置
出願人
TDK株式会社
代理人
前田・鈴木国際特許弁理士法人
主分類
H01F
27/29 20060101AFI20240822BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】高周波帯において、インピーダンスの周波数特性の広帯域化を可能とするコイル装置を提供すること。
【解決手段】コイル装置1は、巻回部20と、巻回部20から引き出された引出部21とを有する導体2と、巻回部20の径方向の内側に配置された中芯部30と、巻回部20を径方向の外側から囲む側壁部32とを有する第1コア3と、側壁部32の軸方向の一端に取り付けられた板状の第2コア4とを有する。側壁部32の軸方向の一端には、側壁部32の軸方向の他端に向かって切り欠かれ、引出部21が通過する切り欠き部6aが形成されている。引出部21の少なくとも一部は、引出部21の延在方向と側壁部32の軸方向とに垂直な方向から見て、切り欠き部6aを通じて外部に露出している。
【選択図】図2A
特許請求の範囲
【請求項1】
巻回部と、前記巻回部から引き出された引出部とを有する導体と、
前記巻回部の径方向の内側に配置された中芯部と、前記巻回部を前記径方向の外側から囲む側壁部とを有する第1コアと、
前記側壁部の軸方向の一端に取り付けられた板状の第2コアと、を有し、
前記側壁部の軸方向の一端には、前記側壁部の軸方向の他端に向かって切り欠かれ、前記引出部が通過する切り欠き部が形成されており、
前記引出部の少なくとも一部は、前記引出部の延在方向と前記側壁部の軸方向とに垂直な方向から見て、前記切り欠き部を通じて外部に露出しているコイル装置。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
前記巻回部の少なくとも一部は、前記引出部の延在方向と前記側壁部の軸方向とに垂直な方向から見て、前記切り欠き部を通じて外部に露出している請求項1に記載のコイル装置。
【請求項3】
前記切り欠き部は、前記側壁部の周方向に沿って延在しており、
前記切り欠き部の延在方向の一端は、前記巻回部における前記引出部の引出位置から、前記径方向に沿って離間した位置に位置する請求項1または2に記載のコイル装置。
【請求項4】
前記引出部は、第1引出部と、第2引出部とを有し、
前記切り欠き部は、前記第1引出部が通過する第1切り欠き部と、前記側壁部の周方向に沿って前記第1切り欠き部とは離間し、前記第2引出部が通過する第2切り欠き部とを有する請求項1または2に記載のコイル装置。
【請求項5】
前記側壁部は、前記側壁部の外周面から、前記径方向の外側に突出する凸部を有し、
前記凸部の少なくとも一部は、前記周方向に沿って、前記第1切り欠き部と前記第2切り欠き部との間に位置する請求項4に記載のコイル装置。
【請求項6】
前記凸部の一部は、前記第1切り欠き部または前記第2切り欠き部の底から、前記側壁部の軸方向に沿って突出している請求項5に記載のコイル装置。
【請求項7】
前記第1引出部と前記第2引出部とは、同一方向に引き出されている請求項4に記載のコイル装置。
【請求項8】
前記側壁部の外周面には、第1端子と、第2端子とが取り付けられており、
前記第1端子は、前記第1引出部に接続された第1継線部を有し、
前記第2端子は、前記第2引出部に接続された第2継線部を有し、
前記第1継線部と前記第2継線部とは、前記第1引出部および前記第2引出部の延在方向に沿って、それぞれ前記側壁部の同一側に配置されている請求項7に記載のコイル装置。
【請求項9】
前記側壁部は、前記側壁部の外周面から前記径方向の外側に突出する凸部と、前記側壁部の周方向に沿って前記凸部に隣接する凹部とを有し、
前記凹部は、前記側壁部の外周面と前記凸部の外面とで画定されており、
前記側壁部の軸方向から見て、前記第1継線部または前記第2継線部は、前記凹部の範囲内に配置されている請求項8に記載のコイル装置。
【請求項10】
前記側壁部の軸方向に沿って、前記巻回部の一端は、前記中芯部の一端よりも、前記側壁部の底に向けて位置ずれしている請求項1または2に記載のコイル装置。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、コイル装置に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1に示されるように、ポットコアを備えたコイル装置が知られている。ポットコアは、コイルの径方向の内側に配置される中芯部と、コイルを径方向の外側から囲む側壁部とを有する。側壁部の軸方向の一端には、側壁部の軸方向の他端に向かって切り欠かれた切り欠き部が形成されている。この切り欠き部を介して、コイルから引き出された引出部を、側壁部の径方向の外側へさらに引き出すことが可能となっている。
【0003】
ところで、この種のコイル装置を高周波帯で使用する場合、高周波帯において、インピーダンスの周波数特性を広帯域で確保しにくいことが判明した。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2006-286658号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示は、このような実状に鑑みてなされ、その目的は、高周波帯において、インピーダンスの周波数特性の広帯域化を可能とするコイル装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本開示のコイル装置は、
巻回部と、前記巻回部から引き出された引出部とを有する導体と、
前記巻回部の径方向の内側に配置された中芯部と、前記巻回部を前記径方向の外側から囲む側壁部とを有する第1コアと、
前記側壁部の軸方向の一端に取り付けられた板状の第2コアと、を有し、
前記側壁部の軸方向の一端には、前記側壁部の軸方向の他端に向かって切り欠かれ、前記引出部が通過する切り欠き部が形成されており、
前記引出部の少なくとも一部は、前記引出部の延在方向と前記側壁部の軸方向とに垂直な方向から見て、前記切り欠き部を通じて外部に露出している。
【0007】
本開示のコイル装置では、引出部の少なくとも一部が、引出部の延在方向と側壁部の軸方向とに垂直な方向から見て、切り欠き部を通じて外部に露出している。すなわち、引出部の少なくとも一部は、引出部の延在方向と側壁部の軸方向とに垂直な方向から見て、側壁部で隠れていない(ただし、引出部の少なくとも一部は、非磁性体などのコア以外の部材で隠れいてもよい)。このような態様で側壁部の軸方向の一端に切り欠き部を形成することにより、側壁部の周方向に沿って、従来よりも広い範囲に切り欠き部を形成することが可能となり、インピーダンスの周波数特性を高周波側に延ばすことができる。そのため、高周波帯において、インピーダンスの周波数特性の広帯域化を図ることができる。なお、このような効果が得られる理由として、切り欠き部が、側壁部の周方向に沿って、、従来よりも広い範囲に形成されることにより、インダクタンスの調整が可能になるためであると考えられる。
【0008】
また、本開示のコイル装置では、切り欠き部が、側壁部の周方向に沿って、従来よりも広い範囲に形成されるため、側壁部との接触を防止しつつ、側壁部の径方向の外側に向けて引出部を引き出しやすくなり、コイル装置の製造容易化を図ることができる。
【0009】
前記巻回部の少なくとも一部は、前記引出部の延在方向と前記側壁部の軸方向とに垂直な方向から見て、前記切り欠き部を通じて外部に露出していてもよい。
【0010】
前記切り欠き部は、前記側壁部の周方向に沿って延在しており、前記切り欠き部の延在方向の一端は、前記巻回部における前記引出部の引出位置から、前記径方向に沿って離間した位置に位置してもよい。
(【0011】以降は省略されています)
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