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公開番号2024065447
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-15
出願番号2022174309
出願日2022-10-31
発明の名称積層吸音材
出願人日本毛織株式会社,株式会社エフアンドエイノンウーブンズ
代理人弁理士法人池内アンドパートナーズ
主分類G10K 11/168 20060101AFI20240508BHJP(楽器;音響)
要約【課題】軽量であり、300Hz~2000Hzの低周波領域~高周波数における吸音性能が高い積層吸音材を提供する。
【解決手段】凹凸を有する不織布層1と、乾式不織布層5a~5dを含む積層吸音材4であって、凹凸を有する不織布層1は、密度が50kg/m3以上500kg/m3以下であり、音の入射方向から見て乾式不織布層5a-5dの前に配置されており、乾式不織布層5a~5dは両主面がフラットであり、1層又は複数層存在し、積層吸音材4の単位面積当たりの質量が2800g/m2以下である。積層吸音材4の300Hzにおける垂直入射吸音率が40%以上、500Hz、1000Hz及び2000Hzにおける垂直入射吸音率がそれぞれ55%以上であることが好ましい。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
凹凸を有する不織布層と、乾式不織布層を含む積層吸音材であって、
前記凹凸を有する不織布層は、密度が50kg/m
3
以上500kg/m
3
以下であり、音の入射方向から見て前記乾式不織布層の前に配置されており、
前記乾式不織布層は両主面がフラットであり、1層又は複数層存在し、
前記積層吸音材の単位面積当たりの質量が2800g/m
2
以下であることを特徴とする積層吸音材。
続きを表示(約 720 文字)【請求項2】
前記積層吸音材の300Hzにおける垂直入射吸音率が40%以上、500Hz、1000Hz及び2000Hzにおける垂直入射吸音率がそれぞれ55%以上である請求項1に記載の積層吸音材。
【請求項3】
前記積層吸音材の厚みが30mm以上100mm以下である請求項1又は2に記載の積層吸音材。
【請求項4】
前記凹凸を有する不織布層は、底部から頂部の平均高さが1mm~10mm、山山間の平均ピッチが1~30mm、平均厚さが0.2~5mmである請求項1又は2に記載の積層吸音材。
【請求項5】
前記凹凸を有する不織布層の通気抵抗が0~150mTorrである請求項1又は2に記載の積層吸音材。
【請求項6】
前記凹凸を有する不織布層の単位面積当たりの質量が150~1500g/m
2
である請求項1又は2に記載の積層吸音材。
【請求項7】
前記乾式不織布の密度が10~75kg/m
3
である請求項1又は2に記載の積層吸音材。
【請求項8】
前記乾式不織布層は、高融点繊維と熱融着繊維を混綿したニードルパンチ不織布層である請求項1又は2に記載の積層吸音材。
【請求項9】
前記乾式不織布は、ニードルパンチ不織布層に加え、さらに密度が1~20kg/m
3
のサーマルボンド不織布層が積層されている請求項8に記載の積層吸音材。
【請求項10】
前記積層吸音材は、熱成形が可能である請求項1又は2に記載の積層吸音材。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は積層吸音材に関する。さらに詳しくは、低周波領域から高周波領域までの垂直入射吸音率が高い積層吸音材に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
吸音材(防音材ともいう)は自動車、鉄道車両、航空機、建造物、音響施設など様々な分野で使用されている。従来から繊維層と多孔質層を積層した吸音材は知られている。例えば特許文献1には通気度が30~220cc/cm
2
・secの繊維層を入射側に配置し、多孔質層を非入射側に配置して積層した吸音材が提案されている。特許文献2には、多孔質吸音体と2枚以上の不織布が積層された吸音材であって、前記不織布は延伸配列された長繊維不織布を使用することが提案されている。特許文献3には、低密度層と高密度層とを有し、低密度層が連続気泡構造を有するエチレン・プロピレン・ジエンゴム発泡体である積層吸音材が提案されている。特許文献4には、第1層がシリコーンゴムで第2層がグラスウール又はロックウールを積層させた建築用吸音材が提案されている。特許文献5には、硬質繊維層と軟質繊維層を積層した吸音材が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第6646267号公報
特開2019-005939公報
特許第6577720号公報
特許第4891897号公報
