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公開番号2024093955
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-09
出願番号2022210625
出願日2022-12-27
発明の名称硬質表面用液体洗浄剤組成物
出願人シーバイエス株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C11D 17/08 20060101AFI20240702BHJP(動物性または植物性油,脂肪,脂肪性物質またはろう;それに由来する脂肪酸;洗浄剤;ろうそく)
要約【課題】洗浄に用いる水の硬度が高い場合であっても、デンプン汚れ、油脂汚れ、タンパク質汚れに対して十分な洗浄性、および再付着防止性が得られ、洗浄組成物の系の安定性に優れる硬質表面用液体洗浄剤組成物を提供する。
【解決手段】(A)アルカノールアミン、(B)高分子電解質重合体、(C)ノニオン性界面活性剤、(D)酵素、(E)可溶化剤および(F)水を含有し、(B)高分子電解質重合体が、下記の(B1)および(B2)を含有し、(B2)に対する(B1)の質量比(B1/B2)が0.1~6に設定されている硬質表面用液体洗浄剤組成物。
(B1)25℃におけるpHが4以下の、カルボキシ基を有する質量平均分子量が1000~500000である高分子電解質重合体:0.5~5質量%。
(B2)カルボキシ基を有する質量平均分子量が1000~100000の高分子電解質重合体のカリウム塩および/またはナトリウム塩:0.5~5質量%。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(A)アルカノールアミン、(B)高分子電解質重合体、(C)ノニオン性界面活性剤、(D)酵素、(E)可溶化剤および(F)水を含有する硬質表面用液体洗浄剤組成物であって、
前記(B)高分子電解質重合体が、下記の(B1)および(B2)を含有し、(B1)および(B2)の含有量が硬質表面用液体洗浄剤組成物全体に対し、それぞれ下記の範囲に設定され、(B2)に対する(B1)の質量比(B1/B2)が0.1~6に設定されている硬質表面用液体洗浄剤組成物。
(B1)25℃におけるpHが4以下の、カルボキシ基を有する質量平均分子量が1000~500000である高分子電解質重合体:0.5~5質量%。
(B2)カルボキシ基を有する質量平均分子量が1000~100000の高分子電解質重合体のカリウム塩および/またはナトリウム塩:0.5~5質量%。
続きを表示(約 570 文字)【請求項2】
前記(C)ノニオン性界面活性剤が、下記の(C1)、(C2)および(C3)からなる群から選ばれた少なくとも1種を有し、(C1)、(C2)および(C3)の含有量が硬質表面用液体洗浄剤組成物全体に対し、それぞれ下記の範囲に設定され、(C1)、(C2)および(C3)の合計が硬質表面用液体洗浄剤組成物全体の1~10質量%である請求項1記載の硬質表面用液体洗浄剤組成物。
(C1)1質量%水溶液の曇点が35℃以下である、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルからなるノニオン性界面活性剤:5質量%以下。
(C2)1質量%水溶液の曇点が35℃以下である、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルとポリアルキレングリコールの混合物からなるノニオン性界面活性剤:5質量%以下。
(C3)1質量%水溶液の曇点が35℃以下である、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンデシルエーテルからなるノニオン性界面活性剤:10質量%以下。
【請求項3】
25℃におけるpHが8.0~10.0の範囲に設定されている請求項1または2記載の硬質表面用液体洗浄剤組成物。
【請求項4】
キレート剤を含まないか、含む場合その含有量が1質量%以下である請求項1または2記載の硬質表面用液体洗浄剤組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、硬質表面用液体洗浄剤組成物に関し、さらに詳しくは、食器や各種容器、器具等の硬表面を自動洗浄機によって洗浄する際に用いられる硬質表面用液体洗浄剤組成物に関するものである。
続きを表示(約 3,400 文字)【0002】
従来、ホテル、レストラン、学校、病院、飲食店、給食会社、会社の食堂等において、使用後の食器を効率よく洗浄するため、自動食器洗浄機が広く用いられている。また、食器に限らず、各種製造工場、加工工場等においても、器具や容器、流通に用いられるプラスチックコンテナ等を洗浄するために、様々な自動洗浄機が用いられている。さらに、一般家庭においても、近年急速に自動洗浄機が普及してきている。
【0003】
このため、硬質表面洗浄用の自動洗浄機に用いる洗浄剤組成物として、種々のものが提案されている。例えば、特許文献1には、洗浄性および泡切れ性に優れる洗浄剤組成物として、ノニオン性界面活性剤を3種類用意し、アルカノールアミンおよび酵素を含有するものが提案されている。また、特許文献2には、強固に付着したデンプン汚れに効果的に作用し、洗浄性を高める洗浄剤組成物として、α-アミラーゼおよびアルカリプロテアーゼを含有するものが提案されている。そして、特許文献3には、原液を弱アルカリ性とした場合でも、茶渋汚れの着色の防止と、茶渋汚れや他の汚れに対する洗浄性が高められた洗浄剤組成物として、低分子キレート剤と、アクリル酸およびマレイン酸の共重合体と、アルカノールアミン化合物とを含有するものが提案されている。さらに、特許文献4には、蓄積汚れを除去する洗浄剤組成物として、ポリアクリル酸(塩)と、マレイン酸(塩)-アクリル酸(塩)共重合体と、マレイン酸(塩)-オレフィン共重合体とを含有するものが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第2581231号公報
特開平11-228992号公報
特開2008-163079号公報
