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公開番号2024135852
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-04
出願番号2023046739
出願日2023-03-23
発明の名称トリポード型等速自在継手
出願人NTN株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類F16D 3/205 20060101AFI20240927BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】止め輪の環状溝への組み付け性を悪化させることなく、止め輪の環状溝における位置を安定させて、アウタワッシャと針状ころとの間の高精度な隙間管理を可能とする。
【解決手段】トリポード部材5の脚軸8の外周面に形成された環状溝11に、アウタワッシャ12の脚軸軸端側への移動を規制する止め輪14が装着される。止め輪14は、自身の弾性力により環状溝11に押し付けられている。環状溝11のうち、最小径部となる円筒面11aよりも脚軸根元側の領域に、脚軸根元側に行くにつれて拡径したテーパ面11cを設ける。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
内周面の周方向の三箇所に軸方向に延びるトラック溝が形成された外側継手部材と、前記外側継手部材の内周に配され、前記トラック溝に向けて半径方向に突出した三つの脚軸を有するトリポード部材と、前記脚軸に回転自在に支持されると共に前記トラック溝に収容される三つのローラと、前記脚軸の外周面と前記ローラの内周面との間に介在された複数の転動体と、前記転動体よりも前記脚軸の軸端側に配されたアウタワッシャと、前記脚軸の外周面に形成された環状溝と、前記環状溝に装着され、前記アウタワッシャの前記脚軸の軸端側への移動を規制する止め輪とを備えたトリポード型等速自在継手において、
前記止め輪が、自身の弾性力により前記環状溝に押し付けられ、
前記環状溝のうち、最小径部よりも前記脚軸の根元側に、前記根元側に行くにつれて拡径したテーパ面が設けられたトリポード型等速自在継手。
続きを表示(約 400 文字)【請求項2】
前記止め輪が、前記環状溝の前記最小径部に接する請求項1に記載のトリポード型等速自在継手。
【請求項3】
前記環状溝の前記最小径部に円筒面を設けた請求項2に記載のトリポード型等速自在継手。
【請求項4】
前記環状溝のうち、前記最小径部よりも前記脚軸の軸端側に、前記脚軸の軸端側に向けて徐々に拡径した断面円弧状の凹曲面が設けられた請求項1に記載のトリポード型等速自在継手。
【請求項5】
前記止め輪の断面が円形であり、
前記止め輪の断面の直径をDとしたとき、前記凹曲面の曲率半径Rが、
R=(0.75~1.02)×(D/2)
を満たす請求項4に記載のトリポード型等速自在継手。
【請求項6】
前記テーパ面と前記脚軸の軸方向との間の角度αが55~65°である請求項1に記載のトリポード型等速自在継手。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、トリポード型等速自在継手に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
等速自在継手は、駆動側と従動側の二軸を連結し、これら二軸が作動角をとってもトルクを等速で伝達可能な構造を有しており、上記二軸の角度変位のみを許容する固定式と、上記二軸の角度変位及び軸方向変位を許容する摺動式とに大別される。摺動式等速自在継手としては、例えば下記の特許文献1に記載されているようなトリポード型が知られている。
【0003】
トリポード型等速自在継手は、外側継手部材と、外側継手部材の内周に配され、半径方向外方に突出した三つの脚軸を有するトリポード部材と、各脚軸の外周に装着された三つのローラとを備える。図7に示すように、トリポード部材100の脚軸101の外周面とローラ102の内周面との間には、複数の転動体103(例えば針状ころ)が介在され、これにより、ローラ102が脚軸101の外周に回転自在に支持される。転動体103の脚軸軸線方向(脚軸101の軸線方向、図7の上下方向)両側には、それぞれアウタワッシャ104及びインナワッシャ105が設けられる。脚軸101の軸端付近の外周面には環状溝106が設けられ、環状溝106に止め輪107が装着される。アウタワッシャ104及びインナワッシャ105により、転動体103の脚軸軸線方向の移動が規制され、止め輪107により、アウタワッシャ104の脚軸軸端側(図7の上側)への移動が規制される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2001-330049号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