特開2010-085873号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、前記のような従来技術の吸音材は、低周波領域における吸音性能が低いという問題があった。近年、開発と生産量が増加している電気自動車(electric vehicle : EV)は、電気をエネルギー源とし、電動機(モーター)を動力源として走行することから、内燃機関の騒音は発生せず静かに走行する半面、従来その騒音に隠れて気にならなかったタイヤと地面の摩擦音であるロードノイズが顕在化するという問題が起こっている。このロードノイズの周波数は、500Hz以下と言われている。さらに300~2000Hzの低~高周波数領域における吸音性能も高い吸音材も求められている。加えて、軽量である点も求められている。
【0005】
本発明は、前記従来の問題を解決するため、軽量であり、300~2000Hzの低~高周波数における吸音性能が高い積層吸音材を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、凹凸を有する不織布層と、乾式不織布層を含む積層吸音材であって、前記凹凸を有する不織布層は密度が50kg/m
3
以上500kg/m
3
以下であり、音の入射方向から見て前記乾式不織布層の前に配置されており、前記乾式不織布層は両主面がフラットであり、1層又は複数層存在し、前記積層吸音材の単位面積当たりの質量が2800g/m
2
以下の積層吸音材である。
【発明の効果】
【0007】
本発明の積層吸音材は、凹凸を有する不織布層と、乾式不織布層を含む積層吸音材であって、前記凹凸を有する不織布層は、密度が50kg/m
3
以上500kg/m
3
以下であり、音の入射方向から見て前記乾式不織布層の前に配置されており、前記乾式不織布層は両主面がフラットであり、1層又は複数層存在し、前記積層吸音材の単位面積当たりの質量が2800g/m
2
以下の積層吸音材とすることにより、軽量であり、300~2000Hzの低~高周波数における吸音性能が高い積層吸音材を提供できる。これにより電気自動車などのロードノイズに対応できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1Aは本発明の一実施形態の凹凸を有する不織布層の模式的斜視図、図1Bは図1AのI-I線の模式的断面図である。
図2は本発明の一実施形態の積層吸音材の模式的断面図である。
図3は本発明の別の実施形態の積層吸音材の模式的断面図である。
図4は本発明のさらに別の実施形態の積層吸音材の模式的断面図である。
図5は本発明のさらに別の実施形態の積層吸音材の模式的断面図である。
図6は本発明の複合吸音材が自動車に搭載される個所を示す模式的説明図である。
図7は比較例の積層吸音材の模式的断面図である。
図8は別の比較例の積層吸音材の模式的断面図である。
図9はさらに別の比較例の積層吸音材の模式的断面図である。
図10は本発明の実施例1~3の垂直入射吸音率グラフである。
図11は本発明の実施例5の垂直入射吸音率グラフである。
図12は比較例1の垂直入射吸音率グラフである。
図13は比較例2~3の垂直入射吸音率グラフである。
図14は本発明の実施例6の垂直入射吸音率グラフである。
図15は本発明の実施例7の垂直入射吸音率グラフである。
図16は比較例4~5の垂直入射吸音率グラフである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明は、凹凸を有する不織布層と、乾式不織布層を含む積層吸音材である。凹凸を有する不織布層は、圧縮成形により凹凸が形成されている。圧縮成形されていることから、高密度層になっている。凹凸を有する不織布層の繊維密度は50kg/m
3
以上500kg/m
3
以下であり、好ましくは60kg/m
3
以上450kg/m
3
以下であり、より好ましくは70kg/m
3
以上410kg/m
3
以下である。この範囲内であれば、音と凹凸を有する不織布層が接触した際に、材料表面での音の反射が少なく、且つ、音エネルギーが繊維との摩擦により効果的に減衰する為、低~高周波領域における吸音性能が良好となる。また、本発明の凹凸を有する不織布層は、音の入射方向から見て乾式不織布層の前に配置されている。これにより、凹凸を有する不織布層の両面に空気層が存在する為、凹凸表面での音の反射が少なく、凹凸を有する不織布層から乾式不織布層において、効果的に吸音でき、且つ、凹凸裏面に空気層が存在することで低周波領域の吸音が良好となる。この為、凹凸を有する不織布層による低周波領域の吸音が良好となる効果と、乾式不織布層による高周波領域の吸音が良好となる効果が相俟って、300~2000Hzの低~高周波領域における吸音性能が高い複合吸音材を提供できる。
【0010】
本発明の乾式不織布層は、両主面(表裏面)がフラットであり、1層又は複数層存在する。両主面(表裏面)がフラットであると、複数層積層したときに界面接着するのに便利である。また、1層で厚く作成するのに比べて、薄い均一層を形成できる効果もある。もちろん1層で厚く作成してもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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