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公開番号2024088464
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-02
出願番号2022203655
出願日2022-12-20
発明の名称DA変換回路
出願人日清紡マイクロデバイス株式会社
代理人弁理士法人朝日奈特許事務所
主分類H03M 1/76 20060101AFI20240625BHJP(基本電子回路)
要約【課題】折り返されるラダー抵抗回路を含む小型のDA変換回路の実現、又は、ラダー抵抗回路のレイアウトの自由度を高める。
【解決手段】実施形態のDA変換回路100は、入力信号Dinのディジタル値に対応する電圧を各抵抗素子Ri,jの一端に生じさせるラダー抵抗回路3と、ラダー抵抗回路3の複数のノードDi,jの一つを第1判定ビット列Bj1の値に基づいてそれぞれが選択する第1選択回路1と、第1選択回路1のうちの一つを第2判定ビット列Bj2の値に基づいて選択する第2選択回路2と、を備えている。ラダー抵抗回路3は所定の数の抵抗素子Ri,j毎に折り返されており、第1判定ビット列Bj1は、入力信号Dinの少なくとも最上位及び最下位ビットを含み、第2判定ビット列Bj2は、入力信号Dinの最下位ビットを含まずに、入力信号Dinのうちの第1判定ビット列Bj1の構成ビット以外の全ビットを少なくとも含んでいる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
入力信号のディジタル値を変換してアナログ信号を出力するDA変換回路であって、前記DA変換回路は、
直列接続されている複数の抵抗素子を含んでいて、前記ディジタル値に対応する電圧を前記複数の抵抗素子それぞれの一端に生じさせるラダー抵抗回路と、
前記複数の抵抗素子それぞれの前記一端に繋がる複数のノードの一つを、第1判定ビット列の値に基づいてそれぞれが選択する複数の第1選択回路と、
前記複数の第1選択回路のうちの一つを第2判定ビット列の値に基づいて選択することによって前記複数のノードの一つの電圧を出力する第2選択回路と、を備え、
前記ラダー抵抗回路は第1の所定の数の前記抵抗素子毎に第1方向において折り返されていて、前記第1方向と直交する第2方向において第2の所定の数で前記抵抗素子が並んでおり、
前記第1判定ビット列は、前記入力信号のうちの少なくとも最上位ビット及び最下位ビットを含み、
前記第2判定ビット列は、前記最下位ビットを含まず、且つ、前記入力信号のうちの前記第1判定ビット列を構成するビット群以外の全てのビットを少なくとも含んでいる、DA変換回路。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記第1の所定の数は2
n
(nは1以上の整数)であり、
前記第2判定ビット列は、前記入力信号のうちの第2ビットから第(n+1)ビットまでの各ビットを含んでいる、請求項1記載のDA変換回路。
【請求項3】
前記複数の第1選択回路のそれぞれは、前記複数のノードのうちの、前記入力信号のディジタル値のうちの前記第2ビットから前記第(n+1)ビットまでの各ビット値が互いに同じか1の補数の関係にあるディジタル値に対応する電圧がそれぞれ生じている第3の所定の数のノードから、一つのノードを選択するように構成されている、請求項2記載のDA変換回路。
【請求項4】
前記第3の所定の数は前記第2の所定の数と同じであり、
前記複数の第1選択回路のそれぞれは、前記複数のノードのうちの、前記第2ビットから前記第(n+1)ビットまでの各ビット値が互いに同じであるディジタル値に対応する電圧がそれぞれ生じているノードから、一つのノードを選択するように構成されている、請求項3記載のDA変換回路。
【請求項5】
前記第1判定ビット列は、前記入力信号のうちの第(n+2)ビットから前記最上位ビットまでの各ビット及び前記最下位ビットを含んでいる、請求項4記載のDA変換回路。
【請求項6】
前記第2の所定の数は2
m
(mは1以上の整数)であり、
前記第3の所定の数は2
(m+1)
である、請求項3記載のDA変換回路。
