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公開番号2024035315
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-14
出願番号2022139696
出願日2022-09-02
発明の名称温水装置
出願人株式会社ノーリツ
代理人個人
主分類F23N 5/12 20060101AFI20240307BHJP(燃焼装置;燃焼方法)
要約【課題】火炎のリフトが発生した場合に、これを正常な駆動燃焼であると過誤判断されることなく、バーナの駆動燃焼の判断を適切に行なうことが可能な温水装置を提供する。
【解決手段】温水装置WHのフレームロッド2は、碍子部20がバーナBの炎孔プレート4よりも燃焼ガス流れ方向の下流側に位置するようにして燃焼領域CAを囲むケース8の側壁部80aに取付けられ、かつ芯線部21は、碍子部20から炎孔プレート4に向けて延びる延部21bと、この延部21bよりも先端寄りに位置する先端寄り部21aと、を有しており、燃焼ガス流れ方向において、芯線部21の先端寄り部21aは、複数の炎孔40の少なくともいずれか1つに対向している一方、延部21bは、複数の炎孔40のいずれにも対向していない。
【選択図】 図3
特許請求の範囲【請求項1】
複数の炎孔が設けられている炎孔プレートを有し、かつこの炎孔プレートの裏面側に供給された燃料ガスおよび空気の混合ガスが、前記複数の炎孔を通過して前記炎孔プレートの表面側の燃焼領域において燃焼可能とされたバーナと、
このバーナの駆動燃焼により発生した燃焼ガスを利用して湯水を加熱可能な熱交換器と、
導電性の芯線部およびこの芯線部を保持する碍子部を有し、かつ前記芯線部が前記バーナの駆動燃焼時における火炎に接触することに基づいて前記バーナの火炎を検知するためのフレームロッドと、
前記燃焼領域の周囲を囲む側壁部を有するケースと、
を備えている、温水装置であって、
前記フレームロッドは、前記碍子部が前記炎孔プレートよりも燃焼ガス流れ方向の下流側に位置するようにして前記ケースの前記側壁部に取付けられ、かつ前記芯線部は、前記碍子部から前記炎孔プレートに向けて延びる延部と、この延部よりも先端寄りに位置する先端寄り部と、を有しており、
前記燃焼ガス流れ方向において、前記芯線部の前記先端寄り部は、前記複数の炎孔の少なくともいずれか1つに対向している一方、前記延部は、前記複数の炎孔のいずれにも対向していない構成とされていることを特徴とする、温水装置。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
請求項1に記載の温水装置であって、
前記熱交換器は、
前記ケースと、
前記ケースの前記側壁部に沿って前記燃焼ガス流れ方向とは交差する方向に延び、かつ前記燃焼ガス流れ方向に間隔を隔てて並ぶ複数段の胴パイプと、
を備えており、
前記フレームロッドの前記碍子部は、前記ケースの前記側壁部のうち、前記複数段の胴パイプの相互間の位置に取付けられている、温水装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の温水装置であって、
前記炎孔プレートには、原則的には、前記複数の炎孔が一定規則の配列で設けられている一方、その例外として、前記一定規則に反して前記複数の炎孔の配置が除外された炎孔除外領域が設けられており、
前記燃焼ガス流れ方向において、前記芯線部の前記延部は、前記炎孔除外領域に対向している、温水装置。
【請求項4】
請求項3に記載の温水装置であって、
前記炎孔除外領域として、前記炎孔プレートの中心周りに点対称配置の一対の炎孔除外領域が具備されており、
前記炎孔プレートが、前記バーナの所定箇所に所定の第1の向き、またはこの第1の向きに対して180°回転した第2の向きのいずれの向きに取付けられた場合であっても、前記一対の炎孔除外領域のいずれか一方が、前記芯線部の前記延部に対向するように構成されている、温水装置。
【請求項5】
請求項1に記載の温水装置であって、
前記複数の炎孔は、前記燃焼ガス流れ方向視において、前記芯線部の前記延部が延びるx方向に長く、かつx方向とは交差するy方向に短い長孔状であり、
前記芯線部の前記先端寄り部は、前記燃焼ガス流れ方向視において、前記複数の炎孔の少なくとも1つと交差するように前記y方向に延びている、温水装置。
【請求項6】
請求項1に記載の温水装置であって、
前記炎孔プレートの表面側には、耐熱性を有し、かつ前記炎孔プレートよりも多孔質状または気孔率が高いシート状またはプレート状の追加積層部材が積層されている、温水装置。
【請求項7】
請求項1に記載の温水装置であって、
前記複数の炎孔は、前記燃焼ガス流れ方向視において、前記芯線部の前記延部が延びるx方向とは交差するy方向に間隔を隔てて並ぶ縦列が、x方向に複数並んだ配列に設けられおり、
前記芯線部の前記先端寄り部は、前記複数の縦列のうち、前記碍子部に最も接近した最端位置の縦列に属する少なくとも1つの前記炎孔に対向している、温水装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、給湯装置などの温水装置に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