脚軸101の環状溝106に止め輪107を装着可能とするために、環状溝106の幅W’は止め輪107の断面の直径D’よりも大きくなっている(図8参照)。そのため、環状溝106の脚軸軸線方向の幅W’と止め輪107の断面の直径D’との差(クリアランスS=S1+S2)の分だけ、止め輪107の環状溝106内での脚軸軸線方向の移動が許容される。このクリアランスSが大きいと、止め輪107の脚軸軸線方向の位置が定まらず、アウタワッシャ104の内周面とインナワッシャ105の外周面との間の距離(ワッシャ間隙間H、図7参照)にバラツキが生じる。
【0006】
図9に示すように、止め輪107が環状溝106内の脚軸軸端側の端部に配されたとき、ワッシャ間隙間が最大値H’となる。この最大隙間H’が過大であると、針状ころ103と両ワッシャ104、105との間の脚軸軸線方向の隙間(H’-L)が過大となるため、図10に示すように針状ころ103の脚軸軸線方向位置がばらつき、針状ころ103間の接触面圧上昇や、針状ころ103の円滑な転動を阻害する要因になり得る。一方、図11に示すように、止め輪107が環状溝106内の脚軸根元側の端部に配されたとき、ワッシャ間隙間が最小値H’’となる。この最小隙間H’’が過小であると、針状ころ103の脚軸軸線方向の動きが過度に制限され、針状ころ103の転動性の悪化やワッシャ104、105の摩耗量増大の要因になり得る。図8のように環状溝106と止め輪107とのクリアランスSが大きく、ワッシャ間隙間Hのバラつきが大きいと、最大隙間H’が過大となったり、最小隙間H’’が過小となったりしやすくなる。
【0007】
例えば、環状溝106と止め輪107との間のクリアランスSを小さくすれば、環状溝106内における止め輪107の脚軸軸線方向位置を安定させて、ワッシャ間隙間Hのバラつきを抑えることができる。しかし、この場合、止め輪107の断面の直径D’と環状溝106の幅W’が略同じになるため、止め輪107の環状溝106への組み付け性が悪化する。
【0008】
そこで、本発明は、止め輪の環状溝への組み付け性を悪化させることなく、止め輪の環状溝における位置を安定させて、アウタワッシャと針状ころとの間の高精度な隙間管理を可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決するために、本発明は、内周面の周方向の三箇所に軸方向に延びるトラック溝が形成された外側継手部材と、前記外側継手部材の内周に配され、前記トラック溝に向けて半径方向に突出した三つの脚軸を有するトリポード部材と、前記脚軸に回転自在に支持されると共に前記トラック溝に収容される三つのローラと、前記脚軸の外周面と前記ローラの内周面との間に介在された複数の転動体と、前記転動体よりも前記脚軸の軸端側に配されたアウタワッシャと、前記脚軸の外周面に形成された環状溝と、前記環状溝に装着され、前記アウタワッシャの前記脚軸の軸端側への移動を規制する止め輪とを備えたトリポード型等速自在継手において、
前記止め輪が、自身の弾性力により前記環状溝に押し付けられ、
前記環状溝のうち、最小径部よりも前記脚軸の根元側に、前記脚軸の根元側に行くにつれて拡径したテーパ面が設けられたトリポード型等速自在継手を提供する。
【0010】
脚軸の環状溝に止め輪を装着すると、止め輪が、自身の弾性力により縮径しながら環状溝に押し付けられる。環状溝のうち、最小径部よりも脚軸根元側にテーパ面を設けることで、止め輪が環状溝の最小径部よりも脚軸根元側に配された場合でも、止め輪が自身の弾性力でテーパ面に押し付けられることにより脚軸軸端側に案内される。従って、環状溝の幅を、止め輪を装着可能な程度に広めに設定した場合でも、止め輪がテーパ面により環状溝内の脚軸軸端側に案内されるため、環状溝内における止め輪の脚軸軸線方向位置を安定させることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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