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公開番号2024098908
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-24
出願番号2023002716
出願日2023-01-11
発明の名称音場再現装置及びプログラム
出願人日本放送協会
代理人個人
主分類H04R 3/12 20060101AFI20240717BHJP(電気通信技術)
要約【課題】所望の音場を再現する際に、スピーカの設置性を向上させると共に、音波の到来方向の制約を緩和する。
【解決手段】音場再現装置1は、円筒上の長手方向に平行に配置された複数のラインアレイスピーカ102により構成される円筒アレイスピーカ101が、聴取者103を取り囲むように配置された状態において、駆動信号算出部10、空間周波数領域逆フーリエ変換部11及び時間周波数領域逆フーリエ変換部12により求めたスピーカ駆動信号を、円筒アレイスピーカ101を構成する個々のスピーカへ出力する。駆動信号算出部10は、所望音場の円筒調和スペクトルPd~m(kx,ω)を入力し、式:
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>TIFF</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2024098908000039.tif</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">18</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">170</com:WidthMeasure> </com:Image> により、駆動信号の円筒調和スペクトルD~m(kx,ω)を求める。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
円筒上の長手方向に平行に配置された複数のラインアレイスピーカにより構成される円筒アレイスピーカを用いて、所望音源により形成される音場を再現するための駆動信号を生成する音場再現装置において、
前記複数のラインアレイスピーカのそれぞれがxyz空間上のx軸と平行に配置され、(X,Φ,R)を、前記xyz空間上のx軸である円筒軸の座標値X、z軸を基準とした前記円筒の周方向の角度Φ及び前記円筒の半径方向の距離Rからなる円筒座標系における位置とし、

x
をx軸方向の波数、ωを角周波数、mを円筒調和スペクトルの次数、r=(x,φ,r)を受音点の前記円筒座標系における位置、r
0
=(x
0
,φ
0
,R
0
)を前記ラインアレイスピーカを構成する個々のスピーカの点音源の前記円筒座標系における位置、r-r
0
を前記点音源から前記受音点までのベクトル、H
m
(2)
をm次第2種ハンケル関数とし、

