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公開番号2024085962
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-27
出願番号2022200766
出願日2022-12-16
発明の名称フッ素系溶剤組成物
出願人三井・ケマーズ フロロプロダクツ株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C11D 7/50 20060101AFI20240620BHJP(動物性または植物性油,脂肪,脂肪性物質またはろう;それに由来する脂肪酸;洗浄剤;ろうそく)
要約【課題】 優れた洗浄効果を有し、かつ安全性にも優れた新規な組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】 トランスジクロロエチレン及びヘキサメチルジシロキサン、並びにデカフルオロペンタン、ヘプタフルオロシクロペンタン、ヘキサフルオロ-2-ブテン、メトキシパーフルオロヘプテン、及びテトラデカフルオロヘプテンから選択される少なくとも1種を含む組成物、およびこれを用いて物品を洗浄する方法を提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(a)トランスジクロロエチレン、(b)ヘキサメチルジシロキサン、並びに(c)デカフルオロペンタン、ヘキサフルオロ-2-ブテン、メトキシパーフルオロヘプテン、及びパーフルオロヘプテンから選択される少なくとも1種のフッ素系溶媒を含む組成物。
続きを表示(約 640 文字)【請求項2】
(a)トランスジクロロエチレンが、(E)-1,2-ジクロロエチレンである請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
(c)フッ素系溶媒がデカフルオロペンタンであり、1,1,1,2,3,4,4,5,5,5-デカフルオロペンタンである請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
(c)フッ素系溶媒がヘキサフルオロ-2-ブテンであり、Z-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、E-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテンから選択される少なくとも1種である請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
(c)フッ素系溶媒がメトキシパーフルオロヘプテンであり、(Z)-1,1,1,2,2,3,5,5,6,6,7,7,7-トリデカフルオロ-4-メトキシヘプト-3-エン、(E)-1,1,1,2,2,3,5,5,6,6,7,7,7-トリデカフルオロ-4-メトキシヘプト-3-エン、あるいはこれらの混合物である請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
(c)フッ素系溶媒がパーフルオロヘプテンであり、2-パーフルオロヘプテン、3-パーフルオロヘプテンから選択される少なくとも1種である請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
請求項1に記載の組成物にシリコーンオイルを溶解したコーティング用組成物。
【請求項8】
請求項1に記載の組成物からなる、シリコーンオイル除去用組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、トランスジクロロエチレン、ヘキサメチルジシロキサン、並びにデカフルオロペンタン、ヘキサフルオロ-2-ブテン、メトキシパーフルオロヘプテン及びテトラデカフルオロヘプテンから選択される少なくとも1種を含む新たな溶剤組成物に関する。本発明の溶剤組成物は、特にシリコーンオイルの溶解性に富むものである。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
ガラスやエラストマーからなる医療用機器類/部材の表面にシリコーン(ポリアルキルシロキサン)、特に、ポリメチルシロキサンのような常温で液状のシリコーンオイルをコーティングし、該機器類/部材の摺動性や撥水撥油性能を向上させることが広く使用されている。
そのようなシリコーン、シリコーンオイルでのコーティングを行うに際して、それらを良好に溶解するための溶媒として、フッ素系溶媒、特に、ハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)類が広く用いられている(特許文献1)。そのようなHCFC類の代表的なものとして、1,1-ジクロロ-1-フルオロエタン(HCFC-141b)、ジクロロペンタフルオロプロパン(HCFC-225)などを挙げることができる。
しかしながら、これらのHCFC類はオゾン層破壊係数が高いため、オゾン層保護の観点から、先進国では2020年までに、また、途上国では2030年までに原則全廃することとなっている。
【0003】
そこで、HCFC類の代替物として、(Z)-1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペンのようなハイドロクロロフルオロオレフィン(HCFO)類や塩素系溶剤などが提案されている。しかしながら、HCFO類は、シリコーンオイルを良好に溶解するという目的を達成可能にするものであるが、エラストマー類へのダメージが大きい(すなわち、エラストマー類へのケミカルアタック性が強い)(特許文献2)ので、エラストマーを伴う部材をシリコーンコーティングする用途においては、必ずしもHCFC類の代替物にはなりえないものである。また、塩素系溶剤は、人の健康への影響(毒性)が広く知られているため、その取り扱いには困難さを伴っている(非特許文献1)。
さらに、HCFC類の代替品として、ハイドロフルオロカーボン(HFC)やハイドロフルオロエーテル(HFE)類も開発されているが、シリコーンオイルを溶解する能力が極めて低いため、HCFC類の代替としてのそれらの使用は実質的に困難である。
【0004】
また、シリコーンやシリコーンオイルは、その撥水性や潤滑性という特性から、工業製品での潤滑剤や離型剤としても広く使用されている。潤滑剤や離型剤としてシリコーンやシリコーンオイルを用いた際には、該工業製品のメンテナンス時など、該工業製品の表面に残留したシリコーン、シリコーンオイルを除去、洗浄することが必要となる。
そのようなシリコーン、シリコーンオイルの除去、洗浄の目的で、HCFC類、塩素系溶剤、ジメチルシロキサン、臭素系溶剤等を使用することが知られている。HCFC類、塩素系溶剤の使用についての問題点は前記のとおりであり、また、ジメチルシロキサンは、引火点が低く引火の危険性が強く、使用時に注意が必要であるし、臭素系溶剤も塩素系溶剤と同様に毒性の点で問題がある。
ちなみに、引火点がなく、毒性が低く、さらにオゾン破壊係数がゼロで地球温暖化係数が低い溶剤として、パーフルオロヘプテン(PFH)が知られているが、シリコーンの溶解性が乏しいため、これをシリコーン、シリコーンオイルの除去、洗浄の目的で使用することができない。
【0005】
また、フッ素系溶剤と各種溶剤とからなる組成物(特許文献3~7)も知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
国際公開第2019/078350号明細書
国際公開第2019/082998号明細書
特表2020-519710号公報
特表平6-501949号公報
特表2013-514444号公報
特表2012-528922号公報
特開2017-110035号公報
特開2017-110035号公報
【非特許文献】
【0007】
http://www.jahcs.org/leaflet/Youzai_Ver.8.1.pdf
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記課題を解決する、広範囲の用途に利用できる新規な組成物を提供することを目的とし、特に、シリコーンコーティング工程での使用や、シリコーンの除去、洗浄に有用なフッ素系溶媒組成物を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
具体的には、下記の態様を含むものである。
【0010】
[1](a)トランスジクロロエチレン、(b)ヘキサメチルジシロキサン、並びに(c)デカフルオロペンタン、ヘキサフルオロ-2-ブテン、メトキシパーフルオロヘプテン、及びパーフルオロヘプテンから選択される少なくとも1種のフッ素系溶媒を含む組成物。
(【0011】以降は省略されています)

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