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公開番号2024080211
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-13
出願番号2022193213
出願日2022-12-02
発明の名称演算回路、メモリシステムおよび制御方法
出願人キオクシア株式会社
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類H03M 13/15 20060101AFI20240606BHJP(基本電子回路)
要約【課題】ガロア体の乗算を行うための回路規模の増加を抑制する。
【解決手段】演算回路は、ガロア体の元aおよび元bのAND演算の結果であるAND値を計算する。演算回路は、複数の相互に異なる(u,v)の組それぞれについて、AND値と、組ごとに異なる複数のテンソルをまとめた連結テンソルとに基づくXOR演算により、aの2u乗とbの2v乗との積であるa^(2u)×b^(2v)を計算する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
ガロア体の元aおよび元bのAND演算の結果であるAND値を計算し、
複数の相互に異なる(u,v)の組それぞれについて、前記AND値と、前記組ごとに異なる複数のテンソルをまとめた連結テンソルとに基づくXOR演算により、aの2

乗とbの2

乗との積であるa^(2

)×b^(2

)を計算する、
演算回路。
続きを表示(約 2,300 文字)【請求項2】
前記ガロア体は、要素数が2

(mは2以上の整数)であり、
前記ガロア体の元は、値が0または1であるm個の成分を含むm次元ベクトルにより表され、
前記m次元ベクトルの第i成分(iは0≦i≦m-1を満たす整数)に対する複数の前記テンソルそれぞれは、前記第i成分に対して定められるテンソルT

と、2

乗を表す線形演算S

と、2

乗を表す線形演算S

と、を含む以下の(1)式により表される、
(S



×T

×S

・・・(1)
請求項1に記載の演算回路。
【請求項3】
前記連結テンソルは、
前記m次元ベクトルのm個の成分に対応してm個定められ、
前記m次元ベクトルの前記第i成分に対応する前記連結テンソルは、前記(1)式により表される複数の前記テンソルをまとめたテンソルである、
請求項2に記載の演算回路。
【請求項4】
前記AND値は、前記元aのm個の成分と、前記元bのm個の成分と、のAND演算の結果であるm×m個の演算成分を含み、
複数の前記テンソルのそれぞれは、前記演算成分それぞれをXOR演算に用いるか否かを表すm×m個のテンソル成分を含み、
前記テンソル成分によりXOR演算に用いることが表された前記演算成分を用いてXOR演算を行い、a^(2

)×b^(2

)を計算する、
請求項2に記載の演算回路。
【請求項5】
前記連結テンソルは、
複数の前記テンソルのうち、j番目(jは0≦j≦J-1、Jは複数の前記テンソルの総数)の前記テンソルを1次元化したベクトルを第j行の行ベクトルとするテンソルである、
請求項1に記載の演算回路。
【請求項6】
前記連結テンソルは、
複数の前記テンソルのうち、j番目(jは0≦j≦J-1、Jは複数の前記テンソルの総数)の前記テンソルを1次元化したベクトルを第j行の行ベクトルとする変形前テンソルの2つ以上の行ベクトルのうち、2つ以上の対象列の値が1で共通する行ベクトルの前記対象列の値を0に変更し、前記変形前テンソルに前記対象列の値を1とした行ベクトルを追加したテンソルである、
請求項1に記載の演算回路。
【請求項7】
前記元aおよび前記元bは、同じ元cであり、
前記元cおよび前記元cのAND演算により前記AND値を計算し、
複数の相互に異なる(u,v)の組それぞれについて、前記AND値と前記連結テンソルとに基づくXOR演算により、cの2

乗とcの2

乗との積であるc^(2

)×c^(2

)を計算する、
請求項1に記載の演算回路。
【請求項8】
複数の前記テンソルは、ガロア体の原始多項式に対応するコンパニオン行列に基づいて決定される、
請求項1に記載の演算回路。
【請求項9】
誤り訂正符号で符号化されたデータを記憶する不揮発性メモリと、
請求項1に記載の演算回路を備えるメモリコントローラと、を備え、
前記メモリコントローラは、
前記不揮発性メモリから読み出された受信語を用いて、ガロア体の元である複数のシンドロームを計算し、
複数の前記シンドロームに含まれる第1シンドロームを元aとし、複数の前記シンドロームに含まれる第2シンドロームを元bとして、前記演算回路を用いてaの2

乗とbの2

乗との積であるa^(2

)×b^(2

)を計算し、
計算された積a^(2

)×b^(2

)を係数に含む誤り位置多項式を用いて、誤り位置を計算し、
計算された前記誤り位置の誤りを訂正する、
メモリシステム。
【請求項10】
不揮発性メモリを制御する制御方法であって、
誤り訂正符号で符号化されたデータを前記不揮発性メモリへ記憶し、
前記不揮発性メモリから前記データを受信語として読み出し、
前記不揮発性メモリから読み出された受信語を用いて、ガロア体の元である複数のシンドロームを計算し、
複数の前記シンドロームに含まれる第1シンドロームを元aとし、複数の前記シンドロームに含まれる第2シンドロームを元bとして、前記元aおよび前記元bのAND演算の結果であるAND値を計算し、
複数の相互に異なる(u,v)の組それぞれについて、前記AND値と、前記組ごとに異なる複数のテンソルをまとめた連結テンソルとに基づくXOR演算により、aの2

