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公開番号
2025059678
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-10
出願番号
2023169916
出願日
2023-09-29
発明の名称
全一次燃焼式バーナ
出願人
リンナイ株式会社
代理人
弁理士法人青莪
主分類
F23D
14/02 20060101AFI20250403BHJP(燃焼装置;燃焼方法)
要約
【課題】燃料ガス種に関係なく良好な耐リフト性を持ち、炭化水素ガスと水素ガスとのいずれでも燃料ガスとして使用可能な全一次燃焼式バーナを提供する。
【解決手段】燃料ガスと一次空気との混合気が供給される混合気室を有するバーナボディと、混合気室に面するバーナボディの開放面を覆う燃焼板部とを備える。燃焼板部が、額縁状のバーナ枠21と、バーナ枠の開口部をバーナボディ側から覆う、金属繊維を積層した積層体を焼結した焼結体シート23と、バーナ枠との間に焼結体シートを挟む、スリット状の分布孔24aが多数形成された分布板24とを有する。分布孔の短手方向であるY軸方向に間隔を存して並べた複数の分布孔からなる分布孔列がその長手方向であるX軸方向に複数並設され、スリット幅を0.3mm~0.6mmの範囲、スリットピッチを6mm~10mmの範囲とする。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
燃料ガスと一次空気との混合気が供給される混合気室を有するバーナボディと、前記混合気室に面する前記バーナボディの開放面を覆う燃焼板部とを備える全一次燃焼式バーナにおいて、
前記燃焼板部が、額縁状のバーナ枠と、バーナ枠で囲われる開口部をバーナボディ側から覆うように設けられる、金属繊維または金属ビーズを積層した積層体を焼結した焼結体シートと、バーナ枠との間に焼結体シートを挟む、スリット状の分布孔が多数形成された分布板とを有し、
分布孔の長手方向をX軸方向、その短手方向をY軸方向として、Y軸方向に間隔を存して並べた複数の分布孔からなる分布孔列がX軸方向に複数並設され、各分布孔のY軸方向のスリット幅を0.3mm~0.6mmの範囲とすると共に、各分布孔列にて互いに隣接する分布孔の側辺間のスリットピッチを6mm~10mmの範囲とし、燃料ガスとして炭化水素ガスと水素ガスとのいずれでも使用可能に構成したことを特徴とする全一次燃焼式バーナ。
続きを表示(約 130 文字)
【請求項2】
前記分布孔列が、第1の分布孔列と、各分布孔の位置が第1の分布孔列の各分布孔の位置からY軸方向に半ピッチずれた第2の分布孔列とを含み、第1の分布孔列と第2の分布列とがX軸方向に交互に並設されていることを特徴とする請求項1記載の全一次燃焼式バーナ。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、全一次燃焼式バーナに関し、より詳しくは、炭化水素ガスと水素ガスとのいずれでも燃料ガスとして使用可能なものに関する。
続きを表示(約 2,800 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、燃料ガスを天然ガスなどの炭化水素ガスとした全一次燃焼式バーナとして例えば特許文献1に記載のものが知られている。このものは、燃料ガスと一次空気との混合気が供給される混合気室を有するバーナボディと、混合気室に面するバーナボディの開放面を覆うと共に、多数の炎孔が列設された燃焼板部とを備える。そして、混合気室に供給された混合気が各炎孔を介して噴出して燃焼する。一方、近年では、地球温暖化防止のため、炭化水素ガスの代替燃料として二酸化炭素を排出しない水素が注目されているが、水素ガスと一次空気との混合気はその燃焼速度が非常に速い。そのため、上記従来例の全一次燃焼式バーナにて水素ガスと一次空気との混合気を燃焼させると、燃焼板部の表面近くで混合気が燃焼することで燃焼板部が高温になり易く、火炎が混合気室内に伝播する逆火を生じ易くなるという問題がある。
【0003】
上記問題の解決策として、本特許出願人は、特願2022-86442により次の構成を有する全一次燃焼式バーナを提案している。このものでは、燃焼板部が、額縁状のバーナ枠と、バーナ枠で囲われる開口部をバーナボディ側から覆うように設けられる、金属繊維または金属ビーズを積層した積層体を焼結した焼結体シートと、バーナ枠との間に焼結体シートを挟む分布板とで構成される。このような焼結体シートは、その焼結時に金属繊維がランダムに絡み合って結合(溶着)することで複雑で且つ所謂逆火限界の孔径より小さい無数の微小隙間が形成されたものとなり、しかも、金属同士の接触箇所が少なく、接触箇所の面積も小さい。
【0004】
