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公開番号2024099229
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-25
出願番号2023003022
出願日2023-01-12
発明の名称燃焼装置
出願人株式会社エム・アイ・エス
代理人個人
主分類F23G 5/44 20060101AFI20240718BHJP(燃焼装置;燃焼方法)
要約【課題】クリンカ発生と不完全燃焼を抑制して、高効率での完全燃焼を行える燃焼装置を提供する。
【解決手段】本発明の燃焼装置は、外筒と内筒を有する燃焼筒と、前記燃焼筒により形成され燃焼対象物を燃焼させる内部空間と、前記内部空間の先端で開口している開口部と、前記外筒と前記内筒の間に形成される空気層と、前記内部空間の内壁に形成される耐火壁と、前記空気層から、前記耐火壁を介して前記内部空間に空気を供給する空気供給孔と、前記内部空間の根元側において、前記燃焼対象物を第1温度によりガス化させる一次燃焼空間と、前記一次燃焼空間の前方において、前記ガス化で得られたガスを、第2温度で燃焼させる二次燃焼空間と、前記開口部に設けられる環状部材と、を備え、前記第2温度は、前記第1温度より高く、前記環状部材の内径は、前記二次燃焼空間の内径より小さく、前記開口部に前記環状部材が備わることで、前記内部空間において火炎の滞留が促される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
外筒と内筒を有する燃焼筒と、
前記燃焼筒により形成され燃焼対象物を燃焼させる内部空間と、
前記内部空間の先端で開口している開口部と、
前記外筒と前記内筒の間に形成される空気層と、
前記内部空間の内壁に形成される耐火壁と、
前記空気層から、前記耐火壁を介して前記内部空間に空気を供給する空気供給孔と、
前記内部空間の根元側において、前記燃焼対象物を第1温度によりガス化させる一次燃焼空間と、
前記一次燃焼空間の前方において、前記ガス化で得られたガスを、第2温度で燃焼させる二次燃焼空間と、
前記開口部に設けられる環状部材と、を備え、
前記第2温度は、前記第1温度より高く、
前記環状部材の内径は、前記二次燃焼空間の内径より小さく、
前記開口部に前記環状部材が備わることで、前記内部空間において火炎の滞留が促される、燃焼装置。
続きを表示(約 780 文字)【請求項2】
前記環状部材は、前記二次燃焼空間の前方に、三次燃焼空間を形成し、
前記三次燃焼空間は、未燃焼物およびすすを燃焼させる、請求項1記載の燃焼装置。
【請求項3】
前記環状部材は金属製であり、
前記環状部材で温度上昇した上昇熱および二次燃焼空間からの二次燃焼熱との両方により、前記未燃焼物およびすすを燃焼させる、請求項2記載の燃焼装置。
【請求項4】
前記上昇熱および前記二次燃焼熱により、前記三次燃焼空間は第3温度で燃焼させ、
前記第3温度は、前記第2温度より高い、請求項2記載の燃焼装置。
【請求項5】
前記開口部に、複数の前記環状部材が備わり、
前記複数の環状部材のそれぞれの内径は、前方ほど小さくなる、請求項1記載の燃焼装置。
【請求項6】
前記複数の環状部材は、前記内部空間での火炎の滞留を高めると共に前方から噴出される火炎の到達位置をより前方に延伸させる、請求項5記載の燃焼装置。
【請求項7】
前記複数の環状部材同士の間に隙間を有する、請求項5記載の燃焼装置。
【請求項8】
前記空気供給孔を通じて供給される空気において、
前記一次燃焼空間に供給される空気量 < 前記二次燃焼空間に供給される空気量
である、請求項1記載の燃焼装置。
【請求項9】
前記空気供給孔の個数、内径面積の合計および内部体積の合計の少なくとも一つが、前記一次燃焼空間よりも前記二次燃焼空間において多いもしくは大きい、請求項8記載の燃焼装置。
【請求項10】
前記耐火壁は、複数の耐火材ユニットにより構成される、請求項1記載の燃焼装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、クリンカの発生や不完全燃焼を抑制しつつ、効率的な燃焼を実現する燃焼装置に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
近年、様々な目的のために燃焼装置が用いられる。廃棄物を燃焼処理するためであったり、燃焼によって生じる熱を利用するためであったりで、燃焼装置が用いられる。ここで、廃棄物などの燃焼対象物を燃焼処理するためには、完全に燃焼させるための高温での燃焼を必要とする。例えば、近年問題となっている廃棄プラスチックなどを燃焼処理するためには、十分な高温での燃焼処理が必要である。
【0003】
また、燃焼熱を得るための燃焼においても、不完全燃焼が生じることは好ましくない。このため、十分な温度での燃焼処理を行うことが必要である。
【0004】
十分な燃焼温度での燃焼がなされないと、燃焼において、多くの残渣が残ってしまったり不完全燃焼の残存物が残ってしまったりすることがある。また、燃焼が不十分であることで、毒性につながるガスが発生してしまったりすることもある。また、燃焼が不十分となることで、燃焼装置そのものが、破損や故障してしまうこともある。
【0005】
燃焼が燃焼温度の不足となることは、燃焼対象物の燃焼が不十分になるなどして好ましくない。逆に、燃焼温度が高すぎると、クリンカが発生して、燃焼装置の内壁にクリンカが大量に付着するなどの問題がある。クリンカの付着は、燃焼装置の性能低下や破損などに繋がる。また、クリンカ除去のために、燃焼装置の運転を中止してメンテナンスをしなければならないデメリットもある。
【0006】
このように、完全燃焼を十分に行えるような燃焼装置の技術が幾つか提案されている(例えば、特許文献1、2、3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
米国特許第6164220号公報
特開2007-303737号公報
特開2010-96446号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1は、回転部と静止部継ぎ手の気密性改良と構造の簡略化を目的とし、一端を閉じた外側胴と同軸配置とし、環状空間を燃焼空気路、中央空間を燃焼室として、内側胴端板に接続する燃料供給管と外側胴端板接続の回転駆動間も同軸配置とし、環状の燃焼空気流路を形成し、駆動間外面に設置される気密性保持機構の冷却可能な構造としている、回転燃焼器を、開示する。
【0009】
しかしながら、特許文献1の燃焼器では、根元側における空気吹き出し口が多く、根元側において多量の空気が供給される。根元側は、燃料へ着火する場所であり、着火部位における多量の空気によって、一次燃焼領域での燃焼温度が1000℃以上などの高温になってしまう問題がある。このため、灰が溶解して多量のクリンカが発生する問題がある。特に、燃料としてのバイオマス燃料が、自然由来のものから廃プラスチックなどになってくることで、一次燃焼領域で一気に高温燃焼となってしまい、クリンカの発生が多くなってしまう問題がある。
【0010】
特に、固形物である燃焼対象物(燃料)に着火して燃焼させる場合には、まず燃焼対象物を燃焼させてガス化させる一次燃焼から、このガス化で得られたガスを燃焼させる二次燃焼に繋がる燃焼であることが好ましい。一次燃焼の燃焼温度よりも二次燃焼の燃焼温度が高い。このような2段階の燃焼により、灰の融解によるクリンカの発生を抑制できる。また、ガス化した後での高温燃焼での二次燃焼により、完全燃焼が実現され、不完全燃焼が生じにくい。この一次燃焼と二次燃焼が燃焼装置のなかで実現されることが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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