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公開番号2024098850
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-24
出願番号2023002607
出願日2023-01-11
発明の名称燃焼装置
出願人株式会社日本サーモエナー
代理人個人,個人
主分類F23N 5/24 20060101AFI20240717BHJP(燃焼装置;燃焼方法)
要約【課題】 水素ガスなどの燃料ガスの供給ラインにおいて安全遮断弁の内部漏れを検出することができる燃焼装置を提供する。
【解決手段】 燃焼装置100は、ガスバーナ12および燃焼室14と、燃料ガスを供給するための燃料供給系20とを有し、燃料ガスとして水素ガスを使用可能であり、燃料ガス供給源とガスバーナとに接続された燃料ガスラインL1に設けられた安全遮断弁22と、安全遮断弁の下流側で燃料ガスラインに接続されベント弁28が設けられたベントラインL3と、ガスバーナ、安全遮断弁およびベントラインの放出口を覆うケーシング4と、ケーシングの内部に配置されたガスセンサ6と、制御装置8とを備え、ベントラインの放出口29がガスセンサ6の近傍に配置されており、安全遮断弁が閉じベント弁が開いた状態におけるガスセンサの出力に基づいて燃料ガスラインL1の遮断漏れが検出される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ガスバーナおよび前記ガスバーナに対応する燃焼室と、前記ガスバーナに燃料ガスを供給するための燃料供給系とを有し、前記燃料ガスとして水素を含むガスを使用可能なように構成された燃焼装置であって、
前記燃料ガスの供給源と前記ガスバーナとに接続された燃料ガスラインに設けられた安全遮断弁と、
前記安全遮断弁の下流側で前記燃料ガスラインに接続されるベントラインであって、ベント弁が設けられたベントラインと、
前記ガスバーナ、前記燃料ガスラインに設けられた前記安全遮断弁および前記ベントラインの放出口を少なくとも覆うケーシングと、
前記ケーシングの内部に配置され前記燃料ガスを検知することができるガスセンサと、
前記安全遮断弁、前記ベント弁、および、前記ガスセンサと電気的に接続された制御装置と
を備え、
前記ベントラインの放出口は、前記ガスセンサの近傍に配置されており、
前記制御装置は、前記安全遮断弁が閉じ、前記ベント弁が開いた状態における、前記ガスセンサの出力に基づいて、前記燃料ガスラインの遮断漏れを検出できるように構成されている、燃焼装置。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記燃料ガスラインにおいて、前記安全遮断弁の下流側に配置された第2安全遮断弁をさらに有し、前記ベントラインは、前記第2安全遮断弁の下流側に接続されている、請求項1に記載の燃焼装置。
【請求項3】
前記ベントラインの前記ベント弁と前記第2安全遮断弁との間の流路において、パージ弁を有するパージガスラインが接続されている、請求項2に記載の燃焼装置。
【請求項4】
前記制御装置は、
前記ガスバーナの燃焼停止時に、前記安全遮断弁および前記第2安全遮断弁を閉じる第1ステップと、
前記第1ステップの後に前記パージ弁を所定時間だけ開いて前記第2安全遮断弁の下流側をパージする第2ステップと、
前記第2ステップの後に、前記ベント弁を開き、前記ガスセンサの出力に基づいて前記第2安全遮断弁の内部漏れの有無を判断する第3ステップと
を実行するように構成されている、請求項3に記載の燃焼装置。
【請求項5】
前記燃料ガスラインにおいて、前記安全遮断弁の下流側に配置された第2安全遮断弁をさらに有し、前記ベントラインは、前記安全遮断弁と前記第2安全遮断弁との間の流路に接続されており、前記第2安全遮断弁の下流側にはパージ弁を有するパージガスラインが接続されている、請求項1に記載の燃焼装置。
【請求項6】
前記制御装置は、
前記ガスバーナの燃焼停止時に、前記安全遮断弁および前記第2安全遮断弁を閉じる第1ステップと、
前記第1ステップの後、前記ベント弁を開き、前記ガスセンサの出力に基づいて前記安全遮断弁の内部漏れの有無を判断する第2ステップであって、前記ベント弁を開いてから所定時間経過後の前記ガスセンサの出力に基づいて前記安全遮断弁の内部漏れの有無を判断する第2ステップと
を実行するように構成されている、請求項5に記載の燃焼装置。
【請求項7】
前記ガスバーナに支燃性ガスを供給するための送風機と、
前記ベントラインから前記送風機の吸気部の近傍まで延びる排気ラインと、
前記ベントラインと前記排気ラインとのガスの流れを切り替えるための切り替え弁と