上記全一次燃焼式バーナでは、混合気室内に水素ガスと一次空気との混合気が供給されると、混合気が分布板の各分布孔を通過して焼結体シートの無数の微小隙間から噴出し、燃焼する。このとき、各分布孔に対面する焼結体シートの部分では、比較的長い火炎が形成される。一方、分布孔の無い分布板の部分に対面する焼結体シートの部分では、焼結体シートの無数の微小隙間から滲み出た噴出速度の遅い混合気でリフトし難い火炎が形成され、この火炎による保炎作用で耐リフト性が向上する。そして、燃焼板部の表面近くで混合気が燃焼して燃焼板部の表面(燃焼面)側が高温になったとしても、その熱が混合気室に面する焼結体シートの裏面側へと伝わり難くすることができ、しかも、金属繊維や金属ビーズの微小隙間を通って常温の混合気が噴出される際に、混合気との接触面積が大きくなることで、焼結体シート自体の温度上昇も抑制される。結果として、逆火を効果的に抑制することができる。
【0005】
分布板としては、スリット状の分布孔が多数形成されるものが使用される。分布孔の長手方向をX軸方向、その短手方向をY軸方向として、通常は、Y軸方向に間隔を存して並べた多数の分布孔からなる分布孔列がX軸方向に複数並設される。然し、燃料ガスを炭化水素ガスに変更し、炭化水素ガスと一次空気との混合気を燃焼させると、耐リフト性が悪化する場合があることが判明した。そこで、本発明者が鋭意研究を重ねたところ、特に、各分布孔列にて互いに隣接する分布孔の側辺間のY軸方向の間隔であるスリットピッチが狭くなると、分布孔の無い分布板の部分に対面する焼結体シートの部分に形成される火炎がのび易くなって、保炎作用が損なわれるとの知見を得た。このような場合、燃料ガス種に応じて、水素ガス用のものと炭化水素ガス用のものとで燃焼板部を使い分けるのでは、ガス器具の汎用性に欠けるという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2001-263614号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、以上の知見を基になされたものであり、燃料ガス種に関係なく良好な耐リフト性を持ち、炭化水素ガスと水素ガスとのいずれでも燃料ガスとして使用可能な全一次燃焼式バーナを提供することをその課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、燃料ガスと一次空気との混合気が供給される混合気室を有するバーナボディと、前記混合気室に面する前記バーナボディの開放面を覆う燃焼板部とを備える本発明の全一次燃焼式バーナは、前記燃焼板部が、額縁状のバーナ枠と、バーナ枠で囲われる開口部をバーナボディ側から覆うように設けられる、金属繊維または金属ビーズを積層した積層体を焼結した焼結体シートと、バーナ枠との間に焼結体シートを挟む、スリット状の分布孔が多数形成された分布板とを有し、分布孔の長手方向をX軸方向、その短手方向をY軸方向として、Y軸方向に間隔を存して並べた複数の分布孔からなる分布孔列がX軸方向に複数並設され、各分布孔のY軸方向のスリット幅を0.3mm~0.6mmの範囲とすると共に、各分布孔列にて互いに隣接する分布孔の側辺間のスリットピッチを6mm~10mmの範囲とし、燃料ガスとして炭化水素ガスと水素ガスとのいずれでも使用可能に構成したことを特徴とする。
【0009】
本発明によれば、燃料ガスとして炭化水素ガスを用いる場合でも、分布孔の無い分布板の部分に対面する焼結体シートの部分に形成される火炎をのび難くでき、この火炎による保炎作用で耐リフト性が向上する。結果として、燃料ガス種に関係なく良好な耐リフト性を持ち、燃焼板部を殊更変更することなく、炭化水素ガスと水素ガスとのいずれでも燃料ガスとして使用することができる。
【0010】
ここで、スリット幅が0.3mmより小さいと、燃料ガスと一次空気との混合気が分布板の各分布孔を通過する際の通気抵抗が大きくなり過ぎてしまう。一方で、スリット幅が0.6mmより大きいと、各分布孔を通過する際の速度が低下し、燃料ガスが水素ガスである場合に逆火を防止できない虞がある。そこで、スリット幅の下限と上限とを0.3mmと0.6mmとにしている。また、スリットピッチが6mmより小さいと、燃料ガスが炭化水素ガスである場合に分布孔の無い分布板の部分に対面する焼結体シートの部分に形成される火炎がのびて、保炎作用が損なわれる。一方で、スリットピッチを10mmより大きくしても、燃料ガスが炭化水素ガスである場合の保炎作用に殆ど変化がなく、むしろスリットピッチが大きくなり過ぎて、焼結体シートにその略全面に亘って万遍なく混合気を供給できない虞がある。そこで、スリットピッチの下限と上限とを6mmと10mmとにしている。
(【0011】以降は省略されています)
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