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公開番号
2024103411
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-08-01
出願番号
2023007709
出願日
2023-01-20
発明の名称
連結燃焼システム
出願人
リンナイ株式会社
代理人
個人
主分類
F23N
5/24 20060101AFI20240725BHJP(燃焼装置;燃焼方法)
要約
【課題】バーナにおける燃焼状態をフィードバックする燃焼装置が複数連結された連結燃焼システムで、何れかの燃焼装置で故障が生じた場合に検知する。
【解決手段】連結された複数の燃焼装置(給湯器)の各々でバーナにおける燃焼状態を燃焼センサで検出してフィードバックし、検出値が所定の正常範囲から外れると、正常範囲内に戻るように燃料ガスの供給量および空気の供給量の少なくとも一方を補正することにより、バーナでの燃焼状態を調整する。そして、複数の燃焼装置のうち何れかで燃焼センサの検出値が正常範囲から外れていた(何れかの給湯器から正常範囲逸脱信号を受信した)場合に、同時に運転中の他の燃焼装置で燃焼センサの検出値が正常範囲から外れていない(他の給湯器から正常範囲逸脱信号を受信していない)ことに基づいて、正常範囲から外れていた燃焼装置に故障が生じていると判断する。
【選択図】図7
特許請求の範囲
【請求項1】
バーナを搭載した燃焼装置が並列に複数連結されており、該複数の燃焼装置の各々に同一のガス供給源から燃料ガスが供給され、必要とされる総熱量に応じて該複数の燃焼装置の各々における燃焼量の制御が行われる連結燃焼システムにおいて、
前記複数の燃焼装置の各々は、
前記バーナへの前記燃料ガスの供給量を前記燃焼量に応じて調節するガス調節部と、
前記バーナへの空気の供給量を前記燃焼量に応じて調節する空気調節部と、
前記バーナにおける燃焼状態を検出する燃焼センサと、
前記燃焼センサの検出値が、所定の正常範囲から外れると、該正常範囲内に戻るように前記燃料ガスの供給量および前記空気の供給量の少なくとも一方を補正する補正部と
を有し、
前記複数の燃焼装置のうち何れか一の燃焼装置で前記燃焼センサの検出値が前記正常範囲から外れていた場合に、同時に運転中の他の燃焼装置で前記燃焼センサの検出値が前記正常範囲から外れていないことに基づいて、当該一の燃焼装置に故障が生じていると判断する判断部を備える
ことを特徴とする連結燃焼システム。
続きを表示(約 590 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の連結燃焼システムにおいて、
前記判断部は、
前記一の燃焼装置で前記補正部による補正が行われたにもかかわらず、前記燃焼センサの検出値が前記正常範囲内に戻らなければ、重度の故障と判断して当該一の燃焼装置の運転を禁止するのに対し、
前記一の燃焼装置で前記補正部による補正が行われた結果、前記燃焼センサの検出値が前記正常範囲内に戻れば、軽度の故障と判断して当該一の燃焼装置の運転を禁止しない
ことを特徴とする連結燃焼システム。
【請求項3】
請求項2に記載の連結燃焼システムにおいて、
前記判断部によって前記軽度の故障と判断された前記一の燃焼装置について記憶する記憶部と、
前記記憶部の記憶内容を表示可能な表示部と
を備えることを特徴とする連結燃焼システム。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3の何れか一項に記載の連結燃焼システムにおいて、
前記判断部は、前記複数の燃焼装置のうち何れか一の燃焼装置で前記燃焼センサの検出値が前記正常範囲から外れていた場合に、同時に運転中の他の燃焼装置でも前記燃焼センサの検出値が前記正常範囲から外れていれば、前記燃料ガスの成分および前記空気の密度の何れかに異常があると判断する
ことを特徴とする連結燃焼システム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の燃焼装置が並列に連結されており、各燃焼装置に同一のガス供給源から燃料ガスが供給される連結燃焼システムに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