d
~
m
(k
x
,ω)を前記所望音源により形成される所望音場の円筒調和スペクトル、G~
m
(k
x
,r-r
0
,ω)をベクトルr-r
0
で表現される方向及び距離の伝達関数の円筒調和スペクトル、D~
m
(k
x
,ω)を前記駆動信号の円筒調和スペクトルとして、
前記所望音場の円筒調和スペクトルP
d
~
m
(k
x
,ω)及び前記伝達関数の円筒調和スペクトルG~
m
(k
x
,r-r
0
,ω)に基づいて、前記駆動信号の円筒調和スペクトルD~
m
(k
x
,ω)を算出する駆動信号算出部と、
前記駆動信号算出部により算出された前記駆動信号の円筒調和スペクトルD~
m
(k
x
,ω)に対し、x軸方向に離散逆フーリエ変換を行うと共に、前記角度Φ方向に離散逆フーリエ変換を行い、時間周波数領域の駆動信号を求める空間周波数領域逆フーリエ変換部と、
前記空間周波数領域逆フーリエ変換部により求めた前記時間周波数領域の駆動信号に対し、周波数方向に離散逆フーリエ変換を行い、時間領域の駆動信号を求める時間周波数領域逆フーリエ変換部と、を備え、
前記駆動信号算出部は、
前記伝達関数の円筒調和スペクトルG~
m
(k
x
,r-r
0
,ω)として、前記x軸方向の波数k
x
、前記ベクトルr-r
0
、前記角周波数ω及び前記円筒調和スペクトルの次数mの組み合わせ毎に、以下の式:
TIFF
2024098908000035.tif
18
170
により得られるデータ系列が格納されたメモリと、
前記x軸方向の波数k
x
、前記角周波数ω及び前記円筒調和スペクトルの次数mの組み合わせ毎のデータ系列からなる前記所望音場の円筒調和スペクトルP
d
~
m
(k
x
,ω)を入力し、前記メモリから前記伝達関数の円筒調和スペクトルG~
m
(k
x
,r-r
0
,ω)を読み出し、2πR
0
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
請求項1に記載の音場再現装置において、
前記所望音場における予め設定された位置r
s
=(x
s
,φ
s
,r
s
)に点音源が配置され、前記点音源が音源信号S(ω)にて駆動された音場を再現する場合に、
さらに、前記位置r
s
=(x
s
,φ
s
,r
s
)及び前記音源信号S(ω)を入力し、以下の式:
TIFF
2024098908000037.tif
14
170
により、前記所望音場の円筒調和スペクトルP
d
~
m
(k
x
,ω)を算出する円筒調和スペクトル算出部を備え、
前記駆動信号算出部に備えた前記除算部は、
前記円筒調和スペクトル算出部により算出された前記所望音場の円筒調和スペクトルP
d
~
m
(k
x
,ω)を入力し、前記除算式により、前記駆動信号の円筒調和スペクトルD~
m
(k
x
,ω)を求める、ことを特徴とする音場再現装置。
【請求項3】
請求項1に記載の音場再現装置において、
前記所望音場として水平角Θ
s
及び天頂角φ
s
の方向から強さS(ω)の平面波が到来す音場を再現する場合に、
さらに、前記水平角Θ
s
及び前記天頂角φ
s
並びに前記平面波の強さS(ω)を入力し、以下の式:
TIFF
2024098908000038.tif
18
170
により、前記所望音場の円筒調和スペクトルP
d
~
m
(k
x
,ω)を算出する円筒調和スペクトル算出部を備え、
前記駆動信号算出部に備えた前記除算部は、
前記円筒調和スペクトル算出部により算出された前記所望音場の円筒調和スペクトルP
d
~
m
(k
x
,ω)を入力し、前記除算式により、前記駆動信号の円筒調和スペクトルD~
m
(k
x
,ω)を求める、ことを特徴とする音場再現装置。
【請求項4】
コンピュータを、請求項1から3までのいずれか一項に記載の音場再現装置として機能させるためのプログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のラインアレイスピーカを用いた音場再現装置及びプログラムに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来、多数のスピーカを用いて、ある空間に任意の音場を形成する音場再現技術に関する研究が進められている。音場再現の主要な技術としては、波面合成法(WFS:Wave Field Synthesis)、境界音場制御(BoSC:Boundary Surface Control)、高次アンビソニックス(HOA:Higher Order Ambisonics)、スペクトル除算法(SDM:Spectral Division Method)等が知られている。
【0003】
図11は、波面合成法(WFS)におけるスピーカアレイの配置例を示す図である。WFSは、レイリー積分に基づいた手法であり、直線状または平面状に配置されたスピーカアレイ100-1を用いて、所望音場の境界平面上の音圧または音圧勾配を再現することで、境界外部から到来する音源による波面を形成するものである。
【0004】
図12は、境界音場制御(BoSC)におけるスピーカアレイの配置例を示す図である。BoSCは、キルヒホッフ・ヘルムホルツ積分方程式に基づいた手法である。BoSCは、音場を再現したい領域の外部に、領域内部に向けて聴取者を囲むようにスピーカアレイ100-2を配置し、逆システムを用いてその領域の境界面上の音圧及び音圧勾配を制御することで、領域内部に所望音場を再現するものである。
【0005】
図13は、高次アンビソニックス(HOA)におけるスピーカアレイの配置例を示す図である。HOAは、球面調和関数を用いて所望音場を表現し、球面内部に向けて聴取者を囲むように配置した球面のスピーカアレイ100-3を用いて、再現音場の球面調和係数を所望音場の球面調和係数とマッチングさせることで、音場を再現する手法である。HOAの詳細については、例えば非特許文献1を参照されたい
【0006】
図14は、スペクトル除算法(SDM)におけるスピーカアレイの配置例を示す図である。SDMは、角度スペクトルを用いて所望音場を表現し、直線状または平面状に配置されたスピーカアレイ100-4を用いて、再現音場の角度スペクトルを所望音場の角度スペクトルとマッチングさせることで、音場を再現する手法である。SDMの詳細については、例えば非特許文献2を参照されたい。
【0007】
〔SDMにおける駆動信号の算出方法〕
以下、一般的なSDMを用いた音場再現法について説明する。図15は、SDMにおけるスピーカアレイの配置と再現音場を示す図である。
【0008】
xyz空間上のz=0平面上の直線y=y
0
上にスピーカを密に配置し(以下、「ラインアレイスピーカ」という。)、座標r
0
=(x
0
,y
0
,0)に配置されている音源の角周波数ωの駆動信号をD(r
0
,ω)とする。この場合の座標r=(x,y
ref
,0)の点における音圧P(r,ω)は、以下の式にて表される。
TIFF
2024098908000002.tif
16
170
【0009】
ここで、G(r-r
0
,ω)は、ベクトルr-r
0
で表現される方向及び距離の伝達関数である。再現音場として自由音場を想定し、個々のスピーカが点音源と見なせる場合、G(r-r
0
,ω)は3次元の自由音場グリーン関数で表現され、以下の式にて表される。
TIFF
2024098908000003.tif
16
170
kは波数である。
【0010】
音圧P(r,ω)は、点r
0
に配置された駆動信号D(r
0
,ω)及び伝達関数G(r-r
0
,ω)をr
0
に沿って空間上で畳み込みしたものと解釈でき、y=y
ref
においてx軸方向に沿ってフーリエ変換することにより、以下の角度スペクトル表現P^(k
x
,y
ref
,ω)が得られる。以下の説明において、全てが同一平面(z=0平面)上であるとし、z座標の表記は省くものとする。
TIFF
2024098908000004.tif
16
170
(【0011】以降は省略されています)

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