【請求項7】
前記第1判定ビット列は、前記第(n+1)ビットから前記最上位ビットまでの各ビット、及び前記最下位ビットを含んでいる、請求項6記載のDA変換回路。
【請求項8】
前記第1判定ビット列は、前記入力信号のうちの第(n+2)ビットから前記最上位ビットまでの各ビット、前記第2ビット、及び前記最下位ビットを含んでいる、請求項6記載のDA変換回路。
【請求項9】
前記第2選択回路は、前記第2ビットから前記第(n+1)ビットまでの隣り合うビット同士の排他的論理和で構成されるビット長nのビット列の値に基づいて、前記複数の第1選択回路のうちの一つを選択するように構成されている、請求項6記載のDA変換回路。
【請求項10】
前記第1選択回路は、二者択一の1以上のスイッチング素子を各階層に備える階層構造を有していて、上位階層の前記スイッチング素子が下位階層の複数の前記スイッチング素子の一つを選択するように構成されており、
前記階層構造における最上位階層の前記スイッチング素子が前記第2選択回路に接続されると共に最下位階層の前記スイッチング素子が前記ラダー抵抗回路の前記ノードに接続されており、
前記階層構造における各階層の前記スイッチング素子が、前記第1判定ビット列の各ビットの値によって制御される、請求項6記載のDA変換回路。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、DA変換回路(ディジタル/アナログ変換回路)に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
所定のビット数のディジタル信号をアナログ信号に変換するDA変換回路には、入力信号のビット数に応じた数の抵抗器が直列接続されたラダー抵抗回路が多く用いられている(例えば特許文献1参照)。図11には、そのようなラダー抵抗回路を含むNビットのDA変換回路の基本的な回路が示されている。図11のDA変換回路1000が含むラダー抵抗回路1001は、直列接続された2
N
個の抵抗器R
0
~R
2
N
―1
によって構成されていて基準電圧V
REF
とGNDとの間に接続されている。各抵抗器同士間の各ノードには、ラダー抵抗回路1001内での分圧比に応じた大きさの電圧が生じる。ラダー抵抗回路1001と出力端Voutとの間には、階層的に接続されているスイッチを含む選択回路1002が接続されている。
【0003】
選択回路1002で最もラダー抵抗回路1001側の階層に配置されている複数のスイッチ1003は、入力信号Dinの最下位ビット(b1)の値によって制御される。スイッチ1003よりも出力端Vout側の階層のスイッチは、順に、より上位ビット(≧b2)の値によって制御され、最も出力端Vout側の階層のスイッチ1004は最上位ビット(b
N
)の値によって制御される。各階層に並ぶスイッチには、各スイッチを制御する入力信号Dinの各ビットの値(S1、S2、・・・S
N
)と、その反転値(S1r、S2r、・・・S
N
r)が交互に入力される。このような構成によって、入力信号Dinのディジタル値に応じて、ラダー抵抗回路1001の各抵抗器間のノードの一つが選択回路1002で選択され、そのノードの電圧が出力端Voutから出力される。このような構成のDA変換回路では、各スイッチのための制御信号を生成するデコーダを備えずに、入力信号の各ビットの値及びその反転値で直接各スイッチを制御することができる。
【0004】
図11のようなラダー抵抗回路1001を含むDA変換回路が配線基板上や半導体基板上で構成される場合、図12に示すように、適当な数の抵抗器毎にラダー抵抗回路1001が折り返されて配置されることがある。このような配置によって、長尺のラダー抵抗回路1001を効率良く配置し得ることがある。しかし、このようにラダー抵抗回路1001が折り返して配置されると、ラダー抵抗回路1001と選択回路1002とを接続する複数の配線1005の多くを、ラダー抵抗回路1001から出力端Voutに向かう方向と交差する方向において互いにすれ違うように敷設することが必要となる。そのため、配線1005のための大きな配線領域1006が必要になることがある。
【0005】
