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公開番号2024088102
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-02
出願番号2022203096
出願日2022-12-20
発明の名称圧電発振器
出願人日本電波工業株式会社
代理人
主分類H03B 5/32 20060101AFI20240625BHJP(基本電子回路)
要約【課題】振動子を収容する凹部を有する振動子室及び半導体素子を収容する凹部を有する半導体室を備えたH型構造の圧電発振器において、半導体素子下に樹脂を塗布し易くした圧電発振器を提供する。
【解決手段】圧電振動子を収容する凹部を有した振動子室及び半導体素子を収容する凹部を有した半導体室が背中合わせに接合されているパッケージと、振動子室に収容されている当該圧電振動子と、半導体室に収容されている当該半導体素子と、半導体室底部及び半導体素子の間に充填された樹脂と、振動子室を封止する蓋部材と、を備える圧電発振器において、半導体素子は平面視で四角形状のものであり、半導体素子は半導体室に接合する面と反対の面に切れ込みを備え、切れ込みは、半導体素子の2辺にかかるように設けてあること、を特徴とする圧電発振器。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
圧電振動子を収容する凹部を有した振動子室及び半導体素子を収容する凹部を有した半導体室が背中合わせに接合されているパッケージと、前記振動子室に収容されている当該圧電振動子と、前記半導体室に収容されている当該半導体素子と、前記半導体室底部及び前記半導体素子の間に充填された樹脂と、前記振動子室を封止する蓋部材と、を備える圧電発振器において、
前記半導体素子は平面視で四角形状のものであり、
前記半導体素子は、前記半導体室に接合する面と反対の面に切れ込みを備え、
前記切れ込みは、前記半導体素子の2辺にかかるように設けてあること、
を特徴とする圧電発振器。
続きを表示(約 210 文字)【請求項2】
前記切れ込みは、前記半導体素子の2辺にかかる1本又は複数本の切れ込みであることを特徴とする請求項1に記載の圧電発振器。
【請求項3】
前記切れ込みは、前記半導体素子の平行又は隣り合う2辺にかかる切れ込みであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の圧電発振器。
【請求項4】
前記切れ込みは、平面視で十字状であることを特徴とする請求項1に記載の圧電発振器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、振動子を収容する凹部を有する振動子室及び半導体素子を収容する凹部を有する半導体室を備えたH型構造の圧電発振器に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
表面実装型の圧電発振器は、小型・軽量・低背であり、多くの携帯機器に使用されている。その1種に、圧電振動子を収容する凹部の振動子室と、半導体素子を収容する凹部の半導体室を有し、振動子室と半導体室を背中合わせに接合した、断面がHを模しているように見える(H型構造又は二部屋構造という)圧電発振器がある。
H型構造の圧電発振器の場合、半導体素子は半導体室にフェースダウンボンディングによって、搭載される。半導体室は、カバー部材等で密閉されることがなく、搭載した半導体素子はむき出しのまま圧電発振器は製品として完成する。その際、むき出しの半導体素子を保護するために、樹脂を半導体素子の表面に滴下塗布し、半導体素子下に流れ込ませ、半導体素子と半導体室底部の間を埋めることが行われる。これにより、半導体素子と半導体室底部の接合が強化され、外部からの振動や衝撃に対応できる。また、圧電発振器を携帯機器等に搭載する際に使用する半田のフラックスが、半導体素子と半導体室底部との間に入り込み、周波数が既定の周波数からずれてしまうことがあるが、上記樹脂はこれを防ぐことができる。
【0003】
特許文献1には、H型構造の圧電発振器の樹脂塗布方法について記載されている。この方法では、平面視で長方形状である凹部の短辺側の壁各々に樹脂注入用の突出孔を設け、突出孔から樹脂を半導体下に滴下塗布することが行われる(特許文献1の段落16、17)。この突出孔により、小型の圧電発振器の場合でも、半導体素子下に樹脂を塗布することができる(特許文献1の段落18)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2003-264429号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、圧電発振器は益々小型になる一方、樹脂塗布用ノズルの大きさは変わらないため、半導体室の短辺側の壁各々に樹脂注入用の突出孔を設けることが難しくなってきた。また、半導体室の凹部を囲う壁の1辺と半導体素子との隙間の領域を樹脂塗布の中心として、当該隙間に塗布した樹脂を半導体素子下に流れ込ませる塗布方法も考えられるが、この方法も圧電発振器の小型化が進むと、外周壁の四隅にある外部接続端子間が狭くなり、外周壁に塗布した樹脂が外部接続端子に塗布されてしまい、客先において圧電発振器を搭載する電子機器等の基板に実装する際の半田の濡れ性が悪くなってしまう。
【0006】
本発明は上記の点に鑑みなされたものであり、従ってこの出願の目的は、振動子を収容する凹部を有する振動子室及び半導体素子を収容する凹部を有する半導体室を備えたH型構造の圧電発振器において、半導体素子下に樹脂を塗布し易くした圧電発振器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的の達成を図るため、この発明の圧電発振器によれば、圧電振動子を収容する凹部を有した振動子室及び半導体素子を収容する凹部を有した半導体室が背中合わせに接合されているパッケージと、前記振動子室に収容されている当該圧電振動子と、前記半導体室に収容されている当該半導体素子と、前記半導体室底部及び前記半導体素子の間に充填された樹脂と、前記振動子室を封止する蓋部材と、を備える圧電発振器において、
前記半導体素子は平面視で四角形状のものであり、
前記半導体素子は、前記半導体室に接合する面と反対の面に切れ込みを備え、
前記切れ込みは、前記半導体素子の2辺にかかるように設けてあること、
を特徴とする。
ここで言う2辺とは、四角形状の4辺のうち、平行する2辺でもよいし、隣り合う2辺でもよい。
切れ込みは、1本でもよいし、複数本でもよい。
【発明の効果】
【0008】
この発明の圧電発振器によれば、切れ込みを有した半導体素子を使用することで、半導体素子表面に滴下塗布した樹脂が、切れ込みを伝って半導体素子下に流れやすくなり、半導体素子下に必要量の樹脂を充填することができる。これにより、圧電発振器を他機器へ半田搭載した際に、半田のフラックスが半導体素子下に入ることを防止できるので、フラックスに起因する周波数ずれを防げる。また本発明は、パッケージに工夫を施した発明ではないため、今後さらに圧電発振器の小型化が進んだ場合にも対応できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
(A)、(B)、(C)図は、本発明の実施形態の圧電発振器を説明するための図である。
(A)、(B)、(C)図は、本発明の実施形態の圧電発振器に樹脂を滴下塗布する工程の図である。
(A)、(B)図は、本発明の実施形態の圧電発振器において、樹脂が半導体素子下に流れ込む様子の図である。
(A)、(B)、(C)図は、比較例の圧電発振器に樹脂を滴下塗布する工程の図である。
(A)、(B)図は、比較例の圧電発振器において、樹脂が半導体素子下に流れ込む様子の図である。
本発明の圧電発振器における半導体素子の切れ込みの他の例である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照してこの発明の圧電発振器の実施形態について説明する。
なお、説明に用いる各図はこの発明を理解出来る程度に概略的に示してあるにすぎない。また、説明に用いる各図において、同様な構成成分については同一の番号を付して示し、その説明を省略する場合もある。また、以下の説明で述べる形状、材質等はこの発明の範囲内の好適例に過ぎない。従って、本発明は以下の実施形態のみに限定されるものではない。
(【0011】以降は省略されています)

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