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公開番号2024104082
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-02
出願番号2023008111
出願日2023-01-23
発明の名称配線異常検出装置
出願人NTN株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類H02P 29/024 20160101AFI20240726BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】コスト増加や構成の複雑化が生じることなく、モータの制御を行っている状態でモータの回転を停止させて配線抵抗を測定することで、モータの配線異常を検出することができる配線異常検出装置を提供する。
【解決手段】N相ブラシレスモータの各相のコイルに接続され相電流を制御する各相の高圧側および低圧側のスイッチング素子を有し該モータの回転子を回転駆動するインバータ回路と、各相の高圧側および低圧側のスイッチング素子のオンオフを正弦波通電PWM方式により各々制御する制御回路とを備えたモータ駆動装置の配線異常検出装置であって、制御回路はPWM制御中における各相の高圧側および低圧側のスイッチング素子のオンオフのデューティ比を通常状態から各々変更させた特定状態で各相のコイルの配線抵抗値を算出しモータ駆動装置における配線の異常を検出する異常検出部を具備した、配線異常検出装置。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
N(Nは2以上の整数)相ブラシレスのモータの固定子に含まれる各相のコイルに接続され、前記各相のコイルに流れる相電流を制御する前記各相の高圧側および低圧側のスイッチング素子を有し、該モータの回転子を回転駆動するインバータ回路と、
前記各相の高圧側および低圧側のスイッチング素子のオンオフを正弦波通電PWM方式により各々制御する制御回路と、
を備えたモータ駆動装置、の配線異常検出装置であって、
前記制御回路は、PWM制御中における前記各相の高圧側および低圧側のスイッチング素子のオンオフのデューティ比を通常状態から各々変更させた特定状態で、前記各相のコイルの配線抵抗値を算出し、前記モータ駆動装置における配線の異常を検出する異常検出部を具備した、
配線異常検出装置。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
請求項1に記載の配線異常検出装置、であって、
前記異常検出部は、
前記モータの回転子が回転を開始する前の通常状態における各相のコイルの配線抵抗である通常抵抗値を記憶部に保存し、該記憶部に保存した前記通常抵抗値と、前記特定状態で算出した前記各相のコイルの配線抵抗値とを比較して、前記モータ駆動装置における配線の異常を検出する、
配線異常検出装置。
【請求項3】
請求項2に記載の配線異常検出装置、であって、
前記特定状態で算出した前記各相のコイルの配線抵抗値が、前記記憶部に保存した前記通常抵抗値よりも所定の値だけ高い場合、または、前記通常抵抗値よりも所定の値だけ低い場合、前記モータ駆動装置において配線の異常として検出する、
配線異常検出装置。
【請求項4】
請求項1に記載の配線異常検出装置、であって、
前記N相ブラシレスのモータはU相、V相、W相の三相のコイルを有し、
前記各相の高圧側および低圧側のスイッチング素子のオンオフのデューティ比を通常状態から各々変更させた特定状態において、前記モータの回転子の回転を停止させる、
配線異常検出装置。
【請求項5】
請求項4に記載の配線異常検出装置、であって、
前記U相、前記V相、前記W相の前記高圧側および低圧側のスイッチング素子について、前記特定状態における各スイッチング素子のオンオフのデューティ比の組合せを、
一つの相の高圧側のスイッチング素子を100%、残り二つの相の高圧側のスイッチング素子を25%、25%、または、一つの相の高圧側のスイッチング素子を0%、残り二つの相の高圧側のスイッチング素子を75%、75%、
または、
一つの相の高圧側のスイッチング素子を93%、残り二つの相のうちの一つの相の高圧側のスイッチング素子を7%、残り二つの相のうちの残り一つの相の高圧側のスイッチング素子を50%、
または、
一つの相の高圧側のスイッチング素子を98%、残り二つの相の高圧側のスイッチング素子を15%、37%、または、一つの相の高圧側のスイッチング素子を2%、残り二つの相の高圧側のスイッチング素子を85%、63%、
とすることで、前記モータの回転子の回転を停止させる、
配線異常検出装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、インバータ回路を備えブラシレスモータを駆動するモータ駆動装置の配線異常検出装置に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来、車両の電動オイルポンプ等において、例えば三相ブラシレスのモータ、および直流電力をインバータ回路により直交変換して該ブラシレスモータを駆動するモータ駆動装置が使用されている。三相ブラシレスモータでは、インバータ回路から該モータの固定子の各UVW相コイルに順序良く相電流を供給することによって、該モータの回転子を回転駆動する。
