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公開番号2024109415
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-14
出願番号2023014195
出願日2023-02-01
発明の名称燃焼装置及び給湯器
出願人株式会社パロマ
代理人個人,個人
主分類F23K 5/00 20060101AFI20240806BHJP(燃焼装置;燃焼方法)
要約【課題】流路の狭い分配流路での燃料ガスの流れの偏りを低減して各ノズルへ燃料ガスを均等に供給する。
【解決手段】ガス分配ユニット7において、第1分配流路81よりもノズル30の数が少ない第2分配流路82は、第2入口56から上方へ延びる第2導入部37と、第2導入部37の上端と連通してノズル30が左右方向に複数配設される第2分配部40と、を含み、第2導入部37は、同じ左右幅で上下方向に延びる中流路46と、下端が中流路46の上端と連通し、上方へ向かうに従って左右幅が拡がり、上端が第2分配部40と連通する上流路47と、を有する。そして、第2分配部40には、第2分配流路82の上端から下向きに延びて複数のノズル30の間を仕切る第2仕切壁51が形成されていると共に、第2仕切壁51は、上下方向で一部が中流路46とオーバーラップしている。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
複数のバーナを収容するインナーケースと、
前記インナーケースに組み付けられ、
左右方向に配列されて各前記バーナに燃料ガスをそれぞれ噴出する複数のノズルと、燃料ガスが導入されて左右方向に延びるメイン流路と、前記メイン流路の上側に配置されて前記メイン流路と連通する燃料ガスの入口を下端に有し、前記ノズルの数が互いに異なる複数の前記ノズルの群ごとにそれぞれ燃料ガスを分岐させる少なくとも2つの分配流路と、各前記入口を開閉可能な電磁弁と、を有するガス分配ユニットと、を含み、
各前記電磁弁による各前記入口の開閉によって各前記分配流路への燃料ガスの供給の有無を切り替えることで、前記バーナの燃焼本数が切り替え可能な燃焼装置であって、
前記ガス分配ユニットにおいて、
他の前記分配流路よりも前記ノズルの数が少ない少なくとも1つの前記分配流路は、前記入口から上方へ延びる導入部と、前記導入部の上端と連通して前記ノズルが左右方向に複数配設される分配部と、を含み、
前記導入部は、同じ左右幅で上下方向に延びる同幅流路と、下端が前記同幅流路の上端と連通し、上方へ向かうに従って左右幅が拡がり、上端が前記分配部と連通する拡開流路と、を有する一方、
前記分配部には、前記1つの分配流路の上端から下向きに延びて前記複数のノズルの間を仕切る仕切壁が形成されていると共に、前記仕切壁は、上下方向で少なくとも一部が前記同幅流路とオーバーラップしていることを特徴とする燃焼装置。
続きを表示(約 320 文字)【請求項2】
前記分配部には、前記ノズルが上下二段で配設されており、前記仕切壁の下端は、下段の前記ノズルよりも下方に位置していることを特徴とする請求項1に記載の燃焼装置。
【請求項3】
前記導入部の前記入口は、前記同幅流路の左右方向の中心よりも左右何れか一方側へずれて配置されており、前記仕切壁は、前記左右方向の中心よりも左右他方側へずれて配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の燃焼装置。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の燃焼装置と、前記燃焼装置の前記バーナの燃焼排気が通過する熱交換器とを含み、前記熱交換器を通過する水と前記バーナの燃焼排気とを熱交換させて出湯可能な給湯器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、給湯器において、複数のバーナに燃料ガスを分配供給して燃焼段数を切替可能な燃焼装置と、その燃焼装置を備えた給湯器とに関する。
続きを表示(約 3,800 文字)【背景技術】
【0002】
給湯器は、筐体内に、バーナを備えた燃焼装置と熱交換器とを備え、燃料ガスと燃焼用空気との混合気に点火して燃焼するバーナの燃焼排気により、熱交換器を通過する水を加熱して出湯させる。
