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公開番号2024114787
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-23
出願番号2024101989,2022049404
出願日2024-06-25,2017-07-11
発明の名称C17、C20、およびC21置換神経刺激性ステロイドおよびそれらの使用方法
出願人セージ セラピューティクス, インコーポレイテッド
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類C07J 41/00 20060101AFI20240816BHJP(有機化学)
要約【課題】C17、C20、およびC21置換神経刺激性ステロイドおよびそれらの使用方法を提供すること。
【解決手段】神経刺激性ステロイドまたはその薬学的に受容可能な塩が本明細書中に記載される。そのような化合物は、特定の実施形態において、GABA調節因子として作用すると想定される。本明細書中に記載される化合物を含む薬学的組成物ならびに、例えば、鎮静および/または麻酔の誘導などのための使用方法および処置方法も提供する。1つの局面において、被験体においててんかんまたはてんかん発作重積状態を処置する方法が本明細書中に提供される。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
脳の興奮性。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
関連出願の引用
本願は、米国出願第62/360,813号(2016年7月11日出願)、および米国出願第62/360,847号(2016年7月11日出願)、および米国出願第62/424,803号(2016年11月18日出願)に対する優先権を主張する。これらの米国出願は、本明細書中に参考として援用される。
続きを表示(約 4,100 文字)【背景技術】
【0002】
背景
脳の興奮性は、昏睡状態から痙攣に及ぶ連続である動物の覚醒レベルと定義され、様々な神経伝達物質によって制御されている。一般に、神経伝達物質は、ニューロン膜を横断するイオンのコンダクタンスの制御に関与する。安静時、ニューロン膜は、およそ-70mVという電位(または膜電圧)を有し、細胞内部は、細胞外部に対して負である。電位(電圧)は、ニューロン半透膜を横断するイオン(K

、Na

、Cl

、有機アニオン)バランスの結果である。神経伝達物質は、前シナプス小胞に貯蔵され、ニューロン性活動電位の影響下において放出される。シナプス間隙へ放出されると、アセチルコリンなどの興奮性の化学伝達物質は、膜の脱分極(-70mVから-50mVへの電位の変化)を引き起こす。この作用は、Na

イオンに対する膜透過性を高めるアセチルコリンによって刺激されるシナプス後ニコチン性レセプターにより媒介される。低下した膜電位は、シナプス後活動電位の形でニューロンの興奮性を刺激する。
【0003】
GABAレセプター複合体(GRC)の場合、脳の興奮性に対する作用は、神経伝達物質であるGABAによって媒介される。脳内の最大40%のニューロンが、GABAを神経伝達物質として利用するので、GABAは、脳全体の興奮性に対して著しい影響を及ぼす。GABAは、ニューロン膜を横断する塩素イオンのコンダクタンスを制御することによって個々のニューロンの興奮性を制御する。GABAは、GRC上の認識部位と相互作用することにより、塩素イオンがGRCの電気化学勾配の下方に向かって細胞内に流れるのを促進する。このアニオンのレベルの細胞内上昇は、膜内外電位の過分極を引き起こし、興奮性入力に対するニューロンの感受性を低下させる(すなわち、ニューロンの興奮性が低下する)。換言すれば、ニューロン内の塩素イオン濃度が高いほど、脳の興奮性および覚醒レベルは低下する。
【0004】
GRCは、不安、発作活動および鎮静の媒介に関与することが充分証明されている。従って、GABA、およびGABAのように作用するかまたはGABAの作用を増強する薬物(例えば、治療的に有用なバルビツレートおよびベンゾジアゼピン(BZ)、例えば、Valium(登録商標))は、GRC上の特異的な制御部位と相互作用することによってその治療的に有用な効果をもたらす。蓄積された証拠から、現在、GRCは、ベンゾジアゼピンおよびバルビツレート結合部位に加えて、神経刺激性ステロイドとの相互作用のための少なくとも1つの別個の部位を含むと示唆されている。例えば、Lan,N.C.ら,Neurochem.Res.(1991)16:347-356を参照のこと。
【0005】
神経刺激性ステロイドは、内因的に生じ得る。最も強力な内因性神経刺激性ステロイドは、3α-ヒドロキシ-5-還元型プレグナン-20-オンおよび3α-21-ジヒドロキシ-5-還元型プレグナン-20-オン(それぞれ、ホルモン性ステロイドであるプロゲステロンおよびデオキシコルチコステロンの代謝産物)である。これらのステロイド代謝産物が脳の興奮性を変化させる能力は、1986年に認識された(Majewska,
M.D.ら,Science 232:1004-1007(1986);Harrison,N.L.ら,J Pharmacol.Exp.Ther.241:346-353(1987))。
脳の興奮性に対する調節物質、ならびにCNS関連疾患の予防および処置のための薬剤として作用する新規および改善された神経刺激性ステロイドが必要とされている。本明細書中に記載される化合物、組成物および方法は、この目的に対するものである。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
Lan,N.C.ら,Neurochem.Res.(1991)16:347-356
Majewska,M.D.ら,Science 232:1004-1007(1986)
Harrison,N.L.ら,J Pharmacol.Exp.Ther.241:346-353(1987)
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本明細書中に記載されるような本発明の化合物は、ある特定の実施形態において、例えば、GABA

