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公開番号2024090960
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-04
出願番号2022207182
出願日2022-12-23
発明の名称地盤注入工法
出願人強化土エンジニヤリング株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類E02D 3/12 20060101AFI20240627BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約【課題】軟弱地盤などにおける複雑な地盤状況に応じ、全体的に一体化され、均質で、止水の完全な、しかも高強度な固結地盤を形成できる地盤注入工法を提供する。
【解決手段】地盤中に注入管を挿入して懸濁グラウトを注入する地盤注入工法である。A液とB液の合流液である懸濁グラウトを注入管から地盤に注入するにあたり、A液として懸濁粒子を含む懸濁液を、B液として懸濁粒子および反応剤を含む懸濁液を用いるとともに、A,B液をそれぞれポンプA,Bにより送液する複数の駆動装置と、圧力計および流量計と、複数の駆動装置を一括管理する制御装置を用い、圧力計および流量計より得られる情報に基づき制御装置により駆動装置のインバータを制御して、地盤状況に応じて合流液の流量および合流比率を連続的に可変制御することで、A,B液のゲルタイムを連続的に変動させて、所定の懸濁粒子濃度およびゲルタイムを有する懸濁グラウトを地盤に注入する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
地盤中に注入管を挿入して懸濁グラウトを注入する地盤注入工法であって、
A液とB液とを合流させた合流液としての前記懸濁グラウトを、前記注入管から前記地盤に注入するにあたり、
前記A液として懸濁粒子を含む懸濁液を用い、前記B液として懸濁粒子および反応剤を含む懸濁液を用いるとともに、
前記A液および前記B液をそれぞれポンプAおよびポンプBにより送液する複数の駆動装置と、圧力計および流量計と、該複数の駆動装置を一括管理する制御装置とを用いて、
前記圧力計および流量計より得られる情報に基づき、前記制御装置により前記駆動装置のインバータを制御して、地盤状況に応じて前記合流液の流量および合流比率を連続的に可変制御することにより、前記A液および前記B液のゲルタイムを連続的に変動させて、所定の懸濁粒子濃度およびゲルタイムを有する前記懸濁グラウトを前記地盤に注入することを特徴とする地盤注入工法。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記懸濁粒子がスラグまたはスラグおよびアルカリ剤である請求項1記載の地盤注入工法。
【請求項3】
前記合流液の流量、および、前記A液と前記B液との合流比率の連続的変化に対するゲルタイムの変化の関係をあらかじめ把握しておくことで、前記懸濁グラウトの懸濁粒子濃度およびゲルタイムが注入時に所定の値になるように前記合流液の流量および前記合流比率を設定して地盤に注入するか、または、注入時における前記懸濁グラウトの懸濁粒子濃度および前記合流比率に基づき、前記地盤に注入されている前記懸濁グラウトの懸濁粒子濃度およびゲルタイムを把握する請求項1記載の地盤注入工法。
【請求項4】
前記合流液の流量および前記A液と前記B液との合流比率を制御することにより、瞬結~数十時間の間の任意のゲルタイムを設定して、前記懸濁グラウトを前記地盤に注入する請求項1記載の地盤注入工法。
【請求項5】
前記懸濁グラウトを、ゲルタイムおよび懸濁粒子濃度を連続的に変化させて前記地盤に注入する請求項4記載の地盤注入工法。
【請求項6】
前記懸濁グラウトを、所定の懸濁粒子濃度を維持したままゲルタイムを連続的に変化させて前記地盤に注入する請求項4記載の地盤注入工法。
【請求項7】
前記A液と前記B液との吐出量の比率を連続的に可変とすることにより、前記合流液のゲルタイムを連続的に可変とする請求項1記載の地盤注入工法。
【請求項8】
前記A液と前記B液との合流比率を連続的に変化させることにより、地盤状況および注入状況に応じて適合した懸濁粒子濃度およびゲルタイムを有する前記懸濁グラウトを前記地盤に注入する請求項1記載の地盤注入工法。
【請求項9】
前記A液と前記B液との合流比率を連続的に変化させることにより、前記懸濁グラウトとして、瞬結懸濁グラウトと、該瞬結懸濁グラウトよりもゲルタイムの長い懸濁グラウトとを、連続して前記地盤に注入するにあたり、該瞬結懸濁グラウトを一次注入材として該地盤に粗結注入し、該瞬結懸濁グラウトよりもゲルタイムの長い懸濁グラウトを二次注入材として該地盤に浸透注入する請求項1記載の地盤注入工法。
