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公開番号2024068014
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-17
出願番号2022178496
出願日2022-11-07
発明の名称燃焼装置
出願人リンナイ株式会社
代理人個人
主分類F23N 1/02 20060101AFI20240510BHJP(燃焼装置;燃焼方法)
要約【課題】混合ガス中の空気の混合比率を速やかに許容範囲内に収めることが可能な燃焼装置を提供する。
【解決手段】燃焼ファンから供給された空気と、燃料ガス供給部から供給された燃料ガスとを混合させた混合ガスをバーナで燃焼させる。燃焼排気中のCO濃度が閾値を超えた場合には、空気の混合比率を増加させた時のCOセンサの出力変化に基づいて、空気の混合比率が過大状態か過小状態かを判断し、その結果に応じて混合比率を補正する。ここで、空気が過大状態の場合には、混合比率を減少させるに先立って、空気温センサで空気の温度を検出する。そして、空気の温度が所定の低温側閾値温度よりも低い場合には、低温側閾値温度よりも高い場合よりも、混合比率の減少量を大きくする。こうすれば、空気の温度が所定の低温側閾値温度よりも低い場合でも、空気の混合比率を速やかに許容範囲内に収めることができる。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
燃料ガスと空気とが混合した混合ガスをバーナで燃焼させる燃焼装置において、
前記バーナに前記空気を供給する燃焼ファンと、
前記バーナに前記燃料ガスを供給する燃料ガス供給部と、
前記バーナでの燃焼によって発生した燃焼排気を排出する排気通路に搭載されて、前記燃焼排気中のCO濃度を検出するCOセンサと、
前記空気の温度を検出する空気温センサと、
前記燃焼ファンの回転速度または前記燃料ガスの供給量の少なくとも一方を制御することにより、前記混合ガス中での前記空気の混合比率を制御する制御部と
を備え、
前記制御部は、
前記COセンサの出力が所定の閾値を超えた場合は、前記空気の混合比率が増加するように、前記燃焼ファンの回転速度または前記燃料ガスの供給量の少なくとも一方を変更する混合比率変更部と、
前記空気の混合比率を増加させることで前記COセンサの出力が低下した場合には、前記空気の混合比率が過小状態と判断し、前記空気の混合比率を増加させることで前記COセンサの出力が上昇した場合には、前記空気の混合比率が過大状態と判断する混合比率判断部と、
前記空気の混合比率が前記過大状態であった場合は、前記燃焼ファンの回転速度または前記燃料ガスの供給量の少なくとも一方を補正することによって前記混合比率を減少させ、前記空気の混合比率が前記過小状態であった場合は、前記燃焼ファンの回転速度または前記燃料ガスの供給量の少なくとも一方を補正することによって前記混合比率を増加させる混合比率補正部と
を備えており、
前記混合比率補正部は、前記過大状態の前記空気の混合比率を減少させる補正を行う場合には、前記空気温センサで前記空気の温度を検出して、前記空気の温度が所定の低温側閾値温度よりも低い場合には、前記低温側閾値温度よりも高い場合よりも、前記混合比率の減少量を増加させる
ことを特徴とする燃焼装置。
続きを表示(約 470 文字)【請求項2】
請求項1に記載の燃焼装置において、
前記混合比率変更部は、前記COセンサの出力が前記閾値を超えた場合は、前記燃料ガスの供給量を変更することなく前記燃焼ファンの回転速度を増加させ、
前記混合比率補正部は、前記空気の混合比率が前記過大状態であった場合は、前記燃料ガスの供給量を変更することなく前記燃焼ファンの回転速度を減少させ、前記空気の混合比率が前記過小状態であった場合は、前記燃料ガスの供給量を変更することなく前記燃焼ファンの回転速度を増加させる
ことを特徴とする燃焼装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の燃焼装置において、
前記混合比率補正部は、前記過小状態の前記空気の混合比率を増加させる補正を行う場合には、前記空気温センサで前記空気の温度を検出して、前記空気の温度が所定の高温側閾値温度よりも高い場合には、前記高温側閾値温度よりも低い場合よりも、前記燃焼ファンの回転速度または前記燃料ガスの供給量の補正量を増加させる
ことを特徴とする燃焼装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料ガスと空気とが混合した混合ガスをバーナで燃焼させる燃焼装置に関する。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
燃料ガスを燃焼させるための燃焼装置は、給湯器などの様々な装置に組み込まれて使用されている。この燃焼装置には、燃料ガスと空気との混合ガスを燃焼させるバーナや、バーナ内に燃料ガスを噴射する噴射ノズルや、バーナに燃焼用の空気を供給する燃焼ファンなどが搭載されている。燃焼ファンを回転させてバーナに空気を供給しながら、噴射ノズルからバーナ内に向けて燃料ガスを噴射すると、バーナ内部で燃料ガスと空気とが混合して混合ガスが生成された後、バーナで燃焼する。そして、燃焼によって生じた燃焼排気は排気通路を通って外部に排出されるようになっている。
【0003】
ここで、混合ガスを適切に燃焼させるためには、燃料ガスと空気とが混合する比率が所定の許容範囲内であることが必要となる。混合ガス中での空気の混合比率が許容範囲よりも小さい場合は燃焼に必要な空気が不足するため、燃焼排気中に一酸化炭素(以下、CO)が発生する。また、空気の混合比率が許容範囲よりも大きい場合は、混合ガスの一部が着火しないままとなるため、燃焼排気中に未燃の混合ガスが混入するようになる。
【0004】