この問題を軽減する一つの手段として、図13に示されるような回路構成が存在する。図13のDA変換回路1100は、Nビットの入力信号Dinが入力されるDA変換回路であり、そのラダー抵抗回路1101を構成する全部で2
N
個の抵抗素子Rzは、2
m
行×2
n
列に配置されている。すなわち、ラダー抵抗回路1101は、2
n
個の抵抗素子Rz毎に行方向において折り返されている。
【0006】
DA変換回路1100は、ラダー抵抗回路1101に加えて、複数の上位ビットスイッチSu、下位ビットスイッチSd、並びに、上位ビットデコーダ1107及び下位ビットデコーダ1108を含んでいる。ラダー抵抗回路1101の各抵抗素子Rzの一端のノードDzは、破線で示されている配線束Wbzによって各上位ビットスイッチSuの一端に接続されている。配線束Wbzは、その多くが図13では簡略化して1本の線で示されているが、実際には、代表して左端の配線束Wbzについて示されているように配線Wizの束である。個々の配線束Wbz内の各配線Wizは、同一列に並ぶ抵抗Rzのうちのいずれかの端部のノードDzと一つの上位ビットスイッチSuの一端とを独立して接続している。より詳細には、個々の配線束Wbzにおいて配線Wizは、ラダー抵抗回路1101の偶数行のノードDzだけを上位ビットスイッチSuに接続するか、奇数行のノードDzだけを上位ビットスイッチSuの一端に接続している。そのため。個々の配線束Wbzは、(2
m
/2)本の配線Wizを含んでいる。
【0007】
各上位ビットスイッチSuには、上位ビットデコーダ1107から、入力信号Dinの上位(m-1)ビット(すなわち第(n+2)ビットから最上位ビットまで)の値に基づく制御信号Sguが供給される。各上位ビットスイッチSuは、制御信号Sguに基づいて、自身に接続されている(2
m
/2)本の配線Wizのいずれか一つ、すなわち、配線束Wbzによって接続されているラダー抵抗回路1101のノードDzのいずれか一つを選択する。
【0008】
各上位ビットスイッチSuの他端は、下位ビットスイッチSdの一端に接続され、下位ビットスイッチSdの他端は出力端Voutに接続されている。下位ビットスイッチSdには、下位ビットデコーダ1108から、入力信号Dinの下位(n+1)ビット(すなわち最下位ビットから第(n+1)ビットまで)の値に基づく制御信号Sgdが供給される。下位ビットスイッチSdは、制御信号Sgdに基づいて、複数の上位ビットスイッチSuのいずれか一つを選択する。その結果、選択された上位ビットスイッチSuを介して下位ビットスイッチSdに接続されているラダー抵抗回路1101のノードDzに生じている電圧が、出力端Voutから出力される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開昭52-28851号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
図13のDA変換回路1100では、ラダー抵抗回路1101と上位ビットスイッチSuとの間で、上位ビットスイッチSuに向かう方向と交差する方向への敷設が必要となる配線が少ないため、整然と各配線をレイアウトすることができる。しかし、上位ビットスイッチSuと下位ビットスイッチSdとの間には、行方向に並ぶ抵抗素子Rzの数に応じた本数の配線Wczが必要なため、配線Wczを配置するための配線領域1106が必要になる。具体的には、ラダー抵抗回路1101の一往復に含まれる抵抗素子Rzの数の配線Wczが必要になるため、1行に2
n
個の抵抗が配置されると2
n+1
本の配線Wczの配置が必要になる。例えば8ビットDA変換回路において、行方向の抵抗素子Rzの配置数n=5の場合は、64本の配線Wczの配置が必要になる。そして配線本数が多いと、上位ビットスイッチSuの大きさと下位ビットスイッチSdの大きさとの相対関係などにより、行方向への配線Wczの敷設が必要になって大きな配線領域1106が必要になることもあり得る。
(【0011】以降は省略されています)

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