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公開番号2024085065
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-26
出願番号2022199391
出願日2022-12-14
発明の名称クロマイトを含む鉱石の含水率試験装置及び含水率測定方法
出願人住友金属鉱山株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C22B 34/32 20060101AFI20240619BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約【課題】湿式精錬で回収したクロマイトの含水率の変化挙動を、パイル状態で保管した状態と同等に、湿式精錬の現場において適時適切に試験、測定が実施できる含水率試験装置及び含水率測定方法を提供する。
【解決手段】ニッケル酸化鉱石の湿式製錬方法から副産物として産出するクロマイトを含む鉱石をパイル状に堆積させて水分を乾燥させる工程において、堆積物の各高さにおける含水率を推測するための含水率試験装置10であって、通水性を有する脱水用床11と、脱水用床11上に垂直方向に起立した配管12と、配管12の上端に設けられた密閉式の開閉蓋13とを備え、配管12の側面には、所定の間隔でサンプリング用穴14が設けられている。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
ニッケル酸化鉱石の湿式製錬方法から副産物として産出するクロマイトを含む鉱石をパイル状に堆積させて水分を乾燥させる工程において、堆積物の各高さにおける含水率を推測するための含水率試験装置であって、
通水性を有する脱水用床と、
前記脱水用床上に垂直方向に起立した配管と、
前記配管の上端に設けられた密閉式の開閉蓋と
を備え、
前記配管の側面には、所定の間隔でサンプリング用穴が設けられていることを特徴とする、
クロマイトを含む鉱石の含水率試験装置。
続きを表示(約 620 文字)【請求項2】
前記脱水用床は、流体のみが前記配管の自重方向に排出できる目開きサイズの空隙を有した床であることを特徴とする、
請求項1に記載のクロマイトを含む鉱石の含水率試験装置。
【請求項3】
前記配管の垂直方向の高さは、前記クロマイトを含む鉱石をパイル状に堆積したときの高さと同等であることを特徴とする、
請求項2に記載のクロマイトを含む鉱石の含水率試験装置。
【請求項4】
前記配管の径は、10~16インチサイズであることを特徴とする、
請求項3に記載のクロマイトを含む鉱石の含水率試験装置。
【請求項5】
前記サンプリング用穴の径は、15~45mmであることを特徴とする、
請求項4に記載のクロマイトを含む鉱石の含水率試験装置。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のクロマイトを含む鉱石の含水率試験装置を用いたクロマイトを含む鉱石の含水率測定方法であって、
ニッケル酸化鉱石の湿式製錬方法から副産物として産出する水分を含むクロマイトを含む鉱石を前記含水率試験装置に封入する工程と、
所定の時間間隔で、前記含水率試験装置に設けられた各サンプリング用穴からクロマイトを含む鉱石を抜き出し、その含水率を測定する工程と
を有することを特徴とする、
クロマイトを含む鉱石の含水率測定方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ニッケル酸化鉱石の湿式製錬プロセスで得られるクロマイトを含む鉱石(水分を含む)をパイル状に堆積させて脱水させるにあたり、鉱石の含水率を測定することで、パイル内の含水率を推測する含水率試験装置及び含水率測定方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
近年、鉄、銅、ニッケル、コバルト、クロム、マンガン等の鉱物資源において、採掘権の寡占化がますます進んでいることにより、金属製錬での原料コストが大幅に上昇している。このコストの大幅な上昇に対処するため、従来、製錬の対象にならなかった低品位鉱石を使用するための技術開発が行われている。
【0003】
例えばニッケル製錬では、高温高圧下において耐食性に優れた材料が開発されたこともあり、ニッケル酸化鉱石を硫酸で加圧下に酸浸出する高圧酸浸出(HPAL:High Pressure Acid Leach)法に基づく湿式製錬方法が注目されている。
【0004】
この高圧酸浸出法は、従来の一般的なニッケル酸化鉱石の製錬方法である乾式製錬法と異なり、還元工程、乾燥工程等の乾式工程を有さないため、エネルギーコスト的に有利であり、今後も低品位ニッケル酸化鉱石(以下、単に「鉱石」ともいう)の製錬方法として有力な技術となる。
【0005】
ところで、ニッケル酸化鉱石の湿式製錬方法では、原料鉱石にクロマイトが含まれていることが多い。このようなクロマイト鉱石は、ニッケルをほとんど含有していない成分であり、クロマイトを含有する鉱石スラリーを、酸浸出処理に供するために配管やポンプ等の設備を用いて移送すると、それら設備を著しく磨耗させることが知られており、設備のメンテナンスや操業効率に大きな影響を及ぼす。
【0006】
このことから、酸浸出処理に供する鉱石スラリーとしては、その酸浸出処理に先立ってクロマイト分を分離除去したものを用いることが望ましく、分離回収されたクロマイトは製品として別途出荷される。
【0007】
クロマイトはバルク中の含水率がある値以上になると、外部衝撃によって流動化を発生することが知られており、この流動化は船舶によるバルク運搬を行う際、航海中の積載バルクの崩壊、荷の偏りを船舶上で発生させ、船舶を不安定にさせるため、安全上の視点から防ぐ必要がある。そのため、製品として回収されたクロマイトを出荷する際には、流動化を発生する含水率未満の状態で製品出荷することが求められる。
【0008】
例えば、日本海事検定協会の調査結果では、クロマイトの運送許容水分値(Transportable Moisture Limit:TML)としては7%以下となっている。したがって、商業的にクロマイト回収し、船舶で出荷する事を計画する場合、クロマイトを湿式精錬法で回収の後、脱水及び乾燥のため、製品倉庫内にて流動化含水率未満となる期間まで保管される。
【0009】
例えば、特許文献1には、クロマイトに対する脱水処理の方法として、過熱蒸気方式を用いた脱水処理が記載されている。過熱蒸気方式による脱水処理は、被脱水物と過熱蒸気とを接触させて、過熱蒸気により被脱水物を加熱し、同時に被脱水物中の水分を過熱蒸気中に取り込んで脱水乾燥させるというものである。このような過熱蒸気方式による脱水処理により、クロマイトを含む残渣の水分含有率を、1回の脱水処理操作によって7%以下にすることができる。
【0010】
しかしながら、過熱蒸気方式を用いた場合、電力や蒸気を用意するためのユーティリティー付帯設備を設ける必要があり、また、それら設備を運転するためのコストが問題となる。
(【0011】以降は省略されています)

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