温水装置の具体例として、特許文献1,2に記載のものがある。
これら特許文献1,2に記載の温水装置は、バーナ、および湯水加熱用の熱交換器を備え、かつ前記バーナには、フレームロッドが付属して設けられている。前記バーナは、全1次空気燃焼方式であって、複数の炎孔が設けられた炎孔プレートを備えており、この炎孔プレートの裏面側には燃料ガスと空気との混合ガスが供給される。この混合ガスは、前記複数の炎孔を通過して前記炎孔プレートの表面側の領域において燃焼する。この燃焼ガスから熱交換器によって熱回収がなされることにより、湯水加熱(温水の生成)が行なわれる。
前記フレームロッドは、火炎の導電性を利用し、前記バーナの火炎を検知するためのものであり、導電性の芯線部が碍子部に保持された構成である。
【0003】
前記した特許文献1,2においては、フレームロッドがバーナの炎孔プレートを保持するバーナのハウジングに取付けられ、芯線部の全体が炎孔プレートに接近した配置とされている。
ただし、温水装置の構造の簡素化や、その他の理由から、フレームロッドをバーナのケースではなく、熱交換器のケースの側壁部に取付けたい場合がある。この場合、フレームロッドの碍子部は、炎孔プレートから燃焼ガス流れ方向の下流側に比較的大きな寸法で離間した配置となり、芯線部は、この碍子部から炎孔プレートに向けて延びた形態とされ、芯線部の先端部は、炎孔プレートに接近した配置とされる。このような構成によれば、バーナの駆動燃焼時には、芯線部の先端寄り部を火炎に接触させることが可能であり、火炎の検知が可能である。
【0004】
しかしながら、前記構成の場合においては、次に述べるように、解決すべき課題がある。
【0005】
すなわち、バーナの駆動燃焼時には、異常燃焼が発生し、火炎が炎孔プレートから燃焼ガス流れ方向の下流側に離間する現象(火炎のリフト)を生じる場合がある。これに対し、このような火炎のリフトが生じた場合、この火炎がフレームロッドの芯線部の先端寄り部には接触しないものの、芯線部の他の部分(碍子部に近い基端部など)に接触する虞がある。これでは、バーナが正常な駆動燃焼がなされていないにも拘わらず、正常な駆動燃焼がなされていると過誤判断されることとなり、このようなことは適切に解消されることが望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2020-16420号公報
特開2020-51637号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、前記したような事情のもとで考え出されたものであり、火炎のリフトが発生した場合に、これを正常な駆動燃焼であると過誤判断されることなく、バーナの駆動燃焼の判断を適切に行なうことが可能な温水装置を提供することを、その課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
【0009】
本発明により提供される温水装置は、複数の炎孔が設けられている炎孔プレートを有し、かつこの炎孔プレートの裏面側に供給された燃料ガスおよび空気の混合ガスが、前記複数の炎孔を通過して前記炎孔プレートの表面側の燃焼領域において燃焼可能とされたバーナと、このバーナの駆動燃焼により発生した燃焼ガスを利用して湯水を加熱可能な熱交換器と、導電性の芯線部およびこの芯線部を保持する碍子部を有し、かつ前記芯線部が前記バーナの駆動燃焼時における火炎に接触することに基づいて前記バーナの火炎を検知するためのフレームロッドと、前記燃焼領域の周囲を囲む側壁部を有するケースと、を備えている、温水装置であって、前記フレームロッドは、前記碍子部が前記炎孔プレートよりも燃焼ガス流れ方向の下流側に位置するようにして前記ケースの前記側壁部に取付けられ、かつ前記芯線部は、前記碍子部から前記炎孔プレートに向けて延びる延部と、この延部よりも先端寄りに位置する先端寄り部と、を有しており、前記燃焼ガス流れ方向において、前記芯線部の前記先端寄り部は、前記複数の炎孔の少なくともいずれか1つに対向している一方、前記延部は、前記複数の炎孔のいずれにも対向していない構成とされていることを特徴としている。
【0010】
このような構成によれば、次のような効果が得られる。
すなわち、バーナの駆動燃焼が正常である場合、火炎にフレームロッドの芯線部の先端寄り部が接触する。したがって、フレームロッドを利用して火炎検知を行ない、バーナの正常な駆動燃焼を判断することが可能である。一方、バーナの駆動燃焼が異常燃焼となり、火炎のリフトを生じた場合、フレームロッドの芯線部の先端寄り部に、火炎は接触しない。また、芯線部の延部には、炎孔プレートのいずれの炎孔も対向していないため、この芯線部の延部にも火炎は接触しない。
したがって、本発明によれば、バーナの正常な駆動燃焼は的確にその旨を判断できる一方、火炎のリフトを生じる異常燃焼については、これを正常な駆動燃焼として過誤判断することを回避することが可能となる。その結果、バーナの駆動制御の適正化を促進することができる。
さらに、フレームロッドの取付け箇所についての融通性を高めることもできる。
(【0011】以降は省略されています)

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