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公開番号2024072967
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-29
出願番号2022183893
出願日2022-11-17
発明の名称ライトワンス型磁性細線メモリ
出願人日本放送協会
代理人弁理士法人磯野国際特許商標事務所
主分類G11C 7/24 20060101AFI20240522BHJP(情報記憶)
要約【課題】ファイナライズを実施した後は、記録した情報を安定して保持させることが可能となる記憶装置を提供する。
【解決手段】ライトワンス型磁性細線メモリ1は、複数の磁性細線10と、複数の磁性細線10に直交配置されて通常の記録時に書込み用の電流を供給されて発生する電流磁界により磁性細線10にデータを書き込む1本または2本の記録素子20と、磁性細線10ごとに設けられ磁性細線10に書き込まれているデータを検出する複数の検出素子50と、ファイナライズ時に記録素子20の記録機能を消失させる手段としてのヒューズ31と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
複数の磁性細線と、
複数の前記磁性細線に直交配置されて通常の記録時に書込み用の電流を供給されて発生する電流磁界により前記磁性細線にデータを書き込む1本または2本の記録素子と、
前記磁性細線ごとに設けられ前記磁性細線に書き込まれているデータを検出する複数の検出素子と、
ファイナライズ時に前記記録素子の記録機能を消失させる手段と、を備えることを特徴とするライトワンス型磁性細線メモリ。
続きを表示(約 1,900 文字)【請求項2】
前記記録素子の記録機能を消失させる手段は、前記記録素子に接続され、溶断されることにより、前記磁性細線のデータ記憶状態を書き換え不能な状態にするヒューズであり、
前記ヒューズは、通常の記録時に前記記録素子に流す記録電流の大きさでは溶断しないものであることを特徴とする請求項1に記載のライトワンス型磁性細線メモリ。
【請求項3】
前記記録素子の記録機能を消失させる手段は、前記記録素子を構成する導線において一部区間が狭窄した狭窄部であり、
前記狭窄部は、通常の記録時に前記記録素子に流す記録電流の大きさでは溶断しないものであり、溶断されることにより、前記磁性細線のデータ記憶状態を書き換え不能な状態にすることを特徴とする請求項1に記載のライトワンス型磁性細線メモリ。
【請求項4】
複数の磁性細線と、
複数の前記磁性細線に直交配置されて通常の記録時に書込み用の電流を供給されて発生する電流磁界により前記磁性細線にデータを書き込む1本または2本の記録素子と、
前記磁性細線ごとに設けられ前記磁性細線に書き込まれているデータを検出する複数の検出素子と、
データの記録処理および再生処理の全体を統括する回路を有する統括制御部と、
前記磁性細線にパルス電流を供給するパルス電流源と、
前記記録素子に流す記録電流を制御する回路を有する記録系制御部と、
前記検出素子により検出されたデータの再生を制御する回路を有する再生系制御部と、
ファイナライズ時に前記記録素子の記録機能を消失させる手段と、を備えることを特徴とするライトワンス型磁性細線メモリ。
【請求項5】
前記記録素子の記録機能を消失させる手段は、
外部からの機能停止命令が前記記録系制御部へ入力された場合に、自動的に前記記録系制御部自体の機能を停止させる手段であり、
前記機能停止命令が前記記録系制御部へ入力されることにより、前記磁性細線のデータ記憶状態を書き換え不能な状態にすることを特徴とする請求項4に記載のライトワンス型磁性細線メモリ。
【請求項6】
前記記録素子の記録機能を消失させる手段は、
外部からの機能停止命令が前記統括制御部へ入力された場合に、前記統括制御部から前記記録系制御部への経路を破断させる手段であり、
前記機能停止命令が前記統括制御部へ入力されることにより、前記磁性細線のデータ記憶状態を書き換え不能な状態にすることを特徴とする請求項4に記載のライトワンス型磁性細線メモリ。
【請求項7】
前記複数の磁性細線と、前記記録素子と、前記複数の検出素子と、前記パルス電流源と、前記記録系制御部と、前記再生系制御部と、前記統括制御部と、がパッケージ化されており、
前記記録素子の記録機能を消失させる手段は、
パッケージ内部における前記記録系制御部の回路自体を破断できる箇所に対応したパッケージ外周の部分折取部、または、
前記統括制御部から前記記録系制御部への経路を破断できる箇所に対応したパッケージ外周の部分折取部であり、
前記パッケージ外周の部分折取部が折り取られることにより、前記磁性細線のデータ記憶状態を書き換え不能な状態にすることを特徴とする請求項4に記載のライトワンス型磁性細線メモリ。
【請求項8】
前記記録素子の記録機能を消失させる手段は、
前記記録系制御部へ供給される電源を機械的あるいは電気的に切断する手段であり、前記記録系制御部へ供給される電源が切断されることにより、前記磁性細線のデータ記憶状態を書き換え不能な状態にすることを特徴とする請求項4に記載のライトワンス型磁性細線メモリ。
【請求項9】
複数の前記磁性細線に直交配置されて電流磁界により前記磁性細線に、前記検出素子より検出されたデータを書き込む第2の記録素子と、
