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公開番号2024078733
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-11
出願番号2022191244
出願日2022-11-30
発明の名称画像形成システム、画像処理装置、画像処理方法およびプログラム
出願人株式会社リコー
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類B41J 29/393 20060101AFI20240604BHJP(印刷;線画機;タイプライター;スタンプ)
要約【課題】印字した濃度それぞれに対して分布のばらつきを解析して読取装置の汚れを精度よく検知することができる画像形成システム、画像処理装置、画像処理方法およびプログラムを提供する。
【解決手段】ラインヘッドのインクジェット方式で画像形成を行う画像形成装置を含む画像形成システムであって、吐出ユニットで形成される画像の主走査方向の濃度を均一にする均一化処理のための、主走査方向に濃度が一定となる帯状のエリアを、濃度を変えて複数副走査方向に並べたチャートについて、印刷媒体に画像形成されたものを読み取り、読取データを得る読取部と、読取データの帯状のエリアそれぞれについて所定間隔で区切った分割エリアを特定する特定部と、各分割エリアについて、読取値に関する値の標準偏差を算出する算出部と、各分割エリアについて、読取値に関する値が標準偏差に関する比較により外れ値であるか否かを判定する第1判定部と、を含む。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項1】
ラインヘッドのインクジェット方式で画像形成を行う画像形成装置を含む画像形成システムであって、
前記画像形成装置が備えるラインヘッドの吐出ユニットで形成される画像の主走査方向の濃度を均一にする均一化処理のための、主走査方向に濃度が一定となる帯状のエリアを、濃度を変えて複数副走査方向に並べたチャートについて、前記画像形成装置により印刷媒体に画像形成されたものを読み取り、読取データを得る読取部と、
前記読取データの前記帯状のエリアそれぞれについて所定間隔で区切った分割エリアを特定する特定部と、
前記分割エリアそれぞれについて、読取値に関する値の標準偏差を算出する算出部と、
前記分割エリアそれぞれについて、前記読取値に関する値が前記標準偏差に関する比較により外れ値であるか否かを判定する第1判定部と、
を含む画像形成システム。
続きを表示(約 2,200 文字)【請求項2】
前記算出部は、前記分割エリアそれぞれについて、副走査方向の画素列ごとに前記読取値の合計値を算出し、前記合計値の第1平均値を算出することにより該合計値の前記標準偏差を算出する請求項1に記載の画像形成システム。
【請求項3】
前記第1判定部によりそれぞれの前記分割エリアにおいて前記外れ値と判定された回数をカウントするカウント部と、
前記カウント部によりカウントされたカウント値が所定の閾値以下であるか否かを判定する第2判定部と、
前記第2判定部により前記カウント値が前記閾値を超過していると判定された場合、前記読取部に対する清掃を促す旨を表示装置に表示させる表示制御部と、
をさらに備えた請求項1または2に記載の画像形成システム。
【請求項4】
前記第1判定部によりそれぞれの前記分割エリアにおいて前記外れ値と判定された回数をカウントするカウント部と、
前記カウント部によりカウントされたカウント値が所定の閾値以下であるか否かを判定する第2判定部と、
前記第2判定部により前記カウント値が前記閾値を超過していると判定された場合、前記読取データにおける前記外れ値を含む画素列の位置を付加した情報を表示装置に表示させる表示制御部と、
をさらに備えた請求項1または2に記載の画像形成システム。
【請求項5】
前記算出部は、前記分割エリアそれぞれの前記読取値の第2平均値を算出し、
前記第1判定部によりそれぞれの前記分割エリアにおいて前記外れ値と判定された回数をカウントするカウント部と、
前記第1判定部によりそれぞれの前記分割エリアにおいて前記外れ値と判定された場合、該外れ値の基となる前記読取値を、前記第2平均値に置換する置換部と、
前記カウント部によりカウントされたカウント値が所定の閾値以下であるか否かを判定する第2判定部と、
前記第2判定部により前記カウント値が前記閾値以下であると判定された場合、前記置換部により置換された前記読取データを用いて、前記均一化処理を行う均一化処理部と、
をさらに備えた請求項1または2に記載の画像形成システム。
【請求項6】
前記算出部は、前記第1判定部によりそれぞれの前記分割エリアにおいて前記外れ値と判定された前記読取値に関する値に対応する該読取値を除外した上で、前記分割エリアそれぞれの前記第2平均値を算出する請求項5に記載の画像形成システム。
