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公開番号2024043212
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-29
出願番号2022148271
出願日2022-09-16
発明の名称燃焼装置
出願人大阪瓦斯株式会社
代理人弁理士法人R&C
主分類F23C 1/00 20060101AFI20240322BHJP(燃焼装置;燃焼方法)
要約【課題】燃料ガスとして水素ガスを用いる場合にも安全な運用を図りながら、経済性の向上及び運用における作業効率の向上を図り得る燃焼装置を提供する。
【解決手段】水素ガス通流配管L1を通流する水素ガスの流量を調整可能な第1流量調整弁V1と、炭化水素ガス通流配管L2を通流する炭化水素ガスの流量を調整可能な第2流量調整弁V2とを制御可能な制御装置Sを備え、炭化水素ガス通流配管L2は、水素ガス通流配管L1の第1流量調整弁V1の設置位置より下流側の下流側配管部位に対し、炭化水素ガスを通流可能な状態で連通接続されており、制御装置Sは、第1流量調整弁V1を閉止状態とすると共に第2流量調整弁V2を開放状態として、水素ガス通流配管L1の下流側配管部位の水素ガスを炭化水素ガスによりパージする炭化水素ガスパージ制御を実行可能に構成されている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
燃料ガスと、酸素を含む酸化剤とを混合した混合気を燃焼する燃焼装置であって、
前記燃料ガスとしての炭化水素ガスを主成分とする前記炭化水素ガスを通流する炭化水素ガス通流配管と、
前記燃料ガスとしての水素ガスを通流する水素ガス通流配管と、
前記水素ガス通流配管を通流する前記水素ガスの流量を調整可能な第1流量調整弁と、前記炭化水素ガス通流配管を通流する前記炭化水素ガスの流量を調整可能な第2流量調整弁と、を制御可能な制御装置とを備え、
前記炭化水素ガス通流配管は、前記水素ガス通流配管の前記第1流量調整弁の設置位置より下流側の下流側配管部位に対し、前記炭化水素ガスを通流可能な状態で連通接続されており、
前記制御装置は、前記第1流量調整弁を閉止状態とすると共に前記第2流量調整弁を開放状態として、前記水素ガス通流配管の前記下流側配管部位の前記水素ガスを前記炭化水素ガスによりパージする炭化水素ガスパージ制御を実行可能に構成されている燃焼装置。
続きを表示(約 550 文字)【請求項2】
前記混合気に点火する点火装置を備え、
前記制御装置は、前記点火装置による点火前から点火時までは、前記第1流量調整弁を閉止状態とすると共に前記第2流量調整弁を開放状態とし、前記点火装置による点火後は、前記第1流量調整弁の開度を徐々に増加すると共に前記第2流量調整弁の開度を徐々に低下する点火時燃料流量制御を実行する請求項1に記載の燃焼装置。
【請求項3】
前記制御装置は、前記点火時燃料流量制御の実行後に、前記第1流量調整弁を開放状態とすると共に前記第2流量調整弁を閉止状態とする水素燃焼制御へ移行する請求項2に記載の燃焼装置。
【請求項4】
前記制御装置は、燃焼停止前に、前記第2流量調整弁の開度を零より大きい燃焼下限開度以上の開度に維持した状態で前記第1流量調整弁の開度を徐々に低下して零とする第1燃焼停止制御と、前記第1流量調整弁と前記第2流量調整弁の双方を閉止状態とする第2燃焼停止制御とを、記載の順に実行する燃焼停止制御を実行する請求項1~3の何れか一項に記載の燃焼装置。
【請求項5】
前記水素ガス通流配管の前記炭化水素ガス通流配管の合流部の下流側にフレームアレスターを備える請求項1~3の何れか一項に記載の燃焼装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料ガスと、酸素を含む酸化剤とを混合して燃焼する燃焼装置、及びその制御方法に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来、地球温暖化等の環境問題に対応するべく、二酸化炭素が排出されない脱炭素燃焼技術として、燃料ガスとして水素ガスを用いると共に酸化剤として酸素等を用いる水素バーナが知られている(特許文献1を参照)。
当該水素バーナは、燃焼により二酸化炭素が排出され難く、脱炭素燃焼技術の一つとして挙げられるが、燃料ガスとしての水素ガスは、最小着火エネルギーが都市ガス13Aに比べて1/10以下であり着火し易く、燃焼範囲(空気比)は、最大で10であり、都市ガス13Aに比して5倍以上で、低濃度でも燃焼する特性を有する。
【0003】
そこで、安全性を考慮して、燃料ガスが通流する燃料ガス通流配管を、窒素ガスを通流する窒素パージを行うことにより、燃料ガス通流配管における逆火を防止する技術が知られている(特許文献2を参照)。当該特許文献2に開示の技術は、燃料ガス通流配管の途中に、パージ用の窒素ガス通流配管を連通接続すると共に当該窒素ガス通流配管を開閉する開閉弁を備え、パージが必要な場合に当該開閉弁を開放状態として、窒素ガスを燃料ガス通流配管に通流するパージ制御を実行可能に構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平07-232929号公報
