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公開番号2024061042
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-07
出願番号2022168705
出願日2022-10-20
発明の名称植物体洗浄方法および門型噴霧機
出願人KS.EP株式会社
代理人個人
主分類A01G 7/00 20060101AFI20240425BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約【課題】葉の生い茂った時期においても茂みの中に隠れた葉の裏側、茎、株元に、洗浄液の噴霧気流を十分に接触させることのできる植物体洗浄用の門型噴霧機を提供すること。
【解決手段】植物洗浄用の牽引式の門型噴霧機1には、イチゴ61等の植物体の列62を跨ぐ状態で当該列62に沿って移動する門型枠体2に、イチゴ61等の植物体の株元に液体を散布するための株元噴霧ノズル41が搭載され、株元噴霧ノズル41の上下あるいは左右方向の位置を調整できるようになっている。イチゴ61等の植物体の株元、葉の茂みに隠された葉の表裏、茎等に対して、十分な量の洗浄液を確実に散布できるので、効率よくイチゴ61等の植物体の各部分の洗浄、消毒等を行うことが可能である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
門型噴霧機を用いて列状に植えられている植物体の洗浄を行う植物体洗浄方法であって、
前記門型噴霧機は、
天井壁、左側壁、右側壁、ならびに前記左側壁および前記右側壁の下端にそれぞれ取り付けた車輪を備え、前後方向および下方に開口した自立式の門型枠体と、
前記左側壁に取り付けた左噴霧ノズルおよび前記右側壁に取り付けた右噴霧ノズルと、
前記門型枠体に取り付けた株元噴霧ノズルと、
を備え、
前記天井壁、前記左側壁および前記右側壁によって三方が囲まれた枠体内部空間において、前記左噴霧ノズルおよび前記右噴霧ノズルのそれぞれの噴口から噴射される洗浄液の噴霧が渦巻流を形成するように、前記左噴霧ノズルおよび前記右噴霧ノズルの噴口の位置および向きが設定されており、
前記植物体の洗浄作業においては、
前記門型噴霧機を洗浄対象の植物体の列を跨ぐ状態に配置し、前記門型枠体の前記枠体内部空間に位置する植物体の株元に洗浄液の噴霧が当たるように、前記株元噴霧ノズルの噴口の位置あるいは向きを設定し、
前記門型噴霧機を、前記植物体の列に沿って移動させながら、前記左噴霧ノズル、前記右噴霧ノズルおよび前記株元噴霧ノズルから洗浄液を噴射して、前記枠体内部空間に位置する前記植物体の洗浄を行うことを特徴とする門型噴霧機を用いた植物体洗浄方法。
続きを表示(約 2,100 文字)【請求項2】
請求項1において、
前記門型枠体に取り付けたノズル支持機構によって、前記株元噴霧ノズルの上下方向の位置、あるいは左右方向の位置を調整できるように、前記株元噴霧ノズルを支持させておき、
前記植物体の洗浄作業においては、前記株元噴霧ノズルの高さ位置あるいは左右方向の位置を調整することで、前記株元噴霧ノズルの噴口の位置を設定する植物体洗浄方法。
【請求項3】
請求項1において、
前記門型枠体に取り付けたノズル支持機構によって、洗浄対象の植物体の培地あるいは栽培用のベンチの上面に沿って上下動するように、前記株元噴霧ノズルを支持させておき、
前記門型噴霧機の移動中における前記株元噴霧ノズルの噴口の高さ位置を、前記枠体内部空間に位置する植物体の株元の高さ位置に維持する門型噴霧機を用いた植物体洗浄方法。
【請求項4】
請求項3において、
前記ノズル支持機構に、洗浄対象の植物体の培地あるいは栽培用のベンチの上面に沿って転動する転動体を配置し、
前記株元噴霧ノズルを、その噴口が前記転動体の半径方向の外方を向むように前記転動体に取付け、
前記植物体の洗浄作業においては、前記株元噴霧ノズルの噴口が少なくとも上方を向く状態において、当該株元噴霧ノズルの噴口から洗浄液を噴射する門型噴霧機を用いた植物体洗浄方法。
【請求項5】
請求項1に記載の植物体洗浄方法に用いる門型噴霧機であって、