をさらに備える、請求項5に記載の燃焼装置。
【請求項8】
前記ガスセンサは、前記燃料ガスに含まれる水素を検知する水素センサであり、前記水素センサおよび前記ベントラインの放出口は、前記燃料ガスラインの水平位置よりも上方に位置しており、前記ベントラインは、前記燃料ガスラインから上方に直線状に延びる配管によって構成されている、請求項1から7のいずれかに記載の燃焼装置。
【請求項9】
前記制御装置は、前記ガスセンサの出力に基づいて前記燃料ガスラインの遮断漏れが生じていると判断したときに、前記ベント弁を閉じ、異常発生を報知するように構成されている、請求項1から7のいずれかに記載の燃焼装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は燃焼装置に関し、特に、水素ガスを燃料として使用可能な燃焼装置に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
近年、地球温暖化の要因とされるCO

(二酸化炭素)ガス排出量の大幅な削減が求められている。これに対し、水素ガスは、燃焼の際に二酸化炭素を発生させないため、ボイラ等の燃焼装置に用いる燃料として注目されている。
【0003】
特許文献1には、水素ガスを燃料に用いるガスバーナを備えた燃焼装置が開示されている。ただし、水素ガスを燃焼させる場合、燃焼速度が大きく火炎温度が高くなりやすいので、サーマルNOxが生成されやすく、また、バーナ等が焼損しやすい。このため、一次空気供給の後段で二次空気を供給する二段燃焼を採用したり、あるいは、ノズルを通過する燃料ガスの圧力を高圧(例えば900kPa)に設定してガスの拡散性を高めることによって、火炎温度の上昇を防止するとともに安定燃焼させることが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第7150102号公報
特開2016-6357号公報
【非特許文献】
【0005】
一般社団法人日本ボイラ協会、「ガスボイラ―燃焼設備安全技術基準」及び解説、2019年
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
また、水素は、爆発範囲(空気中4~75%)が広く、最小発火エネルギー(0.02mJ)も低い。このため、燃焼装置において燃料として用いる場合、メタンガスやプロパンガスなどの炭化水素ガスを使用する場合と比べ、漏洩後に、爆発、火災が発生しやすく危険である。さらに、水素は、すべての物質のなかで密度が最も小さく、軽く、また、分子サイズも最小であるので、外部に漏洩しやすいという特徴も有する。
【0007】
水素漏れ対策として、ガス供給配管を含めてボイラ等をケーシング内に収容し、ケーシング内に設けた水素センサによって、漏洩した水素ガスを検知する手法も提案されている。このようにして水素漏れを検知することによって、漏洩による事故発生を未然に防止し、また、水素の無駄な消費を抑えることができる。ケーシング内に収容されたボイラ等は、安全対策のために、屋外に設置されることもある。
【0008】
また、上記特徴を有する水素ガスを扱う場合、燃焼装置の水素ガス供給系に設けられる安全遮断弁において、弁の内部漏れ(シートリークや遮断不良等による遮断状態の弁を介してのガス漏れ)には、とりわけ注意する必要がある。燃焼停止時に規定以上の弁内部漏れが生じていることが確認できた場合、その後の燃焼工程を開始させることはなく、装置の動作を停止させ、場合によっては安全遮断弁の交換を行うなどの安全対策を取ることが必要である。
【0009】
安全遮断弁の内部漏れに対する対策として、特許文献2には、漏れ検出手段が設けられたガス焚きボイラが開示されている。特許文献2には、遮断弁閉鎖後の一次側または二次側の閉鎖流路における圧力変動を監視することによってリークの有無を判定する方法が開示されている。なお、安全遮断弁は、燃焼停止時のバーナへの燃料供給をより確実に停止するために、ガス供給系において直列に2つ以上を設けることが推奨されている。
【0010】
また、非特許文献1には、ガスボイラ燃焼設備において、安全性を確保するための種々の技術が提案されており、特許文献2と同様に、上記の2つの安全遮断弁の間にリークチェッカを配置する構成も示されている。なお、このように2つの直列安全遮断弁を設けるとともに、弁閉止確認(VTC:valve tightness check)を備えた燃焼装置は、ISOにおいて、プレパージなしでの着火が認められている。
(【0011】以降は省略されています)

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