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公開番号2024083237
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-20
出願番号2023176932
出願日2023-10-12
発明の名称ハードディスクドライブにおけるアクチュエータコイルのねじり振動を低減するためのピボットとエンクロージャとの締結
出願人ウェスタン デジタル テクノロジーズ インコーポレーテッド
代理人個人
主分類G11B 21/02 20060101AFI20240613BHJP(情報記憶)
要約【課題】高温でのピボットボスシャフトの熱膨張を抑制し、対応するねじの軸方向締結力を維持し、コイルねじれモード利得の増加及びアクチュエータ主共振周波数の低下を抑制し、高温でのコイルねじれモードとより緊密に結合するハードディスクドライブ(HDD)、HDDエンクロージャベース及びその組み立て方法を提供する。
【解決手段】HDDのピボットアセンブリ400は、ピボットシャフト長Lを有する中空のピボットシャフト404を有するピボットの周りに設置された回転アクチュエータと、雌ねじ山部分402aを含み、かつ、ピボットシャフト内に配設されたピボットボスシャフト402を有するベース408と、カバー410を通してピボットボスシャフトのねじ山部分と結合されるねじ406と、を含む。ねじは、ピボットボスシャフトのねじ山部分の中央ねじ山が、ピボットシャフト長の66%以上でねじのねじ山と結合される締結深さFDを有する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
データ記憶デバイスであって、
スピンドル上に回転可能に装着された複数のディスク媒体と、
前記複数のディスク媒体のうちの少なくとも1つのディスク媒体に書き込むように、及びそれから読み取るように構成されている読み取り-書き込みヘッドを備える、ヘッドスライダと、
ボイスコイルモータアクチュエータ(VCMA)による作動を介して前記ディスク媒体の部分にアクセスするために、ピボットの周りで前記ヘッドスライダを移動させるように構成されている、回転アクチュエータアセンブリであって、前記ピボットが、ピボットシャフト長を有する少なくとも部分的に中空のピボットシャフトを備える、回転アクチュエータアセンブリと、
雌ねじ山部分を備え、かつ少なくとも部分的に前記ピボットシャフト内に配設されたピボットボスシャフトを備える、エンクロージャベースと、
前記ベースに結合されて、エンクロージャを形成する、カバーと、
前記カバーを通して前記ピボットボスシャフトの前記ねじ山部分に結合されるねじであって、前記ねじは、前記ピボットボスシャフトの前記ねじ山部分の中央ねじ山が、前記ピボットシャフトの長の66%以上で、ねじのねじ山と結合される、ねじ締結深さを有する、ねじと、を備える、データ記憶デバイス。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記ねじ締結深さが、前記ピボットシャフト長の100%未満である、請求項1に記載のデータ記憶デバイス。
【請求項3】
前記ピボットボスシャフトが、中空部分への近位開口部と、反対側の遠位端と、を備え、
前記ピボットボスシャフトの前記ねじ山部分が、前記ピボットボスシャフトの遠位半分内にのみ位置決めされている、請求項1に記載のデータ記憶デバイス。
【請求項4】
前記ピボットが、前記ピボットシャフトの周りに位置決めされた少なくとも1つの軸受リングを更に備える、請求項1に記載のデータ記憶デバイス。
【請求項5】
前記エンクロージャベースと、前記ピボットボスシャフトとが、一体的に形成された構成要素である、請求項1に記載のデータ記憶デバイス。
【請求項6】
前記ピボットボスシャフトが、前記ピボットシャフトの熱膨張係数よりも高い前記熱膨張係数を有する、請求項1に記載のデータ記憶デバイス。
【請求項7】
ハードディスクドライブ(HDD)エンクロージャベースであって、
中空ピボットボスシャフトであって、
ねじ山付き締結具を受容するように構成された近位上部開口部と、
遠位端であって、前記近位上部開口部に対向し、かつ前記近位上部と前記遠位端との間の距離として定義されるピボットボスシャフト長を形成する、遠位端と、
前記ピボットボスシャフト長の64%以上に位置決めされる中央を有する雌ねじ山部分と、を備える、中空ピボットボスシャフトを備える、ハードディスクドライブ(HDD)エンクロージャベース。
【請求項8】
前記ピボットボスシャフトが、前記ねじ山部分から前記遠位端に向かって延在するカウンタボアを更に備える、請求項7に記載のHDDエンクロージャベース。
【請求項9】
前記ピボットボスシャフトが、前記エンクロージャベースと一体部品として形成されている、請求項7に記載のHDDエンクロージャベース。
【請求項10】
ハードディスクドライブを組み立てる方法であって、
ピボットボスシャフトの周りに、ピボットシャフト長を有する中空ピボットシャフトと、前記ピボットシャフトの周りに位置決めされた1つ以上の軸受リングと、を備える、回転アクチュエータアセンブリを位置決めすることと、
前記ピボットボスシャフトのねじ山部分の中央ねじ山が、前記ピボットシャフト長の66%~100%で、ねじのねじ山と結合される、ねじ締結深さを有するように、カバーを通して、前記ピボットボスシャフトの前記ねじ山部分に、ねじを締結することと、を含む、方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2022年12月9日に出願された同一所有者による係属中の米国特許仮出願第63/431,553号に対する優先権の利益を主張し、その全容は、本明細書に完全に記載されているかのように、あらゆる目的のために参照により組み込まれる。