天井壁、左側壁、右側壁、ならびに前記左側壁および前記右側壁の下端にそれぞれ取り付けた車輪を備え、前後方向および下方に開口した自立式の門型枠体と、
前記門型枠体の前記左側壁に取り付けた左噴霧ノズルおよび前記右側壁に取り付けた右噴霧ノズルと、
前記門型枠体に取り付けたノズル支持機構と、
前記ノズル支持機構によって支持された株元噴霧ノズルと、
を備えており、
前記天井壁、前記左側壁および前記右側壁によって三方が囲まれた枠内空間において、前記左噴霧ノズルおよび前記右噴霧ノズルのそれぞれの噴口から噴射される洗浄液の噴霧が渦巻流を形成するように、前記左噴霧ノズルおよび前記右噴霧ノズルの噴口の位置および向きが設定されており、
前記ノズル支持機構は、前記門型枠体の前記枠体内部空間に位置する洗浄対象の植物体の株元に洗浄液の噴霧が当たるように、前記株元噴霧ノズルの噴口の位置あるいは向きを設定可能であることを特徴とする門型噴霧機。
【請求項6】
請求項5において、
前記ノズル支持機構は、撓み性の洗浄液供給用ホースと、ホース接続管とを備えており、
前記ホース接続管は、前記門型枠体に取り付けられており、
前記洗浄液供給用ホースは、そのホース上端が前記ホース接続管に接続され、当該ホース接続管から前記門型枠体の下方および後方に向けて湾曲した状態で垂れ下がり、そのホース下端に前記株元噴霧ノズルが接続されている門型噴霧機。
【請求項7】
請求項6において、
長さの異なる前記洗浄液供給用ホースを備えており、
前記洗浄液供給用ホースの一つが選択的に前記ホース接続管と前記株元噴霧ノズルの間に接続される門型噴霧機。
【請求項8】
請求項6において、
前記ノズル支持機構は、
前記門型枠体に対して左右方向に水平に取り付けた横架材と、
前記横架材に対して、前記左右方向にスライド可能に取り付けたスライド金具と、
前記スライド金具を前記横架材に固定するクランプ金具と、
を備えており、
前記ホース接続管は、前記スライド金具に搭載されている門型噴霧機。
【請求項9】
請求項5において、
前記ノズル支持機構は、
左右方向に水平な中心軸線を中心として転動可能な転動体と、
前記転動体を前記中心軸線回りに転動自在に支持し、前記転動体の中心を前記中心軸線の方向に延びる接続配管と、
前記接続配管を上下方向に揺動可能な状態で前記門型枠体に取り付けている配管支持部材と、
前記接続配管の一端に接続した洗浄液供給用のホースと、
前記接続配管の他端に取り付けた切換弁機構と、
を備えており、
前記株元噴霧ノズルは、その噴口が、前記転動体の前記中心軸線を中心とする半径方向の外方を向くように、当該転動体に取り付けられており、
前記株元噴霧ノズルの後端は、前記切換弁機構を介して前記接続配管に接続されており、
前記切換弁機構は、
前記株元噴霧ノズルの噴口が真上を向く位置から、前記転動体の転動方向の前後に所定の角度だけ倒れた位置までの角度範囲においては、前記接続配管と前記株元噴霧ノズルとの間を連通状態にし、それ以外の角度範囲では前記連通状態を遮断する門型噴霧機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、特に、イチゴ等の植物体の生産における病害虫対応のための洗浄機として用いるのに適した門型噴霧機および当該門型噴霧機を用いた植物体洗浄方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
本発明者は、特許文献1において、洗浄農法によるイチゴ等の農作物の栽培方法を提案している。洗浄農法は、農作物の生育に合わせて、換言すると、農作物の周辺の菌密度、付着した菌が農作物を侵食するのに要する時間などに応じて、定期洗浄の頻度を管理して、農作物の病気感染を防止するものである。農薬による消毒工程に代えて、農作物の生育に合わせた定期洗浄工程管理を行うことで病気感染を防止できる。
【0003】
洗浄農法においては頻繁に農作物の洗浄が行われるので、効率よく農作物の洗浄を行うことのできる洗浄機が必要とされる。木本性植物とは異なり、草本性植物、例えば、イチゴの場合には、一般的な噴霧機から噴射される液体の噴霧気流の風圧によって、葉や茎が噴霧気流に流されて葉裏に霧が良くかからない。このため、効率良くイチゴ等の農作物を洗浄できない。本発明者は、特許文献2において、高設栽培あるいは土耕栽培されるイチゴ等の農作物に対して農薬、肥料、その他の液体を散布するのに適した門形対流噴霧機を提案している。