【請求項10】
前記瞬結懸濁グラウトを、前記瞬結懸濁グラウトよりもゲルタイムの長い懸濁グラウトが地表面に逸脱することを防ぐために注入する請求項9記載の地盤注入工法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明はスラグを用いた軟弱地盤に対する注入固結法に関し、詳細には、軟弱あるいは漏水地盤を、地盤状況に合わせてゲルタイムを連続的に可変として、均質にかつ強固に固結あるいは止水する地盤注入工法に関する。また、本発明は、水ガラスとスラグと反応剤とを有効成分とする懸濁液を用いた地盤注入工法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
近年における地震の多発化や掘削工事の大規模化に伴い、工事の長期化や複雑な地盤条件における安全施工が要求される工事が増大するにつれて、薬液注入においても、長期耐久性に優れ、かつ、地下水面下における浸透固結性に優れた注入技術が要求されるようになってきている。
【0003】
従来、水ガラスおよびセメントを用いた懸濁液のゲルタイムは1分程度であり、ゲルタイムをより長くするためにセメント量を減らすとゲル化が不安定になり、強度も不確実になっていた。また、長いゲルタイムにおけるゲルタイムの調整も困難であった。さらに、ゲルタイムを調整するためにセメントの添加量を変化させると、大幅に強度が変化した。すなわち、ゲルタイムを変化させて強度をほぼ一定にしたり、強度を一定にしながらゲルタイムを変化させることは困難であった。
【0004】
また、スラグ系グラウトは、長いゲルタイムが可能であるため、浸透性に優れ、高強度の大径の固結体を得ることができるという特性を持つが、長いゲルタイムを用いると浸透範囲外への逸脱や地表面への逸脱という問題が生ずる。このような現象が生ずると、均質な高強度の地盤改良が不可能になる。
【0005】
本出願人は既にセメントやスラグ含有懸濁型グラウトを開発しているが、注入にあたっては瞬結配合の一次注入によって粗詰め注入してから、緩結配合の二次注入において浸透注入を行ってきた。この場合、スラグを主成分とする配合タンク(A液)、緩結用反応剤タンク(B液)、および、瞬結用配合タンク(C液)の3つ以上のタンクが必要であり、A・B合流液とA・C合流液とを切り替えながら注入していた。
【0006】
しかし、従来の3つのタンクの切り替えでは、切り替えた後もホースの中に事前に用いられていた配合が残り、どのタイミングで配合が完全に切り替わっているかが分からなかった。また、2つのタンクを用いる場合も配合を変更しなければならず、配合を変更する場合は配合タンクと送液ポンプ内の洗浄を行う必要があった。
【0007】
このように、従来、懸濁グラウトの注入中に配合を変えることなくゲルタイムを変えることは困難であった。このため主剤(懸濁液)と瞬結反応剤、緩結反応剤のタンクをそれぞれ設けて、これらの合流を切り替えながら注入していた。従って、ゲルタイムを地盤状況や注入状況に応じて適切に変えつつ連続的に注入することが困難であった。
【0008】
また、軟弱地盤は通常、粗粒土層と細粒土層とが相互に堆積して形成された軟弱な地盤であるが、これは、地盤内に固結材を注入して均質に固結することが必要である。軟弱地盤の固結法としては、従来、次の方法が知られている。
【0009】
(1)ロッド注入方法
この方法は、固結材として、反応剤の水溶液あるいはセメント物質を含む懸濁液(A液)と、水ガラス水溶液(B液)とを用い、これらをY字管を用いて合流させながら地盤中に圧入する方法である。しかし、ボーリングロッドと地盤との間に隙間が生じ、この隙間から固結材が地表に噴出したり、また、粗い層を通して注入液が逸脱してしまうため、細粒土層部分の固結や、所定範囲の固結が困難である。
【0010】
(2)二重管注入工法
この方法は、A液として水ガラスを、B液としてゲル化反応剤を用いて、これらを地盤中に設置された二重管の先端部で合流して、短いゲルタイムでも固結する配合のグラウトを注入する方法である。この工法によれば、ゲルタイムが短いためにロッド周辺に沿ってグラウトが地上部に噴出することは防止できるが、ゲルタイムが短いために粗い層を脈状にしか固結し得ず、土粒子間に浸透させることはできない。このため、掘削にあたって、湧水土砂の崩壊が生じやすい。
(【0011】以降は省略されています)

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