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10個以上の画像は省略されています。
公開番号
2024116911
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-08-28
出願番号
2023022782
出願日
2023-02-16
発明の名称
表示システムの製造方法および光学フィルム群
出願人
日東電工株式会社
代理人
弁理士法人籾井特許事務所
主分類
G02B
5/30 20060101AFI20240821BHJP(光学)
要約
【課題】高精細なディスプレイ付きゴーグル等の表示システムの製造方法および当該表示システムの製造に適した光学部材の提供を目的とする。
【解決手段】偏光部材を介して画像を表す光を前方に出射する表示面を有する表示素子と、前記表示素子の前方に配置され、前記表示素子から出射された光を反射する反射型偏光部材と、前記表示素子と前記反射型偏光部材との間の光路上に配置される第一レンズ部と、前記表示素子と前記第一レンズ部との間に配置され、前記表示素子から出射された光を透過させ、前記反射型偏光部材で反射された光を前記反射型偏光部材に向けて反射させるハーフミラーと、前記表示素子と前記ハーフミラーとの間の光路上に配置される第1のλ/4部材と、前記ハーフミラーと前記反射型偏光部材との間の光路上に配置される第2のλ/4部材と、を備える、ユーザに対して画像を表示する表示システムの製造方法。
【選択図】図10
特許請求の範囲
【請求項1】
偏光部材を介して画像を表す光を前方に出射する表示面を有する表示素子と、
前記表示素子の前方に配置され、前記表示素子から出射された光を反射する反射型偏光部材と、
前記表示素子と前記反射型偏光部材との間の光路上に配置される第一レンズ部と、
前記表示素子と前記第一レンズ部との間に配置され、前記表示素子から出射された光を透過させ、前記反射型偏光部材で反射された光を前記反射型偏光部材に向けて反射させるハーフミラーと、
前記表示素子と前記ハーフミラーとの間の光路上に配置される第1のλ/4部材と、
前記ハーフミラーと前記反射型偏光部材との間の光路上に配置される第2のλ/4部材と、
を備える、ユーザに対して画像を表示する表示システムの製造方法であって;
前記第1のλ/4部材を含む光学フィルムを複数準備し、所定の面内位相差を有するものごとに複数の群に分類すること、
前記第2のλ/4部材を含む光学フィルムを複数準備し、所定の面内位相差を有するものごとに複数の群に分類すること、および、
前記第1のλ/4部材を含む光学フィルムの複数の群および前記第2のλ/4部材を含む光学フィルムの複数の群から面内位相差が適合する群の組み合わせを選択すること、
を含む、製造方法。
続きを表示(約 790 文字)
【請求項2】
前記分類後の各群における前記第1のλ/4部材を含む光学フィルム間の面内位相差のばらつきが3nm以下である、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記分類後の各群における前記第2のλ/4部材を含む光学フィルム間の面内位相差のばらつきが3nm以下である、請求項1に記載の製造方法。
【請求項4】
前記第1のλ/4部材を含む光学フィルムの長尺方向における面内位相差のばらつきが3nm以下である、請求項1に記載の製造方法。
【請求項5】
前記第2のλ/4部材を含む光学フィルムの長尺方向における面内位相差のばらつきが3nm以下である、請求項1に記載の製造方法。
【請求項6】
前記第1のλ/4部材を含む光学フィルムの一辺の長さが1000mm以下である、請求項1に記載の製造方法。
【請求項7】
前記第2のλ/4部材を含む光学フィルムの長さが50m以上1000m以下である、請求項1に記載の製造方法。
【請求項8】
前記第1のλ/4部材を含む光学フィルムの面内位相差が、前記第1のλ/4部材を含む光学フィルムの四隅において測定された面内位相差の平均値である、請求項1に記載の製造方法。
【請求項9】
前記第2のλ/4部材を含む光学フィルムの面内位相差が、前記第2のλ/4部材を含む光学フィルムの先端の2箇所以上において測定された面内位相差の平均値である、請求項1に記載の製造方法。
【請求項10】
前記第2のλ/4部材を含む光学フィルムの面内位相差が、前記第2のλ/4部材を含む光学フィルムの先端の2箇所以上および末端の2箇所以上において測定された面内位相差の平均値である、請求項1に記載の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスプレイ付きゴーグル等の表示システムの製造方法および光学フィルム群に関する。
続きを表示(約 4,400 文字)