燃焼装置に設置されるバーナは、扁平状のものが厚み方向に複数配列されてユニット化されており、バーナユニットの上流側には、ガス分配ユニットが設けられている。このガス分配ユニットは、特許文献1にはノズル台として開示されている。このノズル台は、左右方向に延びるガス開閉部と、各バーナに対応して左右方向に並設される複数のノズルが設けられる本体と、本体の前面に組み付けられる蓋板と、を含んでなる。本体には、互いにノズルの数が異なるように仕切られた複数の凹部が形成されており、蓋板には、各凹部を覆う複数の絞り部とが形成されている。よって、ガス開閉部を取り付けた本体に蓋板をネジ止めすると、本体と蓋板との間に、ガス開閉部から分岐する複数の分配流路が仕切形成される。各凹部の上流端には、ガス開閉部と連通するガス入口が設けられている。ガス入口は、ガス開閉部に設けた電磁弁によって開閉可能となっている。
この燃焼装置では、コントローラが各電磁弁を開閉制御して燃料ガスが供給される分配流路の組み合わせを選択することで、燃焼するバーナの本数を調整可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2018-194187号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
図8は、特許文献1の図4を符号の一部と共に示している。この本体23において、各分配流路を形成する凹部40~41は、ガス入口43から下流側となる上方へ向かうに従って左右幅が広くなる扇状の導入部S1と、導入部S1の上端に連続し、上下二段で複数列のノズル34が並設される分配部S2とをそれぞれ備えて分配流路を形成している。本体23の下部裏側には、燃料ガスが供給されるガス開閉部が左右方向に設けられている。
凹部40~41のうち、ノズル34の列が少ない凹部41,42では、ガス入口43と分配部S2とが、幅の狭い導入部S1を介して連通している。このため、凹部41,42でそれぞれ形成される分配流路を流れる燃料ガスの主流は、実線矢印a,bで示すように、導入部S1が延びる方向の下流側に位置しているノズル34(凹部41では右側のノズル34A、凹部42では中央及び右寄りのノズル34B)に集中して供給され、偏りが生じてしまう。
【0005】
そこで、本開示は、比較的流路の狭い分配流路での燃料ガスの流れの偏りを低減して各ノズルへ燃料ガスを均等に供給することができる燃焼装置及び給湯器を提供することを目的としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本開示の第1の構成は、燃焼装置であって、
複数のバーナを収容するインナーケースと、
インナーケースに組み付けられ、
左右方向に配列されて各バーナに燃料ガスをそれぞれ噴出する複数のノズルと、燃料ガスが導入されて左右方向に延びるメイン流路と、メイン流路の上側に配置されてメイン流路と連通する燃料ガスの入口を下端に有し、ノズルの数が互いに異なる複数のノズルの群ごとにそれぞれ燃料ガスを分岐させる少なくとも2つの分配流路と、各入口を開閉可能な電磁弁と、を有するガス分配ユニットと、を含み、
各電磁弁による各入口の開閉によって各分配流路への燃料ガスの供給の有無を切り替えることで、バーナの燃焼本数が切り替え可能である。
そして、ガス分配ユニットにおいて、
他の分配流路よりもノズルの数が少ない少なくとも1つの分配流路は、入口から上方へ延びる導入部と、導入部の上端と連通してノズルが左右方向に複数配設される分配部と、を含み、
導入部は、同じ左右幅で上下方向に延びる同幅流路と、下端が同幅流路の上端と連通し、上方へ向かうに従って左右幅が拡がり、上端が分配部と連通する拡開流路と、を有する一方、
分配部には、1つの分配流路の上端から下向きに延びて複数のノズルの間を仕切る仕切壁が形成されていると共に、仕切壁は、上下方向で少なくとも一部が同幅流路とオーバーラップしていることを特徴とする。
第1の構成の別の態様は、上記構成において、分配部には、ノズルが上下二段で配設されており、仕切壁の下端は、下段のノズルよりも下方に位置していることを特徴とする。