特開2020-180227号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1のものは、洗浄に用いる水の硬度が高い場合には、十分な洗浄性が得られないという問題がある。また、仕上がり性に影響を及ぼす、汚れの再付着に関する言及がない。特許文献2のものは、汚染布に対する洗浄性の裏付けはあるものの、硬質表面での実施例が一例もなく、硬質表面に対する洗浄性の裏付けがない。また、このものは、デンプン汚れに対する洗浄性を向上されるものであり、デンプン汚れ以外の汚れ(例えば、油脂汚れ、タンパク質汚れ)に対する洗浄性、再付着防止性への言及はない。特許文献3のものは、洗浄に用いる水の硬度が高い場合には、茶渋の悪化やスケールが発生する可能性がある。また、茶渋以外の汚れに対する洗浄性への言及はない。特許文献4のものは、各成分を組み合わせることによる洗浄性は認められるものの、洗浄組成物を液体とする場合、系の安定性に問題が生じるおそれがあるため、固形成型するものの開示しかない。
【0006】
そこで、本発明ではこのような背景の下において、洗浄に用いる水の硬度が高い場合であっても、デンプン汚れ、油脂汚れ、タンパク質汚れに対して十分な洗浄性、および再付着防止性が得られ、洗浄組成物の系の安定性に優れる硬質表面用液体洗浄剤組成物を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
しかるに、本発明者は、かかる事情に鑑み鋭意研究を重ねた結果、弱アルカリ性の硬質表面用液体洗浄剤組成物において、酸と塩の2種類の高分子電解質重合体を併用することにより、従来、液体洗浄剤組成物に安定した状態で含有させることが困難であった分子量10000以上の高分子電解質重合体を安定した状態で含有させることができ、かつ、キレート剤を含有させなくても、デンプン汚れ、油脂汚れ、タンパク質汚れの洗浄性および再付着防止性を向上できることを見出し、本発明を完成した。
【0008】
すなわち、本発明は、以下の[1]~[4]の態様を有する。
[1] (A)アルカノールアミン、(B)高分子電解質重合体、(C)ノニオン性界面活性剤、(D)酵素、(E)可溶化剤および(F)水を含有する硬質表面用液体洗浄剤組成物であって、上記(B)高分子電解質重合体が、下記の(B1)および(B2)を含有し、(B1)および(B2)の含有量が硬質表面用液体洗浄剤組成物全体に対し、それぞれ下記の範囲に設定され、(B2)に対する(B1)の質量比(B1/B2)が0.1~6に設定されている硬質表面用液体洗浄剤組成物。
(B1)25℃におけるpHが4以下の、カルボキシ基を有する質量平均分子量が1000~500000である高分子電解質重合体:0.5~5質量%。
(B2)カルボキシ基を有する質量平均分子量が1000~100000の高分子電解質重合体のカリウム塩および/またはナトリウム塩:0.5~5質量%。
[2] 上記(C)ノニオン性界面活性剤が、下記の(C1)、(C2)および(C3)からなる群から選ばれた少なくとも1種を有し、(C1)、(C2)および(C3)の含有量が硬質表面用液体洗浄剤組成物全体に対し、それぞれ下記の範囲に設定され、(C1)、(C2)および(C3)の合計が硬質表面用液体洗浄剤組成物全体の1~10質量%である[1]記載の硬質表面用液体洗浄剤組成物。
(C1)1質量%水溶液の曇点が35℃以下である、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルからなるノニオン性界面活性剤:5質量%以下。
(C2)1質量%水溶液の曇点が35℃以下である、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルとポリアルキレングリコールの混合物からなるノニオン性界面活性剤:5質量%以下。
(C3)1質量%水溶液の曇点が35℃以下である、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンデシルエーテルからなるノニオン性界面活性剤:10質量%以下。
[3] 25℃におけるpHが8.0~10.0の範囲に設定されている[1]または[2]記載の硬質表面用液体洗浄剤組成物。
[4] キレート剤を含まないか、含む場合その含有量が1質量%以下である[1]
~[3]のいずれか記載の硬質表面用液体洗浄剤組成物。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、(A)アルカノールアミン、(B)高分子電解質重合体、(C)ノニオン性界面活性剤、(D)酵素、(E)可溶化剤および(F)水を含有し、上記(B)高分子電解質重合体が、特定の酸および塩の2種類の高分子電解質重合体を含有しているため、分子量10000以上の(B)高分子電解質重合体の塩を含有させた場合であっても貯蔵安定性が担保される。しかも、上記2種類の高分子電解質重合体を所定の割合で併用しているため、キレート剤を含有させなくても、デンプン汚れ、油脂汚れ、タンパク質汚れ等の種類の異なる汚れの洗浄性および再付着防止性を向上させることができる。
したがって、本発明は、自動食器洗浄機用洗剤、前洗い用洗剤、直接噴霧用洗剤等の幅広い用途において、各種汚れに対する優れた洗浄性を有し、貯蔵安定性、酵素活性安定性、低泡性、再付着防止性に対しても優れた効果を奏するため、汎用性に優れ使い勝手がよい。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明を実施するための形態の例に基づいて本発明を説明する。但し、本発明が、次に説明する実施形態に限定されるものではない。
また、本発明において「X~Y」(X,Yは任意の数字)と表現する場合、特にことわらない限り「X以上Y以下」の意とともに、「好ましくはXより大きい」または「好ましくはYより小さい」の意も包含する。
そして、「X以上」(Xは任意の数字)または「Y以下」(Yは任意の数字)と表現した場合、「Xより大きいことが好ましい」または「Y未満であることが好ましい」旨の意も包含する。
さらに、「Xおよび/またはY(X,Yは任意の構成)」とは、XおよびYの少なくとも一方を意味するものであって、Xのみ、Yのみ、XおよびY、の3通りを意味するものである。
(【0011】以降は省略されています)

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