乗とbの2

乗との積であるa^(2

)×b^(2

)を計算し、
計算された積a^(2

)×b^(2

)を係数に含む誤り位置多項式を用いて、誤り位置を計算し、
誤り位置多項式を用いて、誤り位置を計算し、
計算された誤り位置の誤りを訂正する、
ことを含む制御方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、演算回路、メモリシステムおよび制御方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
メモリシステムでは、NAND型フラッシュメモリ等のメモリに記憶するデータを保護するために、誤り訂正符号化されたデータがメモリに記憶される。このため、メモリに記憶されたデータを読み出す際には、メモリから読み出された誤り訂正符号化されたデータ(受信語とも称される。)を復号して誤り訂正符号化される前のデータを復元する。
【0003】
誤り訂正符号に関する技術では、ガロア体(有限体)の乗算が行われる場合がある。例えば、誤り訂正符号の例であるBCH(Bose-Chaudhuri-Hocquenghem)符号の復号では、メモリから読み出された受信語(読み出し系列)からシンドロームが計算され、シンドロームから誤り位置多項式の係数が計算される。シンドロームはガロア体の要素である。このため、誤り位置多項式の係数を計算するときに、シンドロームの乗算、すなわち、ガロア体の乗算が行われる場合がある。誤り訂正可能なビット数(tビット、tは2以上の整数)が増加するに従い、必要なガロア体の乗算の個数が増加する。すなわち、乗算に用いられる演算回路(乗算器)の規模が増加する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
米国特許第10,097,207号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の実施形態は、ガロア体の乗算を行うための回路規模の増加を抑制することができる演算回路を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の演算回路は、ガロア体の元aおよび元bのAND演算の結果であるAND値を計算する。演算回路は、複数の相互に異なる(u,v)の組それぞれについて、AND値と、組ごとに異なる複数のテンソルをまとめた連結テンソルとに基づくXOR演算により、aの2

乗とbの2

乗との積であるa^(2

)×b^(2

)を計算する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
実施形態に係るメモリシステムのブロック図。
実施形態に係る復号部のブロック図。
シンドロームおよび誤り位置多項式の計算手順の概要を示す図。
シンドロームと誤り位置多項式との関係の例を示す図。
ガロア体GF(2
4
)の元のベクトル表現の例を示す図。
コンパニオン行列の例を説明する図。
テンソルT

の求め方の一例を示す図。
テンソルT

の求め方の具体例を示す図。
テンソルSの求め方の一例を示す図。
テンソルSの求め方の具体例を示す図。
乗算を書き換える手順を説明するための図。
連結テンソルの求め方の例を説明するための図。
連結テンソルの例を示す図。
XORの共有化の例を説明するための図。
XOR演算の共有化手法の一例を示す図。
演算部の構成例を示す図。
回路の比較例を示す図。
演算部の他の構成例を示す図。
図18の演算部によるXOR演算に対応する連結テンソルの例を示す図。
図18に対応する回路の比較例を示す図。
復号処理のフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる演算回路の好適な実施形態を詳細に説明する。以下では、誤り訂正符号の復号時にガロア体の乗算を行う演算回路を含むメモリシステムを例に説明する。演算回路を用いる構成はこの例に限られず、どのようなシステム(装置、機器)であってもよい。例えば、誤り位置を計算するときにガロア体の乗算を行うメモリシステム、および、暗号処理時にガロア体の乗算を行うシステムなどに対しても、以下に説明する演算回路を適用することができる。
【0009】
まず、本実施形態に係るメモリシステムについて、図面を参照して詳細に説明する。図1は、本実施形態に係るメモリシステムの概略構成例を示すブロック図である。図1に示すように、メモリシステム1は、メモリコントローラ10と不揮発性メモリ20とを備える。メモリシステム1は、ホスト30と接続可能であり、図1ではホスト30と接続された状態が示されている。ホスト30は、例えば、パーソナルコンピュータ、携帯端末などの電子機器であってよい。
【0010】
不揮発性メモリ20は、データを不揮発に記憶する不揮発性メモリであり、例えば、NAND型フラッシュメモリ(以下、単にNANDメモリという)である。以下の説明では、不揮発性メモリ20としてNANDメモリが用いられた場合を例示するが、不揮発性メモリ20として3次元構造フラッシュメモリ、ReRAM(Resistive Random Access Memory)、FeRAM(Ferroelectric Random Access Memory)等のNANDメモリ以外の記憶装置を用いることも可能である。また、不揮発性メモリ20が半導体メモリであることは必須ではなく、半導体メモリ以外の種々の記憶媒体に対して本実施形態を適用することも可能である。
(【0011】以降は省略されています)

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