第1の構成の別の態様は、上記構成において、導入部の入口は、同幅流路の左右方向の中心よりも左右何れか一方側へずれて配置されており、仕切壁は、左右方向の中心よりも左右他方側へずれて配置されていることを特徴とする。
上記目的を達成するために、本開示の第2の構成は、給湯器であって、
第1の構成の燃焼装置と、燃焼装置のバーナの燃焼排気が通過する熱交換器とを含み、熱交換器を通過する水とバーナの燃焼排気とを熱交換させて出湯可能であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、同幅流路から拡開流路へ流れ込む燃料ガスを仕切壁によって左右に分流させてから分配部へ供給することができる。よって、比較的流路の狭い分配流路での燃料ガスの流れの偏りを低減して各ノズルへ燃料ガスを均等に供給することができる。
本開示の別の態様によれば、上記効果に加えて、分配部には、ノズルが上下二段で配設されており、仕切壁の下端は、下段のノズルよりも下方に位置しているので、燃料ガスをより上流側で左右に分流させて、仕切壁で仕切られる分配部の左右の領域において、正面視でノズルに重なる渦流を発生させることができる。このため、分配部の各ノズルへ燃料ガスをより均等に供給することができる。
本開示の別の態様によれば、上記効果に加えて、導入部の入口は、同幅流路の左右方向の中心よりも左右何れか一方側へずれて配置されており、仕切壁は、左右他方側へずれて配置されているので、入口が中心から左右一方側へずれることで同幅流路を流れる燃料ガスの主流が左右他方側へ偏ることになっても、主流の下流側に仕切壁を位置させて確実に分流させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
フロントカバーを外した状態の給湯器の正面図である。
ガス分配ユニットの前方からの分解斜視図である。
ガス分配ユニットの後方からの分解斜視図である。
本体の正面図である。
図1のA-A線拡大断面図である(ガス分配ユニットのみ示す)。
本体の前方からの斜視図である。
本体の後方からの斜視図である。
従来のガス分配ユニットの本体の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、第2の構成に係る給湯器の一例を示す説明図で、前面のフロントカバーを外した状態の正面を示している。
給湯器1は、四角箱状の筐体2内に、第1の構成に係る燃焼装置3と、熱交換器4と、排気部5とを設置している。燃焼装置3は、図示しないバーナユニットを収容するインナーケース6を備えている。バーナユニットは、左右方向に扁平となる濃淡バーナを、左右方向に複数配列してなる。インナーケース6の前面には、互いに数が異なる濃淡バーナのバーナ群ごとに燃料ガスを分配供給するためのガス分配ユニット7が組み付けられる。
燃焼装置3の下面左側には、燃焼用空気を供給する給気ファン8が組み付けられている。燃焼装置3の下方で器具の右側には、制御回路基板を備えたコントローラ9が配置されている。排気部5には、フロントカバーを貫通して前方へ突出する左右横長の排気筒10が形成されている。
【0010】
熱交換器4は、厚み方向に並設される複数のフィンを蛇行状に貫通する伝熱管を備えたフィンチューブ式となっている。伝熱管の入側端部には、給水管11が接続され、伝熱管の出側端部には、出湯管12が接続されている。筐体2の下面には、外部の水道管が接続される水入口13と、給湯栓への外部配管が接続される湯出口14とが設けられている。給水管11の上流端が水入口13に、出湯管12の下流端が湯出口14にそれぞれ接続されている。
また、筐体2の下面には、外部のガス管が接続されるガス入口15が設けられている。ガス入口15は、筐体2内で、比例弁17及びその上流側の元電磁弁18を備えたガス比例弁ユニット16を介してガス分配ユニット7に接続されている。
ガス分配ユニット7は、インナーケース6の前面下部の開口を塞ぐ格好でインナーケース6の前面に組み付けられている。ガス分配ユニット7の上側でインナーケース6の前面には、フレームロッド19と放電電極20とが差込接続されている。
(【0011】以降は省略されています)

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