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置およびエレクトロルミネセンス(EL)表示装置(例えば、有機EL表示装置)に代表される画像表示装置が急速に普及している。画像表示装置においては、画像表示を実現し、画像表示の性能を高めるために、一般的に、偏光部材、位相差部材等の光学部材が用いられている(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
近年、画像表示装置の新たな用途が開発されている。例えば、Virtual Reality(VR)を実現するためのディスプレイ付きゴーグル(VRゴーグル)が製品化され始めている。VRゴーグルは様々な場面での利用が検討されていることから、その高精細化が望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2021-103286号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、高精細なディスプレイ付きゴーグル等の表示システムの製造方法および当該表示システムの製造に適した光学部材の提供を主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
[1]本発明の実施形態による表示システムの製造方法は、
偏光部材を介して画像を表す光を前方に出射する表示面を有する表示素子と、
上記表示素子の前方に配置され、上記表示素子から出射された光を反射する反射型偏光部材と、
上記表示素子と上記反射型偏光部材との間の光路上に配置される第一レンズ部と、
上記表示素子と上記第一レンズ部との間に配置され、上記表示素子から出射された光を透過させ、上記反射型偏光部材で反射された光を上記反射型偏光部材に向けて反射させるハーフミラーと、
上記表示素子と上記ハーフミラーとの間の光路上に配置される第1のλ/4部材と、
上記ハーフミラーと上記反射型偏光部材との間の光路上に配置される第2のλ/4部材と、
を備える、ユーザに対して画像を表示する表示システムの製造方法であって;
上記第1のλ/4部材を含む光学フィルムを複数準備し、所定の面内位相差を有するものごとに複数の群に分類すること、
上記第2のλ/4部材を含む光学フィルムを複数準備し、所定の面内位相差を有するものごとに複数の群に分類すること、および、
上記第1のλ/4部材を含む光学フィルムの複数の群および上記第2のλ/4部材を含む光学フィルムの複数の群から面内位相差が適合する群の組み合わせを選択すること、
を含む。
[2]上記[1]において、上記分類後の各群における上記第1のλ/4部材を含む光学フィルム間の面内位相差のばらつきが3nm以下であり得る。
[3]上記[1]または[2]において、上記分類後の各群における上記第2のλ/4部材を含む光学フィルム間の面内位相差のばらつきが3nm以下であり得る。
[4]上記[1]から[3]のいずれかにおいて、上記第1のλ/4部材を含む光学フィルムの長尺方向における面内位相差のばらつきが3nm以下であり得る。
[5]上記[1]から[4]のいずれかにおいて、上記第2のλ/4部材を含む光学フィルムの長尺方向における面内位相差のばらつきが3nm以下であり得る。
[6]上記[1]から[5]のいずれかにおいて、上記第1のλ/4部材を含む光学フィルムの一辺の長さが1000mm以下であり得る。
[7]上記[1]から[6]のいずれかにおいて、上記第2のλ/4部材を含む光学フィルムの長さが50m以上1000m以下であり得る。
[8]上記[1]から[7]のいずれかにおいて、上記第1のλ/4部材を含む光学フィルムの面内位相差が、上記第1のλ/4部材を含む光学フィルムの四隅において測定された面内位相差の平均値であり得る。
[9]上記[1]から[8]のいずれかにおいて、上記第2のλ/4部材を含む光学フィルムの面内位相差が、上記第2のλ/4部材を含む光学フィルムの先端の2箇所以上において測定された面内位相差の平均値であり得る。
[10]上記[1]から[8]のいずれかにおいて、上記第2のλ/4部材を含む光学フィルムの面内位相差が、上記第2のλ/4部材を含む光学フィルムの先端の2箇所以上および末端の2箇所以上において測定された面内位相差の平均値であり得る。
[11]上記[1]から[10]のいずれかにおいて、上記製造方法は、
上記第1のλ/4部材を含む第一光学フィルムA1を準備する工程I-iと、
上記第一光学フィルムA1を分割して、所定の幅および所定の長さを有する複数の第一光学フィルムA2を得る工程I-iiと、
上記複数の第一光学フィルムA2と上記偏光部材とを積層して、複数の第二光学フィルムB1を得る工程I-iiiと、
上記複数の第二光学フィルムB1を、所定の面内位相差を有するものごとに複数の群に分類する工程I-ivと、
上記第2のλ/4部材を含む第三光学フィルムC1を準備する工程II-iと、
