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公開番号2024034830
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-13
出願番号2022139342
出願日2022-09-01
発明の名称燃焼システム及び燃焼方法
出願人株式会社プランテック
代理人個人
主分類F23G 5/50 20060101AFI20240306BHJP(燃焼装置;燃焼方法)
要約【課題】二酸化炭素を効率的に分離回収することができるとともに、ストーカ式焼却炉の局所的な温度上昇の発生を回避して火格子の焼損を防止することが可能な燃焼システム及び燃焼方法を提供する。
【解決手段】本発明の燃焼システムは、下方から酸化剤を供給する複数のストーカと、再循環させた燃焼排ガスに酸素を混合した気体を酸化剤として各ストーカに供給する酸化剤供給手段と、各ストーカに供給される酸化剤の酸素濃度を個別に調整する酸素濃度調整手段とを備えるストーカ式焼却炉と、ストーカ式焼却炉から排出される燃焼排ガス中の二酸化炭素を分離回収する二酸化炭素分離手段とを備える。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
下方から酸化剤を供給する複数のストーカと、再循環させた燃焼排ガスに酸素を混合した気体を酸化剤として前記複数のストーカに供給する酸化剤供給手段と、前記複数のストーカに供給される前記酸化剤の酸素濃度を前記ストーカごとに調整する酸素濃度調整手段とを備えるストーカ式焼却炉と、
前記ストーカ式焼却炉から排出される燃焼排ガス中の二酸化炭素を分離回収する二酸化炭素分離手段と、
を備える燃焼システム。
続きを表示(約 990 文字)【請求項2】
前記酸素濃度調整手段は、前記再循環させた燃焼排ガスに混合される酸素の供給量を前記ストーカごとに調整する酸素供給量調整手段によって構成される、
請求項1に記載の燃焼システム。
【請求項3】
前記複数のストーカ上における燃焼状態を検出する燃焼状態検出手段と、
前記燃焼状態検出手段で検出された燃焼状態に応じて、前記複数のストーカのうち所定のストーカに供給される前記酸化剤の酸素濃度を制御する制御手段とを備える、
請求項1又は2に記載の燃焼システム。
【請求項4】
前記再循環させた燃焼排ガスとして減温集じん後の燃焼排ガスを用いる、
請求項3に記載の燃焼システム。
【請求項5】
前記再循環させた燃焼排ガスに混合する酸素として圧力変動吸着法(PSA法)により製造した酸素を用いる、
請求項3に記載の燃焼システム。
【請求項6】
前記ストーカ式焼却炉から排出された燃焼排ガスから水分を分離する水分離手段をさらに備え、
前記二酸化炭素分離手段は前記水分離手段によって水分を分離された燃焼排ガスから二酸化炭素を分離する、
請求項3に記載の燃焼システム。
【請求項7】
前記ストーカ式焼却炉から排出された燃焼排ガスから水分を分離する水分離手段と、
前記水分離手段で分離した水を電気分解する水電気分解装置を備え、
前記再循環させた燃焼排ガスに混合する酸素として前記水電気分解装置における電気分解によって発生した酸素を用いる、
請求項3に記載の燃焼システム。
【請求項8】
二次燃焼用の酸化剤として空気を用いる、
請求項3に記載の燃焼システム。
【請求項9】
下方から酸化剤を供給する複数のストーカを備えたストーカ式焼却炉を用いた燃焼方法であって、
再循環させた燃焼排ガスに酸素を混合した気体を酸化剤として前記複数のストーカに供給するステップと、
前記複数のストーカに供給される前記酸化剤の酸素濃度を前記ストーカごとに調整するステップと、
前記ストーカ式焼却炉から排出される燃焼排ガス中の二酸化炭素を分離回収するステップと、