特開2019-168205号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1に開示の水素バーナにおいて、上記特許文献2に開示される窒素ガスによるパージ制御を実行する構成が考えられるが、窒素ガスによるパージを行う場合、パージに用いる窒素は、燃焼に寄与しないにも関わらず、少なくともバーナの燃焼停止時に消費されるため、経済性の観点から改善の余地があった。また、窒素を供給するためには、窒素ボンベを用意する必要があるから、定期的なボンベの交換を要するため、運用における作業効率の観点からも改善の余地があった。
【0006】
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、燃料ガスとして水素ガスを用いる場合にも安全な運用を図りながら、経済性の向上及び運用における作業効率の向上を図り得る燃焼装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するための燃焼装置は、
燃料ガスと、酸素を含む酸化剤とを混合した混合気を燃焼する燃焼装置であって、その特徴構成は、
前記燃料ガスとしての炭化水素ガスを主成分とする前記炭化水素ガスを通流する炭化水素ガス通流配管と、
前記燃料ガスとしての水素ガスを通流する水素ガス通流配管と、
前記水素ガス通流配管を通流する前記水素ガスの流量を調整可能な第1流量調整弁と、前記炭化水素ガス通流配管を通流する前記炭化水素ガスの流量を調整可能な第2流量調整弁と、を制御可能な制御装置とを備え、
前記炭化水素ガス通流配管は、前記水素ガス通流配管の前記第1流量調整弁の設置位置より下流側の下流側配管部位に対し、前記炭化水素ガスを通流可能な状態で連通接続されており、
前記制御装置は、前記第1流量調整弁を閉止状態とすると共に前記第2流量調整弁を開放状態として、前記水素ガス通流配管の前記下流側配管部位の前記水素ガスを前記炭化水素ガスによりパージする炭化水素ガスパージ制御を実行可能に構成されている点にある。
【0008】
上記特徴構成によれば、制御装置が、第1流量調整弁を閉止状態にすると共に第2流量調整弁を開放状態として、水素ガス通流配管の下流側配管部位の水素ガスを炭化水素ガスによりパージする炭化水素ガスパージ制御を実行可能に構成されているから、例えば、燃焼装置での燃焼を停止する燃焼停止前に、当該炭化水素ガスパージ制御を実行することで、水素ガス通流配管に水素が残留することを防止でき、燃焼装置の次の燃焼開始時(点火装置による点火時)に、水素ガス通流配管にて水素が逆火することを回避でき、安全な運用を図ることができる。
特に、当該炭化水素ガスパージ制御は、一般的なガス供給網にて供給可能な都市ガス13A等の炭化水素ガスによりパージするので、通常ボンベ等により供給される窒素によりパージする場合に比べて、ボンベの入れ替え作業等を省略でき、運用における作業効率の向上を図ることができると共に経済性の向上を図ることができる。
また、炭化水素ガスパージ制御を燃焼装置の燃焼開始前に実行する場合、パージに用いた炭化水素ガスは、燃焼装置により加熱される炉内に供給されて燃焼の用に供され、炉内が予熱されるから、窒素等をパージガスとして用いる場合に比べ、更なる経済性の向上を図ることができる。
以上より、燃料ガスとして水素ガスを用いる場合にも安全な運用を図りながら、経済性の向上及び運用における作業効率の向上を図ることができる燃焼装置を実現できる。
【0009】
燃焼装置の更なる特徴構成は、
前記混合気に点火する点火装置を備え、
前記制御装置は、前記点火装置による点火前から点火時までは、前記第1流量調整弁を閉止状態とすると共に前記第2流量調整弁を開放状態とし、前記点火装置による点火後は、前記第1流量調整弁の開度を徐々に増加すると共に前記第2流量調整弁の開度を徐々に低下する点火時燃料流量制御を実行する点にある。
【0010】
通常、水素の点火時には、火炎が急速に伝播し、発生する強い圧力や音による破壊現象(燃焼爆発)を伴う場合がある。
上記特徴構成の如く、点火時燃料流量制御を実行することで、点火前から点火時までは、第1流量調整弁を閉止状態とすると共に第2流量調整弁を開放状態とするから、点火時には、炭化水素ガスを燃料ガスとする混合気に点火することができる。これにより、窒素パージする場合でも回避することができなかった、水素点火による燃焼爆発の発生を回避できる。
更に、点火後には、燃料ガスにおける水素ガスの割合を徐々に増加するから、瞬間的に炭化水素ガスから水素ガスへ切り換える場合に比べ、燃焼爆発のリスクを十分に低減して、安全に燃料ガス種を切り換えることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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