上記第三光学フィルムC1を分割して、所定の幅および所定の長さを有する複数の第三光学フィルムC2を得る工程II-iiと、
上記複数の第三光学フィルムC2を、所定の面内位相差を有するものごとに複数の群に分類する工程II-iiiと、
上記第二光学フィルムB1の複数の群および上記第三光学フィルムC2の複数の群から面内位相差が適合する群の組み合わせを選択する工程IIIと、
を含み得る。
[12]本発明の実施形態による光学フィルムの群は、
複数の光学フィルムを含む、光学フィルム群であって、上記光学フィルムが、λ/4部材を含み、かつ、所定の幅および所定の長さを有し、上記複数の光学フィルム間における面内位相差の最大値と最小値との差が3nm以下である。
[13]上記[12]において、上記光学フィルムの一辺の長さが1000mm以下であり得る。
【発明の効果】
【0007】
本発明の実施形態による表示システムの製造方法によれば、互いに適合する面内位相差を有するλ/4部材の組み合わせを用いて表示システムを構成することから、高精細な表
示システムを好適に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の実施形態による製造方法で得られる表示システムの概略の構成を示す模式図である。
図2(a)および2(b)はそれぞれ、第一光学フィルムA1の構成の一例を説明する概略断面図である。
本発明の1つの実施形態による表示システムの製造方法の工程I-iiの一例を説明する模式図である。
本発明の1つの実施形態による表示システムの製造方法の工程I-iiiの一例を説明する模式図である。
図5(a)および5(b)はそれぞれ、第二光学フィルムB1の構成の一例を説明する概略断面図である。
本発明の1つの実施形態による表示システムの製造方法の工程I-ivの一例を説明する模式図である。
図7(a)および7(b)はそれぞれ、第三光学フィルムC1の構成の一例を説明する概略断面図である。
本発明の1つの実施形態による表示システムの製造方法の工程II-iiの一例を説明する模式図である。
本発明の1つの実施形態による表示システムの製造方法の工程II-iiiの一例を説明する模式図である。
本発明の1つの実施形態による表示システムの製造方法の工程IIIの一例を説明する模式図である。
図11(a)および11(b)はそれぞれ、第二光学フィルム片B2および第三光学フィルム片C3の打ち抜きの一例を説明する模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。また、図面は説明をより明確にするため、実施の形態に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。本明細書において「長尺状」とは、幅に対して長さが十分に長い細長形状を意味し、例えば、幅に対して長さが10倍以上、好ましくは20倍以上の細長形状を含む。
【0010】
(用語および記号の定義)
本明細書における用語および記号の定義は下記の通りである。
(1)屈折率(nx、ny、nz)
「nx」は面内の屈折率が最大になる方向(すなわち、遅相軸方向)の屈折率であり、「ny」は面内で遅相軸と直交する方向(すなわち、進相軸方向)の屈折率であり、「nz」は厚み方向の屈折率である。
(2)面内位相差(Re)
「Re(λ)」は、23℃における波長λnmの光で測定した面内位相差である。例えば、「Re(550)」は、23℃における波長550nmの光で測定した面内位相差である。Re(λ)は、層(フィルム)の厚みをd(nm)としたとき、式:Re(λ)=(nx-ny)×dによって求められる。
(3)厚み方向の位相差(Rth)
「Rth(λ)」は、23℃における波長λnmの光で測定した厚み方向の位相差である。例えば、「Rth(550)」は、23℃における波長550nmの光で測定した厚み方向の位相差である。Rth(λ)は、層(フィルム)の厚みをd(nm)としたとき、式:Rth(λ)=(nx-nz)×dによって求められる。
(4)Nz係数
Nz係数は、Nz=Rth/Reによって求められる。
(5)角度
本明細書において角度に言及するときは、特段の言及がない限り、当該角度は基準方向に対して時計回りおよび反時計回りの両方を包含する。したがって、例えば「45°」は±45°を意味する。また、本明細書において、「略平行」は、0°±10°である場合を包含し、例えば0°±5°、好ましくは0°±3°、より好ましくは0°±1°の範囲内であり、「略直交」は、90°±10°である場合を包含し、例えば90°±5°、好ましくは90°±3°、より好ましくは90°±1°の範囲内である。
(【0011】以降は省略されています)
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