【0003】
各相のコイルの配線は、車両の振動や外部からの引っ張り力などで断線等に至る場合があり、この場合モータが回転できず上記ポンプ等の駆動ができなくなることがおこりうる。こうした各相のコイル配線の断線故障を判別するために、例えば特許文献1では、従来技術として、インバータに含まれるスイッチング素子をすべてオフにした状態で、モータおよび故障検出回路に電圧を印加し、電圧モニタ用信号ラインの電圧を測定して、その電圧値によりコイル配線の断線、地絡、天絡を判定するオイルポンプ用モータの故障検出技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許6015088号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ブラシレスモータの各相のコイルが単線のスター結線で構成されている場合、配線が断線した相では相電流が流れない。そのため、モータが回転せずモータの故障等の把握が可能であり、上記従来技術等を使用することで断線の故障検出が可能である。一方、各相のコイルが複線(並列巻き)のスター結線で構成されている場合やデルタ結線で構成されている場合、一か所でコイル配線が断線した場合、モータ全体の配線は完全に断線せず、モータの配線抵抗が変化するのみである。しかし、モータの配線抵抗の変化による配線異常では、モータは駆動するがモータの性能が低下してしまう。
【0006】
上記の様にコイル配線が断線してモータ全体の配線が完全に断線すればモータは駆動しないため、故障の検出は容易であるが、モータの配線抵抗が変化したことを検出することは、上記の様にモータの駆動が停止することが無いため難しい。そこで例えば、スイッチング素子をすべてオフにしてPWM(Pulse Width Modulation)制御信号の出力を停止しモータ動作の停止(モータの回転子の回転を停止)させた状態で、モータの配線抵抗の変化を検出する配線異常の検出手法が採用されうる。
【0007】
しかし上記従来技術では、ハイサイドとローサイドの各1つずつのスイッチで構成される相ドライバーが三相分構成されたインバータを有し、各相が、互いに120度だけ位相がずれつつ、電気角360度のうち120度はオン(ハイサイド)、60度はオフ、120度はオン(ローサイド)、60度はオフとなるオンオフ動作を繰り返すように駆動され、これにより生じる三相分のハイサイド、ローサイドのスイッチによるオンオフの6つの組合せ(6状態)が順序良くローテーションされる機能を有するのみであるため(以下、この駆動を、120度通電駆動と呼ぶ)、モータの制御を行っている状態でスイッチング素子をすべてオフにすることはできず、一度モータの制御を停止させた上で、モータの回転子の回転を停止しなければ、コイル配線の断線、地絡、天絡の故障を検出できない。また、上記従来技術では、モータの制御回路に加えて更に故障検出回路が必要であり、コスト増加や構成の複雑化が生じてしまう。
【0008】
そこで、この発明の目的は、以上の従来技術の課題を解決すべく、コスト増加や構成の複雑化が生じることなく、モータの制御を行っている状態でモータの回転を停止させて配線抵抗を測定することで、モータの配線異常を検出することができる配線異常検出装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明に係る配線異常検出装置は、
N(Nは2以上の整数)相ブラシレスのモータの固定子に含まれる各相のコイルに接続され、前記各相のコイルに流れる相電流を制御する前記各相の高圧側および低圧側のスイッチング素子を有し、該モータの回転子を回転駆動するインバータ回路と、
前記各相の高圧側および低圧側のスイッチング素子のオンオフを正弦波通電PWM方式により各々制御する制御回路と、
を備えたモータ駆動装置、の配線異常検出装置であって、
前記制御回路は、PWM制御中における前記各相の高圧側および低圧側のスイッチング素子のオンオフのデューティ比を通常状態から各々変更させた特定状態で、前記各相のコイルの配線抵抗値を算出し、前記モータ駆動装置における配線の異常を検出する異常検出部を具備する。
上記配線異常には、コイルの断線、地絡、天絡等が含まれ、複線(並列巻き)の結線やデルタ結線等の異常に限られず、単線の結線の異常にも適用可能である。
【0010】
上記構成によると、本発明に係る配線異常検出装置は、通常の正弦波通電PWM方式による前記複数のスイッチング素子の各オンオフ制御中に、前記各相のデューティ比を各々変更させた特定状態で、好ましくは後述の様に前記各相のデューティ比をモータの回転を停止させるデューティ比へと各々変更させた特定状態で、前記各相のコイルの配線抵抗値を算出し、前記モータ駆動装置における配線の異常を検出できる。すなわち、本発明に係る配線異常検出装置は、ベクトル制御の変数に含まれるデューティ比を変更させるだけであるため、モータの前記PWM制御等を行っている状態でモータの回転を停止させた状態で配線抵抗値を測定(算出)することができ、モータの配線異常を検出することができる。また、モータの故障検出の為に回路部品を追加する必要が無いため、コスト増加や構成の複雑化が生じなくすることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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