【請求項7】
前記均一化処理部は、前記第2判定部により前記カウント値が前記閾値を超過していると判定された場合、前記均一化処理を行わない請求項5に記載の画像形成システム。
【請求項8】
ラインヘッドのインクジェット方式で画像形成を行う画像形成装置が備える吐出ユニットで形成される画像の主走査方向の濃度を均一にする均一化処理のための、主走査方向に濃度が一定となる帯状のエリアを、濃度を変えて複数副走査方向に並べたチャートについて、読取装置によって前記画像形成装置により印刷媒体に画像形成されたものが読み取られた読取データにおいて、前記帯状のエリアそれぞれについて所定間隔で区切った分割エリアを特定する特定部と、
前記分割エリアそれぞれについて、読取値に関する値の標準偏差を算出する算出部と、
前記分割エリアそれぞれについて、前記読取値に関する値が前記標準偏差に関する比較により外れ値であるか否かを判定する判定部と、
を備えた画像処理装置。
【請求項9】
ラインヘッドのインクジェット方式で画像形成を行う画像形成装置が備える吐出ユニットで形成される画像の主走査方向の濃度を均一にする均一化処理のための、主走査方向に濃度が一定となる帯状のエリアを、濃度を変えて複数副走査方向に並べたチャートについて、読取装置によって前記画像形成装置により印刷媒体に画像形成されたものが読み取られた読取データにおいて、前記帯状のエリアそれぞれについて所定間隔で区切った分割エリアを特定する特定ステップと、
前記分割エリアそれぞれについて、読取値に関する値の標準偏差を算出する算出ステップと、
前記分割エリアそれぞれについて、前記読取値に関する値が前記標準偏差に関する比較により外れ値であるか否かを判定する判定ステップと、
を有する画像処理方法。
【請求項10】
コンピュータに、
ラインヘッドのインクジェット方式で画像形成を行う画像形成装置が備える吐出ユニットで形成される画像の主走査方向の濃度を均一にする均一化処理のための、主走査方向に濃度が一定となる帯状のエリアを、濃度を変えて複数副走査方向に並べたチャートについて、読取装置によって前記画像形成装置により印刷媒体に画像形成されたものが読み取られた読取データにおいて、前記帯状のエリアそれぞれについて所定間隔で区切った分割エリアを特定する特定ステップと、
前記分割エリアそれぞれについて、読取値に関する値の標準偏差を算出する算出ステップと、
前記分割エリアそれぞれについて、前記読取値に関する値が前記標準偏差に関する比較により外れ値であるか否かを判定する判定ステップと、
を実行させるためのプログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成システム、画像処理装置、画像処理方法およびプログラムに関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
ラインヘッド方式の画像形成装置で出力する画像の濃度について、複数の吐出ヘッドからインクが吐出されることによって形成される画像をスキャナで読み取り、読み取った結果に基づいて、吐出ヘッドが吐出するインク量を制御することにより印刷画像の濃度を均一にする技術が既に知られている。濃度を均一化するための補正処理において、吐出ヘッドで印字した印刷物をスキャナで読み取る処理をする際に、当該スキャナに汚れがあると補正精度が低下する。したがって、濃度の均一化処理を行うためには、適正にスキャナの汚れを検知する必要がある。そして、検知結果に基づいてスキャナの汚れを除去することにより、精度よく濃度の均一化処理が可能となる。
【0003】
このようなスキャナの汚れを検知する技術として、異物がある部分の読取レベルが、例えば標準偏差または信号ノイズ比(S/N比)等の所定の閾値以上であった場合、異物が付着している可能性があると判別する構成が開示されている(例えば特許文献1)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載された技術では、原稿とガラススケール等、変動量の多いケースでは有効だが、吐出ヘッドによる印字の濃度の均一化処理をするうえでは汚れの検知精度が不足しているという問題がある。