そこで、一酸化炭素を検出するCOセンサを排気通路に搭載しておき、COセンサの出力が所定の閾値以下となるように燃焼ファンの回転速度を補正することによって、混合ガス中での空気の混合比率が許容範囲内となるように制御する技術が提案されている。この提案の技術では、COセンサの出力が所定の閾値を超えた場合には、燃焼ファンの回転速度を所定量だけ増加させて、それに伴うCOセンサの出力の変化を検出する。その結果、COセンサの出力が低下した場合は、燃焼に必要な空気が不足して燃焼排気中にCOが発生したものと判断できるので、燃焼ファンの回転速度を増加させる。これに対して、燃焼ファンの回転速度を増加させたことでCOセンサの出力が上昇した場合は、混合ガス中の空気の混合比率が大き過ぎて、混合ガスの一部が着火しないまま燃焼排気と共に排出され、その混合ガスにCOセンサが反応したものと判断できる。そこで、この場合は燃焼ファンの回転速度を減少させる。こうすれば、混合ガス中の空気の混合比率が小さ過ぎる場合も、大き過ぎる場合も、燃焼ファンの回転速度を正しい方向に補正することができるので、空気の混合比率を速やかに許容範囲内に収めることができる(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2014-214925号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上述した従来の技術では、燃焼装置の運転条件によっては空気の混合比率を速やかに許容範囲内に収めることができない場合があった。
【0007】
この発明は、従来の技術が有する上述した課題を解決するために成されたものであり、燃焼装置に運転条件に依らずに、混合ガス中の空気の混合比率を速やかに許容範囲内に収めることが可能な燃焼装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決するために本発明の燃焼装置は次の構成を採用した。すなわち、
燃料ガスと空気とが混合した混合ガスをバーナで燃焼させる燃焼装置において、
前記バーナに前記空気を供給する燃焼ファンと、
前記バーナに前記燃料ガスを供給する燃料ガス供給部と、
前記バーナでの燃焼によって発生した燃焼排気を排出する排気通路に搭載されて、前記燃焼排気中のCO濃度を検出するCOセンサと、
前記空気の温度を検出する空気温センサと、
前記燃焼ファンの回転速度または前記燃料ガスの供給量の少なくとも一方を制御することにより、前記混合ガス中での前記空気の混合比率を制御する制御部と
を備え、
前記制御部は、
前記COセンサの出力が所定の閾値を超えた場合は、前記空気の混合比率が増加するように、前記燃焼ファンの回転速度または前記燃料ガスの供給量の少なくとも一方を変更する混合比率変更部と、
前記空気の混合比率を増加させることで前記COセンサの出力が低下した場合には、前記空気の混合比率が過小状態と判断し、前記空気の混合比率を増加させることで前記COセンサの出力が上昇した場合には、前記空気の混合比率が過大状態と判断する混合比率判断部と、
前記空気の混合比率が前記過大状態であった場合は、前記燃焼ファンの回転速度または前記燃料ガスの供給量の少なくとも一方を補正することによって前記混合比率を減少させ、前記空気の混合比率が前記過小状態であった場合は、前記燃焼ファンの回転速度または前記燃料ガスの供給量の少なくとも一方を補正することによって前記混合比率を増加させる混合比率補正部と
を備えており、
前記混合比率補正部は、前記過大状態の前記空気の混合比率を減少させる補正を行う場合には、前記空気温センサで前記空気の温度を検出して、前記空気の温度が所定の低温側閾値温度よりも低い場合には、前記低温側閾値温度よりも高い場合よりも、前記混合比率の減少量を増加させる
ことを特徴とする。
【0009】
このような本発明の燃焼装置においては、燃焼ファンから供給された空気と、燃料ガス供給部から供給された燃料ガスとを混合させて、形成された混合ガスをバーナで燃焼させる。燃焼によって生じた燃焼排気は排気通路から排出されており、排気通路にはCO濃度を検出するCOセンサが搭載されている。そして、COセンサの出力が所定の閾値を超えた場合は、燃焼ファンの回転速度または燃料ガスの供給量の少なくとも一方を制御することによって、混合ガス中での空気の混合比率を増加させ、そのことによってCOセンサの出力が低下した場合には、空気の混合比率が過小状態と判断できるので、空気の混合比率を増加させる。逆に、COセンサの出力が上昇した場合には、空気の混合比率が過大状態と判断できるので、空気の混合比率を減少させる。ここで、空気が過大状態の場合には、混合比率を減少させるに先立って、空気温センサで空気の温度を検出する。そして、空気の温度が所定の低温側閾値温度よりも低い場合には、低温側閾値温度よりも高い場合よりも、混合比率の減少量を大きくする。
【0010】
空気の温度が低くなると空気の密度が大きくなるため、燃焼ファンの回転速度が同じでも、バーナに供給される空気の供給量が大きくなる。このため、燃焼ファンの回転速度や燃料ガスの供給量が同じでも、空気の温度が低くなるほど、混合ガス中での空気の混合比率は大きくなる方向にシフトする。従って、空気の温度が通常よりも低い時に、空気の混合比率が過大状態と判断された場合には、空気の混合比率が通常時よりも大きくシフトしていると考えられ、通常時と同じように混合比率を減少させたのでは、COセンサの出力が閾値以下にならない可能性がある。そこで、空気の温度が所定の低温側閾値温度よりも低い場合には、低温側閾値温度よりも高い場合よりも、混合比率の減少量を大きくする。こうすれば、空気の温度が低温側閾値温度よりも低い場合でも、空気の混合比率を速やかに許容範囲内に収めることが可能となる。
(【0011】以降は省略されています)

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