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公開番号2024121432
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-06
出願番号2023028544
出願日2023-02-27
発明の名称脱硝制御装置及び脱硝制御方法並びにプログラム
出願人三菱重工業株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類F23J 15/00 20060101AFI20240830BHJP(燃焼装置;燃焼方法)
要約【課題】脱硝出口NOx濃度の安定制御を長期にわたって実現すること。
【解決手段】脱硝制御装置は、ボイラから排出される燃焼ガス中のNOxを分解させる脱硝装置に注入するアンモニア量を制御する。脱硝制御装置は、脱硝出口NOx設定値を補正する補正部60と、補正後の脱硝出口NOx設定値と脱硝出口NOx値と脱硝入口NOx値とを用いて脱硝反応に必要なアンモニア量を算出するアンモニア量演算部とを備えている。補正部60は、煙突入口NOx値を平滑化した平滑NOx値と脱硝出口NOx設定値との偏差を用いて、脱硝出口NOx設定値を補正する。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
燃焼設備から排出される燃焼ガス中のNOxを分解させる脱硝装置に注入する還元剤量を制御する脱硝制御装置であって、
脱硝出口NOx設定値を補正する補正手段と、
補正後の前記脱硝出口NOx設定値と脱硝出口NOx値と脱硝入口NOx値とを用いて脱硝反応に必要な還元剤量を算出する還元剤量演算手段と
を備え、
前記補正手段は、煙突入口NOx値を平滑化した平滑NOx値と脱硝出口NOx設定値との偏差を用いて、前記脱硝出口NOx設定値を補正する脱硝制御装置。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記補正手段は、前記平滑NOx値と前記脱硝出口NOx設定値との偏差が所定の上下限範囲を外れている場合に、前記脱硝出口NOx設定値を補正する請求項1に記載の脱硝制御装置。
【請求項3】
前記補正手段は、
予め設定されている補正許可条件を満たすか否かを判定する補正許可判定手段と、
前記補正許可条件を満たす場合に、前記平滑NOx値と脱硝出口NOx設定値との偏差を用いて、前記脱硝出口NOx設定値を補正するための補正値を設定する補正値設定手段と
を具備する請求項1に記載の脱硝制御装置。
【請求項4】
前記補正許可判定手段は、前記平滑NOx値と前記脱硝出口NOx設定値との偏差が所定の上下限範囲を外れており、前記平滑NOx値が所定範囲内である状態が所定期間維持されており、前記燃焼設備に設けられたバーナが点火動作中又は消火動作中でなく、負荷変化中でなく、脱硝制御に関連するプロセス値が異常値を示しておらず、かつ、前記燃焼設備が動作している場合に、補正許可条件を満たすと判定する請求項3に記載の脱硝制御装置。
【請求項5】
前記補正値設定手段は、前記補正許可条件を満たさない場合に、前記補正値の前回値を維持する請求項3に記載の脱硝制御装置。
【請求項6】
前記補正値設定手段は、
前記平滑NOx値と前記脱硝出口NOx設定値との偏差に対して比例積分制御を行うことにより第1補正値を演算する第1補正値演算手段と、
前記偏差がプラス方向に大きくなるとプラス方向に大きくなり、前記偏差がマイナス方向に大きくなるとマイナスの方向に大きくなるような第2補正値を演算する第2補正値演算手段と、
前記第1補正値と前記第2補正値とを用いて前記補正値を設定する設定手段と
を備える請求項3に記載の脱硝制御装置。
【請求項7】
前記第2補正値演算手段は、前記偏差の絶対値が所定値以下の場合に、第2補正値をゼロに設定する請求項6に記載の脱硝制御装置。
【請求項8】
前記補正手段は、脱硝制御の補正演算が可能な動作条件を満たさない場合に、前記脱硝出口NOx設定値を補正せずに前記還元剤量演算手段に出力する請求項1に記載の脱硝制御装置。
【請求項9】
前記補正手段は、脱硝制御に関連するプロセス値が異常値を示しており、又は、前記燃焼設備が動作していない場合に、前記動作条件を満たさないと判定する動作判定手段を備える請求項8に記載の脱硝制御装置。
【請求項10】
請求項1から9のいずれかに記載の脱硝制御装置を備える脱硝装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、脱硝制御装置及び脱硝制御方法並びにプログラムに関するものである。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
火力発電プラントでは、ガスタービン又はボイラ等の燃焼設備から排出された燃焼ガス中の窒素酸化物(NOx)を除去するために、脱硝装置が設置されることが多い。脱硝装置における脱硝制御は、例えば、煙突から排出されるガス中のNOx濃度が規制値を超えないように脱硝装置出口のNOx濃度の設定値を決め、燃焼設備出口の燃焼ガスに含まれるNOx濃度に基づいて投入するアンモニア量を決定することで行われる(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、燃焼設備の負荷変動時やバーナの点火/消火時など、投入される燃料量が過渡的に増減する場合には、燃焼ガスに含まれるNOx濃度が急変する場合がある。このため、例えば、負荷変動時やバーナの点火/消火時には、投入するアンモニア量を補正する先行制御を行い脱硝出口NOx濃度の安定制御の維持を図っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2015-48975号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、再生可能エネルギーの普及拡大に伴い、火力発電プラントは、電力の供給量調整を担う役割が大きくなっており、出力調整のためのバーナの点火/消火が頻繁に繰り返し行われるようになっている。このため、燃焼ガスに含まれるNOx濃度が急変する頻度が増加しており、脱硝制御が適切に行われないとアンモニアの消費量が増大して運転コストが増加する懸念がある。また、アンモニアが過剰投入されると、脱硝装置で未反応のアンモニアが後流側に回り、燃焼ガス中の硫化化合物と反応して、空気予熱器で酸性硫安が生成される可能性がある。これにより、空気予熱器が閉塞され、プラントの運転継続ができなくなる懸念がある。
【0006】
また、脱硝装置の経年劣化により脱硝性能が低下している場合、脱硝出口NOx濃度が設定値よりも高めに推移し、煙突から排出されるガス中のNOx濃度が規制値を超過する懸念がある。
このように、脱硝出口NOx濃度の管理は非常に重要であるが、長期にわたって安定制御を維持することは難しく、発電プラントにおける一つの課題となっている。
【0007】
本開示は、このような事情に鑑みてなされたものであって、脱硝出口NOx濃度の安定制御を長期にわたって実現することのできる脱硝制御装置及び脱硝制御方法並びにプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一態様は、燃焼設備から排出される燃焼ガス中のNOxを分解させる脱硝装置に注入する還元剤量を制御する脱硝制御装置であって、脱硝出口NOx設定値を補正する補正手段と、補正後の前記脱硝出口NOx設定値と脱硝出口NOx値と脱硝入口NOx値とを用いて脱硝反応に必要な還元剤量を算出する還元剤量演算手段とを備え、前記補正手段は、煙突入口NOx値を平滑化した平滑NOx値と脱硝出口NOx設定値との偏差を用いて、前記脱硝出口NOx設定値を補正する脱硝制御装置である。
【0009】
本開示の一態様は、上記脱硝制御装置を備える脱硝装置である。
【0010】
本開示の一態様は、上記脱硝装置を備える発電プラントである。
(【0011】以降は省略されています)

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