レセプターに正または負の様式で作用する(effect)GABA調節因子として作用する。そのような化合物は、GABA

レセプターを調節する能力によって媒介されるような中枢神経系(CNS)の興奮性の調節因子として、CNS活性を有すると予想される。
【0008】
1つの局面において、式(I):
TIFF
2024114787000001.tif
30
48
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩が本明細書中に提供され、式(I)において、R

、R

、R

、R

、R
11a
、およびR
11b
の各々は独立して、水素、ハロゲン、シアノ、ニトロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、-OR
A1
、-SR
A1
、-N(R
A1


、-NHC(=O)R
A1
,-S(=O)R
A2
、-SO


A2
、または-S(=O)

OR
A1
であり、ここでR
A1
の各々の実例は独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、酸素原子に結合する場合の酸素保護基、硫黄原子に結合する場合の硫黄保護基、窒素原子に結合する場合の窒素保護基であるか、または2つのR
A1
基が結合して複素環またはヘテロアリール環を形成し;R
A2
は、アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、またはヘテロアリールであるか;あるいはR
11a
およびR
11b
は、これらが結合している炭素原子と共にカルボシクリル、ヘテロシクリル、または-C(=O)-を形成し;R

は、アルキル、アルケニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、またはヘテロアリールであり;R
17a
およびR
17b
の各々は独立して、水素、ハロゲン、シアノ、ニトロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、-OR
A1
、-SR
A1
、-N(R
A1


、-NHC(=O)R
A1
、-S(=O)R
A2
、-SO


A2
、または-S(=O)

OR
A1
であり、ここで、R
17a
およびR
17b
のうちの少なくとも1つは、水素ではな
く;R
19
は、水素またはアルキル(例えば、非置換アルキルまたは置換アルキル(例えば、-C(R



OR
A1
であり、ここで、R

は、水素またはアルキルである))であり;R

は、存在しないか、または水素であり;
TIFF
2024114787000002.tif
4
6
は、単結合または二重結合を表し、ここで一方の
TIFF
2024114787000003.tif
4
6
が二重結合である場合、他方の
TIFF
2024114787000004.tif
4
6
は、単結合であり、R

【0009】
いくつかの実施形態において、R
19
は、水素またはアルキルである。いくつかの実施形態において、R
19
は、非置換アルキルである。いくつかの実施形態において、R
19
は、置換アルキルである。いくつかの実施形態において、R
19
は、-CH

OH、-CH

OCH

、-CH

OCH

CH

、または-CH

OCH(CH



である。
【0010】
いくつかの実施形態において、R

は、水素、ハロゲン、アルキル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、-OR
A1
、-SR
A1
、または-N(R
A1


である。いくつかの実施形態において、R

は、水素、ハロゲン、アルキル、または-OR
A1
である。いくつかの実施形態において、R

は、水素である。
(【0011】以降は省略されています)

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