を備える燃焼方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、酸化剤を用いて廃棄物を燃焼する燃焼システム及び燃焼方法に関し、特に、二酸化炭素の排出を抑制するとともに大気に放出される排ガス量を低減するための技術に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来、一般廃棄物や産業廃棄物を処理するにあたり、いわゆるストーカ式焼却炉が使用されている。ストーカ式焼却炉は、前後及び左右方向に複数配設されたストーカと呼ばれる火格子の前後の往復運動に伴い、ごみが前方に移動しながら徐々に乾燥及び燃焼する方式の焼却炉であり、比較的単純な構造でありながら、投入されるごみの水分量や蒸発量によらず大量の廃棄物を処理することができるため、多くの焼却処理施設において採用されている。
【0003】
ストーカ式焼却炉においては、通常、乾燥ストーカ、燃焼ストーカ及び後燃焼ストーカの三段のストーカによって全体の火格子が構成され、それぞれのストーカ下から空気を供給することによって廃棄物を乾燥、燃焼、後燃焼(おき燃焼)させる。
【0004】
ところで、一般に、焼却炉に投入される廃棄物は性状や組成が一定でないことが多い。そのため、ストーカ上での燃焼を安定させるために、乾燥、燃焼、後燃焼ストーカそれぞれの送り速度を制御している。また、ストーカ下から供給するための空気をそれぞれのストーカごとに分割し、それぞれのストーカに供給する空気量を制御することによって安定燃焼を図っている。あるいは、ストーカ下から供給する空気に再循環させた燃焼排ガスや酸素を混合し、酸素濃度を変化させることにより、燃焼の抑制や燃焼の促進を行って安定燃焼を図っている。
【0005】
ところが、このような制御の場合、空気量の調整による制御が主体となり、燃えやすいごみが局在している箇所に空気が過剰に供給された場合の局所的な温度上昇に伴う火格子の焼損が避けられない。
【0006】
また、近年では、地球温暖化防止のため、燃焼排ガスに含まれる二酸化炭素を回収するための様々な試みが検討されているが、ストーカ式焼却炉から排出される燃焼排ガス中には、燃焼用空気に含まれる窒素が多く含まれており、そのため二酸化炭素の濃度が低く、また燃焼排ガス流量も多いため、二酸化炭素を分離回収するためには膨大なエネルギを必要とする。
【0007】
燃焼排ガス中に含まれる二酸化炭素を効率よく分離回収するための試みとして、燃焼用の酸化剤として空気を用いるのではなく、酸素と燃焼排ガスを再循環させた再循環ガスを所定の割合で混合させたものを使用することが、石炭焚きボイラの技術分野において提案されている(非特許文献1、非特許文献2)。
【0008】
非特許文献1や非特許文献2に記載された発明によると、酸素と再循環ガスの混合ガスを酸化剤として使用した場合にボイラから排出される燃焼排ガスの主成分は二酸化炭素となる。そしてボイラから排出された二酸化炭素の一部は再循環ガスとして酸素と混合され、残部が分離回収される。この燃焼技術は、酸化剤の主成分が酸素と二酸化炭素であることから、O2/CO2燃焼と呼ばれる。
【0009】
O2/CO2燃焼を行うことで、燃焼排ガス中の二酸化炭素濃度を約97%にまで高めることができるとともに、燃焼排ガス流量は空気燃焼の場合の約1/5となり、より経済的に二酸化炭素を分離回収することが可能となる。
【0010】
ところで、このようなO2/CO2燃焼をストーカ式焼却炉に適用した場合であっても、燃焼制御は依然としてストーカの送り速度の調整や酸化剤の供給量の調整によって行われるため、局所的な温度上昇に伴う火格子の焼損は避けられない。また特許文献1、特許文献2、特許文献3には、ストーカに供給する酸化剤の酸素濃度を制御する方法が提案されているが、二酸化炭素の分離回収を前提としたものではなく、あくまで燃焼の制御のみに着目したものである(特許文献1、特許文献2、特許文献3)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
(【0011】以降は省略されています)

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