続きを表示(約 2,300 文字)【0002】
(発明の分野)
本発明の実施形態は、概して、ハードディスクドライブなどのデータ記憶デバイスに関し得、具体的には、アクチュエータの構造力学を改善するための手法に関し得る。
【背景技術】
【0003】
ハードディスクドライブ(hard disk drive、HDD)は、保護エンクロージャ内に収容され、磁気表面を有する1つ以上の円形ディスク上にデジタル符号化データを記憶する、不揮発性記憶デバイスである。HDDが動作中のとき、各磁気記録ディスクは、スピンドルシステムによって急速に回転される。データは、アクチュエータによってディスクの特定の場所の上に位置決めされた読み取り-書き込みトランスデューサ(又は読み取り-書き込み「ヘッド」)を使用して磁気記録ディスクから読み取られ、磁気記録ディスクに書き込まれる。読み取り-書き込みヘッドは、磁場を使用して、磁気記録ディスクの表面にデータを書き込み、この表面からデータを読み取る。書き込みヘッドは、書き込みヘッドのコイルを通って流れる電流を使用して磁場を生成することによって機能する。異なるパターンの正及び負の電流を伴って、書き込みヘッドに電気パルスが送られる。書き込みヘッドのコイル内の電流は、ヘッドと磁気ディスクとの間の間隙にわたる局所的な磁場を生成し、次いで、この磁場は、記録媒体上の小領域を磁化する。次いで、読み取りヘッドは、磁気ディスク上のこれらの領域の磁化を感知して読み取り信号を形成し、次いで、この読み取り信号は、処理及び解釈される。HDDの大部分の構成要素は、磁気記録ディスク、スピンドルモータ、磁気読み取り-書き込みヘッドが先端に取り付けられたアクチュエータ、及びボイスコイルモータアクチュエータ(voice coil motor actuator、「VCM」又は「VCMA」)を含むベース及びカバーに囲まれている。アクチュエータは、回転軸としてピボットシャフト(又は単に「ピボット」)を有するVCMによって駆動される。
【0004】
本セクションに説明され得るいずれの手法も、追求され得る手法であるが、必ずしも以前に考案又は追求されている手法ではない。したがって、別段の指示がない限り、本セクションに説明された手法のいずれも、それらが本セクションに含まれることによって単に先行技術として適格であると仮定されるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0005】
実施形態は、添付図面の図において、限定としてではなく、例として例解されており、同様の参照番号は類似の要素を指す。
【0006】
実施形態によるハードディスクドライブ(HDD)を例解する平面図である。
HDDアクチュエータの周波数応答を一般的に描示するグラフである。
実施形態によるHDDアクチュエータピボットアセンブリを例解する側断面図である。
実施形態による改善された HDDアクチュエータピボットアセンブリを例解する側断面図である。
実施形態によるハードディスクドライブを組み立てる方法を例解するフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
概して、HDD内のコイルのねじり振動を低減するためのピボットとエンクロージャとの締結の改善に対する手法が説明されている。以下の明細書では、説明を目的として、本明細書に説明された本発明の実施形態の完全な理解を提供するために、多数の具体的な詳細が記載されている。しかしながら、本明細書に説明された本発明の実施形態は、これらの具体的な詳細なしで実施され得ることは明らかであろう。他の例では、本明細書に説明された本発明の実施形態を不必要に不明瞭にすることを回避するために、周知の構造及びデバイスがブロック図の形態で表され得る。
【0008】
序論
用語
本明細書における「実施形態」、「一実施形態」などへの言及は、説明されている特定の特徴、構造、又は特性が、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味することが意図される。しかしながら、そのような語句の実例は、必ずしも全てが同じ実施形態を指すとは限らない。
【0009】
「実質的に」という用語は、大部分又はほぼ構造化された、構成された、寸法決めされたなどの特徴を説明していることが理解されるであろうが、その製造公差などは、実際には、構造、構成、寸法などが、常には又は必ずしも正確に述べられない状況を結果として生じ得る。例えば、「実質的に垂直な」として構造を説明するとすれば、側壁は全ての実用上の目的で垂直であるが、正確に90度ではない場合があるように、その用語にはその明白な意味が割り当てられる。
【0010】
「最適な」、「最適化する」、「最小の」、「最小化する」、「最大の」、「最大化する」などの用語は、それと関連付けられた特定の値を有しない場合があるが、そのような用語が本明細書で使用される場合、当業者であれば、そのような用語が、本開示の全体と一致する有益な方向に、値、パラメータ、メトリックなどに影響を及ぼすことを含むと理解することが意図される。例えば、何かの値を「最小」として説明することは、値が実際に理論上の最小値(例えば、ゼロ)に等しいことを必要としないが、対応する目標が理論上の最小値に向かって有益な方向に値を移動させることになるという点で、実際的な意味で理解されるべきである。
(【0011】以降は省略されています)

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