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公開番号2024109110
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-13
出願番号2024013069
出願日2024-01-31
発明の名称シリカゾルの製造方法、シリカゾル製造容器、研磨組成物の製造方法、研磨方法、半導体ウェハの製造方法及び半導体デバイスの製造方法
出願人三菱ケミカル株式会社
代理人弁理士法人栄光事務所
主分類C01B 33/145 20060101AFI20240805BHJP(無機化学)
要約【課題】粗大粒子の少ないシリカゾルの製造方法を提供する。
【解決手段】アルコールを含むシリカ分散液に対して、分散媒の少なくとも一部の除去、及び、分散媒の置換、の少なくとも一方を行う工程を含み、前記除去及び前記置換の少なくとも一方を、気液界面の面積をS(m2)、容器の容積をV(m3)とした際に、S/V(m-1)で表される値が5m-1以下である容器を用いて行う、シリカゾルの製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
アルコールを含むシリカ分散液に対して、分散媒の少なくとも一部の除去、及び、分散媒の置換、の少なくとも一方を行う工程を含み、
前記除去及び前記置換の少なくとも一方を、気液界面の面積をS(m

)、容器の容積をV(m

)とした際に、S/V(m
-1
)で表される値が5m
-1
以下である容器を用いて行う、シリカゾルの製造方法。
続きを表示(約 820 文字)【請求項2】
前記S(m

)が、0.01m

~5m

である、請求項1に記載のシリカゾルの製造方法。
【請求項3】
前記V(m

)が、0.002m

~50m

である、請求項1に記載のシリカゾルの製造方法。
【請求項4】
前記容器はジャケット部を有する、請求項1に記載のシリカゾルの製造方法。
【請求項5】
前記除去及び前記置換の少なくとも一方は、前記ジャケット部の液面を、前記容器の内部におけるシリカ分散液の液面より低い位置にして行う、請求項4に記載のシリカゾルの製造方法。
【請求項6】
前記除去及び前記置換は、前記分散媒の少なくとも一部を除去し、水を添加することで行われる、請求項1に記載のシリカゾルの製造方法。
【請求項7】
前記アルコールが、メタノールを含む、請求項1に記載のシリカゾルの製造方法。
【請求項8】
アルコキシシランを加水分解反応及び縮合反応させて、前記アルコールを含むシリカ分散液を得る工程をさらに含む、請求項1に記載のシリカゾルの製造方法。
【請求項9】
前記除去の工程時間が7時間以下である、請求項1に記載のシリカゾルの製造方法。
【請求項10】
アルコールを含むシリカ分散液に対して、分散媒の少なくとも一部の除去、及び、分散媒の置換、の少なくとも一方を行うシリカゾル製造容器であって、
気液界面の面積をS(m

)、容器の容積をV(m

)とした際に、S/V(m
-1
)で表される値が5m
-1
以下である、シリカゾル製造容器。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、シリカゾルの製造方法、シリカゾル製造容器、研磨組成物の製造方法、研磨方法、半導体ウェハの製造方法及び半導体デバイスの製造方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
金属や無機化合物等の材料の表面を研磨する方法として、研磨液を用いた研磨方法が知られている。中でも、半導体用のプライムシリコンウェハやこれらの再生シリコンウェハの最終仕上げ研磨、及び、半導体デバイス製造時の層間絶縁膜の平坦化、金属プラグの形成、埋め込み配線形成等の化学的機械的研磨(CMP)では、その表面状態が半導体特性に大きく影響するため、これらの部品の表面や端面は、極めて高精度に研磨されることが要求されている。
【0003】
このような精密研磨においては、シリカ粒子を含む研磨組成物が採用されており、その主成分である砥粒として、シリカゾルが広く用いられている。シリカゾルは、その製造方法の違いにより、四塩化珪素の熱分解によるもの(ヒュームドシリカ等)、水ガラス等の珪酸アルカリの脱イオンによるもの、アルコキシシランの加水分解反応及び縮合反応(一般に「ゾルゲル法」と称される)によるもの等が知られている。
【0004】
シリカゾル及びシリカゾルの製造方法に関し、これまで多くの検討がなされてきた。
例えば、特許文献1には、水を含む特定の反応液中で、アルコキシシランまたはその縮合物が加水分解及び重縮合することでシリカゾルを製造できることが開示されている。また、特許文献2では、アルコキシシランのうち、正ケイ酸メチルを用い、比較的低温でケイ酸への加水分解を経て、その縮合によりコロイダルシリカを製造できる方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2020-189787号公報
特開平11―60232号公報
特開2015-071659号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一般的に、アルコキシシランの加水分解反応及び縮合反応により得られるシリカゾルには、シリカ粒子同士が凝集した粗大粒子が含まれる。このような粗大粒子が発生すると、精製時のろ過性が低下する。また、粗大粒子を多く含むシリカゾルを研磨組成物として研磨に用いると、被研磨体表面に生じるスクラッチが増加する等、研磨において悪影響を及ぼす。
【0007】
これに対し、上記特許文献1、2に開示されているシリカゾルやコロイダルシリカの製造方法では、粗大粒子の低減についての開示はない。
そこで、特許文献3によれば、一般的に粗大粒子はろ過によって除去できる。
【0008】
しかし、ろ過前のシリカゾル中の粗大粒子の数が多過ぎると、ろ過工程におけるフィルターの目詰まりや工程時間の延伸などを引き起こし、製造コストが増加する。
そのため、ろ過工程を経る前のシリカゾル中の粗大粒子を低減させることが強く望まれる。
【0009】
そこで本発明は、粗大粒子の少ないシリカゾルの製造方法の提供を目的とする。また、本発明は、粗大粒子を低減させるシリカゾル製造容器、被研磨体の生産性に優れた研磨組成物の製造方法、上記研磨組成物を用いた研磨方法、並びに、上記研磨方法を含む、半導体ウェハの製造方法及び半導体デバイスの製造方法の提供も目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題に対し、本発明者らが鋭意検討した結果、シリカゾル中の粗大粒子は、アルコールを含むシリカ分散液の分散媒の除去や置換を行う工程で発生することを突き止めた。そして、さらなる検討により、本発明者らは、分散媒の除去や置換を行う容器の形状を特定のものとすることにより、上記粗大粒子の発生を抑制し、粗大粒子の少ないシリカゾルが得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
(【0011】以降は省略されています)

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