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公開番号2024098061
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-19
出願番号2024081531,2023003291
出願日2024-05-20,2019-08-22
発明の名称イオン供給材及びシール用組成物
出願人国立大学法人東海国立大学機構
代理人個人
主分類E02D 3/12 20060101AFI20240711BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約【課題】構造物の強度又は耐久性を向上させるための技術を提供する。
【解決手段】イオン供給材は、構造を形成するための母材とその周囲の岩盤又は地層との間のコンタクト部の空隙を充填するための難溶性塩を形成可能なイオンを供給し、供給されたイオンがコンタクト部の空隙に拡散して空隙に存在する対イオンと難溶性塩を形成することによってコンタクト部の空隙を難溶性塩により充填するためのものである。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
構造を形成するための母材とその周囲の岩盤又は地層との間のコンタクト部の空隙を充填するための難溶性塩を形成可能なイオンを含み、供給されたイオンが前記コンタクト部の空隙に拡散して前記空隙に存在する対イオンと前記難溶性塩を形成することによって前記コンタクト部の空隙を前記難溶性塩により充填するためのイオン供給材。
続きを表示(約 880 文字)【請求項2】
前記イオン供給材は、前記イオンの種類、並びに、前記コンタクト部の周囲に存在する化学物質の成分、量、及びpHの少なくとも1つに応じた量及び供給速度で前記イオンを放出するような量及び分布で前記コンタクト部に配設される
請求項1に記載のイオン供給材。
【請求項3】
前記イオン供給材は、前記母材が配設される場所及びその周囲の少なくとも一方に現存する物質、現存する鉱物、将来存在すると予想される物質、及び将来存在すると予想される鉱物のうち少なくとも1つの組成に関する情報に基づいて供給すべきイオンの種類が決定される
請求項1に記載のイオン供給材。
【請求項4】
前記イオン供給材は、前記母材が配設される場所及びその周囲の少なくとも一方に現存する物質、現存する鉱物、将来存在すると予想される物質、及び将来存在すると予想される鉱物のうち少なくとも1つの組成に応じた種類及び量の少なくとも一方で設けられる
請求項1に記載のイオン供給材。
【請求項5】
前記コンタクト部の空隙を閉塞することが可能な量の前記難溶性塩を形成可能な量の前記イオンを含む
請求項1から4のいずれか1項に記載のイオン供給材。
【請求項6】
前記イオンを徐放する
請求項1から4のいずれか1項に記載のイオン供給材。
【請求項7】
前記コンタクト部の空隙に前記イオンが拡散することが可能な速度で前記イオンを徐放する
請求項6に記載のイオン供給材。
【請求項8】
水に易溶な前記イオンの塩を含む
請求項1から4のいずれか1項に記載のイオン供給材。
【請求項9】
前記イオンは重炭酸イオンである
請求項1から4のいずれか1項に記載のイオン供給材。
【請求項10】
前記難溶性塩は炭酸カルシウムである
請求項1から4のいずれか1項に記載のイオン供給材。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示はイオン供給材及びシール用組成物に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
地上だけでなく、海中や地下などにも、多数の構造物が建造されている。トンネルや放射性廃棄物の地下処分場など、かなり深い地下に建造する必要がある構造物もある。地下の岩盤中には必ず空隙や亀裂が存在しており、地下水を湧出するが、掘削する地下空洞の深度が深くなればなるほど、地下水の間隙水圧の上昇による突発的な湧水などの発生を避けることが困難となる。したがって、地下環境や空洞などを長期にわたって安全に活用するためには、高間隙水圧下においても地下水を長期にわたって止水させる技術が不可欠となる。また、構造物を構成する構造材の耐久性を向上させることも必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平4-1365号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来は、例えば特許文献1に記載されるように、クラック中に形成した注入孔に注入管を挿入し、かつその吐出口をクラックに臨ませて、クラック中に浸透性の良いセメント系などのクラック注入用注入剤を注入し、クラック中で硬化させて止水していた。
【0005】
また、トンネルなどの地下構造物を建造する際に、上面へのコンクリートの打設が不十分であったりコンクリートの硬化や乾燥に伴ってコンクリートが収縮したりすることにより、トンネルなどの地下構造物と地盤との間のコンタクト部(以下、「トンネルコンタクト部」と総称する)に空隙が生じることが避けられないので、セメントやモルタルなどのグラウト材をトンネルコンタクト部に充填して止水や補強を行っていた。
【0006】
しかし、このような従来の技術による止水や、既設の構造物の耐久性が、数十年以上もの長期にわたって維持されるかどうかは十分に検証されていない。止水箇所や構造材の強度や耐久性を長期にわたって維持するための技術の開発が必要とされている。
【0007】
本開示は、このような課題に鑑みてなされ、その目的は、構造物の強度又は耐久性を向上させるための技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本開示のある態様のイオン供給材は、構造を形成するための母材とその周囲の岩盤又は地層との間のコンタクト部の空隙を充填するための難溶性塩を形成可能なイオンを供給し、供給されたイオンがコンタクト部の空隙に拡散して空隙に存在する対イオンと難溶性塩を形成することによってコンタクト部の空隙を難溶性塩により充填するためのものである。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、構造物の強度又は耐久性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
コンクリーションの形成速度を見積もるための形成速度ダイアグラムを示す図である。
実施の形態に係る構造物の例を概略的に示す図である。
実施の形態に係る構造物の例を概略的に示す図である。
実施の形態に係る構造物の例を概略的に示す図である。
実施の形態に係る構造材を模した試料により難溶性塩を形成する実験を行った結果を示す。
実験開始から1週間経過したときの試料の薄片を偏光顕微鏡(透過光)で撮像した写真である。
実験開始から1週間経過したときの試料の薄片を偏光顕微鏡(偏光)で撮像した写真である。
実験開始から1週間経過したときの試料の薄片を走査型電子顕微鏡で撮像した写真である。
実験開始から1週間経過したときの試料の薄片を走査型電子顕微鏡で撮像した写真である。
実験開始から1週間経過したときに試料に形成された炭酸カルシウム結晶のサイズの分布を示す図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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