【0004】
この噴霧機では、車輪付きの自立式の門型構造の本体を、イチゴ等の農作物の列を跨ぐ状態で当該列に沿って移動させながら、その門型構造の枠体内部空間に噴霧気流を渦巻き状に形成することで、枠体内部空間に位置する農作物の葉裏等にも液体が良くかかるようにしている。同時に、門型構造の本体の天面の中央上部から下方に向けて噴霧するようにしている。この門型構造の噴霧機を用いることで、薬液等の散布液体の使用量を1/3程度に減らすことができ、作業効率も上がり、生産性が向上する等の効果が得られる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第5866147号公報
特許第3864935号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、イチゴ等の株は成長に伴って大きく繁茂して葉の茂みが形成される。葉が茂るにつれて、噴霧機から噴射される散布液体の噴霧は、葉の茂みの中に入り難くなり、茂み内の各葉の表裏、葉によって覆い隠されている茎、株元などの洗浄、消毒を確実に行うことが困難になる。
【0007】
本発明の目的は、葉の生い茂った時期においても茂みの中に隠れた葉の裏側、茎、株元に、洗浄液の噴霧気流を十分に接触させることのできる門型噴霧機、および当該門型噴霧機を用いた植物体洗浄方法を提案することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明は、
門型噴霧機を用いて列状に植えられている植物体の洗浄を行う植物体洗浄方法であって、
前記門型噴霧機は、
天井壁、左側壁、右側壁、ならびに前記左側壁および前記右側壁の下端にそれぞれ取り付けた車輪を備え、前後方向および下方に開口した自立式の門型枠体と、
前記門型枠体の前記左側壁に取り付けた左噴霧ノズルおよび前記右側壁に取り付けた右噴霧ノズルと、
前記門型枠体に取り付けた株元噴霧ノズルと、
を備え、
前記天井壁、前記左側壁および前記右側壁によって三方が囲まれた枠体内部空間において、前記左噴霧ノズルおよび前記右噴霧ノズルのそれぞれの噴口から噴射される洗浄液の噴霧が渦巻流を形成するように、前記左噴霧ノズルおよび前記右噴霧ノズルの噴口の位置および向きが設定されており、
前記植物体の洗浄作業においては、
前記門型噴霧機を洗浄対象の植物体の列を跨ぐ状態に配置し、前記門型枠体の前記枠体内部に位置する植物体の株元に対して、直接に洗浄液の噴霧が当たるように、前記株元噴霧ノズルの噴口の位置あるいは向きを設定し、
前記門型噴霧機を、前記植物体の列に沿って移動させながら、前記左噴霧ノズル、前記右噴霧ノズルおよび前記株元噴霧ノズルから洗浄液を噴射して、前記枠体内部空間に位置する前記植物体の洗浄を行うことを特徴としている。
【0009】
また、本発明は、
上記の植物体洗浄方法に用いる門型噴霧機であって、
天井壁、左側壁、右側壁、ならびに、これら左側壁および右側壁の下端に取り付けた車輪を備え、前後方向および下方に開口した自立式の門型枠体と、
前記左側壁に取り付けた左噴霧ノズルおよび前記右側壁に取り付けた右噴霧ノズルと、
前記門型枠体に取り付けたノズル支持機構と、
前記ノズル支持機構によって支持された株元噴霧ノズルと、
を備えており、
前記天井壁、前記左側壁および前記右側壁によって三方が囲まれた枠内空間において、前記左噴霧ノズルおよび前記右噴霧ノズルのそれぞれの噴口から噴射される洗浄液の噴霧が渦巻流を形成するように、前記左噴霧ノズルおよび前記右噴霧ノズルの噴口の位置および向きが設定されており、
前記ノズル支持機構は、前記門型枠体の前記枠体内部空間に位置する洗浄対象の植物体の株元に対して、直接に洗浄液の噴霧が当たるように、前記株元噴霧ノズルの噴口の位置あるいは向きを設定可能であることを特徴としている。
【0010】
ここで、本発明において、「洗浄液」とは、洗浄水に限定されるものではなく、液体肥料、殺虫液、消毒液などの各種の薬液を含む広い意味で用いている。
(【0011】以降は省略されています)

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