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、印字した濃度それぞれに対して分布のばらつきを解析して読取装置の汚れを精度よく検知することができる画像形成システム、画像処理装置、画像処理方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、ラインヘッドのインクジェット方式で画像形成を行う画像形成装置を含む画像形成システムであって、前記画像形成装置が備えるラインヘッドの吐出ユニットで形成される画像の主走査方向の濃度を均一にする均一化処理のための、主走査方向に濃度が一定となる帯状のエリアを、濃度を変えて複数副走査方向に並べたチャートについて、前記画像形成装置により印刷媒体に画像形成されたものを読み取り、読取データを得る読取部と、前記読取データの前記帯状のエリアそれぞれについて所定間隔で区切った分割エリアを特定する特定部と、前記分割エリアそれぞれについて、読取値に関する値の標準偏差を算出する算出部と、前記分割エリアそれぞれについて、前記読取値に関する値が前記標準偏差に関する比較により外れ値であるか否かを判定する第1判定部と、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、印字した濃度それぞれに対して分布のばらつきを解析して読取装置の汚れを精度よく検知することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、実施形態に係る画像形成システムの概略構成の一例を示す図である。
図2は、実施形態に係る画像形成装置の概略構成の一例を示す図である。
図3は、実施形態に係る画像形成装置のラインヘッド方式の液体吐出ユニットの吐出ヘッド、および読取装置の概略構成の一例を示す図である。
図4は、実施形態に係る画像形成装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
図5は、実施形態に係るDFEのハードウェア構成の一例を示す図である。
図6は、実施形態に係る画像処理装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
図7は、実施形態に係る画像形成システムの機能ブロックの構成の一例を示す図である。
図8は、実施形態に係る画像形成システムにおける均一化処理を行うために使用するチャートの一例を示す図である。
図9は、実施形態に係る読取装置により読み取られたチャートの読取データの一例を示す図である。
図10は、実施形態に係る画像形成システムにおける均一化処理を説明する図である。
図11は、実施形態に係る画像形成システムの汚れ検知・均一化処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図12は、実施形態に係る画像形成システムの前処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図13は、実施形態に係る画像形成システムにおいて読取データに汚れ位置を明示する前の状態の一例を示す図である。
図14は、実施形態に係る画像形成システムにおいて読取データに汚れ位置を明示した状態の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、図面を参照しながら、本発明に係る画像形成システム、画像処理装置、画像処理方法およびプログラムの実施形態を詳細に説明する。また、以下の実施形態によって本発明が限定されるものではなく、以下の実施形態における構成要素には、当業者が容易に想到できるもの、実質的に同一のもの、およびいわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、以下の実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換、変更および組み合わせを行うことができる。
【0010】
なお、コンピュータソフトウェアとは、コンピュータの動作に関するプログラム、その他コンピュータによる処理の用に供する情報であってプログラムに準ずるものをいう(以下、コンピュータソフトウェアは、ソフトウェアという)。アプリケーションソフトとは、ソフトウェアの分類のうち、特定の作業を行うために使用されるソフトウェアの総称である。一方、オペレーティングシステム(OS)とは、コンピュータを制御し、アプリケーションソフト等がコンピュータ資源を利用可能にするためのソフトウェアのことである。オペレーティングシステムは、入出力の制御、メモリやハードディスク等のハードウェアの管理、プロセスの管理といった、コンピュータの基本的な管理・制御を行っている。アプリケーションソフトウェアは、オペレーティングシステムが提供する機能を利用して動作する。プログラムとは、コンピュータに対する指令であって、一の結果を得ることができるように組み合わせたものをいう。また、プログラムに準ずるものとは、コンピュータに対する直接の指令ではないためプログラムとは呼べないが、コンピュータの処理を規定するという点でプログラムに類似する性質を有するものをいう。例えば、データ構造(データ要素間の相互関係で表される、データの有する論理的構造)がプログラムに準ずるものに該当する。
(【0011】以降は省略されています)

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