バーナを搭載した燃焼装置が複数連結された連結燃焼システムが知られている(例えば、特許文献1)。複数の燃焼装置は、基本的には何れも同じ仕様であって、同様に運転可能であると共に、並列に連結されており、同一のガス供給源から各燃焼装置に燃料ガスが供給される。そして、連結燃焼システム全体で必要とされる総熱量に応じて、各燃焼装置における燃焼量の制御が行われる。
【0003】
また、燃焼装置では、バーナにおける燃焼状態を検出するためにフレームロッドなどの燃焼センサを備えたものが知られている(例えば、特許文献2)。燃焼センサの検出値(炎電流など)をフィードバックし、検出値が所定の正常範囲から外れると、正常範囲内に戻るようにバーナへの燃料ガスの供給量および空気の供給量の何れかを補正することで、バーナにおける燃焼状態を調整することが可能である。燃焼センサの検出値が正常範囲から外れる要因としては、経年劣化などで燃焼装置自体に何らかの異常(故障)が生じている個別要因と、バーナに供給される燃料ガスの成分や空気の密度に異常(変化)が生じている共通要因とが考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2017-62081号公報
特開昭63-70021号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上述のようにバーナにおける燃焼状態を検出してフィードバックする従来の燃焼装置では、燃焼センサの検出値が正常範囲から外れても、個別要因によるものか共通要因によるものかを判別できないまま、燃料ガスおよび空気の何れかの供給量の補正が自動的に行われて運転(バーナでの燃焼)を継続するので、仮に燃焼装置で故障が生じていた場合でも検知されないという問題があった。
【0006】
この発明は従来の技術における上述した課題に対応してなされたものであり、バーナにおける燃焼状態をフィードバックする燃焼装置が複数連結された連結燃焼システムで、何れかの燃焼装置で故障が生じた場合に検知することが可能な技術の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するために、本発明の連結燃焼システムは次の構成を採用した。すなわち、
バーナを搭載した燃焼装置が並列に複数連結されており、該複数の燃焼装置の各々に同一のガス供給源から燃料ガスが供給され、必要とされる総熱量に応じて該複数の燃焼装置の各々における燃焼量の制御が行われる連結燃焼システムにおいて、
前記複数の燃焼装置の各々は、
前記バーナへの前記燃料ガスの供給量を前記燃焼量に応じて調節するガス調節部と、
前記バーナへの空気の供給量を前記燃焼量に応じて調節する空気調節部と、
前記バーナにおける燃焼状態を検出する燃焼センサと、
前記燃焼センサの検出値が、所定の正常範囲から外れると、該正常範囲内に戻るように前記燃料ガスの供給量および前記空気の供給量の少なくとも一方を補正する補正部と
を有し、
前記複数の燃焼装置のうち何れか一の燃焼装置で前記燃焼センサの検出値が前記正常範囲から外れていた場合に、同時に運転中の他の燃焼装置で前記燃焼センサの検出値が前記正常範囲から外れていないことに基づいて、当該一の燃焼装置に故障が生じていると判断する判断部を備える
ことを特徴とする。
【0008】
このような本発明の連結燃焼システムでは、同時に運転中の他の燃焼装置で燃焼状態(燃焼センサの検出値)が正常範囲内であれば、燃料ガスの成分や空気の密度に異常はなく、燃焼状態が正常範囲外となった燃焼装置で何らかの個別の故障が生じている蓋然性が高いため、連結された複数の燃焼装置のうち故障が生じた燃焼装置を検知することが可能となる。
【0009】
上述した本発明の連結燃焼システムでは、故障と判断された一の燃焼装置で補正部による補正が行われたにもかかわらず、燃焼センサの検出値が正常範囲内に戻らなければ、重度の故障と判断して一の燃焼装置の運転を禁止するのに対し、一の燃焼装置で補正部による補正が行われた結果、燃焼センサの検出値が正常範囲内に戻れば、軽度の故障と判断して一の燃焼装置の運転を禁止しないこととしてもよい。
【0010】
故障と判断された燃焼装置を一律に運転禁止にするのではなく、燃料ガスおよび空気の少なくとも一方の供給量の補正によって対応可能な軽度な故障であれば燃焼装置の運転を禁止せずに、運転の継続を可能とすることにより、連結燃焼システムにおけるメンテナンスの頻度を下げることができる。
(【0011】以降は省略されています)
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