前記第2の記録素子に流す記録電流を制御する回路を有する書き戻し制御部と、をさらに備えることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載のライトワンス型磁性細線メモリ。
【請求項10】
平面状に配置された前記複数の磁性細線の配置面を複数積層し、前記記録素子と、前記複数の検出素子と、共にパッケージ化されており、
パッケージの少なくとも一部を覆う磁気シールドをさらに備えることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載のライトワンス型磁性細線メモリ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、細線状の磁性体で構成された磁気記録媒体に対して磁区の磁化方向に対応させて情報を2値で記録するライトワンス型磁性細線メモリに係り、特に、ファイナライズ後は一切のデータ改変や追記を許可しないライトワンス型磁性細線メモリに関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
例えば、放送局は、撮影した映像や放送した映像を長期間(ほぼ永久に)安定して保持することができる記憶媒体(アーカイブ映像記録用のライトワンスメモリ)の登場を望んでいる。現在、アーカイブ映像記録用の記憶媒体には、光ディスク、磁気テープ及び磁気ディスクが利用されている。しかし、光ディスクには、反射層の腐食による再生不可の問題がある。また、磁気テープには、磁性材料のバインディング材の劣化による再生不可の問題がある。また、磁気ディスクには、磁気ヘッドの墜落やディスク回転用モータの故障など、機械的動作不良による再生不可の問題がある。このため、アーカイブ映像記録用の記憶媒体には、大容量、高速再生、ライトワンス性能及び永久に情報を保持する性能等の諸性能を持つ固体メモリ構成とすることが必須である。
【0003】
一方、本出願人は、空間像再生型テレビなど将来のいわゆる3次元テレビが必要とする超高速・大容量ストレージを実現するため、磁性細線メモリの研究を進めている。磁性細線メモリは磁性細線を記録媒体として用いる。映像情報は一般的にシーケンシャルデータであり、磁性細線メモリでは、磁性細線の長さ方向にデータをシーケンシャルに(連続的に)格納するのに好適な、シーケンシャルアクセス固体メモリ構成(レーストラックメモリ)を取っている(特許文献1~3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第5400731号公報
特開2020-27802号公報
特開2021-26788号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載された発明は、記憶させているデータの改変や追記が可能になっており、長期間(ほぼ永久に)安定して映像を保存しておきたいアーカイブ映像記録用の記憶媒体には不向きであった。
【0006】
また、特許文献2,3に開示された磁性細線メモリは、データを蓄積し長期保存する際であっても、後から記録素子に対して記録電流を流すことによって、磁性細線媒体に記憶されたデータの改変や追記が可能であり、改良の余地があった。
【0007】
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、ファイナライズを実施した後は、記録した情報を安定して保持させることが可能となるライトワンス型磁性細線メモリを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するために、本発明に係るライトワンス型磁性細線メモリは、複数の磁性細線と、複数の前記磁性細線に直交配置されて通常の記録時に書込み用の電流を供給されて発生する電流磁界により前記磁性細線にデータを書き込む1本または2本の記録素子と、前記磁性細線ごとに設けられ前記磁性細線に書き込まれているデータを検出する複数の検出素子と、ファイナライズ時に前記記録素子の記録機能を消失させる手段と、を備えることとした。
【0009】
また、本発明に係るライトワンス型磁性細線メモリは、複数の磁性細線と、複数の前記磁性細線に直交配置されて通常の記録時に書込み用の電流を供給されて発生する電流磁界により前記磁性細線にデータを書き込む1本または2本の記録素子と、前記磁性細線ごとに設けられ前記磁性細線に書き込まれているデータを検出する複数の検出素子と、データの記録処理および再生処理の全体を統括する回路を有する統括制御部と、前記磁性細線にパルス電流を供給するパルス電流源と、前記記録素子に流す記録電流を制御する回路を有する記録系制御部と、前記検出素子により検出されたデータの再生を制御する回路を有する再生系制御部と、ファイナライズ時に前記記録素子の記録機能を消失させる手段と、を備えることとした。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、以下に示す優れた効果を奏するものである。
本発明に係るライトワンス型磁性細線メモリによれば、ファイナライズを実施した後に、一切のデータ改変や追記を禁止することができる。
本発明に係るライトワンス型磁性細線メモリによれば、ファイナライズを実施した後に、記録した情報を安定して保持させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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