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公開番号2024100227
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-26
出願番号2023004064
出願日2023-01-13
発明の名称非破壊検査装置、方法及びプログラム
出願人株式会社東芝,東芝エネルギーシステムズ株式会社
代理人弁理士法人東京国際特許事務所
主分類G01N 29/06 20060101AFI20240719BHJP(測定;試験)
要約【課題】超音波探傷試験により、樹脂コーティング部の内部欠陥を簡便に検出することができる非破壊検査技術を提供する。
【解決手段】非破壊検査装置10は、プローブ27に設けられた振動子25を発振させ超音波ビーム26を送信させる送信部17と、規則的な凹凸構造31にコーティングされた樹脂層30に入射させた超音波ビーム26のエコー波形20を受信する受信部18と、エコー波形20のうち樹脂層30の入射面32に由来するものを第1基準信号21に認定する第1認定部11と、エコー波形20のうち樹脂層30の深さ位置が共通し面方向において規則的に受信されたものを凹凸構造31に由来する第2基準信号22に認定する第2認定部12と、エコー波形20のうち第1基準信号21から第2基準信号22に挟まれるビーム路程28で受信されたものを欠陥信号23として抽出する抽出部13と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
プローブに設けられた振動子を発振させ超音波ビームを送信させる送信部と、
規則的な凹凸構造にコーティングされた樹脂層に入射させた前記超音波ビームのエコー波形を受信する受信部と、
前記エコー波形のうち、前記樹脂層の入射面に由来するものを第1基準信号に認定する第1認定部と、
前記エコー波形のうち、前記樹脂層の深さ位置が共通し面方向において規則的に受信されたものを前記凹凸構造に由来する第2基準信号に認定する第2認定部と、
前記エコー波形のうち、前記第1基準信号から前記第2基準信号に挟まれるビーム路程で受信されたものを欠陥信号として抽出する抽出部と、を備える非破壊検査装置。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
請求項1に記載の非破壊検査装置において、
アレイ状に配置した複数の前記振動子の各々の発振タイミングを調整することで前記超音波ビームを走査させる電子走査部を備える非破壊検査装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の非破壊検査装置において、
前記プローブを移動することで前記超音波ビームを走査させる機械走査部を備える非破壊検査装置。
【請求項4】
請求項3に記載の非破壊検査装置において、
前記欠陥信号に基づいて前記樹脂層の深さ方向に沿う断面像又は前記入射面からの透視像を画像化する画像化部を備える非破壊検査装置。
【請求項5】
プローブに設けられた振動子を発振させ超音波ビームを送信させるステップと、
規則的な凹凸構造にコーティングされた樹脂層に入射させた前記超音波ビームのエコー波形を受信するステップと、
前記エコー波形のうち、前記樹脂層の入射面に由来するものを第1基準信号に認定するステップと、
前記エコー波形のうち、前記樹脂層の深さ位置が共通し面方向において規則的に受信されたものを前記凹凸構造に由来する第2基準信号に認定するステップと、
前記エコー波形のうち、前記第1基準信号から前記第2基準信号に挟まれるビーム路程で受信されたものを欠陥信号として抽出するステップと、を含む非破壊検査方法。
【請求項6】
請求項5に記載の非破壊検査方法において、
前記規則的な凹凸構造は車軸摺動面に形成されたものである非破壊検査方法。
【請求項7】
コンピュータに、
プローブに設けられた振動子を発振させ超音波ビームを送信させるステップ、
規則的な凹凸構造にコーティングされた樹脂層に入射させた前記超音波ビームのエコー波形を受信するステップ、
前記エコー波形のうち、前記樹脂層の入射面に由来するものを第1基準信号に認定するステップ、
前記エコー波形のうち、前記樹脂層の深さ位置が共通し面方向において規則的に受信されたものを前記凹凸構造に由来する第2基準信号に認定するステップ、
前記エコー波形のうち、前記第1基準信号から前記第2基準信号に挟まれるビーム路程で受信されたものを欠陥信号として抽出するステップ、を実行させる非破壊検査プログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、超音波探傷試験による非破壊検査技術に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
発電プラントの車軸摺動面には、摩擦低減のためホワイトメタル、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等の材料が金属面にコーティングされている。この車軸摺動面における異常検知は、軸振動に伴い発生する“異音”の有無で判断するのが一般的である。
【0003】
そして、車軸摺動面に異常が発生した場合は、異音などが検知されて初めて、プラントの運転を停止し対処することになる。このため、発電プラントの信頼性向上、及び稼働率向上のためには、コーティング部を定期的に検査し健全性を担保することは重要である。
【0004】
ところで、車軸摺動面のコーティング部に対する検査は、現状においては、表面観察にとどまっており、内部観察までは一般的に実施されていない。その理由は、コーティング部の内部に欠陥が発生する確率は低いと考えられているためである。その一方で、コーティング部を観察する公知技術として、走査型超音波プローブを適用し、大型回転機器のボスとブッシュの接合面における摩耗を、超音波の反射から異常状態となる前に予知する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2001-227935号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
車軸摺動面のコーティング部の全体を検査するためには超音波探傷試験あるいは放射線透過試験が考えられる。構造上の制約や形状の観点から、放射線透過試験を適用することは困難で、超音波探傷試験の適用が検討されている。
【0007】
ところで、コーティング部に超音波探傷試験を適用する場合には、次のような課題がある。すなわち、(1)コーティング部の厚さは数mm程度であるため、多重エコーの影響が大きい。(2)斜角探傷を適用する場合は、樹脂材料の音速は金属材料と比較して遅いため、探傷試験が困難である。(3)コーティング部は、金属面に接合されているため、複雑な構造を持つ。
【0008】
上述の走査型超音波プローブを用いた公知技術では、超音波の反射強度から、ボスとブッシュの接合面の剥離状態を判断している。しかしながら、この公知技術は、コーティング部の接触面の状態のみを判断するもので、その内部欠陥を検出することは困難である。
【0009】
本発明の実施形態はこのような事情を考慮してなされたもので、超音波探傷試験により、樹脂コーティング部の内部欠陥を簡便に検出することができる非破壊検査技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
実施形態に係る非破壊検査装置において、プローブに設けられた振動子を発振させ超音波ビームを送信させる送信部と、規則的な凹凸構造にコーティングされた樹脂層に入射させた前記超音波ビームのエコー波形を受信する受信部と、前記エコー波形のうち前記樹脂層の入射面に由来するものを第1基準信号に認定する第1認定部と、前記エコー波形のうち前記樹脂層の深さ位置が共通し面方向において規則的に受信されたものを前記凹凸構造に由来する第2基準信号に認定する第2認定部と、前記エコー波形のうち前記第1基準信号から前記第2基準信号に挟まれるビーム路程で受信されたものを欠陥信号として抽出する抽出部と、を備える。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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